伊与原新のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ蘊蓄を軸にしながらも堅苦しさを感じさせず、知識と物語が心地よく溶け合う短編集だった。
萩焼、オオカミ、長崎の原爆投下後の影響調査、駅逓、隕石、ウミガメ――どれも専門的でありながら、読者の興味を自然に引き寄せる題材ばかりで、読み進めるほどに「学ぶ楽しさ」と「物語を味わう楽しさ」が同時に満たされていく。
ほのぼのとした人間ドラマとのバランスも絶妙で、読後には温かい余韻が残った。
特に印象に残ったのは、「狼犬ダイアリー」「星隕つ駅逓」「藍を継ぐ海」の三編である。
「狼犬ダイアリー」では、オオカミが絶滅に至った背景や、かつて人間が狼と犬の混血である“狼混”を作り利用していたという歴史的事実が紹介 -
Posted by ブクログ
45歳になった主人公たちが人生の行き止まり感を感じ、諦めていたところに、高校時代の仲間と協力しあって個人的な天文台を作ることを通して、自分の人生に向き合って、前向きになっていく。
最後静かに胸が熱くなった。
あの青春をもう一度。
文化祭みたいな一つの目標に向かっていろんな課題をクリアしながらわいわいやる感じ、達成感、羨ましい。
大人になってからそんな青春味わってないなぁ。
天文台っていうのもロマンがあっていい!
みんな表面上は大人になって難なく生きてるように見えても、うちには色々抱えてる。完璧な人間なんていない。相手のことを知ろうとしてなかっただけ。
歳をとることも悪くないと思えれば最高だな。 -
Posted by ブクログ
伊与原新さん、5冊目。少し昔の本だが、どなたかのレビューで見かけて「読みたい」に入れていた。
「東北地方太平洋沖地震」の経験と反省の上に独自の津波監視システムの構築に取り組む人たちの物語。
先月だけでも震度5強の地震が長野県北部、三陸沖、十勝地方南部と三つ続き、この連休中には私の住む地域でも震度3の地震があったばかり。
震度3とは言え結構長い間揺れたのには肝を冷やしたこともあり、たまたま予約の順番が回ってきたものとはいえ、タイムリーで臨場感を持って読めた。
この本を読めば、地震や津波の観測・予知のために膨大な費用と頭脳がかけられていることがよく分かる。そして、それでもなかなか正確な予知に辿