ウィリアム・シェイクスピアのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「シェイクスピアは最高の政治学古典」
と舛添さんが言っていたので、
早速読もうと買ってみた(単純)。
…いや、戯曲って読みづらいね。
台本だもん。
言われているようにシェイクスピアの言い回しや
比喩や暗喩や一部下ネタは鋭く感銘を受けるのですが、
翻訳で読むのは限界があるんだろうなぁ。
岩波書店verは注釈が豊富についているので理解が深まります。
最初は注釈を無視して読み、二度目に注釈を熟読しながら
読破するのが正しい読み方かと。
…まあ二度読みたいかと言われると…アレですが。。
現代小説のが結局面白いと思ってしまう僕は
きっといまどきの若者か学がないかのどっちかです! -
Posted by ブクログ
シェイクスピア(1564-1616)の、『夏の夜の夢』『じゃじゃ馬ならし』『空騒ぎ』『お気に召すまま』と続いた"喜劇時代"の最後の作品、諸説あるが1599から1601年頃の作とされる。なおこの後、四大悲劇を産み出すことになる"悲劇時代"へと向かっていく。
本作は、主人公女性の異性装とそれによって瓜二つになってしまった双子の兄妹と云う設定によって惹き起こされる勘違い・食い違いがその動力となる、ドタバタ恋愛喜劇。喜劇の登場人物は、躍動的であるに限る。
ヴァイオラ――・・・。/なんて罪作りなの、変装って。/悪魔でも、見かけをごまかして人を騙す。/ハンサムな悪党なら、蠟のように柔らかい女の心に/いともたやすくその姿を刻みつけてしまう!/ああ、仕方ないわ、だって、女は弱き者。/女はそういうふうにできているんだもの。/一体どうなるのかしら。私のご主人様はお嬢様をこよなく愛し、/私は(哀れな化け物!)同じくらいご主人様を愛し、/お嬢様は(間違えて)どうやら私にお熱。/てことは、どうなるの? 私は男だから、/ご主人様から愛してもらえる見込みはない。/私は女だから(ああ、なんてこと!)/お気の毒なオリヴィア様、どんなに溜め息をついても無駄。/・・・。
シェイクスピアの作品は、喜劇であれ悲劇であれ、外見/内面、言葉/内実、則ち内/外の間に予め本質的に横たわっている否応のない無の深淵をモチーフにしたものが多いように思う。その空隙こそが、生の在りようであると云わんばかりに。その"距離"から惹起される悲喜劇こそが人生であり、それは各人が仮面を被って台詞の如く言葉を繰って演じる芝居であると云わんばかりに。
道化――・・・。何という時代だ! 頭のいい人にかかると言葉なんて、くるっとひっくり返されちまう――あっという間に裏返しだ。
・・・
道化――だから妹は名前がなかった方がいいと思ったんですよ。
・・・
道化――だって名前は言葉ですからね。その言葉をもてあそぶやつにいたずらされて、妹は淫らになっちまう。まったく、言葉なんて、証文が必要になって以来、信用なくした悪党だ。
・・・
道化――わけって言われたって、言葉を使わなけりゃ説明できないのに、言葉は信用なくしましたからね、言葉で説明したくありませんよ。
我々は、仮面を脱いだらその下から真実の顔が現れるのだろうか、或いは仮面の下から無際限に「真実の顔」を語る/騙る別の仮面が現れ続けるような存在なのだろうか。
道化――・・・。/昔、この世が始まった。/やれ、ヘイホウ、雨と風。/それがどうした、劇は終わった。/今日も明日もごひいきに。
喜劇の幕は下りても、個々人の人生は、どうしようもなく続いていく。