ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
3pt
「徳は教えられうるか」というメノンの問は、ソクラテスによって、その前に把握されるべき「徳とはそもそも何であるか」という問に置きかえられ、「徳」の定義への試みがはじまる……。「哲人政治家の教育」という、主著『国家』の中心テーゼであり、プラトンが生涯をかけて追求した実践的課題につながる重要な短篇。
ブラウザ試し読み
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
ソクラテスとメノンの対話。「徳は教えられうるか」という問いから始まり、徳とは何か、をソクラテスの問答法を用いて探求する。 会話形式なので読みやすかったし、時代背景や執筆年代、思想の解説も有難い。パイドン、パイドロス、国家を読む前に読めてよかった。
「たしかにそのとおりです、ソクラテス」 徳は教えられうるか? 徳とはなにか?ということについて考えてはいないから、良い議論ではないのだが…… 徳は生まれ持っての性質というのが結論であったか? 「人は自分の知らないものをどうして探求できるのか」-想起によって。 想起説 「自分で自分の中に知識をふ...続きを読むたたび把握し直すということは、想起するということにほかならないのではないだろうか?」 (世界にもともとあった真理を習得しただけで、思い出した、というのはね……) 魂の不死 ソクラテスによる形の定義……つねに色に随伴しているところのもの 色の定義を持ち出したら循環するだけよな。 少年奴隷とソクラテスの対話 実念論においては想起説を認めよう。 「メノン、どうやらアニュトスは怒ってしまったようだ」 実際に道を通ったことがなく、ちゃんとした知識を持っていなくても、正しい道へ行けた場合。p106 徳(アレテー)……卓越性、能力、すぐれていること 「徳は教えられうるか?」 これは、メリトクラシーの中での至上命題となるのは必至であった。
ソクラテスの弁明の後に読んだ。藤沢先生の翻訳はかなり読みやすく、現代の本と比べても違和感なく読み進めることができた。 内容は言わずもがなである。
今までの読んだプラトンの作品に比べて、反論なく円滑に議論が進んでいくので分量も少なく読みやすい。 「徳とは教えられるのか」についての議論だが、そもそも「徳とは何か」に議論がすり替わる。 というのも、それがどうであるかはそれがどのような性質のものかを定義づけなければ語ることができない。これは日常的...続きを読むな会話にも言える。 例えば旅について語っても、「一人なのか複数なのか」、「どこにいくのか」、「目的は何か」と性質を限定して定義づけなければ、議論は想定違いの結論を生みかねない。 話がずれたが、本書では『パイドン』で語られていた想起説やイデア論について述べられており、合わせて読むとプラトン哲学をより深く理解できる。 個人的に最近「直感」が実在することに気づき、自分の奥底に眠るイデアがある特定の物事に触れると思い出されるかのような、まさしくプラトンの言う想起説で説明がついてしまう興味深い発見をした。最初は想起説なんて机上の空論だとたかをくくっていたが、そうでもないのかも知れない...。
徳を教えることは出来るのか。そもそも徳とは何なのだろうか。比較的簡単に読めた一冊。最後はよく分からないままソクラテスが去っていき?状態。さらにプラトンの本を読む必要がありそうだ。想起説についてとても分かりやすく書いてあったので、また近いうちに開くことになりそうだ。
『ゴルギアス』とか『プロタゴラス』では、ソクラテスが相手のソフィストをイライラさせてやや緊迫感があるが、『メノン』でのソクラテスは、美青年を相手にご機嫌に自説を述べており、これはこれでおもしろい。論旨もすっきりしており、ソクラテスの(実際はプラトンの)想起説などがわかりやすく説かれている。
哲学の入門書として「ソクラテスの弁明」と同じ程優しく読めると言われるプラトンの著作。 「徳は教えられうるか」というテーマで対話がすすめられています。 そして、魂の不死や想起についても触れられています。 「人間は、自分が知っているものも知らないものもこれを探求することはできない。というのは、まず、...続きを読む知っているものを探求するということはありえないだろう。なぜなら、知っている以上、その人には探求の必要はないわけだから。また、知らないものを探求するということもありえないだろう。なぜならその場合は、何を探求すべきかということも知らないはずだから」 というソクラテスの言葉が非常に不思議に思われます。
