伊与原新のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これまでの読書歴に新鮮過ぎるほどの一陣の風・・そんな感覚を抱けた清冽な作品群。
短編が5話、舞台の主人公、その周辺は多彩ながら科学というリンクで緩く繋がっている。
文系の私には面白くてよみおえるのがもったいないじかん。
1話^終活での負の連鎖で心に北風が吹いているような人生の時間。
東京という土地が良く描かれて空気感、まさに令和。
そしてベトナム留学生、コンビニ。。
話の流れが意図的なのかややもすると訥弁的、ぎこちなさを感じさせる向きはそんな都会の温度を伝えんがためなのかもと思えた。
2話ヒロイン果穂
辻村さんなどの女性作家の手でテイスティングされたら180度違った趣になりそうな女性。
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Posted by ブクログ
科学は全然詳しくないし知識もないけど、
伊与原さんの触れる科学の世界は
頭の中にすーっと入ってきて
なんだか心地よく感じる
地球の中には内核という芯があり、
日々成長している
これはきっと人間も同じで
とっても大事なことなのに
殺伐とした日常生活の中では
忘れてしまいがちだ
物事を表面だけで判断することなく、
内側の部分にまで耳を澄ませられる
そんな人に私もなれたらなと
また私自身の内なる声に耳を傾ける
そんな時間も大切にしたいと思う
何かを始める時には
誰だって真似事から始まる
そこからどう進んでいくのか
その自分なりの"過程"が
きっと大事なことなんだろうな
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Posted by ブクログ
ネタバレ短編小説集。
上手く生きれない人物の葛藤を描いた小説。自分自身も人生を上手く生きれなかったので、登場人物に共感と希望を抱いているのかもしれないです。
▼八月の銀の雪
就活で苦戦している主人公・堀川。彼は、コンビニで働いている日本語が下手なベトナム人留学生・グエンに会う。当初堀川は、仕事の出来ない彼女に嫌悪感を感じていたが、彼女と会話を通じて表面だけ見ても何も理解できない事に気づく。自分と他者の内面の奥深くを知り、
▼アルノーと檸檬
役者を目指し父親の反対を押しきり上京した主人公・正樹。しかし、現実は甘くなく役者の道は諦め、マンションの立ち退き業務に勤めながら希望のない日々を送る。その中 -
Posted by ブクログ
ほんのり科学風味だった『月まで三キロ』が読んでいて心地よかったのと、
ナオさんのレビューを拝読して本書を読んでみたくなり、手にした。
やっぱり表題作「八月の銀の雪」は良かった。
コミュニケーションをとるのが苦手な就活生、堀川。
就活は連敗中で、そうなると卑屈にもなってくる。
大学が決まった頃は、東京という街が自分を生まれ変わらせてくれるのではないかと淡い期待も抱いていた。
でも違った。
負の連鎖だ。
けれど、次第に気付いてゆく。
人の表面だけを見ていても何も理解できないことを。
その人にどんなことがあったのか、奥深くに何を抱えているか。
それらに目を向けられるようになった時、
堀川の頑なに閉