プラトンのレビュー一覧

  • 饗宴

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    『いけない、いけない、あの人は放っておいた方がいい、それがあの人の癖なんだから。所かまわずどこかへ、人通りを避けて立ち続けることがよくあるのだ。が、いずれまもなく来るだろうと思う。だから邪魔をせずに、放っておいてくれたまえ。』(アリストデモス)

    『実際人は次のようなことを熟思するべきである。明らさまに愛するのはひそかに愛するものよりも美しく、しかももっとも高貴にもっとも優秀なものを―たとい彼が他のものよりは面貌が醜いにせよ―愛するのは特に美しいといわれていることを、さらにまた、万人が恋する者に与うる異常なる―しかも何か醜悪な行いのあった者にはけっして与えられぬごとき―鼓舞を、かつ恋愛における

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    2013年01月01日
  • メノン

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    徳は教えられるものなのか、徳はそもそもなんなのかを論理的に追及した作品。対話式のため読みやすい。
    最近法律の勉強をしていると「そもそも善とは何か。悪って何?」と根本な問題をしっかりと定義できておらず思考が空転していた。
    本作で扱うのは「徳」の定義であり善悪の定義ではないのだが、通ずる箇所もあり参考になった。
    「徳」について本作でしっかりとした答えが出たわけではないので、ほかの著作も読み答えを見つけたい。

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    2012年11月11日
  • 国家 下

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    久々に読むのに骨が折れた。

    正義とは何か、正しい国家の姿とはどのようなものなのかを根源的に問い詰めたプラトンの著書。ある種の理想の姿なのかもしれないが、この理想を目指して失敗したのがナチス・ドイツだったりレーニンのソヴィエト連邦だったりポルポトだったりするのだろう。家族を否定し、心を揺さぶる娯楽的なものを排除し、理想的な人間の完成をひたすらに目指す。宗教の原理主義もこんな感じなのかもしれない。

    だが、だからと言って本書を悪書とは思わない。元来哲学とか思想とかは、斯様に根源的であり、社会にとって劇薬―薄めると薬にもなり、原液だと毒にもなる―であるべきだから。

    とは言え、私はプラトンよりもホ

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    2012年10月08日
  • メノン

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    ネタバレ

    解説を読めば概ね理解できるものの、ソクラテスとメノンその他との会話では真意が推し量りづらい。恐らく彼らとの会話に伍しない限りは分かりえないのだろう。

    ここでは「徳」とは教えられるものであるのか?ということを延々と話し続ける。まずソクラテスは徳とはなんなのか?どういったものか?を云う。

    ①知識は授かるだけではなく、云われて思い起こすこと。(想起)

    しかしこの後、徳がなんであるかがあいまいのまま、「教えられるのか?」という質問に逆戻りする。
    ②性質を語るには、仮設する必要があったこと。
    ③ ②を踏まえて、徳は教えられるものである、という結論に達した。

    ④しかし②においては、仮説

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    2012年09月17日
  • プロタゴラス~あるソフィストとの対話~

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    ソクラテスがプロタゴラスに徳をテーマに論戦を挑み三段論法炸裂によるカタルシスは痛快というか、物語性がある。
    古典新訳文庫は本当に読みやすい。

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    2012年08月31日
  • メノン~徳(アレテー)について~

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    齢50にして人生初プラトン
    何より光文社古典新訳文庫の大胆な試みと訳のわかりやすさに感謝。高い値段は再読の価値ありの判断で納得です。短い内容であっても1日でプラトンが読めるなんて凄いです~
    アレテー(徳)の考察は洞察に富み、過去の拙い認識を改めることができます。
    哲学の入門に最適な新訳と思います。

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    2012年08月18日
  • 国家 下

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    最初、哲学史を理解するための教養として読むつもりで手に取ったのだけれど、その気高い思想に触れるうちに読むこと自体が快楽になってしまった。たとえ、本書で語られている内容がほとんど理解できなかったとしても、著者がこれを書かざるをえなかった動機のようなものは感じ取れると思う。そして、それだけでも本書を読んだ価値はあると断言したい。
    個人的には、これまで頭の中でばらばらの点として存在していた数々の思想が、一応弱いながらも一定の線を描きつつあるように感じられたことも含めて非常に満足のいく読書となりました。

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    2012年07月29日
  • メノン

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    「徳とは何か」についての議論はソクラテスとメノンの対話形式にして書かれたもの。

    「知識は教えられるが、徳は教えられるのか?」とか、「徳はどうやって学ぶのか」とか。


    ソクラテスの誘導尋問的な質問の数々をたどると、不思議といつの間にか書かれていることが正しいように思える。これが対話編の魅力であると思う。

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    2012年06月03日
  • ゴルギアス

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    当時の弁論家、ゴルギアス、ポロス、カリクレスを相手に、ソクラテスが正、不正の問題で論戦をかわす。
    (おそらく)作者プラトンの意図とは逆にカリクレスのソクラテスへの徹底的な疑念こそがこの作品の価値になっている。
    カリクレスの登場する場面から面白くなります。

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    2012年05月27日
  • ソクラテスの弁明 ほか

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    ネタバレ

    哲学者の代表みたいなソクラテス。
    彼自身は著作を残していないのだけれど、
    弟子であるプラトンがソクラテスの対話を書き残したため、
    今日までその名が残っているんだそうな。

    こうしたプラトンの著書はほぼ対話形式になっているので、
    小難しいイメージのある哲学書の中では異例的に読みやすくわかりやすい。


    「ソクラテスの弁明」
    ソクラテスが被告となっている裁判での弁論。
    結局彼は死刑になってしまうのだけれど、
    敬虔な神の僕である彼の「正しさ」に対する態度には胸を打たれた。
    こういう姿勢はカントに似ていると思う。

