伊与原新のレビュー一覧

  • ルカの方舟

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    鉱物のことも宇宙のこともわからない私もおいてきぼりにされることもなく読み進められました。
    研究者って本当に好きな仕事を出来て羨ましく思っていたのですが、けっこう大変な仕事なんですね そして悲しかった。

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    2021年10月30日
  • コンタミ 科学汚染

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    「ニセ科学への道は善意で舗装されている」と言われているように、最初は悪意のある人がつくったものでも、それを善と信じる人々が熱狂して広めてしまう。

    善意や正義を盾にして人を攻撃する人も、この理論によるもの。

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    2021年05月26日
  • 蝶が舞ったら、謎のち晴れ―気象予報士・蝶子の推理―(新潮文庫nex)

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    破天荒な気象予報士菜村蝶子と幼馴染の冴えない探偵右田夏生がひも解くミステリー。蝶子の人物造形が無茶苦茶面白い。大学院を出て、民間の気象予報会社に勤める蝶子は、いやいやながらテレビ放送のお天気お姉さんになる。ところが、ぶっきらぼうで歯に衣を着せない喋りぶりや、最後のバタフライ効果張りのとんでもない御神託などで、視聴者の人気が大爆発。そのままのつんけんした乗りで夏生に言いたい放題。夏生が持ち込む5つの謎を二人で解いていくのだが、気象のことが謎を解く手掛かりになるのだ。最後の「標本木の恋人」はなかなか感動的だ。いいねえ。ソメイヨシノは、コマツオトメとオオシマザクラの交配によって生まれたという可能性が強いという。コマツオトメは、ソメイヨシノによく似ているが、開花が少し早いそうだ。

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    2020年03月09日
  • 磁極反転の日(新潮文庫)

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     地球物理学の本としてとても面白かった。多くの新知識を得られたのがうれしい、という小説読後の感想とはちょっと違う感じを持った。
     今まで全く興味のなかった分野で、なぜ本書を読もうと思ったのかは不明。しかし読んだらおもろかった。小説としてのストーリーの印象がかなり薄いくらいに、地磁気やらフレアだのと言った専門用語にひかれた。

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    2018年06月23日
  • 蝶が舞ったら、謎のち晴れ―気象予報士・蝶子の推理―(新潮文庫nex)

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    蝶子さんと主人公の遠慮のない関係は見ていて安心する。天気予報を見るのが少しだけ楽しみになるミステリー。

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    2016年04月05日
  • 梟のシエスタ

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    これはまさに伊与原新ならではの大学を舞台とし作品。大学職員とか教員はあるあるって思ってそう。高校時代の友人の某国立大教授がこの作品で出てくるエピソードとほぼ同じことをぼやいていた。

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    2015年09月04日
  • 蝶が舞ったら、謎のち晴れ―気象予報士・蝶子の推理―(新潮文庫nex)

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    小説新潮で読んだこのシリーズがきっかけで伊与原作品を読むようになりました。全部読んだことあるけど、また読んでも面白かった。

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    2015年08月23日
  • お台場アイランドベイビー

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    近い将来。大地震に見舞われた東京。荒廃した街。ますます広がる格差。
    出版されたのは2010年。もうすぐこんな世界になるのかもと、ずっと暗い気持ちで読む。

    もちろん希望もある。しがみつくことで道が開かれることもあるから、私もがんばろう。

    悪いものは悪いと、せめて物語では断罪されてほしい。こんなことを思う2026年の今のほうが暗いのかな。

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    2026年09月27日
  • 藍を継ぐ海

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    夢化けの島、狼犬ダイアリー、祈りの破片、星隕つ駅逓、藍を継ぐ海の5編からなる短編集。
    この人の作品は美しいと思う。それは単なる情景描写だけでなく、主要な登場人物の心情、行為行動が美しいと感じられるからだと思う。そしてそれは、登場人物たちの育ち、生き様から生じる寂しさや悲しさが優しさとなり、背景などと相まって美しい心情、行為になるのではないだろうか。
    とにかく、この5編に描かれている情景は美しく、悲しい。そしてこの5編の主人公も回りの人たちも寂しく優しい。と感じた。
    特に「藍を継ぐ海」は壮大な風景を想像させ、ウミガメの壮絶な生き様は主人公のこれからの人生を連想させてくれる。本当に美しい小説だと思った。

