伊与原新のレビュー一覧

  • 宙わたる教室

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    連作短編集。自分の趣向として、基本的に短編より長編を好む。そんな中、連作短編集は例外的に好きなものが多い。のはずなんだけど、本著者についてはそれが見事に当てはまらない。これまで読んだ短編集の方が良かったし、あまり長編を読んでみたいとも思えない。ふしぎ。

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    2026年05月11日
  • 藍を継ぐ海

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    それぞれは読み応えあり、ほっこりする良い話。前半数作は土に関連する内容だったので最後に帰結する連作短編を期待してしまった。個人的には一作目がいちばん好み。

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    2026年05月11日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    子どもの頃、宮沢賢治の作品はよく分からなくて読みにくくいって思っていた。大人になった今も、苦手意識はそのまま。独特の世界観や方言…きっと今読んでも、やっぱり苦手に思うと思う。それでも、この作品を読んで、宮沢賢治の世界を感じたり、影響を与えた場所を訪れてみたくなった。
    登場人物にどんなことが起こっているのか、その真実を知りたいと読み進めた。そして、あぁ、青春っていいな、自分の全てでぶつかっていける情熱も友情も、そんな時間を宮沢賢治の物語と共に過ごせる登場人物たちが少し羨ましくなった。

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    2026年05月09日
  • 藍を継ぐ海

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    理系の視点で地方の隕石やニホンオオカミをテーマにした短編集。ウミガメの話が一番面白かったな。宙わたる教室のような長編のほうがすきだったな。

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    2026年05月03日
  • 藍を継ぐ海

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    仕事に対する考え方みたいなものが感じられる短編たち。
    専門的な話でやや読みづらい部分もありつつ、良いシーンもありつつ。小説の中ではかなり伝えたいことというか思想が明確な作品だった。
    狼犬ダイアリーと祈りの破片が好きだったかな。

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    2026年04月29日
  • 翠雨の人

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    猿橋賞で知られる科学者猿橋勝子の生涯を描いた小説。史実に基づいたフィクションとことわりがある。雨を不思議と思った幼い頃、その探究心に導かれるまま、科学の道を進む姿が、戦争と原爆とともに書かれている。私は科学に疎い。実験の目的や手段、登場する物質名もちんぷんかんぷんだ。それでも、先駆者として歩む主人公の姿は、興味深く読み終えた。新しい発見や研究の成果は、地道で細かい実験から生まれるのだと改めて実感した。
    作者自身が科学者だからか、筆の運びが淡々として冷静なのに少し驚いた。

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    2026年04月26日
  • 藍を継ぐ海

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    第172回直木賞受賞作

    暁に染まる夜空と深藍の海が
    コントラストをなす鮮やかな装丁
    作品のテーマの希望や象徴
    表題作にとてもマッチしてる

    伊予原さんの小説は
    本から得た知見を、
    自分の中に落とし込む感覚が
    度々あるので好き
    しかも、物語に自然と
    融合させてるので記憶に残る

    描写においても、
    作中で伊与原さんは島に関する描写に
    数値を使ったりしてる
    例えば、三島由紀夫だと
    より美しさを引き立たす描写を使いそう
    作家の特色を味わえて
    それも面白かった

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    2026年04月22日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    科学的な知見と繊細な人間ドラマが見事に融合した、珠玉の短編集です。一見、無機質に思える「現象」が、実は傷ついた心に寄り添う温かなメタファーとして描かれています。著者の知的な筆致によって、日常の風景が壮大な物語へと昇華されており、知的好奇心を満たしながらも深い癒やしを届けてくれる、稀有な読書体験でした。

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    2026年04月22日
  • 藍を継ぐ海

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    自然と深く関わりながら生きる人達の短編集。科学を絡めてでも難しくなく、すっと読めて安心できるような物語ばかり。
    萩焼のお話が一番好き。

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    2026年04月20日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    宮沢賢治「銀河鉄道の夜」の登場人物をモチーフに、高校生3人の一夏を描く。
    深澤くん、最初はちょっといけ好かない感じだったけど、大変な思いをして育ってきたんだな…と。
    三井寺先輩、とてもステキな男子。

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    2026年04月19日
  • ブルーネス

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    東日本大震災後に津波監視システムの開発に取り組む人たちのお話。震災自体はもちろん実際に起きたことだけど、MEIなどの組織やそのあとの八丈島の地震は著者の創作だとか。
    でもいわゆる「地震村」内部のいざこざなんかはリアリティがあった。 津波の被害をなくすという本来の目的そっちのけで組織内の力関係の維持を大事にする描写があったけど、こんなこと書いちゃって大丈夫なんかなと勝手に心配になった。
    研究者といえばただ一心に自然現象に向き合っているイメージしてたから、こんな感じで政治的な難しさがあるのはちょっと意外。国民の命に直結するが故に大量の予算を投入させている研究開発が、本当にこんな状態なら、腹立たしい

