伊与原新のレビュー一覧

  • オオルリ流星群

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    45才定年-おもしろい発想です。高校の同級生が当時のできごとと今になっての取り組みがつながり、靄が晴れていく。この設定で別のストーリーがあってもいいなあと思った。すでに60の定年を迎えているが、今、今から、何かをスタートさせたいと背中を押してもらいました。

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    2026年02月20日
  • コンタミ 科学汚染

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    コンタミとは(コンタミネーション、Contamination)、汚染。
    特に科学実験等の場における不純物や異物の混入を指す。

    ということで、これはこの物語全体に流れるテーマです。
    謎解きミステリーであり、人間ドラマであり、コメディであり、重いテーマあり、もちろん科学的な要素もあり、盛りだくさんだけど読みやすい!
    科学エンタメ小説(違ってたらごめんなさい)という感じで、とても楽しめました。

    途中、ときどき挟まる「ある患者のブログ」が切ない。
    もし重病にかかった人が周りにいたら(今のところいないです)、真剣にその人の気持ちに寄り添ってあげたいなと思います。

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    2026年02月17日
  • ブルーネス

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    土佐の漁師、尾関(父)の粋さに驚愕
    また、テラシミュレーターで「自身」の老後を垣間見てみたい
    汐理の卵焼きを食べたい
    「確かめに行こうぜ、八丈ブルー」

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    2026年02月14日
  • ブルーネス

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    大人の青春小説という感じで爽やかでよかった。
    はみ出し者だけど頑張って何かを成し遂げる、みたいな話をわたしが好きなのもある。
    特に主人公が他のメンバーと違って得意スキルが無いところが読者側からしても共感しやすかった。

    テーマが3.11の津波ということで記憶に新しいセンシティブな事実に対して、「自分のアイデンティティとして社会に対してどういう態度を取り続けるのか」という立場や地位とは違う「自身の在り方」の一例を提示してくれる作品だった。フィクションだからこそ、現実に対して提示できることがあるのだと感じた。

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    2026年02月13日
  • オオルリ流星群

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    学生時代に戻りたいと思う時は頻繁にある。あの時の悩み事なんて、今考えれば重大な問題ではなく可愛らしい悩みだったなぁと笑える友達や関係者がいるから幸せな社会人生活を送れていると思うようにする。
     それでもあの時は必死だったんだ。中学とか高校のあの時は長く感じる3年間は。勉強もそれなりにやった。部活も全力で遂行した。イベントも悔いに残らないように取り組んだ。あの時の一つ一つの選択肢は全て正解だったよと自分を褒めてあげたい。
     今はどうでしょう。社会人生活10年目に突入しようとしている。学校卒業のような区切りはない。あったとしても定年?それまで毎年同じように季節を過ごしていくのかな?でもいつでも始め

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    2026年01月20日
  • オオルリ流星群

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    久志、修、千佳、和也、彗子、そして恵介の高校時代から続く関係性は眩しく感じた。
    高校時代の鮮やかな青春の記憶と、その時の仲間数人が近くにいながらも再び取り戻すことは出来ない時間。
    私はまだ高校を卒業してから7年程度しか経っていないけれど、もう戻れない時間を思い出して少し苦しくなってしまった。

    皆が再び集まって作り上げる「天文台」や、高校時代のタペストリーや天文台でもモチーフとなる「オオルリ」、今や引きこもってしまっている和也と仲間との繋がりである「FMラジオ」など、それぞれの要素が何だか儚げで胸を締め付けられる感じがした。

    天文台を作り上げていく描写は正直あまり文章からイメージが湧きにくく

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    2026年01月19日
  • ブルーネス

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    大地震の「前兆すべり」の研究をしていた行田準平。大学院は修了したものの研究者としての就職に行き詰まっていた。
    恩師の推薦もあり不本意ながら地震研究所の広報アウトリーチ室の専任助教に就任したのだが翌年、東日本大震災が起きた。
    鳴り止まない電話。市民からの苦情、罵倒。内部からの吊し上げ……。
    疲れ切っていた準平は ある報道番組のTVカメラの前で とうとう広報担当として言ってはいけない台詞を言ってしまう。
    そして震災の一年半後 彼は地震研究所を辞した──。


