伊与原新のレビュー一覧

  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    伊与原新さんの短編は近作の「藍を継ぐ海」の方を先に読んでいた。巻末の対談のご本人の言葉によると、普通の小説を書くことを勧められて書いたのが、表題作の「月まで三キロ」とのこと。日常的に触れることはあまりない専門的な知識が、物語のオマケではなく、ストーリーに無理なく融合されているのが、伊与原作品の特徴であり、強みだと思うのだが、それは初めからだったということのようだ。説明が分からなくて読み飛ばすようなこともなく(分からないことはあるのだけれど飛ばさない)、うるさく感じることなく読めるのはすごいと思う。
    今作では月、雪、アンモナイトの化石、海底の堆積物、素粒子物理学、火山の石が取り上げられる。雪の儚

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    2026年02月24日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    理系的知識が文学と融合した短編集。根っからの文系の私には苦手意識の塊の様な理系の要素が物語に深みを与えていて、縁遠かったもののはずなのに身近に感じました。雪の結晶を観察する「星六花」が特に好きです。消えていった淡い恋心と儚い雪の結晶の美しさが重なって少し切ない想いが残りました。学生時代にこの作品と出会っていれば、理系科目にもっと興味を持てていたのかなぁ…。

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    2026年02月22日
  • 藍を継ぐ海

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    5編の短編小説。
    標題の「藍を継ぐ海」と「星隕つ駅逓」が特に好きだった。
    短いストーリーに地理的・歴史的広がりや深みを持たせているところがいい。心が温まる話、読み手を応援してくれる話ではあるが、入念な取材や研究を土台にして編まれた小説ということが伺えた。

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    2026年02月21日
  • 藍を継ぐ海

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    短編小説集。お話も面白いけどそれぞれに含まれてるエピソードがよかった。萩の見島の話とか海亀とか。長崎の話はこころに刺さりました

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    2026年02月21日
  • オオルリ流星群

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    45才定年-おもしろい発想です。高校の同級生が当時のできごとと今になっての取り組みがつながり、靄が晴れていく。この設定で別のストーリーがあってもいいなあと思った。すでに60の定年を迎えているが、今、今から、何かをスタートさせたいと背中を押してもらいました。

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    2026年02月20日
  • 藍を継ぐ海

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    様々な土地(地理)や歴史文化、天文や生態など、そこに物語を紡ぐ、山口、奈良、長崎、北海道、徳島等
    物語に繋がる事を調べながら読み進めると
    より親近感を覚え心に染み入ります。

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    2026年02月18日
  • 藍を継ぐ海

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    古きを知り、新たな夢を持つ話。
    正直自分とは縁のない分野の話ではあるのだけど、興味はひかれる。オオカミの話が印象深かったが、他の話も世界を広げてくれるようで面白かった。
    科学系の話が多いと聞いていたから、ちょっと気合入れないと読めないかもと思ってたのは早合点だったよ。
    ニュースで新しい発見があったよ、研究が進んだよ、と知らされると単純にすごいなと思う。それよりも身近な現象として日常に潜む科学的な物事を掘り下げてくれた感じか。
    面白く読めたわ。

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    2026年02月18日
  • コンタミ 科学汚染

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    コンタミとは(コンタミネーション、Contamination)、汚染。
    特に科学実験等の場における不純物や異物の混入を指す。

    ということで、これはこの物語全体に流れるテーマです。
    謎解きミステリーであり、人間ドラマであり、コメディであり、重いテーマあり、もちろん科学的な要素もあり、盛りだくさんだけど読みやすい!
    科学エンタメ小説(違ってたらごめんなさい)という感じで、とても楽しめました。

    途中、ときどき挟まる「ある患者のブログ」が切ない。
    もし重病にかかった人が周りにいたら(今のところいないです)、真剣にその人の気持ちに寄り添ってあげたいなと思います。

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    2026年02月17日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    良い。
    基本、悲しい話なんだけど、少し希望が持てる展開。恋愛は成就しないけど、幸せな気分になれる。
    エイリアンの食堂の話が好き。

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    2026年02月14日
  • ブルーネス

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    土佐の漁師、尾関(父)の粋さに驚愕
    また、テラシミュレーターで「自身」の老後を垣間見てみたい
    汐理の卵焼きを食べたい
    「確かめに行こうぜ、八丈ブルー」

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    2026年02月14日
  • ブルーネス

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    大人の青春小説という感じで爽やかでよかった。
    はみ出し者だけど頑張って何かを成し遂げる、みたいな話をわたしが好きなのもある。
    特に主人公が他のメンバーと違って得意スキルが無いところが読者側からしても共感しやすかった。

    テーマが3.11の津波ということで記憶に新しいセンシティブな事実に対して、「自分のアイデンティティとして社会に対してどういう態度を取り続けるのか」という立場や地位とは違う「自身の在り方」の一例を提示してくれる作品だった。フィクションだからこそ、現実に対して提示できることがあるのだと感じた。

