【感想・ネタバレ】MAMA 完全版のレビュー

あらすじ

その夜、魔物が手に入れたのは、彼だけのママだった。

海沿いの王国ガーダルシア。トトと呼ばれるその少女は、確かな魔力を持つ魔術師の血筋サルバドール家に生まれた。しかし、魔術の才に恵まれず、落ちこぼれと蔑まれていた。そんなある日、神殿の書庫の奥に迷い込んだ彼女は、数百年前に封印されたという〈人喰い〉の魔物と出会い――。
「ねぇ、ママって、なに?」これは、人喰いの魔物と、彼のママになろうとした少女の、切なくも愛おしい絆の物語。
全編に亘り修正を加え、王国の末姫の回想を描いた掌編「黒い蝶々の姫君」を初収録。

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Posted by ブクログ

始まりは、ひとりぼっちが嫌な女の子が軽く口にした
「ママになってあげる」だったのかもしれないけど、
自分のことよりお互いの事を大切に思えるほどの関係
を二人はちゃんと築いていった。
お別れは意外な形だったけど、それっきりじゃなかった
のも良かった。
どんな作品でも、その後はどうなったんだろう?と思う
事が多いので、その辺の話も聞かせてくれて良かった。
文章が流れるようなきれいな印象。
説明しすぎず、だからといって暗号めいた不可解な響き
でもない、好きな書き方です。

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2024年10月26日

Posted by ブクログ

あらすじ読まず表紙だけだと暗くて怖い感じかなぁ?とか思いながら読んでいたけれど…めちゃくちゃ素敵な愛の物語でした…

封印された人喰いの魔物と魔術の才が落ちこぼれの少女の物語
封印を解かれた魔物は少女と契約を交わし、少女トトはママとなり共依存の始まり
トトにホーイチと名付けられた魔物の人喰いとは思える皮肉屋な姿に少しふふっと思って可愛いなって思ってしまう笑
2人の優しくて強固な共依存
ホーイチはトトのことを名ではなく『キミ』もしくは『ママ』と呼ぶのが印象的
『トト』って名前を呼ぶのは最後の方ぐらいかな?(把握はしてません笑笑)
そして少女はいつしか大人になり、2人の関係は変わらぬままに
彼女の世界だけが凄く変わったんだなって
傀儡のようなものだとしても、彼女の特性を活かした仕事をする
大人になり関わる人が増えていき、少しずつ守りたいと傷つけたくないと思っていく変化
ホーイチは分からないなりに心のどこかで理解をしていたんだろうなぁ
ここまでの段階だと、個人的には2人が結ばれる結末になるのか!?とか思っていたけれど…
そっか、魔物と人間であっても、血縁関係がなくても、契約から始まっていも、やはり2人は親子なんだなーって!
MAMAの結末は、2人をギューって抱きしめてあげたくなる
恋愛のような愛ではなくて、親子としての家族の愛の形に愛おしさを感じられた
主従関係でもあるからこその危うさをもきっと愛のひとつだろう

MAMAの物語に出てくるティーラン姫
最初は性格の悪い悪役令嬢的なポジションか!?とか思ったけれど、めちゃくちゃ良い子!
言葉や態度は時に冷たいけれど、それは自身を守るためであり武器である彼女なりの生きる術であるのだなって
だから幕間の黒い蝶々の姫君も最高であった!

そして最後はANDという物語
こちらはホーイチの過去と未来を知ることが出来る
ホーイチ…魔物に喰われる前のただの人間の男の子の物語
そして、MAMAの結末の後の物語
本当の親子になったホーイチの今を知ることが出来てとても嬉しい
ホーイチにたどり着くまでの別の2人の主人公達、彼らの関係性にも凄く興味深く感じてしまう

とりあえず、個人的にはとても好みの作品であったー!

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2024年09月06日

Posted by ブクログ

人喰い2作目、これはね~電車の中で読んだのだけど泣くかと思った。王道プリンセスストーリーでもあり、共依存のお話でもある、この世界にいるどこかの誰かが1度は経験してることを異世界で当たり前みたいに表現されている、ディズニーの物語を読んでいるつもりでもどこか痛くて脆い感覚、個人的にエンドが好み、ミミズクの話もすきだけどこっちのが好き。

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2024年02月24日

Posted by ブクログ

母だ息子だと主張するものの、親子という関係性にしてはだいぶ歪な方を描いた話。お互いに依存的と言えばそうだし、お互いに相手のことばかり守ろうとするから根っこのところで擦れ違ってままならない。それでも、そのぶつかり合いの間に生まれるものが愛情であるのだから、紅玉いづきの書くものは恐ろしいと呻いてしまう。久しぶりに読み直して、御伽噺のようなファンタジックな世界観の割に、ストレートに上手くいくような物語は書かないし、『自分の人生を歩みたいのなら、甘えるな』と体全体使って主張するような人々ばかり書くなぁ、と感じた。

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2022年11月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初は出会った少女と魔物の恋物語に帰結する物語なのだろうと思っていた。けれど、恋人とか主従とか親子とか、そんな一括りにはできないどこか危うく脆そうな関係性に映っていた彼らが、それぞれで出した答えには腑に落ちるような納得感があった。人はどんなにひとりになろうと思っても、やはり誰かの存在を求めてしまうもので、魔物もまた純粋すぎるほど思い入れになったものに真っ直ぐな存在として描かれているのかなと考えてしまった。タイトルにあるように母と子供を中心に据えた場面が多かったけれど、それだけではなく誰かの思いや心をまた他の誰かが継いでいくというような、継承の物語でもあったのかなと思った。

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2023年10月31日

Posted by ブクログ

とても面白かったです!最後もハッピーエンドで私好みの展開になって嬉しかったです!魔術や使い魔がある世界観って素敵だと思いました!

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2023年01月22日

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