    震災から三年。塾の講師のバイトで食いつないでいた準平は 業界の“プリンス”と呼ばれていた地球物理学の研究者 武智から新しいプロジェクトに誘わ

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    2026年01月19日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    のっぴきならない人生から何とか脱却しようと奮闘し、色々な形で試行錯誤を試みながら必死に足掻き続ける人たち。
    この短編集は、そんな悩みをもつ彼らを、まさに月の光のように静かに、しかし優しく包み込む。
    その時、彼らの深刻な悩みは、仄かな希望へと穏やかに昇華を遂げていく。

    そういった素敵な過程をいくつも見ることができ、貴重な読書体験ができたと、僕も胸を張って言えそうだ。


    この独特の光明の隠し味は科学的テーマだ。
    僕もそうなのだが、科学にはどこか理知的で冷たい部分があると思う方も多いだろう。
    だがこの短編集では、それはそのような冷却剤としては機能していない。

    それどころか、その知識は人びとの心

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    2026年01月14日
  • オオルリ流星群

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    大人になってから何かに熱中、自分が主役になることって少なくなっていくんだね、寂しいけど、今から思い出と趣味を見つけたい

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    2026年01月12日
  • オオルリ流星群

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    高校の文化祭のために作ったオオルリの空き缶タペストリー。かつての仲間たちは、その鮮烈な青春を抱えたまま大人になっていった。ただ、1人を除いて。
    オオルリと星と人が紡ぐ、不器用で愛おしい人間のひと夏を描いた物語。

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    2026年01月12日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    作家が伊与原新、軌跡は宮沢賢治、石好きな人にも。

    宮沢賢治の物語に出てくる場所を巡りながら、高校生が地質巡検を行いイーハトーブを探す。
    登場人物は、地学部の部長・3年生の三井寺、2年生の壮多、転校生の深澤、壮多の幼馴染の七夏、など。
    それぞれが、銀河鉄道の旅をしたジョバンニとカンパネルラの生きた証に迫っていく。いつか見つけられるんだろう、夕暮れから夜の空色にかわる瞬間の色、薤露青(かいろせい)が。

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    2026年03月04日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    壮多を中心とした花巻農芸高校の高校生たちの、ひと夏の青春小説であり、宮沢賢治ゆかりの地を巡るロードノベルでもあった。伊予原さんの作品らしく、地学や天文学の知識も使いつつ、「銀河鉄道」を軸に宮沢賢治の作品群についても調査された情報を駆使して描かれていた。こんな解説付きの宮沢賢治本が読みたいっ!

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    2025年12月30日
  • ルカの方舟

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    火星からの隕石に見つかった生命の痕跡。
    “ルカの末裔”からの偽装の告発。
    方舟形に加工された隕石。
    研究室と研究費。

    院卒の著者らしく、
    かなり専門的な部分に深くまで切り込んでいくミステリー。

    それぞれのテーマがどれも興味深い。

    作品としてはどのエピソードの結末もミステリー的で、
    個人的な好みとしてはもう少しエンタメ寄りが好きではある。

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    2025年12月12日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    伊与原新、短編集。

    就職活動がうまくいかない大学生・堀川。ひとり娘・果穂を育てるシングルマザー。元劇団員の派遣社員・正樹…

    生きることに辛さを抱えた人達。
    ひととのつながりから、考え方を変え、ちょっと前向きになっていく。

    堀川くんなんて、段ボールロボットの話を動画付きで、面接ですればいいのに。グエンの言うように。

    正樹もレモン農家、継ぐんだろうな。

    それぞれの話に繋がりはなく、どの話にも科学の話が違和感なく、盛り込まれている…
    どの科学の話もわかりやすくて、話を邪魔していない…

    短編って、物足りなさを感じるので、苦手だったが、伊与原新の短編はいい。



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    2025年11月30日
  • 磁極反転の日(新潮文庫)

