伊与原新のレビュー一覧
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ネタバレ6つの短編が入っていた。
なかでも「アンモナイトの探し方」が少年時代の記憶を掘り起こしてくれた。
主人公は頭のいい小学6年生。元館長は無愛想なお爺さんだけど、化石の掘り方を教えてくれる。
元館長の言葉は、経験に基づいた力強い言葉だった。悩みを解決する糸口になる予感がする。期待してしまう。
「わかった気になるというのは、危険なことだ」
「わかるは、わけるだ」
「わかるとわからないを、きちんとわけるんだ」
わかっているつもりだから、判断を間違ってしまうんだと気づいた。わかっていることでも、わかる部分とわからない部分が混じっている。 -
Posted by ブクログ
著者の名前は見たことあるな〜と思ったら、以前別の本を読んで京大の科学者!(実際は東大、間違えて覚えてた)と驚いた人。
でも本の内容はいつものごとく知らないまま読み出しました。
日本の女性科学者の先駆けという猿橋勝子さんの生涯が書かれていた。
大正生まれの女性が理系の専門学校(今で言う大学)しかも新設校に進むというのは異例を通り越して異様だったのではと思う。
許した親もすごい。
戦後、核実験の海水への影響の分析方法をめぐり、単身渡米してアメリカと実験対決。
詳細はもちろんフィクションだが、史実らしい。
後年は女性科学者を対象とした「猿橋賞」を創設したり様々な要職に就いたが、女性の地位向上の -
Posted by ブクログ
伊予原新氏の著作を読むのは3冊目。第172回直木賞受賞作、「科学が私たちを温かく包み込んでくれる」と帯にあるが、まったく違う内容だった。伊予原市は理系の出ということもあり、テクノロジーを主題とした小説も多いが、本書はむしろ日本の地方(田舎)で生活を営む人々の話である。つまり、どちらかというとほっこり系。
5本の短編から成る。それぞれとても読みやすく、意地悪な人も出てこず、さらりとしている。地質の話や、隕石の話や、狼犬の話など。よく調べて書かれているが、ソフトな書き口なので、読み終わってみると案外印象に残らない。
最後のタイトルと同名の短編が良かった。徳島県でウミガメを見守る人々の話だ。ウミガメ -
Posted by ブクログ
ネタバレ最近読書から離れていた私にとっては、とても読みやすかった。凝り固まっている文章ではなく、すらすらと読めた。専門用語がちりばめられていて、それも新たな知識として得られて楽しく読めた。
今の私の境遇と、とても重なるところがあり、
出会うべくして出会ったな、という感じ。
理系学部に進学し、准教授から、惑星や天気の研究について最近話を聞き、親が離婚の危機に瀕していて、尚且つ中学受験も経験した私の心に、びたっと嵌まる感覚。この本を今読めてよかった。ほっと心が暖かくなります。関西人としては、関西弁が自然だったのが、個人的なお気に入りポイントです。