伊与原新のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ最近読書から離れていた私にとっては、とても読みやすかった。凝り固まっている文章ではなく、すらすらと読めた。専門用語がちりばめられていて、それも新たな知識として得られて楽しく読めた。
今の私の境遇と、とても重なるところがあり、
出会うべくして出会ったな、という感じ。
理系学部に進学し、准教授から、惑星や天気の研究について最近話を聞き、親が離婚の危機に瀕していて、尚且つ中学受験も経験した私の心に、びたっと嵌まる感覚。この本を今読めてよかった。ほっと心が暖かくなります。関西人としては、関西弁が自然だったのが、個人的なお気に入りポイントです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ蘊蓄を軸にしながらも堅苦しさを感じさせず、知識と物語が心地よく溶け合う短編集だった。
萩焼、オオカミ、長崎の原爆投下後の影響調査、駅逓、隕石、ウミガメ――どれも専門的でありながら、読者の興味を自然に引き寄せる題材ばかりで、読み進めるほどに「学ぶ楽しさ」と「物語を味わう楽しさ」が同時に満たされていく。
ほのぼのとした人間ドラマとのバランスも絶妙で、読後には温かい余韻が残った。
特に印象に残ったのは、「狼犬ダイアリー」「星隕つ駅逓」「藍を継ぐ海」の三編である。
「狼犬ダイアリー」では、オオカミが絶滅に至った背景や、かつて人間が狼と犬の混血である“狼混”を作り利用していたという歴史的事実が紹介 -
Posted by ブクログ
東新宿高校定時制の数学・物理の担当教師・藤竹。
ある想いをもって、東新宿高校定時制に科学部を作る。藤竹によって科学部に誘われた年齢も経歴も境遇もバラバラな生徒たち。
ひとり、ふたり…と藤竹ともに『火星のクレーター』の再現実験を進めていく…
藤竹の過去に経験した想いをとり去ることができるのか…
定時制高校に通うひとたちにはそれぞれに理由がある。
勉強したくても、家庭の事情でできなかったもの。
ひとには理解されにくい病気で勉強ができなかったもの。
いじめで不登校になったもの。
みんなそれぞれ理由を抱えている。
ディスレクシアの岳人、知的障害はなく、『読み』『書き』が不自由なため、周りからは理 -
Posted by ブクログ
ドラマがとても良かったので、文庫化を待って。
新宿の定時制高校に通う生徒たちと、担任の藤竹との交流の物語。
生徒たちが抱える問題や、恵まれているとは言えない境遇を、藤竹と共に生徒たち自身が少しずつ乗り越えてゆく。
そう、もう一度学校に通いたい、という思いは皆同じなのだ。
始めはバラバラな生徒たちが、自ら動きだし、次第に仲間となってゆく背中を押すのが、藤竹の行う科学実験。
藤竹は熱血漢ではない。
そこがいい。
もし、よくある熱血漢だったら、本書をここまで楽しく読みきれていなかっただろう。
藤竹は、頭脳明晰、静かな眼差しで生徒一人一人を見つめ、受け身ではなく自ら学ぼう!という方向へ、そっと力を貸