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    2026年09月25日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    高校生活を送る壮多。彼の日常は一人の転校生がくることで一転してしまう。転校生は以前から幼馴染を知っているようなそぶりを見せたかと思うと、幼馴染は突然姿を消す。壮多は転校生と先輩と地学部の活動として宮沢賢治を巡る旅に出ることになる。

    「銀河鉄道の夜」にまつわる文章が多く出てきているので、あらかじめ読んだ方が楽しめるんだろうな、と思ったが、未読でもいち青春物語として楽しめた。高校生ならではの葛藤と青春と、ほんのりミステリーの雰囲気を醸し出す物語。

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    2026年09月25日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    【中秋の名月に読みたい最高のご褒美】

    9月25日は十五夜!✨
    月にちなんだ本を読もうと思い手に取った。
    読み進めると、短編集だと気付き「やっちまった!」と思わず天を仰いだ。…が、これが最高のご褒美だった。(⁠ ⁠ꈍ⁠ᴗ⁠ꈍ⁠)

    ここのところ天気がずっと雨だったせいか、昨日はやけに月が綺麗に見えた。虫たちの奏でる音楽の粋なサービスもあり、最高のシチュエーション。♪♫

    タイトル通り月をはじめ、科学や自然をモチーフにした物語。
    作中の「月ってね、地球にいつも同じ面を向けているんですよ」この台詞が凄く深い言葉だなと思った。弱いところや泣いている姿を見せたくない。心配させたくないから笑顔でいよう。と優しさと思いやりに満ち溢れている。時には自分を苦しめてしまうかもしれないけれど、月のようにいつも変わらず大切な人を照らしたい、そんな強さと優しさは諸刃の剣のよう。

    この短編集に登場する人々はみな、人生に挫折したり、大切な人を失ったりして、「手の届かない場所」遠くのものに想いを馳せている。✨
    どの物語もラストは霧が吹っ切れたように「もう一度歩き出そう」と前向きになっていくのが心地良かった。

    読後、胸がじわーっと熱くなって、余韻がじわじわと体中に染み渡っていく。このまま物語の中にひたっていたい、そんな気持ちにさせられる。
    秋の夜長に読む贅沢な1冊だった。♪⁠ ⁠\⁠(⁠^⁠ω⁠^⁠\⁠ ⁠)

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    2026年09月25日
  • 宙わたる教室

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    NHKでドラマ化され話題になった作品
    新宿の定時制高校に通う年齢も国籍も境遇も様々な生徒達
    理科教師の藤竹に誘われ、数人の生徒が科学部の一員となる
    やがて『火星のクレーター』を再現することが目標となる
    個性的な面々は協力し合ったり、ぶつかったりしながらも気持ちを一つにしていく
    ・
    科学というと拒否反応が出てしまう…
    くらい科学とは無縁な生活をしている
    と、生徒達もきっと思っていたと思う
    藤竹先生が身近なところから科学の面白さを教え、生徒達が興味を持ち、目標を持って皆んなが同じ方向を見る
    胸が熱くなった
    青春だなーーー

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    2026年09月24日
  • 藍を継ぐ海

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    * 五つの短編集。タイトルの藍を継ぐ海は5つ目の最後の話だった。
    * どの話も、今は過去の延長線上にあると言うことを感じられた。
    * 好きだったのは「祈りの破片」と「藍を継ぐ海」。
    * 「祈りの破片」は、長崎の原爆投下後にその影響を研究者としての使命で記録してくれていた人と信仰への迷いを持った神父さんの残したものの意味や背景を辿っていく話。養育院にいた孤児の子が死に行く際に隣の子にマリア像が彫られたメダルをかけてあげたという話は涙。信仰によりすがる以外に理不尽極まりない状況を受け入れがたかったということはあるのかなとら感じた。
    * 「藍を継ぐ海」はウミガメをめぐり、故郷や生きていく場所は自分で選んで良いという話。地球半周くらい?しながら旅するウミガメの不思議さに改めてすごいなと感じた。おじさんの義雄が体が万全でない中沙月を育てていることを想像して泣けてきた。

