伊与原新のレビュー一覧

  • 宙わたる教室

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    ドラマにハマり、3周後に読み始めたため、答え合わせになってしまった。しかしながら、あの世界観に戻れるのは至福の時間。
    ドラマは無理な設定もあるものの、丁寧に深く掘っているため、感情移入しやすい。ドラマとセットを強くオススメ。
    特に、岳人役の小林虎之介の演技は絶賛!
    続編も楽しみ!

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    2026年08月10日
  • 宙わたる教室

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    ネタバレ

    柳田岳人
    ガッくん。都立東新宿高校定時制の二年生。ごみ収集業者で働いている。読み書きに難がある学習障害。父親は大手電機メーカーに勤める会社員。母親は専業主婦。

    三浦孔太
    東新宿高校を中退後、大麻の売人のようなことを始めている。岳人の不良仲間。

    朴大成
    東新宿高校を中退後、大麻の売人のようなことを始めている。岳人の不良仲間。岳人を応援している。

    藤竹叶
    三十四歳。東新宿高校の定時制に赴任した理科教師。科学部を作る。

    佐藤
    岳人たちが一年生のときの担任。メンタル不調で休職。

    長嶺省造
    東新宿高校定時制の二年生。七十代くらいのやせこけた男。

    四、五十代の女
    東新宿高校定時制の二年生。黙々とノートを取っている。

    越川アンジェラ
    ママ。東新宿高校定時制の二年生。夫と二人でフィリピン料理店「ジャスミン」を切り盛りしている。フィリピン人の母と日本人の父を持つ。漢字が苦手。

    正司麻衣
    東新宿高校定時制の二年生。現役のキャバクラ嬢。娘がいる。

    武井
    柳田が働くごみ収集業者の同僚。

    アンジェラの夫
    日比のハーフ。商業高校を出ている。

    アンジェラの娘
    栄養士の専門学校に通う。アンジェラが定時制に通うのを応援し、店を手伝っている。

    池本マリ
    東新宿高校定時制の二年生。アンジェラの友達。中学を卒業してすぐ定時制に入った。十六歳。ホテルや病院の清掃を請け負う会社で働いている。母親がフィリピン、父親が日本人のハーフ。中学三年のとき、いじめられていたことが原因でカッターナイフを振り回す事件を起こした。

    黒田玲奈
    全日制の黒髪ロングの女子生徒。ペンケースを無くし、自分の席を使っていたマリを犯人扱いする。

    倉橋
    幼いころのアンジェラが小学校に通えるように手配してくれた恩師。

    名取佳純
    一年生。保健室登校をしている。起立性調節障害。母と姉の三人暮らし。父は佳純が七歳のときに出て行った。

    佐久間理央
    真っ赤に染めた髪。サイドを大胆に刈り上げたアシンメトリーのショートヘア。年齢不詳。養護教諭。元看護師。

    松谷真耶
    一年生。佳純の友達。全日制の高校を中退して入り直した。佳純より一つ歳上。母親と二人暮らし。

    長嶺江美子
    長嶺省造の妻。入院している。

    木内
    英語教師。五十代のベテラン。

    嶋野
    省造にとって生涯の恩人。特殊なばねを専門に製造する「シマノ発條」の社長。

    丹羽要
    全日制の二年二組。窓際の最後列の席。コンピュータ部の部長。

    山崎
    要の前の席。

    河本
    全日制の一年生。コンピュータ部。

    津久井
    数学教師でコンピュータ部顧問。

    衛
    要の弟。

    相澤努
    宇宙科学研究所、宇宙航空研究開発機構〈JAXA〉の研究部門の一つ。太陽系科学研究系の准教授で、惑星物質科学を専門としている。藤竹とは東都大学時代の同期。

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    2026年08月09日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    宇宙や地球の歴史に魅せられた人が出てくる短編集

    “山を刻む”
    人との出会いというのは、つくづく不思議なものだと思う。人生というルートの分岐点は、初めから地図の上にあるのではない。人との偶然の出会いが、気まぐれにそこに分岐を作るのだ。

    天体、気象、化石、環境、素粒子、火山
    自然科学を人生に喩える描写がどれも素敵だった。

    なにかひとつ、これが本当に好き、というものがあると、それが心の拠り所になるんだなと思った。

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    2026年08月09日
  • 藍を継ぐ海

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    科学や自然を題材にしながら、人が受け継いできた思いや未来へ残していくものを描いた短編集。
    五つの物語それぞれに温かさがあり、知らない世界を知る楽しさと、人とのつながりの大切さを感じた。
    犬好きなので、『狼犬ダイアリー』が特に印象に残りました。