「徳は教えられるか」を主に話しているが、一番面白かったのは、想起説。 ソクラテス:ぼくは徳とはそもそもなんであるかということを、君と一緒に考察し、探究するつもりだ。 メノン:なにであるかわかっていないとしたら、どうやってそれを探究するおつもりですか?もし、探り当てたとしても、それだということが...続きを読むどうしてあなたにわかるのでしょうか?もともとあなたはそれを知らないはずなのに。 ソクラテス:つまり、「人間は、自分の知っているものも知らないものもこれを探究することはできない。というのは、まず、知っているものを探究するのはありえないだろう。なぜなら、知っているのだ。ゆえに、その人には探究の必要がまったくない。また、知らないものを探究するということもありえないだろう。なぜなら、その場合は何を探究すべきか、ということも知らないはずだから」ということかね? メノン:よくできていると思いませんか?よくないか指摘できますか? ソクラテス:できる。というのは、僕は神々の事柄について知恵を持った男や女の人たち(たとえば、ピンタゴラス)から次のことを聞いた。すなわち、「人間の魂は不死なるものであって、ときには生涯を終えたりする――これがふつう『死』と呼ばれている――ときにはふたたび生まれてきたりするけれど、滅びてしまうことはけっしてない」。 このように、魂はいっさいのありとあらゆるものを見てきている魂がすでに学んでしまっていないようなものは、何ひとつとしてない。よって、徳というものが何であるのか、それがそうであるということは、わかるはずだ。ある一つのことを想い起したこと――このことを人間は「学ぶ」と呼んでいる――その想起がきっかけになり、他のすべてのものを発見することもありえる。つまり、探究するとか学ぶということは想起することにほかならない。 イデア論の根はこれかなーと思います。 たとえば、「生きる意味とはなにか」と探す。 でも、なぜ生きる意味があると思うのか? それは、全くわからないものなのに。仮にわかったとしても、なぜそれが真であると思うのか? ソクラテスは、ここで「魂」を出してくる(ここで面白いのが、ソクラテスはすべてのことを疑ったのに、「魂」の存在を疑わなかったこと)。 「人間の魂は不死であり、生々流転する。魂はありとあらゆるものを見てきている。したがって、魂がすでに学んでしまっていないようなものは無い。」 人間の魂。では、一番初めの人間には、誰の魂が入ったのか? その魂は、どこで、ありとあらゆるものを見たのか?どこからきたのか? 疑問。魂なんていうものを信じていいのか! さて、多くの哲学者は普遍的なものを探してきた。いまだに見つかっていない。 でも、なぜ、「普遍的なものが存在する」と思うのか? わからないものなのに。もしその「普遍的なもの」が見つかったとして、どのようにそれが真だとわかるのか?理論?科学? なぜ、それが理論的・科学的にわかるのか? 魂が知っているから、それを見つけたら思い出すんだ。 って考えると、なるほどなー。 (まっちー)
プラトン対話編の内のイントロダクションとして好適であり、珠玉の掌編でもあるそうだ。 「徳」とは何か、それは教えられることで獲得されうるのか。 この問いを軸に、老境円熟のソクラテスが、(明晰で素直だが世俗的な感性の)メノンを諭し、啓発し、さらに真摯な知の態度ーーー自分があることを知っていると思ってい...続きを読むるからといって、それは本当に知っているといえるのか?、知っている気になっているだけではないのか?に気づくことーーを慫慂する。 一読、プラトン(ソクラテス)は、「徳は知である」を否定しているようだが、それは本当の結論だろうか? 解説も必読。
徳については善きものを望んで獲得する能力があるのがすごいと思い、メノンが金や銀を手に入れることも国家において名誉や官職を得ることがありメノンが獲得するのが世界一のトップだと思いました。善きものの獲得はできないことと比べると徳であると言えない。自分が一所懸命に獲得すれば徳であると言えると思いました。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
メノン
新刊情報をお知らせします。
プラトン
藤沢令夫
フォロー機能について
「岩波文庫」の最新刊一覧へ
「学術・語学」無料一覧へ
「学術・語学」ランキングの一覧へ
アルキビアデス クレイトポン
饗宴
試し読み
饗宴 恋について
クリトン
国家 上
ゴルギアス
作者のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲メノン ページトップヘ