プラトンのレビュー一覧

  • ゴルギアス

    Posted by ブクログ

    ゴルギアスは古代ギリシャ時代の弁論術士である。本書には、ゴルギアスとソクラテスの議論が延々と収められている。ソクラテスの問答法とゴルギアスのレトリックの戦いは、ソクラテスに軍配が上がるのだが、結果よりもそれぞれの戦略的な話しぶりが印象に残っている。やはり「演繹」が役に立つのは、形式的な議論と数学の証明だけなのかね?

    0
    2011年02月13日
  • プロタゴラス~あるソフィストとの対話~

    Posted by ブクログ

    ソクラテスの立論の仕方から感じるのは、「あいまいな応答」を許さない、ということ。質問に対して相手の答えを聞いたら、「それはどういうことか。AとBが考えられるが、そのどっちだ。」「その答えは、先に君が答えたこととは整合しない、つまり先に君が言ったことは間違いということだ」といった、混ぜ返しで本質に迫る、というもの。

    0
    2018年10月14日
  • メノン

    Posted by ブクログ

    徳を題材とした、ソクラテスとメノンの対話短編。「徳の性質」にこだわるメノンに対して、ソクラテスは「徳とは何か」に論題を見事に誘導し、対話者を操るかのようにして結論へと導く。解説文の言う通り、圧巻の「珠玉の短編」。

    「徳とは何か」を対話を通して得ようとしたソクラテスだったが、解説にもある様に、仮定の上での徳の本質までしか、本書では言及されていない。解説ではこれを後のソクラテスの論と対比して、イデアの論拠が『メノン』の段階ではなかったと指摘する。

    それ以外にも、初期対話篇と対比して、ソクラテスの「何であるか」への執着の度合いや、メノンの人間性をクレアルコスと『アナバシス』のクセノポンとの関係か

    0
    2010年11月06日
  • マンガで読む名作 ソクラテスの弁明

    Posted by ブクログ

    哲学を軽く読みたかったので。

    ソクラテスの話。

    「死はだれも体験したことないのに、なぜ忌み嫌うのか。」
    「真の哲学者は死を恐れない」
    ソクラテスさんパないっすwwww

    いつも読んでる出版社の本じゃないからなのか、期待したほど
    面白い内容じゃなかった。


    でも、興味深い。

    0
    2010年06月27日
  • マンガで読む名作 ソクラテスの弁明

    Posted by ブクログ

    ソクラテスの弁明は前々から読みたいと思っていたのですが、
    漫画を読む機会がありました。

    頭がいいんですね、ソクラテスは。
    人間の「考える」ということの本質はなんなんだろう、と聞きたいです。
    自分の価値観を世の中に向けていくためには、多少のエゴと理不尽は排除するのでしょうか。

    排除することも、彼にとっては正論。
    排除されることすら、彼に取っては正論。

    ぜひ原文で読みたい1冊です。

    0
    2010年03月04日
  • 国家 上

    Posted by ブクログ

     『国家』第一巻に登場するトラシュマコスは次のように言う。
     「<正義>とは、強い者の利益にほかならぬ」
     
     「もろもろの国家のなかには、僭主政治のおこなわれている国もあり、民主政治のおこなわれている国もあり、貴族政治のおこなわれている国もある」

      「しかるに、その支配階級というものは、それぞれ自分の利益に合わせて法律を制定する。(中略)そして、そういうふうに法律を制定したうえで、この、自分たちの利益になることこそ、被支配者たちにとって<正しいこと>なのだと宣言し、これを踏みはずした者を法律違反者、不正な犯罪人として懲罰する」

      このトラシュマコスの立場は様々に解釈されてきた。ここで

    0
    2011年11月05日
  • パイドロス

    Posted by ブクログ

    プラトンの著作ではおなじみ、ソクラテスとの対話形式です。
    固有名詞が多くて注釈を何度も行ったり来たりしなければなりませんが、内容は哲学なのにかなり簡単。
    ただ、「恋」の概念とか、現代の日本人にはない発想なので(古代ギリシャですから……)、共感できるものかどうかは……?

    0
    2009年10月30日
  • 国家 下

    Posted by ブクログ

    有名な「洞窟の比喩」が出てきます。
    私のゼミでは「洞窟」=「現代の映画館」論へ強制的に持って行かされます。

    0
    2009年10月04日
  • 国家 下

    Posted by ブクログ

    上巻を読み終えてからしばらくたちました、ようやく読み終えたプラトンの『国家』。イデア論を中心に、ソクラテスとグラウコン、アディマントス兄弟の答弁は続きます。知ること、知識こそが真理を見出す唯一の道といい、感情がいかに芸術を求めようともそれを切って捨てることが正義。ホメロス批判が響きます。上巻で取り上げられた『ギュゲスの指輪』に対する答えも一応答えられています。結局は本心の問題。死後の世界が巻末に広がりますが、当時の価値観としては意味がある答弁だったのでしょう。黄泉の有無よりも、そういった恐怖信仰以前の人間の本性としての正義を追及した点で哲学のすばらしさを感じます。今より2500年ほど昔に、この

    0
    2009年10月04日
  • 国家 上

    Posted by ブクログ

    ソクラテスとその他の知者達の問答によって国家のあり方を問いただす。
    その答弁がとても新鮮で興味をそそられました。
    万物の起源、世界とは、追い求めていたタレスから始まる哲学が、ソクラテス=プラトンによって大きく転換していく様がよく分かる。
    少年愛好とか論点が理解不可能な部分は時代の背景で仕方が無いとして、国家と人の類似やその内容は面白い。
    『ギュゲスの指輪』のグラウコンの問いは心を捉えました。