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    2026年09月23日
  • コズミック・ガール 宙わたる教室

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    宙わたる教室の続編です。

    前作から6年後、藤竹先生も科学部もなくなった東新宿高校定時制が舞台です。
    前回のように年齢の違いは大きくないけれど、様々な事情を抱えていて…応援したくなりました。

    前作のメンバーも少しずつ登場し、楽しめました。
    支えてくれる先輩や先生方がいて、夢に向かって進む学生たちによって、逆にその人達も影響を受ける。

    若者も大人も、人は誰かと関わることで変化していけるんだなと嬉しい気持ちになれた。
    気持のよい読書になりました。

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    2026年09月20日
  • 翠雨の人

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    毎回、科学という未知の世界を身近に感じさせてくれる伊与原新さん。
    今でも世界で繰り広げられている実験の恐ろしさを痛感しました。
    核実験被災船の乗組員の方が灰を白い布にくるんで持ち帰ってくれたり、その後も乗組員の方が自身の工夫で降ってくる塵を集めて持ち帰って、調査に協力していたり。
    全ての平和を願う人の気持ちと科学の力を信じたい。

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    2026年09月20日
  • 翠雨の人

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    伊与原新さんの長編で、実在されていた猿橋勝子さんの研究者としての人生をつづったフィクション

    実際にあったことをもとにして書かれた小説は、やはり読み応えがあります

    私は科学というものにさほど興味もなく過ごしてきたので、猿橋勝子さんという方を、知らずに過ごしてきました
    それが、この本の存在を知り、メディアで取り上げられるようになって、女性研究者の第一人者としてこんなにも活躍された方がいたのかと、今も感慨深いです

    女性の立ち位置が、男性と同様になったのかといえば、まだまだだと思います
    それでも、この猿橋勝子さんのように、第一人者として活躍し、駆け抜けた人がいたからこその、今の社会

    なんとも力強い物語でした

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    2026年09月20日
  • 藍を継ぐ海

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    全体的に静かなイメージの短編が集まっている。
    私は、一つ目の夢化けの島、二つ目の狼犬ダイアリーが好きでした。

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    2026年09月19日
  • オオルリ流星群

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    いつものことながら、とても素敵な作品でした。
    45歳まで年齢を重ねながらも、学生時代からの仲間たちと地元に天文台を作る、そしてそれが仲間内だけに留まるのではなく、地域全体に広がっていくという、羨ましい物語。
    そして最後のシーンは、誰もが胸を熱くするのではないでしょうか。

    天文台を作っているところは、なんだか高校時代の文化祭の準備を思い出しました。
    当時は文化祭そのものよりも、仲間たちと協力して何かを作り上げることに喜びを見出していたことを思い出しました。

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    2026年09月17日
  • コズミック・ガール 宙わたる教室

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    一所懸命頑張る若者を応援する立場の気持ちで読んでしまった。
    支援したい側の気持ち、とてもわかる。

    憧れが現実になって、別の人の憧れを生む、とてもいい循環だなぁ。
    とてもスッキリはっきり話が進むから、読み終わってからも余韻があって考えてしまう…というわけではないが、エンターテインメントとしてとても面白かった。
    ロケットも火星もロマンあるよね。

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    2026年09月17日
  • コズミック・ガール 宙わたる教室

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    「宙わたる教室」の続編。面白かった。後半、仲間全員が同じ方向をみて目標に向かってグワァーっと進んでいく感じ、すごいいい。気持ちが高まる。
    やっぱり前作のメンバーが出ることで読み手もテンション上がるー。そのような作品である好き。

    高校生、絶対に何かに力を注ぐ力はあるはず。だけど、その何かが見つからないのが現実的なのかな。
    それとも見つかってるけど、力を注ぐことに躊躇しているのかな。

    私たち大人が応援するんだけどな〜
    それが大人の仕事だと思う。

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    2026年09月15日