伊与原新のレビュー一覧

  • 博物館のファントム 箕作博士の事件簿

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    書店で平置きされていたのですが、だいぶ前の作品なんですね。
    博物館と謎は相性が良いな、と思いました。
    鉱物、植物、動物、化石、昆虫、人類。
    それぞれのお話のテーマに対する「蘊蓄」も、とても興味深く読み進めることができ、もっともっと知りたいという気持ちになりました。
    ただ、「博識だけど人間的に難のあるベテラン男性と、それに反発する新入り女性」という図式がちょっと苦手なので、そこだけ少し馴染めなかったです。
    博物館の話がもっと読みたい、と思ったので★4

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    2025年06月26日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    2020年発刊の短編集、5作品。例えば外国人留学生。もともと不遇な上に舞い込んだ新たな困難に対し、科学の話題を、夢のチカラに変換して勇気をもらい克服していく。自分も前向きに頑張ろうと、改めて思う。

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    2025年06月19日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    高校生たちの部活動を通じて、宮沢賢治の物語と、その生きた時代を検証する。科学のトピックが小気味良く、山の描写も美しい。秘密を抱えた若者同士が少しずつ絆を深め、みずみずしい青春の描写に適度にハマる。

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    2025年06月15日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    ネタバレ

    短編小説集。
    上手く生きれない人物の葛藤を描いた小説。自分自身も人生を上手く生きれなかったので、登場人物に共感と希望を抱いているのかもしれないです。

    ▼八月の銀の雪
     就活で苦戦している主人公・堀川。彼は、コンビニで働いている日本語が下手なベトナム人留学生・グエンに会う。当初堀川は、仕事の出来ない彼女に嫌悪感を感じていたが、彼女と会話を通じて表面だけ見ても何も理解できない事に気づく。自分と他者の内面の奥深くを知り、

    ▼アルノーと檸檬
     役者を目指し父親の反対を押しきり上京した主人公・正樹。しかし、現実は甘くなく役者の道は諦め、マンションの立ち退き業務に勤めながら希望のない日々を送る。その中

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    2025年06月14日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    またも伊与原新氏の短編作品を読む。

    文体が心地よい。

    テーマも色々楽しめる。

    どの短編も好きですが

    ・『アルノーと檸檬』
    ・『十万年の西風』

    が好みでした。

    ・ただ『海に還る日』だけは途中不穏になってハラハラしました。

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    2025年06月08日
  • お台場アイランドベイビー

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    デビュー作だそうですが、私の伊予原さんの著作イメージとは全く異なるストーリーの小説でした。でも面白い。そろそろ直木賞受賞作を読もうかとも思いますが、期待し過ぎると肩透かしになることが多いんですよね。

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    2025年06月01日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    宮沢賢治ゆかりの地を巡る青春小説。果たして深澤と七夏の関係は?
    読みながら訪問地を調べるのが良い作品てす。
    銀河鉄道の夜を初め、複数の宮沢賢治作品が出ます。

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    2025年05月27日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    ほんのり科学風味だった『月まで三キロ』が読んでいて心地よかったのと、
    ナオさんのレビューを拝読して本書を読んでみたくなり、手にした。

    やっぱり表題作「八月の銀の雪」は良かった。
    コミュニケーションをとるのが苦手な就活生、堀川。
    就活は連敗中で、そうなると卑屈にもなってくる。
    大学が決まった頃は、東京という街が自分を生まれ変わらせてくれるのではないかと淡い期待も抱いていた。
    でも違った。
    負の連鎖だ。
    けれど、次第に気付いてゆく。
    人の表面だけを見ていても何も理解できないことを。
    その人にどんなことがあったのか、奥深くに何を抱えているか。
    それらに目を向けられるようになった時、
    堀川の頑なに閉

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    2025年05月24日
  • お台場アイランドベイビー

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    著者の作家デビュー作ということで興味があり、購入しました。