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    2026年02月13日
  • 藍を継ぐ海

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    自然科学の知識がなくても物語として十分に楽しめる作品。時代を超えて物事がつながっていく、自然の営みの壮大さに魅力を感じる。そして、その舞台となる各地で暮らす人々の姿が、その土地の風景としっくり溶け合っていてとても美しく、日本のこうした風景は、これからもずっと残ってほしいなと思った。 なかでも、長崎の原爆が鍵となる「祈りの破片」と、ニホンオオカミをめぐる「狼犬ダイアリー」が特に印象に残った。歴史の記憶も、古来から受け継がれてきた自然も、どちらも次の世代へと手渡していかなければならないと気持ちを新たに。

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    2026年02月11日
  • 翠雨の人

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    この作品を読み終えて、あらためて自分の人生に向き合う気持ちになった
    過去を振り返るのではなく、これからどう生きるか

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    2026年02月10日
  • 藍を継ぐ海

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    科学知識は無くても楽しめるが、読んでいていろいろ検索してみたくなった。
    狼犬ダイアリー、藍を継ぐ海の2編が好き。
    どの話も、ちょっと前向きな気持ちになれるラストでよい。
    短編5編だが、それぞれ雰囲気が違うので、読み応えもある。
    単行本化にあたり、いくつか改題しているよう。
    直木賞。
    少し余裕のある時にじっくり再読して楽しみたい。

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    2026年02月04日
  • 翠雨の人

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    猿橋勝子さんの生涯を軸にフィクションも混じえながら書き起こされた物語。

    戦前から戦後の渦中に第一線にいたからこそ、この物語を通して時代特有の影を感じる。(男女差別、戦争、欧米との摩擦)


    どんな時も真っ直ぐに、真面目に科学と向き合う姿勢に心打たれる。
    前に進むことを三宅先生や周囲の人達が後押ししてくれたからこそ、彼女もただひたすらに目の前の事象や自らの役割に向き合えたと感じる。

    後世も科学が人を幸福にするためだけに利用されることを願って止まない。

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    2026年01月31日
  • 藍を継ぐ海

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     伊与原新さんの作品は昨年初めて読み、本作『藍を継ぐ海』が『月まで三キロ』『八月の銀の雪』『宙わたる教室』に次いで四冊目となりました。
     2026年に入ってからは、これでまだ三冊目です。
     昨年のレビューでは「読むペースが落ちたのは初孫が生まれた影響」と書きましたが、今の時期は単純に“雪かき”が原因です。今日はすでに三度雪かきをしました。12月は例年に比べて降雪量が少なかったものの、1月に入ってからは毎日のように降り続いています。もう雪のない場所へ移住したいと思うほどです。
     『藍を継ぐ海』は、第172回直木賞を受賞した作品で、五つの短編から構成されています。表題作は、徳島県のウミガメの産卵地

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    2026年01月31日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    とても面白かった
    巻末の対談でも話されてましたがとても読みやすい
    シチュエーションや設定は言い方がちょっとあれだけど、あるあるな感じ
    ただちょっとしたミステリー要素あったり、ん?てなる展開があったりで5編中5編全部とても良かった

    個人的には「星六花」が好き
    あとタイトルが秀逸

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    2026年01月30日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    短編小説

    自然、科学に魅せられた人たちによって、主人公達の心が動いていく
    自然の年輪が人を魅了し、その人がまた人を魅了する

    個人的には山の話が好きでした。

    内容が良かっただけに短編だと物足りなさを感じてしまった

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    2026年01月26日
  • 翠雨の人

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    科学者猿橋勝子の一生に魅了された。
    これほど、情熱を傾け探求し続けるとは、並大抵ではないし、その真摯な姿勢ゆえに師に出会い、また友や理解者と巡り会うことになったのだろう。女性が学問をすることを許さない親も多い時代に、勝子の応援者となった家族の愛情も感じられ、スクリプスでのフォルサムとの一騎打ちには、勝子の科学者としての矜持をみた。
    科学の発展は、人にとってはいい面ばかりではない。だからこそ、多くの人に関心や興味を持ってほしいし、その正しさを見極める力をつけてほしい。そう言われている気がした。
    まず、手始めに、この本を読んで、日常に溢れる科学に気づいてほしいと思います。
    (最後に余談、、、著者が

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    2026年01月20日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    科学や地学が好きな人、ブラタモリが好きな人もいいかも。
    物語を読みながら知らなかった知識に出会えてお得な気持ちになれる。
    月まで三キロってタイトルが人まず人を惹きつけるセンス。
    物語自体は、読みやすい。軽過ぎない。重くもない。色んな意味でちょうど良い。

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    2026年01月20日