紅玉いづきのレビュー一覧

  • MAMA 完全版

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    母だ息子だと主張するものの、親子という関係性にしてはだいぶ歪な方を描いた話。お互いに依存的と言えばそうだし、お互いに相手のことばかり守ろうとするから根っこのところで擦れ違ってままならない。それでも、そのぶつかり合いの間に生まれるものが愛情であるのだから、紅玉いづきの書くものは恐ろしいと呻いてしまう。久しぶりに読み直して、御伽噺のようなファンタジックな世界観の割に、ストレートに上手くいくような物語は書かないし、『自分の人生を歩みたいのなら、甘えるな』と体全体使って主張するような人々ばかり書くなぁ、と感じた。

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    2022年11月26日
  • 15秒のターン

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    『戦場にも朝が来る』が一番好き。たかがソシャゲのランキングイベントで一位を取る、そのために課金する、っていう、傍から見たら馬鹿丸出しの話。作中ですら、世界で一番空虚で馬鹿な戦争と表されていて、その気持ちはよくよく理解できるのだけれど、チョコの『せっかく、あなたが一番をくれたのに』の一言でやられてしまった。例え部外者から見てしょうもない、些細なことだったとしても、そこに意味が在ってしまうのが人々の感情だし、文学だよなと、なんか負けた気分になった。最後まで息が苦しくなるような、いい一本だった。

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    2022年11月02日
  • MAMA

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    魔術の才のなかった少女と人喰いの魔物の出会い。「貴方のママになってあげる」愛を求めたものが愛を捧げる相手と出会う絆の物語。
    物語世界に耽溺する悦び。それが紅玉ファンタジーの味わい方でしょう。堪能しました。添えられた短編で味わいが一層際立ちます。

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    2022年08月05日
  • 15秒のターン

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    全部一気に読んで、オマケのwebのも読んで、読み終わった瞬間、ああ紅玉さんだ、と思った。
    どの話も胸がギュッとする瞬間があって、じんわり涙が出た。
    この列車は楽園ゆき、が一番沁み込む話だったなと思う。大事にしなよと言われ続けて、よかったなと思った。
    ミミズクが出た当初に買って読んで救われて、それ以来で一番鮮烈に感じる話だったなと思った。今の自分の環境を重ねただけというのはあるけれど。

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    2022年07月06日
  • 毒吐姫と星の石 完全版

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    前作からおそらく数年後、成長したレッドアークの王子ディアと、隣国ヴィオンのエルザとの出会いが、ヴィオンの行く末を左右する出来事に巻き込まれていく。聖騎士アン・デュークやオリエッタ、そしてあの子も登場し、最高の結末へとなだれ込む。ディアの真っ直ぐな気持ちと、エルザの変化から為るボーイミーツガールのファンタジーとしてのクオリティが高く、今も尚読まれていてほしい作品だ。

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    2022年06月30日
  • 15秒のターン

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    少女たちの恋や恋に似たまた別の感情を切り取り、その時代にしか感じ取れない感情をつぶさに見せてくれる小説集。全5作が描かれ、『この列車は楽園ゆき』『15年目の遠回り』は書き下ろしという、紅玉ファンには嬉しい仕様。
    瑞々しさがいっぱいでこうやって全力で自分の気持ちと向き合うことってとても貴重で、大人になると心が鈍化していき、感受性はすり減るものだから、こうした作品を通じて、過去の自分の気持ちにアクセスするしかなくなる。
    大人になるって、失い続けることだ。

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    2022年06月30日
  • 15秒のターン

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    全ての短編が間違いなく面白い。短編集として最高の出来。
    特に『戦場にも朝がくる』が一押し。言葉にできないくらい面白い。

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    2022年06月26日
  • 毒吐姫と星の石 完全版

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    著者の作品は実に10年以上前に発刊された
    『ミミズクと夜の王』以来の本でした。
    まず、デビュー作を読んだ時の衝撃が鮮烈に残っていて気がついたら著者が15年間もの間執筆活動をしている事に驚愕しました。
    その15周年をで完全版として復刻された今作。

    私が面白いなと思う物語。いや本というそれ自体に関わる事だと感じる事があるのですが。

    読みやすさ、物語の景色がいかに思い浮かぶか?

