紅玉いづきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者の作品は実に10年以上前に発刊された
『ミミズクと夜の王』以来の本でした。
まず、デビュー作を読んだ時の衝撃が鮮烈に残っていて気がついたら著者が15年間もの間執筆活動をしている事に驚愕しました。
その15周年をで完全版として復刻された今作。
私が面白いなと思う物語。いや本というそれ自体に関わる事だと感じる事があるのですが。
読みやすさ、物語の景色がいかに思い浮かぶか?
小説とは漫画とは違い挿絵があるものも有ればないもの。
寧ろ無いものが多数を占める。
なので読者の想像力と,理解力で世界を作り上げる必要性があり、著者の想いを受け止められて共有できるか?
というのが一つの醍醐味だと感じています。
表紙のイラストからイメージを沸かせてそれに基づいて背景を作りあげ舞台が出来上がり物語が進んでいく。
読者は言わば舞台の客席に座っているようなものでもありその舞台を自由に世界を想像する事ができる稀有なポジションにいるのです。
そのイメージが著者に近ければ近いほど理解力があり伝いたい物事の根幹を解釈できていると言うことです。
ココまでは作品について全く触れておらず駄文なんですけどじゃぁ読者が理解できなかったらその物語は難解で無駄な時間を過ごしたのか?と言うことになるのか?
いや違う。ココからは作者の問題なんだ。
如何に想像しやすく世界に入り込みやすく情景が浮かんできてわかりやすい文章を構築できるか?が腕の見せ所なんだ。
難解な文節を作るより如何にシンプルで魅力的な物語を伝えられているか?そして物語が伝えたいテーマが誰にでもわかるように作れているか?が非常に大事なんだ。
そこに人の癖が出て○○節等呼ばれて囃子立てられる。
この本は、御伽噺であり物語もキャラクターも構築も非常に出来が良い。
具体的な事を話すと長くなるんで(もう長い)詳しくは語りませんが、一番良いのは魅力的な読みやすさ。
著者の一番の特徴と言ってもいい。引き込む力が凄まじい。
今日はココまでにしようと本を閉じたくなくなるのだが
続きが気になりすぎて手が、目が文字を追ってしまう。
文字通り一級品。しかも前作との姉妹作であると言う事。
つまらない訳がない。
この物語は言葉を一つのテーマとしてとり上げてます。
言葉には喜怒哀楽や場所、立場、関係性などにより様々な色や音、圧力、重さを与えます。
小説は文字で構築されたものです。
より一層言葉を追いかけるものです。
その圧倒的な引力に巻き込まれてほしい。
この物語の魅力はそこです。
それが美しく時には馬鹿馬鹿しく時には悲しい。
葛藤を感じさせる力。言霊とは良く言ったものだ。
人は言葉で何でもできるのだ。言い方にも悪い方にも。
伊藤計劃氏のあれをマイルドにしたらこんな感じになるかな何て1人微笑して楽しめました。
長くなりましたがこの上質なお伽噺。
触れて損はないと断言できます。
至極の一冊を是非、手に取ってみて頂きたい。
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Posted by ブクログ
以下、ネタバレ含みます。
前作『ミミズクと夜の王』も良かったのだけど、あのクローディアス王子が、こんなに健気に成長しているとは、とウルウル……。
ここから読んでも、読めないことはないけど、ミミズクから読むことをオススメします。
それ以上に今作のヒロイン、毒吐姫エルザの周囲全てを呪いつくす言葉が強烈で。
占いに裏切られ、スラムに堕とされた姫君が、暴れ回る様子が、途中から嫌ではなくなった。
そうした「自由奔放」さに、誰もが皆、理解を示す、そんな登場人物ばかりだったから。
けれど、それはまた立場ある者の「甘え」でもあるということを、エルザ自身が自覚をするまでに、充分な時間がかけられたことも、良かったように思う。
いくら文字の世界だからといって、時間経過は、むやみにコンパクトにしてはならないんだな。人の心が、その出来事を咀嚼するだけの時間がかけられることで、読む側にも納得がいくんだなぁということが分かった。
楽しかった。 -
購入済み
圧倒的存在感と危うさ
雰囲気のある絵とストーリーに魅了されました。
暗いお話の中で、精神が不安定でどこか危うさを感じさせる主人公と夜の王の不思議な関係性が異色というか、他の作品にはない魅力ですね。
主人公の圧倒的存在感と何か特別なことをやってのけてくれるのではないかと期待を抱かせてくれるところに惹かれてしまいます。また、先が読めないところが見所で、今後どうストーリーが展開されていくのか非常に気になります。
続けて購入したいと思います。 -
中学の時に出会った作品です。
ここまで衝撃を受けたのは初めてで、
ここまで泣いた作品も初めてでした。
何回読んでも心に突き刺さります。
そして、なかなか抜けません、、、
ふと読み返したくなる作品です。 -
ミミズクがフクロウと一緒に行ってしまって
残されてしまったディアがとても気がかりだった、、、
前作も含めて心に刺さるものがあります。
中学の時に読んでからずっと手元に置いてあった小説です。
ページがボロボロなるほど読みましたが、
何回読んでも泣ける。 -
購入済み
ノベルより好き
いろんなキャラクターの姿はイメージするものとちょっと違って最初は違和感を感じました。でも、直ぐに慣れるし、すべてのシーンは想像にまかせるよりマンガの方も物語をより一層楽しく読めます。
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Posted by ブクログ
4人だけの放送部。部室にいる時だけ訪れる感情や想い。居心地がいいだけじゃない。仲がいいだけじゃない。それでも部室の扉を開けてしまう。そこにいつもの顔がいることに安心し嫌悪する。
昨年紅玉いづきと出逢い、紅玉いづきの本を少しずつ読んでいます。その度に心が剥き出しにされ、鋭い爪で引っ掻かれます。ズタズタに引き裂かれ痛みに耐えながら読み進めると、不意に心が温かいもので包まれるのです。
その度に、紅玉いづきの魅力に打ちのめされるのです。なので少しずつ少しずつ読むのです。
偽善的なまでに誰にも優しく接する。寂しさから誰かと繋がっていることを求める。自分じゃない自分になりたい。母親の過干渉に従う自分を嫌悪する。嘘を嘘と知りつつ気付いていないことにする。好きになりたくないのに惹かれる。どうしようもなく嫌な自分と向き合ってくれる友達。
傷つき傷つけられ傷つけてしまう心。救い寄り添い癒し咎めてくれる心。高校3年生の4人の心が、容赦なく切り込んでくる言葉で表わされる。友情なんて言葉じゃ括れない4人の関係。
これぞYA文学の真髄。10代の心を刺激し寄り添ってくれるものなのだろうと、思い知らされるのです。だから大好きなのです。読んで自分の中の奥底にある、10代の心が刺激されるのです。