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    2026年04月18日
  • 翠雨の人

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    伊予原さんご自身も東大理系のせいか、途中理解する事を諦めた部分もあったけど、男性社会で一人頑張っている女性の姿がカッコ良い。男性上司と部下も素敵‼︎

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    2026年04月17日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    直木賞受賞作品。

    こんなに不幸を重ねなくても。加えてラストもそこまで救われるわけじゃないしな、とブルーな気分が増すだけで、ああ、ちょっと合わないかもと思いつつ読み始めた3本目の「アンモナイトの探し方」〜ラストまでが胸にくる、目にくる、ですごく良かった。

    山に興味が湧く小説でもある。

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    2026年04月15日
  • 藍を継ぐ海

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    伊与原新さんの作品はほとんど触れているつもりだが、これは過去一読むのに時間がかかった。どうしても勢いに欠けていたように思う。おもしろいんだけどね。

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    2026年04月12日
  • 東大に名探偵はいない

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    アンソロジーのテーマになってしまうところに《東大ブランド》の強さを感じる。
    帯の“栄光”と“呪縛”を書き切ったという意味で、結城さんの『いちおう東大です』を推したい。
    結構イヤーな気持ちになるし、心理描写が生々しい。
    まあでも沙耶香の気持ち、分からなくもないんだよなあ。
    もちろん同意はしないけど。

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    2026年04月11日
  • リケジョ!

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    ネタバレ

    同僚に勧められて。リケジョ!というタイトルで損してるかな。そもそも本物のリケジョの皆さんはリケジョと呼ばれるのを好意的に捉えているのか。私はガチガチの文系なのでわからないが…。
    そもそも律の知識の幅が広い気がする。物理学、化学、天文学など…科学者というのはそういうもの?作者もそうなんだろうか。
    初めは日常謎解きミステリーくらいに思っていたが、殺人事件まで出てきてびっくり。物騒な事件にまで小学生が関与していいのか、現場に連れて行くなよ、とか気になってしまう。そのせいで作品の立ち位置が微妙なのかも。最後は律の内面や過去、恵人との恋模様が描かれていたけど、そこまでにあまり描写されていないので唐突感が

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    2026年04月10日
  • 翠雨の人

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    女性科学者の草分け、猿橋勝子さんの生涯を描いた作品。困難な時代の中でも、努力を重ね、地道な研究を積み上げていく姿がとても印象に残った。もちろんご本人の才能と粘り強さがあってこそだけれど、理解ある家族や師である三宅など、良い出会いや支えにも恵まれていたのだと思う。大正生まれの女性に、こんな偉業を成し遂げた人がいたとは知らず驚いた。朝ドラになっても映えそう。
    実話に基づいたフィクション

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    2026年04月06日
  • 梟のシエスタ

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    伊与原新さん作品の中でもマイナーかもしれない一作?
    お得意の科学要素を絡めたストーリーではなく、大学政治のあるある的な話を物語にしててこれはこれで面白かった!

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    2026年04月03日
  • 藍を継ぐ海

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    ネタバレ

    (良)浪漫を求める一冊!!短編。一つ一つの話に素敵な浪漫がつまってました!落ちてきた隕石のかけらを探す、ウミガメの誕生を見守る、絶滅したニホンオオカミを見つける、古い窯を探す、長崎の原爆に焼かれた像の破片。祖先の思いを現代に繋ぐ。印象的だったのは『祈りの破片』神を信じきるには耐えられないほど心が傷つくことがある。

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    2026年04月03日
  • 藍を継ぐ海

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    理系諸君は高校生時代、科目選択で選ぶのは「物理&化学」か「生物&化学」ではなかろうか。その中に忘れられた存在がある。それは「地学」。私自身も高校の科目選択は「生物&化学」、地学なんて地学基礎でしか履修しなかったし、センター試験でも二次試験でも授業以外で勉強した事はなかった。

    しかし、よくよく思えば地学はだいぶ身近な学問かもしれない。特に旅行好きにとっては。更に言えば、地域の文化というのはその地域特有の環境、つまり地学的条件のもとで揉まれて形成されているので、文化体験を最大限愉しむには地学の理解があった方がいいのかもしれない。ブラタモリで発揮される地方伝承の愉しみもタモリさんの地学への博識があ

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    2026年03月31日