    09/3/11

    0
    2017年09月17日
  • ソクラテスの弁明 ほか

    Posted by ブクログ

    あまりに有名な「ソクラテスの弁明」を読みたくて買った。
    意外にも読みやすかったです。
    ソクラテスの弁明は一気に読みきったけれど
    残りのお話は途中までで中断。

    0
    2009年10月04日
  • ゴルギアス

    Posted by ブクログ

    解説にも書かれている通り、この本はソクラテスの思想よりプラトンの考えが大きく反映されている。
    この世で最も恥ずべきものは不正であり、不正を行うこと、そして不正を行いながらもそれに対する処罰を避けることが最も不幸なことである、という思考。
    人として正しく、善く生きるために何をすべきか、何を掲げ生きるべきなのか。
    後半部においては当時のアテネの政治に対する痛烈な批判も入り、この現代において再読されるべき名著である。

    0
    2011年05月12日
  • 国家 下

    Posted by ブクログ

    若いころに政治に熱心だったプラトンは、ソクラテスの裁判以後哲学に傾倒していくが、それでも政治に対して完全に決別できず、どこかで、ソクラテス的哲学と、政治の融合できる方法を探していた。しかしこの両極の二つが融合するには、そこに揺るぎない理論的支柱がなければならない、その確信が得られたのは、プラトンがアカデメイアを創設してから10年もの歳月を要した。
    その哲学と政治の融合、哲人政治をこの「国家」によって明らかにしたのである。

    0
    2009年10月04日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

    Posted by ブクログ

    自分の正義感というか信念を曲げずに生きるというのは難しい事ですが、処刑を受け入れてまで曲げない、というのはちょっと常人には不可能に思います。
    一番大切なことは単に生きるそのことではなく善く生きること。善く生きるとは美しく正しく生きるということ。
    わかりますよ。わかりますけど、、、
    学べた事は、なんでしょうね。まあなるべく自分に正直に生きる。って事ですかね。
    あとは前半にある、分からない事はわからないと自覚する、方が知ったかぶりより大分良いという事くらいでしょうか。
    いずれにせよ2500年前の人の考え方を知れる。これも読書の素晴らしさの一つですね。

    0
    2025年11月25日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    言葉が難しかったためほとんど理解できず…。
    解説本などを読んで理解を深めてからこの本を読むのがいいのかもしれない。

    あまり覚えていたないがクリトンとの対話で「寿命もあと少しなのに罪を犯してその後の短い人生ずっと後悔しながら天に昇った後もその後悔を引きずっていくのか。」みたいなセリフは新たな気づきになった。

    読むのに時間がかかりすぎて初めの方はすっかり覚えていないため、また読み返そうと思う。

    0
    2025年11月18日
  • ソクラテスの弁明

    Posted by ブクログ

    おそらくとても大切なことが書いてあるのだろうが、今のレベルでは深く理解できていない気がする。
    またいつの日か読み返したい。

    0
    2025年11月16日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

    Posted by ブクログ

    不正な死刑判決なんてうっちゃって逃げようとアドバイスする友人すらも淡々と論破する真の論破王ソクラテス。
    終始ソクラテスが突き抜けてサイコパス(ロジカルすぎて感情とかプライドとか置き去りまくる)だし発言の一つ一つが裁判官煽ってて(正しくても)そりゃ反感買うよなーとか、若者がソクラテステンプレ使って社会問題になるのとか現代と同じやん…とか、ここからのプラトンの『国家』か…とか、いろいろかなり楽しめる本でした。結構声出して笑った。
    ソクラテスの一貫性、言行一致の態度は本当に見事。でも、普通の人はあなたほど理詰めでは生きられないことにも気づいてほしかったよ…

    0
    2025年10月25日
  • 饗宴

    Posted by ブクログ

    興味本位で哲学関連の本を手に取りました。

    イデア論で知られるプラトンの一書で、愛を司るエロス神を様々な登場人物の口から賛美させるというもの。
    ただ、結局は師であるソクラテスを称賛する形で締められており、愛を哲学するというには、潔さに欠ける構成だと感じてしまった。

    西洋哲学の源流ともされる古代ギリシャ哲学ですが、ギリシャ神話を前提にしているために、その視点にとらわれるのは致し方の無いところで、「愛」に対する普遍的・本質的な解釈にまでは当然昇華しきれていないですが、それでも古代の制限された知識のなかでここまでの議論がなされていることは興味深いです。

    なお、古代ギリシャと現代との社会通念の乖離

    0
    2025年09月11日
  • ソクラテスの弁明

    Posted by ブクログ

     プラトンはなぜ「ソクラテスの弁明」を書いたのか?
     ソクラテスの無実を訴えたいのだとすると、普通にソクラテスの無実を訴えればよい。つまりいかに嫌疑が誤っていたか、裁判員がなぜ判断を誤ったかについて書けばいい。
     プラトンの選択は異なる。訳者によると「ソクラテスが裁判で実際に語った内容の記録ではなく、また、その言葉の忠実な再現でもない。ソクラテスの裁判とは何だったのか、ソクラテスの生と死とは何だったのかの真実を、「哲学」として弁明するプラトンの創作」だという。
     プラトンはソクラテスの弁明によってというより、その死から哲学的な刺激を受けたのだ。ソクラテスが無罪放免になっていたら、プラトンはこの

    0
    2025年08月24日
  • ソクラテスの弁明

    Posted by ブクログ

    背景を知っていると楽しいかも。
    でも、背景がわからないから、難しかった。
    「無知の知」ではなく、「知らないと思っている」は大事な考え方。

    0
    2025年07月12日