プラトンのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ上巻とまとめての感想。流石、古典中の古典と言うに相応しい。解説にある様に、国家(ポリティアー)と言うよりは正義論と言うべきか。
ダイアローグで記載されるのでまだるっこしい所もあるが、これはプラトンの思考の過程を追っている様なものだと解釈している。トラシュマコスの正義批判も、必ずしも現実にあったこととは限らず、自分の思考を批判的に分析した上での自作自演的な言説なのかも。それとも、前半はプラトン自身の遍歴やアカデミア設立前で、沢山話し相手がいた時のものとか。いずれにせよ、後半はグラウコンたちも、おっしゃる通りです、しか言わないので、もうダイアローグでなくて良いのでは、と思ってしまうが。
プラトン -
Posted by ブクログ
ネタバレ本当に2500年も前に書かれたの?と、古代ギリシャ時代からの本はいつも時間の感覚が分からなくなる。
饗宴、って普段使わない言葉だけれど、酒食の場を設けて客をもてなすこと、とネットで調べたら出てきた。
古代ギリシャでは「共に飲む」、シュンポシオンという言葉らしい。
その通り、本書は、日中に、皆で集まってお酒を飲み、何かを食べながら、愛の神について、それがどんなに尊敬すべきものなのかについて、順番に意見を述べ合うお話。ただ一方的に自論を言うのではなく、前の人が言ったことを踏まえて、補足したり自分なりの表現を持ち出したりして、まさに議論し合っている。最後のトリはソクラテス、と思いきや、すっかり -
Posted by ブクログ
文学・哲学の両面において、門外漢でもこの本一冊で充分に楽しめた。ここまでリーダブルな古典作品も珍しい。
有名なアリストファネスのアンドロギュノスの話、ソクラテスとアガトンの対話あたりは特に面白く、解説書ではなく原典で読めてよかったと思える満足度。
プラトン対話篇の中でも特に複雑な枠構造が取られているのも興味深かった。
「ソクラテスが以前にディオティマから聞いた話を饗宴で語り、参加者のアリストデモスから十数年後にその様子を聞いたアポロドロスが、改めて友人(=読者)に向けてその内容を語る」といった具合だが、わざわざこんな回りくどい形式で物語を「創作」する理由がきちんとあるのが凄い。
前半の4人 -
Posted by ブクログ
ソクラテスが「不敬神」の罪で裁判にかけられ、弁明をしていく。非常に読みやすく解説も丁寧なので古典という感覚を感じることなくスラスラ読めた。
「アテナイの皆さん、今まで述べてきたことが真実であり、皆さんにすこしも隠し立てせず、ためらうことなくお話ししています。しかしながら私は、まさにこのこと、つまり、真実を話すということで憎まれているのだということを、よく知っています。そして私が憎まれているのというまさにそのことが、私が真実を語っていることの証拠でもあり、そして、私への中傷とはまはにこういうもので、これが告発の原因であるという証拠でもあるのです。」p24
この一文が私は特に印象深い。
真実を -
Posted by ブクログ
ソクラテス=無知の知 ぐらいの知識で読み始めたけど無知の知が生まれた壮絶な背景に胸を打たれた。
政治家になっていい暮らしがしたい、際限なく欲を満たしたい、と言う動機で弁論術を学ぶ事が流行するが、弁論術ってただのおべっか人気取り術じゃん、偉い人の機嫌を取ることと市民の票を獲得する事だけが目的になってるじゃん。
私たちが一番知識があって国をいい方向に運べますって顔してるだけで、実力や矜持は一切伴ってないじゃん。
というソクラテスの指摘がアテナイ全体に刺さりすぎたせいでソクラテスの存在は権力者達から疎まれるようになっていく。
作中でゴルギアスのアテナイでは知っているという事よりも知っていると周りに思 -
Posted by ブクログ
193P
プラトン
(Platon 前427~前347)ソクラテスの弟子で、古代ギリシア哲学の最盛期であった前4世紀のアテネを代表する哲学者。彼が生まれたのはペロポネソス戦争が始まって4年目、ペリクレスの死後2年目にあたり、アテネの民主政が大きな岐路にさしかかり、ポリスの衰退期に向かおうとしていた時期であった。プラトンは名門の出であったがアテネの政治に関わることはなく、前399年に師のソクラテスが、民主政にとって有害であるとして民主派政権の手によって裁判にかけられ、有罪となって刑死してからは、フィロソフィア(知を愛する者)としての思索生活に入った。プラトンの著書はその師のソクラテスの対話とい -
Posted by ブクログ
「たしかにそのとおりです、ソクラテス」
徳は教えられうるか? 徳とはなにか?ということについて考えてはいないから、良い議論ではないのだが……
徳は生まれ持っての性質というのが結論であったか?
「人は自分の知らないものをどうして探求できるのか」-想起によって。
想起説 「自分で自分の中に知識をふたたび把握し直すということは、想起するということにほかならないのではないだろうか?」
(世界にもともとあった真理を習得しただけで、思い出した、というのはね……)
魂の不死
ソクラテスによる形の定義……つねに色に随伴しているところのもの
色の定義を持ち出したら循環するだけよな。
少年奴隷とソク -
Posted by ブクログ
プラトン著『ゴルギアス』。舞台は古代ギリシャ。哲人ソクラテスと雄弁家たちとの対話。賢人の論理が、弁士たちの誤った説得至上主義を打ち砕く。
ソクラテスによれば、最高の人生とは、純粋さと誠実さを備えた人生だ。雄弁な人間は一見偉そうに見えるが、実際のところその言説は悪人を改心させたりすることはない。説教とは人々の社会に変革をもたらし、民衆の命を救って初めて私たちに大きく資するものだ。
すべての人間は死ぬ運命にある。彼自身自らの人生を以て、理想の人生とは何かを示した。21世紀に生きる私たちは一度きりの人生をどのように生きていくのか。彼は、読者の心にそう問いかけている。