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    嘘でしょー!という災害級の展開と、ミステリー要素があって、かなり読み応えがあるのだけど、地磁気極が伊与原新さんの科学者時代の研究テーマだったと知って、恐ろしくなっている。

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    2025年11月20日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    伊与原新さんのハートウォーミングストーリーですね。短編集です。
     生活に疲れ、生きる事の難しさを抱えている登場人物の出逢いと人間模様を、科学を交差させて描く再生のドラマです。
     伊与原新さんは、科学を思考する人達に、科学を描くことの可能性を、この本でも証明されています。
     曰く「科学者にはロマンチストが多い」と言われますが、まさに科学は謎解きと奥の深い人間模様がありますね。

          目次

       八月の銀の雪
       海へ還る日
       アルノーと檸檬
       玻璃を拾う
       十万年の西風
     
     表紙装画と表題が違いますね。装画は「海へ還る日」を表しています。
     「月まで三キロ」から伊与原新

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    2025年11月13日
  • 蝶が舞ったら、謎のち晴れ―気象予報士・蝶子の推理―(新潮文庫nex)

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    伊与原新さんの小説は好きなのですが、こちらは私がこれまで読んできた物と少し雰囲気が違って新鮮でした。

    天気予報が大嫌いな気象予報士・菜村蝶子と幼なじみの探偵・右田夏生が依頼された数々の謎を解き明かしていくストーリーなのですが、蝶子のキャラクターがぶっ飛んでいて笑えました。こんな気象予報士さんをテレビに出したらダメでしょ〜て思うけど小説の中では面白い。

    探偵右田夏生との力関係も一目瞭然。

    伊与原さんは、毎回科学の事を分かりやすく書いてくださるのですが、今回の気象に関してはちょっと難しかったです。それでもテンポ良く謎を解き明かしていくストーリー展開は楽しめました。また未読の本を見つけたら読ん

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    2025年11月10日
  • 博物館のファントム 箕作博士の事件簿

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    伊与原さんの作品を読むと自分の日々の世界からは離れているものの、人との関わりの不思議さを感じることができてホットします。
    この作品は、仮想「国立科学博物館」が舞台になっているのは明らかで、あの場所の入ることができない場所に、どのようなものが収められているのか、そこで働き、日々研究にいそしむ人たちがどんな日々を過ごしているのかを体験できるのが何より楽しい作品です。
    全部で6話からなり、一話ごとに完結するので、連作かと思いますが、最終話を読むと、すべてはここへ向かっていたのだと気づきます。
    博物館の人たちって何やっているんだろう!?と不思議に思っている方に特にお勧めです。

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    2025年11月03日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    伊与原新さんの学園青春ドラマですね。
    宮沢賢治のオマージュ作品でもあります。
    もちろん、伊与原新さんですから、科学も絡んで物語を面白くしてくれています。
     宮沢賢治が教鞭をとった花巻農学校を前身とする「岩手県立花巻農業高等学校」をモデルとする「花巻農芸高校」が舞台になります。ですから、随所に宮沢賢治の話が盛り込まれて物語は構成されています。

     二年生の壮多と七夏の教室に深澤北斗が転校してくる。そして、ひょんな事から宮沢賢治の作品のイギリス海岸のモデルになった場所を案内することになった。
     目的地に行くと、三年生の三井寺と出会った。三井寺は化石の発掘をしていたのだが、実は地学部という部活を立ち

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    2025年11月01日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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     花巻の高校生たちが立ち上げた地学部。
     主人公の江口壮多を含めたメンバーは夏休みを利用し宮沢賢治のイーハトーブを求めて巡検の旅に出る。
     訳ありの転校生深澤の悲しい過去や七夏の思い。
     「銀河鉄道の夜」になぞらえた深くて神秘的な作品だった。「銀河鉄道の夜」に異稿があるとは今まで知らずにいたので、ぜひ読んでみたい。
     日の入りから夜へ向かう空の青の深さの描写には心惹かれた。

     宮沢賢治をここまで惹きつけるような作品を描ける伊与原さんは、現代の宮沢賢治に匹敵するのではないだろうか。

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    2025年10月31日