紅玉いづきのレビュー一覧
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舞台は大正
新聞記者の紺がとある家から渡された“箱”
その“箱”について“箱娘”うららに尋ねに行ったのがこの物語の始まり
様々な箱にまつわる事件をうららと紺が解決していく
一族のしがらみ、女性軽視の時代
何もかもが今と違い不自由に感じ、読みながら息が詰まる思いがする
私からしたら大正時代は遠い昔の時代に感じる
でも確かに存在し、実際に時代のしがらみに泣いた女性たちはたくさんいたんだろうなと思うとやるせない
不自由な中でも強かに生きる女性たちには頭が上がらない
うららの「開けなくてもいい箱はある」というセリフは全くその通り
知らなくて良い真実があるし、知りたくない真実もある
でもそれをうらら -
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過激で美しい少女たちの一瞬の灯火に心囚われるようだ
サーカスという少女たちの舞台
サーカスの曲芸を行う為に少女たちは曲芸学校へ進学をしてから花開く
この世界を読んだ時、宝塚の女の園を想像した
大変過酷と聞くその場所ときっとこの学校は似ていることだろう
入るのはひと握りの人材で、入ったとしても残れることすら危うく、そして時には相手を妬み嫉む
そんな学校を出てからも、名持ちの1人として演じることが出来るのは極わずかの狭き門
物語はそんな名持ちの子達の物語
双子の姉妹が演じたのはブランコ乗りのサン=テグジュペリ
本来は姉である涙海(るう)ちゃんが演じていたが、事故により妹の愛涙(える)ちゃんが姉の -
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ネタバレ寒さ厳しい山脈を居とする部族の双頭、蛮族と呼ばれる戦いを好むフェルビエと、呪術を操り死人狂いと呼ばれるミルデ。長きにわたりいがみ合い戦をしていた2部族の戦の終結のため、フェルビエの族長の娘、アルテシアは前族長同士の盟約によりミルデの族長に嫁ぐことが決まっている。
愛する男を噛み殺すほどの激情をもち「雪螳螂」との異名を持つフェルビエの女でありながら、子供の頃からの運命を冷静に覚悟を持って受け入れ、アルテシアは彼女の影武者であったルイと近衛隊のトーチカのみを連れて婚礼相手のもとに向かうが、ミルデの族長オウガはアルテシアに開戦をつげる。
婚姻を無効にしないために奔走する中で、ただの部族間の未来の -
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ネタバレ最初は出会った少女と魔物の恋物語に帰結する物語なのだろうと思っていた。けれど、恋人とか主従とか親子とか、そんな一括りにはできないどこか危うく脆そうな関係性に映っていた彼らが、それぞれで出した答えには腑に落ちるような納得感があった。人はどんなにひとりになろうと思っても、やはり誰かの存在を求めてしまうもので、魔物もまた純粋すぎるほど思い入れになったものに真っ直ぐな存在として描かれているのかなと考えてしまった。タイトルにあるように母と子供を中心に据えた場面が多かったけれど、それだけではなく誰かの思いや心をまた他の誰かが継いでいくというような、継承の物語でもあったのかなと思った。