    小説とは漫画とは違い挿絵があるものも有ればないもの。
    寧ろ無いものが多数を占める。

    なので読者の想像力と,理解力で世界を作り上げる必要性があり、著者の想いを受け止められて共有できるか?
    というのが一つの醍醐味だと感じています。

    表紙のイラストからイメージを沸かせてそれに基づいて背景を作りあげ舞台が出来上がり物語が進んでいく。
    読者は言わば舞台の客席に座っているようなものでもありその舞台を自由に世界を想像する事ができる稀有なポジションにいるのです。

    そのイメージが著者に近ければ近いほど理解力があり伝いたい物事の根幹を解釈できていると言うことです。

    ココまでは作品について全く触れておらず駄文なんですけどじゃぁ読者が理解できなかったらその物語は難解で無駄な時間を過ごしたのか?と言うことになるのか?

    いや違う。ココからは作者の問題なんだ。

    如何に想像しやすく世界に入り込みやすく情景が浮かんできてわかりやすい文章を構築できるか?が腕の見せ所なんだ。

    難解な文節を作るより如何にシンプルで魅力的な物語を伝えられているか?そして物語が伝えたいテーマが誰にでもわかるように作れているか?が非常に大事なんだ。

    そこに人の癖が出て○○節等呼ばれて囃子立てられる。

    この本は、御伽噺であり物語もキャラクターも構築も非常に出来が良い。

    具体的な事を話すと長くなるんで(もう長い)詳しくは語りませんが、一番良いのは魅力的な読みやすさ。

    著者の一番の特徴と言ってもいい。引き込む力が凄まじい。

    今日はココまでにしようと本を閉じたくなくなるのだが
    続きが気になりすぎて手が、目が文字を追ってしまう。

    文字通り一級品。しかも前作との姉妹作であると言う事。
    つまらない訳がない。

    この物語は言葉を一つのテーマとしてとり上げてます。
    言葉には喜怒哀楽や場所、立場、関係性などにより様々な色や音、圧力、重さを与えます。

    小説は文字で構築されたものです。
    より一層言葉を追いかけるものです。

    その圧倒的な引力に巻き込まれてほしい。
    この物語の魅力はそこです。
    それが美しく時には馬鹿馬鹿しく時には悲しい。

    葛藤を感じさせる力。言霊とは良く言ったものだ。
    人は言葉で何でもできるのだ。言い方にも悪い方にも。
    伊藤計劃氏のあれをマイルドにしたらこんな感じになるかな何て1人微笑して楽しめました。

    長くなりましたがこの上質なお伽噺。
    触れて損はないと断言できます。
    至極の一冊を是非、手に取ってみて頂きたい。

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    2022年06月05日
  • 毒吐姫と星の石 完全版

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    以下、ネタバレ含みます。



    前作『ミミズクと夜の王』も良かったのだけど、あのクローディアス王子が、こんなに健気に成長しているとは、とウルウル……。
    ここから読んでも、読めないことはないけど、ミミズクから読むことをオススメします。

    それ以上に今作のヒロイン、毒吐姫エルザの周囲全てを呪いつくす言葉が強烈で。
    占いに裏切られ、スラムに堕とされた姫君が、暴れ回る様子が、途中から嫌ではなくなった。

    そうした「自由奔放」さに、誰もが皆、理解を示す、そんな登場人物ばかりだったから。
    けれど、それはまた立場ある者の「甘え」でもあるということを、エルザ自身が自覚をするまでに、充分な時間がかけられたことも、良かったように思う。

    いくら文字の世界だからといって、時間経過は、むやみにコンパクトにしてはならないんだな。人の心が、その出来事を咀嚼するだけの時間がかけられることで、読む側にも納得がいくんだなぁということが分かった。

    楽しかった。

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    2022年05月08日
  • 毒吐姫と星の石 完全版

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    やっぱりこの世界観とか雰囲気とかが好き。
    プロローグで泣くという自分の涙もろさに衝撃を受けたけど、それくらい感情移入してしまう、本当に素晴らしくて美しいお話。
    もう一回、ミミズクと夜の王から読み直したいな。

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    2022年04月24日
  • 毒吐姫と星の石 完全版

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    ある意味再読。ミミズクと夜の王とは少しつながっているけれど、違うふたりの愛の話。
    毒吐姫の鮮烈て軽々しく、どこか地を這う泥臭さがやはり好きだなと思った。
    書き下ろしは普段のふたりの、どこかすれ違い気味な日々が垣間見れてまたよかった。

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    2022年04月23日
  • ミミズクと夜の王 1巻