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    2026年08月09日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    月まで三キロ著者、伊予原新さんの作品。表題作を含め5篇の短編集。特に良かったのは、玻璃を拾う。
    主人公の瞳子と珪藻アート野中。2人が、不釣り合いな中身を抱えながら、ありのままで生きてほしいとおもう。

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    2026年08月08日
  • 藍を継ぐ海

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    いずれも理学(主に地学)と人間模様が織りなすヒューマンドラマの短編集。どれもハートフルなストーリーで良かった。また、どれも地方の話で、自然の情景が目に浮かぶような筆致だった。個人的にお気に入りは星堕つ駅逓。

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    2026年08月08日
  • オオルリ流星群

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    大人が青春を始めるのは難しい。

    使える時間は限られ、気力体力の衰え、そして人との距離感にも慎重になる。

    現実では特に人間関係がボトルネックとなりそうだが、作中のようにいざ気の置けない仲間が集まると、青春は若者も真っ青な速度で動き始めるのかもしれない。

    金銭面の問題や制約にぶち当たっても、大人なら知識と経験で乗り越えられる。
    課題を一つ一つクリアしていく描写が、あまりにも楽しそうでならなかった。

    本作には過去の青春にまつわる謎もある。
    蓋を開けるとあまりに壮絶な内容で、個人的に受け止め切れない部分もあったが、久志がポジティブに捉えているのは、そういう考え方もあるのかと目から鱗だった。

    流星群観測シーンで、皆がそれぞれが何を考えていたのか。
    本書を通して最高の夏を一緒に過ごしたメンバー達の今後についても、想像が膨らむ。

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    2026年08月06日
  • リケジョ!

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    伊与原新さんの初期の理系ミステリー。
    物理や化学の知識で、身の回りの課題に取り組むというアイデアがとても良い!

    なんと12年前の作品なんですね。
    ラストのお話がちょっとご都合主義的でしたが、伏線をきっちり回収してくれたのはスッキリ。
    理系好きな中高生はぜひ読んでください!

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    2026年08月05日
  • オオルリ流星群

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    青春時代の思い出を心に抱きながら「普通」の大人になった5人の同級生。40代になった彼らが、天文台づくりを通して各々の人生を取り戻していく。
    2019年に京都大学と国立天文台などの研究グループが比較的安価な小型望遠鏡を用いた観測で、エッジワース・カイパーベルトの極めて小さな天体を発見したという実際の出来事が基になっているようです。
    読んでいて知的好奇心が刺激される、とても好きな作家さんの1人。
    静かに心動かされる感覚が心地よい。
    読み終わったあとにじんわり残る余韻があって、それが長く続く作品でした。

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    2026年08月04日
  • ブルーネス

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    地震に負けた科学者の再挑戦を書いた本。3.11を経験し少なからず影響を受けたことから、どっぷりと本の世界に浸かりながら読んだ。

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    2026年08月04日
  • オオルリ流星群

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    自然や科学を題材にしながら、青春時代の思い出と45歳になった登場人物たちのリアルな現在が丁寧に描かれており、さらにミステリ要素も加わって最後まで一気に読み進めた。

    物語の結末だけで終わるのではなく、その先も続いていくであろう現実との向き合い方まで描かれていたことが特に印象に残った。過去の出来事は変えられないが、その経験をどう受け止め、これからの人生に生かしていくかは自分次第なのだと感じた。どれだけ時間が過ぎても、人とのつながりや青春時代に得たものは決してなくならない。過去を大切にしながらも前を向いて生きることの意味を考えさせられる一冊だった。

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    2026年08月04日
  • 宙わたる教室

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    定時制高校に通う、年齢やバックグラウンドが違う様々な登場人物が、力を合わせて実験に取り組む青春小説。定時制高校に集まる人々は現代社会の様々な問題を描き出していつつ、爽やかな青春小説である。青春小説、といいつつも、面白さは若者にはわからないかもしれない。

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    2026年07月31日
  • 宙わたる教室

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    夜間の定時制高校というだけで色々な事情を抱えている生徒が登場するという展開は予想できたけれど、少し前にドラマをやっていて見逃してしまったので気になっていた。初めは皆人生の希望を見失っていたけれど、実験に夢中になっていくうちに希望や友情が生まれてきて、生き生きとしていくのが嬉しかった。いい学校や先生に出会えることは幸せだと思う。

