プラトンのレビュー一覧
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プラトン
(Platon 前427~前347)ソクラテスの弟子で、古代ギリシア哲学の最盛期であった前4世紀のアテネを代表する哲学者。彼が生まれたのはペロポネソス戦争が始まって4年目、ペリクレスの死後2年目にあたり、アテネの民主政が大きな岐路にさしかかり、ポリスの衰退期に向かおうとしていた時期であった。プラトンは名門の出であったがアテネの政治に関わることはなく、前399年に師のソクラテスが、民主政にとって有害であるとして民主派政権の手によって裁判にかけられ、有罪となって刑死してからは、フィロソフィア(知を愛する者)としての思索生活に入った。プラトンの著書はその師のソクラテスの対話とい -
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「たしかにそのとおりです、ソクラテス」
徳は教えられうるか? 徳とはなにか?ということについて考えてはいないから、良い議論ではないのだが……
徳は生まれ持っての性質というのが結論であったか?
「人は自分の知らないものをどうして探求できるのか」-想起によって。
想起説 「自分で自分の中に知識をふたたび把握し直すということは、想起するということにほかならないのではないだろうか?」
(世界にもともとあった真理を習得しただけで、思い出した、というのはね……)
魂の不死
ソクラテスによる形の定義……つねに色に随伴しているところのもの
色の定義を持ち出したら循環するだけよな。
少年奴隷とソク -
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プラトン著『ゴルギアス』。舞台は古代ギリシャ。哲人ソクラテスと雄弁家たちとの対話。賢人の論理が、弁士たちの誤った説得至上主義を打ち砕く。
ソクラテスによれば、最高の人生とは、純粋さと誠実さを備えた人生だ。雄弁な人間は一見偉そうに見えるが、実際のところその言説は悪人を改心させたりすることはない。説教とは人々の社会に変革をもたらし、民衆の命を救って初めて私たちに大きく資するものだ。
すべての人間は死ぬ運命にある。彼自身自らの人生を以て、理想の人生とは何かを示した。21世紀に生きる私たちは一度きりの人生をどのように生きていくのか。彼は、読者の心にそう問いかけている。 -
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裁判にかけられた師の口から述べられた弁明を弟子が記した「ソクラテスの弁明」、収監された友に対し説得を試みる「クリトン」。著作を残していないソクラテスの哲学を鮮やかに感じられる二作。
何も知らないが、知っているとも思わない。真に賢明なのは神のみ。だから政治はやらず、市井の知恵者として生きる。自らの例で置き換えるなら、仕事でプレゼンやセミナーを担当するとき、あるいは人にものを教えるとき、知識を持ち合わせていないシーンでどう対応するか。ごまかしたり取り繕ったりしていないか。自分自身を省みる。
発言することの責任。そして、修養することの大切さ。 -
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名著。
古典で哲学書というと,複雑で難解なイメージばかりが先行しがちだが,プラトンの対話篇は物語のように読めるので非常に読みやすいのだなということを知れた。
また本書は新訳ということで,21世紀の現代に生きる私たち読者のために,なるべく平易で分かりやすい文章になるよう努められていることが感じられた。
脚注や解説などで,この書を書くに至った背景や当時の歴史的な事情などに対する理解を補助してくれているので,内容を掴み取るのに苦労することは殆ど無かったと言って良いと思う。
もちろん,一般教養としてある程度の世界史(古代ギリシア史)に対する理解や,哲学に対する予備知識はあった方が,理解が容易く -
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ネタバレ悪法もまた法なりという言葉で知っていたソクラテスであり、ギリシャ哲学といえばの人
ソクラテスがその時代の著名とされる人と対話しその人の矛盾をつきまくった結果悪い噂が流され、不正な死刑を宣告されている状態で友人のクリトンが国法を守って死を迎えるのではなく脱獄しようと提案してくれる
が、しかし、ここで脱獄してしまえば今までソクラテスやクリトンが大事にして来た国法の威厳が地についてしまうことになるため、自分の命を守ってポリシーを捨てるか、ポリシーを守って命を捨てるかという選択をすることになる。
というストーリーがソクラテスとクリトンの対話の中で進んでいった。
無知の知のように、知らないとい -
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著者・プラトンの師匠である哲学者ソクラテスが活躍を綴った、対話型の哲学書です。タイトルになっているゴルギアスは人名で、当時著名だった弁論家です。著作も残っているほどで、弁論術の大家として広く知られ、弟子も多かったようです。また、余談ですが、100歳を超えて天寿を全うしたという説もあるそうです。BC400年前後の古代ギリシャ世界時代って、どんなふうだったのかあまり想像できないのですが、ソクラテスが刑死したのが70歳ですし、プラトンが病死したのが80歳です。なかなか豊かな時代だったのでしょうか?