    R

    購入済み

    圧倒的存在感と危うさ

    雰囲気のある絵とストーリーに魅了されました。
    暗いお話の中で、精神が不安定でどこか危うさを感じさせる主人公と夜の王の不思議な関係性が異色というか、他の作品にはない魅力ですね。
    主人公の圧倒的存在感と何か特別なことをやってのけてくれるのではないかと期待を抱かせてくれるところに惹かれてしまいます。また、先が読めないところが見所で、今後どうストーリーが展開されていくのか非常に気になります。
    続けて購入したいと思います。

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    2022年10月12日
  • ミミズクと夜の王

    中学の時に出会った作品です。
    ここまで衝撃を受けたのは初めてで、
    ここまで泣いた作品も初めてでした。
    何回読んでも心に突き刺さります。
    そして、なかなか抜けません、、、
    ふと読み返したくなる作品です。

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    2021年11月05日
  • 毒吐姫と星の石

    ミミズクがフクロウと一緒に行ってしまって
    残されてしまったディアがとても気がかりだった、、、
    前作も含めて心に刺さるものがあります。
    中学の時に読んでからずっと手元に置いてあった小説です。
    ページがボロボロなるほど読みましたが、
    何回読んでも泣ける。

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    2021年11月05日
  • MAMA

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    優しさってなんだろうねって。
    憎しみにも負けない愛とか。
    というより、絆がほしいんじゃないかと。
    トトとホーイチ、ミレイニアとダミアン。
    親子と兄弟。優しさって寂しさからくるのかもね。

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    2021年07月26日
  • ミミズクと夜の王 1巻

    購入済み

    ノベルより好き

    いろんなキャラクターの姿はイメージするものとちょっと違って最初は違和感を感じました。でも、直ぐに慣れるし、すべてのシーンは想像にまかせるよりマンガの方も物語をより一層楽しく読めます。

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    2021年06月18日
  • 毒吐姫と星の石

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    一気に読んでしまった〜
    ミミズクと夜の王よりも好き!

    ディアがどこまでも優しくて、強くて、なんて理想の男性

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    2021年06月03日
  • 青春離婚(1)

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    タイトル、どういう意味なんだろう…。と思って読み進めていたのですがなるほど、それは確かに青春離婚だ…と思いました。原作ありとのことでしたがHEROさんの普段描かれるお話と雰囲気もバッチリ合っていて、主役二人ともとっても愛おしくなりました。幸せになってほしい。

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    2021年05月10日
  • ガーデン・ロスト

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    4人だけの放送部。部室にいる時だけ訪れる感情や想い。居心地がいいだけじゃない。仲がいいだけじゃない。それでも部室の扉を開けてしまう。そこにいつもの顔がいることに安心し嫌悪する。

    昨年紅玉いづきと出逢い、紅玉いづきの本を少しずつ読んでいます。その度に心が剥き出しにされ、鋭い爪で引っ掻かれます。ズタズタに引き裂かれ痛みに耐えながら読み進めると、不意に心が温かいもので包まれるのです。
    その度に、紅玉いづきの魅力に打ちのめされるのです。なので少しずつ少しずつ読むのです。

    偽善的なまでに誰にも優しく接する。寂しさから誰かと繋がっていることを求める。自分じゃない自分になりたい。母親の過干渉に従う自分を嫌悪する。嘘を嘘と知りつつ気付いていないことにする。好きになりたくないのに惹かれる。どうしようもなく嫌な自分と向き合ってくれる友達。
    傷つき傷つけられ傷つけてしまう心。救い寄り添い癒し咎めてくれる心。高校3年生の4人の心が、容赦なく切り込んでくる言葉で表わされる。友情なんて言葉じゃ括れない4人の関係。

    これぞYA文学の真髄。10代の心を刺激し寄り添ってくれるものなのだろうと、思い知らされるのです。だから大好きなのです。読んで自分の中の奥底にある、10代の心が刺激されるのです。

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    2021年04月25日
  • 毒吐姫と星の石

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    『ミミズクと夜の王』の続編。

    ミィが夜の王のもとへ行き、残されたディアはどんな日々を過ごしていくのかなと考えていたけれど。
    続編を読めて嬉しかったな。

    強く優しく素敵な王子になったディア。
    そして辛い人生を背負い生きてきた毒吐姫エルザ。
    ふたりの歩んで行くであろう希望に満ちた未来の幸せを祈りたいと思った。

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    2021年03月11日