    有名な「無知の知」のくだりもここに収録されている。


    「クリトン

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    2012年05月02日
  • メノン~徳(アレテー)について~

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    プラトン(渡辺邦夫・訳)『メノン』、光文社古典新訳文庫。

    藤沢令夫訳も以前読んでいるけど、これはまたものすごく読みやすい。
    とくに「探求のパラドックス」に答える場面、
    メノンの召使いの少年が任意の正方形から
    二倍の面積の正方形を作図する方法を考える場面など、
    たぶん誰でもすいすい読めるはず
    (藤沢令夫先生の訳は、原文に忠実に訳すあまりカクカクしてた気がするけど)。

    徳とは何かを考えるというのが主旨の対話篇だけれど、
    むしろメノンの愛らしさのほうに心を惹かれる。
    ゴルギアスを師として弁論術を学び、
    ソクラテスに議論をふっかけるメノン。
    もちろん愚昧なアニュトスとつるみ、
    あるいは『アナバシス

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    2012年04月19日
  • 国家 下

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    プラトン以降の歴史は全て、彼の手の平の中だったのかもしれない-そんなことを痛切させれらる。とにかく国家の形態とその推移に関する分析は圧巻だった。ここでプラトンは自由と平等を愛する民主主義というのを決して優れた国家形態とはみなしていない。またこの制度は富者が支配する寡頭制に対する反発として、寡頭制の次に必然的に現れるものと考察している、正に歴史がそれを証明している通りに。そして何より恐ろしいのは、この民主制というのが自由と平等を愛する結果、守るべき秩序も失われ僭主独裁制、つまりファシズムを必然的に生み出すものと描かれているのだ。そう、歴史は今まさに、その事実を証明しようとしつつある。

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    2012年04月11日
  • プロタゴラス~あるソフィストとの対話~

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    若き日のソクラテスが、当代最強のソフィストであるプロタゴラスとの間でスリリングな論争を繰り広げる。
    苦戦を強いられるソクラテス。
    果たして戦いの行方は!?

    カジュアルな訳文で、心地よく読み進めていくことができる。また、いわゆるソクラテス・メソッドの実践本としても読むことができる良書。

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    2012年03月31日
  • メノン~徳(アレテー)について~

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     「徳は教えられるものではない。」ということを、メノンという青年との対話によって延々と証明していく話。すぐれた徳性をもつ世に知れた偉大な人物の息子は果たしてすぐれた人物になっているかというとどうもそういう例はないらしいということから、いわば帰納的に、徳は教えられるものではないということを論じていく。騎乗の技術、文章の技術、詩作の技術のための最上の教育を彼らに施したにもかかわらず、すぐれた徳をもった人物には至らなかった。もし徳というものが教えられるのであれば、優れた徳を持った父は、子にそれを受け継がせようとしない理由があるだろうか?いや断じてありはしない。にもかかわらず、教える教師がいないという

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    2012年02月27日
  • プロタゴラス~あるソフィストとの対話~

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     「人間は万物の尺度である」という言葉で知られる高名なソフィストであるところのプロタゴラスとソクラテスの徳に関する対話篇。ソクラテスというのは、本当に人を喰ったようなたぬきオヤジだなとつくづく思った(笑)。そして抜群に頭がいい。対話の主導権を握る方法の最も最古のものはソクラテスなのではないかと思ってしまうほどに。

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    2012年02月27日
  • 国家 上

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     プラトンの『国家』、共産主義思想の原点であるとか、ナチズム的全体主義を正当化するために利用されたとか非常に悪名高いテキストなのだが、実際に読んでみると、なるほどと首肯する発言が多々あった。
     理想の国家、理想の王国は現実では不可能であることが、壮大な歴史的実験によって証明された。とはいえ、なぜ国家があるのか。国家のあるべき姿とは何か、その使命とは、という方向性については決して間違っていないと思う。ユートピア工学ではなく、ピースミール工学によってよりましな国家というものを創っていくしかないのだ。

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    2012年02月09日
  • ゴルギアス

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     この対話篇は、政治と道徳と人生を論じて、『国家』につぐプラトンの力作であり、ソクラテスを死にいたらしめたアテナイの社会を支配するいっさいの通念に対して向けられた、哲学の側からの怒りと批判の書である。

     弁論術(レトリカ)は、その当時のアテナイ社会における花形的な存在であり、それの含む問題は、こんにちの社会においていわゆるマス・コミュニケーションのおよぼしている道徳的。社会的影響の問題とまったく同じ性質のものと言ってよい。(扉紹介)



    カリキュレス:たしかに、ソクラテス、若い年ごろにほどよく触れておくだけなら、けっして悪いものではない。しかし必要以上にそれに打ち込んで時間をつぶすならば、

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    2012年01月25日
  • ゴルギアス

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    it leads an entrance of politics in the perspective of rhetoric.

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    2012年01月16日
  • メノン

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    人を治める人には「徳」があってほしい。
    というか、「徳」って、自分にもあったらいいな。
    でも、
    「徳」って教えられるもの?
    「徳」ってそもそもなんだ?
    プラトンに導かれしばし考えてみてはどうでしょう。
    「教えられる」vs「想起する」
    についての考察ツキ

    プラトン初心者向きだそうです。

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    2011年12月29日
  • プロタゴラス~あるソフィストとの対話~

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    まず一言にまとめるなら読みやすいということである。
    古典だからとびくびくしながら手に取ったが読み進めるうちにものすごくのめりこんでいくのが心地よかった。さーっと読めてしまいそうで、実は一度突っかかってしまうと再起は困難である。毎項じっくり味わっていくのがいい。

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    2011年12月16日