伊与原新のレビュー一覧

  • 藍を継ぐ海

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    伊与原新の『藍を継ぐ海』を読んだ。

    『藍を継ぐ海』は、「夢化けの島」「狼犬ダイアリー」「祈りの破片」「星隕つ駅逓」「藍を継ぐ海」の短編5話で構成されている。

    「夢化けの島」は、岩石愛がすごい主人公が、萩焼の土を探す青年に出会う話。

    岩石は、私も小学生の頃に一時期集めたことがあった。
    父に標本箱を作ってもらい、夏休みの作品として出したことを思い出した。

    萩焼も好きだ。
    学生の頃、自転車で萩まで行った時にコーヒーカップを買ってきたことがある。

    「狼犬ダイアリー」は、絵本になってもおかしくないような話だった。

    「祈りの破片」は長崎の原爆を題材にしている。
    先日、NHKの『映像の世紀 バタフライエフェクト』で被爆した女性たちのことを放送していたので、その映像と重なった。

    「星隕つ駅逓」は隕石の話。
    高校の頃、天文学部のサークルにいたので興味深く読んだ。
    北海道開拓の過酷な歴史についても聞いたことがあったので、その部分も面白かった。

    表題作の「藍を継ぐ海」はウミガメの話。

    ウミガメというと、水族館や、きれいな海を泳ぐスキューバダイビングの映像ばかりが浮かんでしまう。

    しかし実際には、生まれたウミガメが成長して生き残る確率はとても低い。
    そのウミガメの生態と、主人公の女の子の生き方が重ね合わされていて良かった。

    どれも短編だが、『鉄道員(ぽっぽや)』が短編から映画になったくらいだから、この5編もそれぞれドラマや映画になってもおかしくない。

    そんなことを思いながら読み終えた。

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    2026年10月02日
  • 博物館のファントム 箕作博士の事件簿

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     ひょんなことから自然史博物館で働くことになった片付け魔の分類学者・池之端環と未整理の標本や資料が大量に所蔵された建物『赤煉瓦』に棲みつくファントムこと変人博物学者・箕作類の凸凹コンビが博物館で起こる事件を解決するミステリーで、鉱物、植物、動物、化石、昆虫、人類に関する博物学の蘊蓄が興味深く探偵コンビのキャラも良かった。

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    2025年07月02日
  • 博物館のファントム 箕作博士の事件簿

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    書店で平置きされていたのですが、だいぶ前の作品なんですね。
    博物館と謎は相性が良いな、と思いました。
    鉱物、植物、動物、化石、昆虫、人類。
    それぞれのお話のテーマに対する「蘊蓄」も、とても興味深く読み進めることができ、もっともっと知りたいという気持ちになりました。
    ただ、「博識だけど人間的に難のあるベテラン男性と、それに反発する新入り女性」という図式がちょっと苦手なので、そこだけ少し馴染めなかったです。
    博物館の話がもっと読みたい、と思ったので★4

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    2025年06月26日
  • お台場アイランドベイビー

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    デビュー作だそうですが、私の伊予原さんの著作イメージとは全く異なるストーリーの小説でした。でも面白い。そろそろ直木賞受賞作を読もうかとも思いますが、期待し過ぎると肩透かしになることが多いんですよね。

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    2025年06月01日
  • ルカの方舟

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    いわゆる人類の成り立ちを巡るロマンと現実に起こる事件が絡みあいながら二転三転しながらいろいろなミステリの仕掛けもありながら解けていく様は美しいと思いました。

    2893冊
    今年121冊目

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    2025年05月02日
  • リケジョ!

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     10年程前にリケジョなる言葉がちらほら聞こえてきたが、その頃に刊行された作品。旬の時期に読んでいたかった。捻くれた少年が猫殺しの犯人と疑われる話が面白かった。文系人間にとっては感心してしまう雑学が満載で、それだけでも結構楽しめる。キャラクターがしっかり作られているので、鼻につくような言動もなく好感が持てたのも高ポイント。難しくてついていけないテーマも正直あったが、ほとんどが興味を持てる日常の謎を解説してくれている。殺人事件の動機が陳腐過ぎる点だけが残念。

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    2025年04月21日
  • 梟のシエスタ

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    学長選のゴタゴタの謎が解けてスッキリ!教授がいっぱい出てきて少し混乱したけど、おもしろかった!
    フクロウ先生もっと出て欲しい。

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    2025年04月21日
  • 蝶が舞ったら、謎のち晴れ―気象予報士・蝶子の推理―(新潮文庫nex)

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    天気予報が大嫌いな気象予報士蝶子と幼なじみの探偵の元に舞い込んでくるささやかで奇妙な依頼。気象現象が鍵となる謎解きが読んでいて面白かった。蝶子さんの半ばヤケクソのような?尖った天気予報も楽しくて良い。「標本木の恋人」のお話が好き

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    2025年04月11日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    新しいことを知る楽しみを、この小説から始める

    知的好奇心をくすぐってくれる、温かい物語たち
    さくさくと読み進められて、もっと色々なことを知っていきたいなと思える本 
    個人的にはアルノーと檸檬が好きだったな
    ハトの空間情報の記憶能力は桁外れであること
    帰巣本能、帰る場所があるとは、
    ぎゅっと優しさが詰まった物語

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    2026年02月17日
  • コンタミ 科学汚染

    購入済み

    思い返せば、ニセ科学を疑うような言葉がちらほら見られる昨今。それに入り込む前に一度立ち止まって、自分なりに納得してから始めよう…と思わせてもらった小説。
    安易に信じるのは、今日のラッキーカラーやラッキーアイテムくらいにしておこう。

    #共感する #深い #タメになる

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    2024年11月16日
  • 博物館のファントム 箕作博士の事件簿