さて、本書は弁論術を批判する本です。それも、ソクラテスが屁理屈に近いような論駁を激しく繰り返されなが -
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2023/10/23朝日カルチャーセンター横浜の講義終了
通して「弁論術」そして「ソフィスト」とは何か(『ソフィストとは誰か?』納富.2015.ちくま学芸文庫を併読)の考察が深められたように思う。
対話相手の3者(ゴルギアスとそれに師事する二人)で、三様の結末と前者を受けての対話が連続する様、様々なテーマが折り重なりながらも「弁論術」の真偽を見極めんとし、政治、哲学、生き方を問いかける様が印象に残った。
結論的部分では、政治に密接にかかわる弁論術が、哲学的に意義のあるもの(良い弁論術!?)として立ち現れてくる可能性(『ポリテイア』等へ引き継がれるテーマ)が語られいた。
その場合、弁論術が -
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西洋哲学は彼から始まったと言っても過言ではない、倫理の授業でも最初に学んだソクラテス。
ソクラテスがどういう人で、何を言って、どう亡くなったのかは知っていたが、原書を当たったことがなかったので今回読んでみた。
本書はソクラテスが裁判で、自分に求刑するアテナイの人々や告発者に対して弁明(釈明、弁論、反論のようなもの)をする『ソクラテスの弁明』と、
死刑が決まってから執行までの間に彼を訪ねてきた弟子クリトンとの対話『クリトン』の2編を収録している。
新仮名遣いに直したり日本語の表現を改めたりはしているものの、1964年改版の本書なのでボキャブラリーや字体がやや難しい。
とはいえ慣れてしまえば問 -
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ネタバレアンドロギュノスの話の原典が気になって購入してみた。
小難しい哲学書なのかもしれない…と少し身構えていたのだが、平易な文章で非常に読みやすく、登場人物それぞれの語り口も個性的で、文学作品として楽しむことができた。巻末の丁寧な解説のおかげで時代背景や文化の理解もしやすい。
「子孫を残すこと(体に宿す子を産む)・知恵や思想を遺すこと(心に宿す子を生む)、これらは不死性への欲求であり、エロスとは美しいものを永遠のものにしようとする欲求である。」という主張は、クリエイターである自分にとってかなり腑に落ちる考え方だ。
私は美のイデアに触れることができるのだろうか。私は美しいものを永遠に残すことができ -
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プラトンの本に対する書評などおこがましいので、書評ではなく純粋な読書感想を思いつくままに述べたいと思います。本書は1000年後も読み継がれている名著だと思います。
*日本語訳が読みやすいです。難しく、かつ微妙なニュアンスの表現をうまく日本語にされていて、本当に読みやすかったです。また巻末の解説が極めて有用でした。あの解説がなかったら理解度はかなり低くなっていたと思います。
*本書は「国家」という題名ですが、まず正義とは何かという命題からはいります。そしてそれを深掘りする過程において、理想の国家像を描き始めるということですが、テーマはかなり広く感じられます。ただ読み終わって改めて思い返すと、