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    2026年07月28日
  • 翠雨の人

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    最近なぜか幕末から昭和にかけて、貿易や維新、研究など人生をかけた女性の物語を読むことが多く、やっぱり厳しい環境下にあって腹が据わっているのは、原始の太陽である女性qなんだと感じ入ります。あくまでも権力になびかない立場を貫いた結果としてですが。権力を保持するために方向性の違う人たちと組んで支持を下げている方とは違うんですね。歴史が証明してます(か)笑

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    2026年07月27日
  • 翠雨の人

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    猿橋勝子さん、カッコよすぎます。特に渡米して実験をする展開では手に汗握って勝負の行方を見守ってしまいました。

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    2026年07月25日
  • 宙わたる教室

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    小説はフィクションだけど、モデルがあったことをあとがきで知って驚いた。
    最初はなかなか入り込めなかったが、途中から面白くなってきた。
    実験の様子が詳細に書かれているが、カチカチ文系脳の私にはありありとは思い浮かばない。ドラマを見ていれば、もっと具体的にわかったんだろうな。
    でも面白かったし、ちょっと胸が熱くなった。
    心に残ったのは、『第三章 オポチュニティの轍』。養護教諭の佐久間の言葉が重かった。
    『星を継ぐもの』、『火星の人』も読みたくなった。

    そういえば、小学生の時一年間だけ、科学クラブに在籍していた。
    カエルとイカの解剖。(なぜイカw)豆腐作り。葉から葉脈を取り出したことなどは覚えている。すっかり忘れていたけど、楽しかったな。

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    2026年07月22日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    秘めた思いをゆっくり解きほぐしながら、ふんわりとした気持ちにさせてくれる珠玉の6編。(個人差あり)
    今年のベスト5には入りそうです。

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    2026年07月20日
  • オオルリ流星群

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    ネタバレ

    40代のままならない現実

    少しミステリアスで成績優秀だった同級生が天文台を作るために故郷に帰ってきた。継いだ家業がイマイチな久志、それなりの現実を送っている千佳の二人をメインに限られた予算の中、DIYで天文台を作ることになる。

    高校時代の空き缶タペストリー制作とシンクロして、それぞれが過去の自分と向き合うことにもなり、いまひとつ煌めいていない現実と折り合いをつけようともがいている。

    やっぱり若いときになにかやっておくというのは大切だなぁと伊与原先生と同年代の私も思います、向き不向きはありますが。多少がんばっていたことはあったけど、多少不登校気味でもあったので人と力を合わせてなにかを成し遂げたことがほぼほぼないのです(汗

    思い出があるって素晴らしいな。それは糧となっていつでも立ち上がることができる。

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    2026年07月18日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    宙わたる教室から続いて伊与原新さんの本。
    今回のは短編集。
    どの話にも理科の知識が入っているけれど、万年文系人間の自分でも読めた。
    その知識が軸となったりエッセンスになったりして、とても読みやすかった。

    文系の自分からすると、理系の知識というのはある種揺るぎのないものだと思っていて。
    それでも、どの話も、劇的に解決したりゆるぎないハッピーエンドではないのが、物足りなくも感じたし逆に希望を感じもした。

    それにしても、エイリアンの食堂にも出たけど、研究員の扱いというか技術者の扱いの酷さよ…泣けてくる…

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    2026年07月16日
  • 藍を継ぐ海

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    それぞれに繋がりはない独立した5つの短編集。

    地質調査で山口県の見島に訪れた、理学部の助教の歩美。
    今までの生活に疲れ、奈良県東吉野で心機一転、フリーのWEBデザイナーとして頑張るまひろ。
    空き家に光が見えたとの連絡より、空き家内の大量の原爆資料を発見した長崎県長与町役場の小寺。
    火球により隕石が落ちてきたと予想される北海道の白滝。その町で郵便局員として働く信吾。
    ウミガメの産卵する浜がある徳島阿須町で祖父と二人暮らしをする中学生の沙月。

    それぞれの物語に、ジャンルの違う知識が詰め込まれていてそれが圧巻。
    それらの知識が物語の鍵となっていて、著者の知識量があるからこその、物語が展開していく感じが面白かった。

    個人的には3編目の、町役場の小寺さんのお話が好きだった。
    大変な状況下において、未来を見据えて行動した人の強さに感動した。

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    2026年07月16日