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    伊与原さんらしい作品で、地学・植物学など、様々な蘊蓄がちりばめられていますが、「事件簿」とあるように、謎を解いていくファントムこと箕作と、環のコンビが良い感じです。

    短編集のように収められているのも、休憩しながら読めて、読みやすかったです。
    感情移入するお話というよりも、へぇ~ほぉ~なるほど~と知識を吸収する感じで、好みは分かれるかもしれませんが、知らないことを読みながら知ることが出来て、私は好きです。

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    2024年09月09日
  • 磁極反転の日(新潮文庫)

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    地球の磁極が反転するなんて、そんな馬鹿な!と思ったけど、数十万年に一回くらいは今までも何回もあったらしい。人類が誕生してからもあったらしい。地球から磁極のバリアが消えたら、太陽フレアとか起きたら、太陽からの放射線をモロに受けて被曝するらしい。初期の人類は生き残ったんだから、絶滅はしないようだが、電子機器なしには生活できない現代文明は様々な影響受けることは確実。ヤノマミ族とかは生き残れるかも。

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    2024年08月23日
  • お台場アイランドベイビー

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    「宙わたる教室」で伊与原新さんを知り、面白そうだったこちらも読んでみました。
    見事に、伊与原ワールドにはまった!

    後半は特にハードボイルドな展開でハラハラ、ある登場人物の潔さにカッコイイ!と心の中でガッツポーズ。

    和達教授の地震調査への熱い思いは、伊与原さんだからこそ書けたのかな?とも思ったり(伊与原さんは、絶対ロマン派の研究者ですよね)

    東日本大震災が起こる前にこの作品が発表されていたことにも驚きました。
    この物語に書かれていたようなことが現実のものとなってもおかしくないな、とリアルに感じる14年後の現在の日本。

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    2024年08月21日
  • リケジョ!

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    素直に、楽しいストーリーで、理科の説明もわかりやすくて、好き。
    最近海外の裏切りのひどいドラマばかり観てたせいか、心が洗われる気がした。よい。

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    2024年06月28日
  • リケジョ!

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    ネタバレ

    大きな教授の律(理系大学院生)と小さな教授の理緒(小学生)、2人の「リケジョ」のバディもの。

    墓地でカツアゲをする中学生、電波を送るストーカー、野良猫事件、大学内の殺人事件、をカガク的な立場から解決していく。電波を送るとか、気持ち悪かった・・。

    ハンダゴテ、FMラジオの電波、ペットボトルのロケット、色覚の話、虹が見える条件など、興味深いエピソードもあって良かった。

    個人的には主人公の理緒とビッグママ、ロケットをつくる才田くんのキャラが良いな、と思いました。あとは理緒の家の運転手の恵人。
    特に才田くんは、理屈っぽい感じですが、自分の興味にまっすぐなところが良いなと思いました。そこは理緒と同じですね。
    恵人と律のささやかなふれ合いの描写も良かった。これからこの2人はどうなるんだろ?って気になった。
    あと、理緒の家の住み込みのトキノさんは、理緒のことを「いとはん」と呼んでいましたが、なんでかな?とずっと気になっていました。結局、その理由の描写はなく、今もちょっとモヤモヤしてます(笑)。

    最後の章の「四○二号室のプロスフェール」はとても良かった。律が理緒の家庭教師になったいきさつがステキなストーリーで描かれていました。そんな接点があったから、律は家庭教師になったんですねぇ。ご都合主義的ではありますが。

    律は、無事に留学に行けることになったのは良かったけど、理緒は寂しそうでした。出会いと別れですね。

    この「リケジョ!」のストーリーには、「星の王子さま」と「不思議の国のトムキンス」という本が重要な存在。「星の王子さま」は読んだことがあるのですが、「不思議の国のトムキンス」は知りません。どんな本なのか、とても気になりました。

    ハンダゴテを握りしめた理緒は誰よりも勇敢なヒーロー。そしてその理緒を見守る律。2人ともカッコいい「リケジョ」でした。

    律が留学から帰ってきて、理緒が成長して本当の意味でのリケジョになったくらいのタイミングでの続編が読みたいな、と思いました。

    伊予原作品は初めて読みましたが、面白かったです。別の作品も読んでみようと思いました。

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    2024年06月07日
  • 蝶が舞ったら、謎のち晴れ―気象予報士・蝶子の推理―(新潮文庫nex)

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    『月まで三キロ』で伊与原新さんのファンになり、過去作、新作を読み進めています。名作や大作という印象はありませんが、著者らしい科学知識を強みとする作品が本当に好きです。こちらの作品もとても面白かったです。

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    2024年01月27日
  • リケジョ!

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    そそるね!
    理系脳の俺からすれば、フレーズから痺れたわー
    物語の回収作業もバッチリで余韻の残る感じでクールでした。

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    2023年10月11日
  • ルカの方舟

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    2読目。大学の論文に携わる仕事に転職したので、前回はさらっと読み流していた(著書の得意分野だと思われる)研究者目線のリアルさがとても面白く感じた。

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    2023年06月30日
  • コンタミ 科学汚染

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    こちらも面白くて、帰省中に一気読みした。科学とニセ科学の描き方がこれ以上なく上手に描かれていてプロットも良かった。ただ、宇賀神のスタンスと町村の日和見の酷さは、小説の面白さを減じていて勿体ない。

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    2023年05月06日
  • 博物館のファントム 箕作博士の事件簿

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    鉱石、植物、剥製、化石、昆虫と様々な謎を自称博物学者が紐解いて行き、最終章ではそれまでのエピソードや登場人物がより集まるようにして箕作が離れたはずの人類学の謎へと連れ出されて行く。その流れの中で人離れした雰囲気を醸していたファントムが語る過去の想像図に感情を持って行かれた。

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    2023年05月06日