    後半部分の展開には、やや強引かな~と思えるところがありましたが、これだけの大作がデビュー作とは凄いの一言です。
    本書では、主人公の巽、そして物語のキーとなる丈太の人物描写が特に秀逸だと感じました。
    主人公である巽の、社会的に弱い人を思いやる、情熱ある行動に胸を打たれました。
    最後の場面では泣きそうになりましたね~

    「月まで3キロ」や「宙わたる教室」のような作品とは、世界観が異なりますが、この作品のようなハードボイルド的な作品もいいですね。

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    2025年05月18日
  • ブルーネス

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    漁師さんとの意見交換シーンは大樹町のインターステラ社のドキュメントを思い出しました。
    乗り越えるものは研究対象物の壁だけではないんでよね。

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    2025年05月09日
  • ルカの方舟

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    いわゆる人類の成り立ちを巡るロマンと現実に起こる事件が絡みあいながら二転三転しながらいろいろなミステリの仕掛けもありながら解けていく様は美しいと思いました。

    2893冊
    今年121冊目

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    2025年05月02日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    終盤のふたりの会話が良かった。前半は子どもっぽい話でいま一つかなと思っていましたが、読み終わると深いため息でした。宮沢賢治、岩手、登山、自転車に会津若松と富良野まで、好きなもの勢揃い。今回は地学部が主人公とは言え文科系が色濃く出たストーリーでしたが、ちりばめた伏線が複雑でやっぱり論理的です。まだまだ伊予原さんの本が続きます。

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    2025年05月01日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    これもじんわりとはきましたが、今まで読んだ作品と比べるとかなりあっさりめ。今回は地学よりも生物の割合が高い。鳩の話が良かった。もっとディープな世界に連れて行ってもらって大丈夫です。

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    2025年04月28日
  • リケジョ!

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     10年程前にリケジョなる言葉がちらほら聞こえてきたが、その頃に刊行された作品。旬の時期に読んでいたかった。捻くれた少年が猫殺しの犯人と疑われる話が面白かった。文系人間にとっては感心してしまう雑学が満載で、それだけでも結構楽しめる。キャラクターがしっかり作られているので、鼻につくような言動もなく好感が持てたのも高ポイント。難しくてついていけないテーマも正直あったが、ほとんどが興味を持てる日常の謎を解説してくれている。殺人事件の動機が陳腐過ぎる点だけが残念。

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    2025年04月21日
  • 梟のシエスタ

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    学長選のゴタゴタの謎が解けてスッキリ!教授がいっぱい出てきて少し混乱したけど、おもしろかった!
    フクロウ先生もっと出て欲しい。

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    2025年04月21日
  • ブルーネス

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    #ブルーネス
    #伊与原新

    バディの話が好きだ。で、その次に好きなのはあぶれ者たちの反撃の物語。#宙わたる教室 もそう。漫画だと #ルーキーズ に、映画なら #ガーディアンズオブギャラクシー とか。
    リアルな科学考証を土台に、登場人物たちの戦いが生き生きと描かれる。

    #読書好きな人と繋がりたい

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    2025年04月17日
  • 蝶が舞ったら、謎のち晴れ―気象予報士・蝶子の推理―(新潮文庫nex)

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    天気予報が大嫌いな気象予報士蝶子と幼なじみの探偵の元に舞い込んでくるささやかで奇妙な依頼。気象現象が鍵となる謎解きが読んでいて面白かった。蝶子さんの半ばヤケクソのような?尖った天気予報も楽しくて良い。「標本木の恋人」のお話が好き

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    2025年04月11日
  • ブルーネス

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    仕事に対する覚悟、責任、信念等について考えさせられた。

    セリフからやれることと出来ることの意味の違いを調べてなるほどと思った。

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    2025年03月16日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    昨日読み終わったが、まだ余韻に浸っている。
    消えた少女が気になりつつも、それだけではないものが詰まっている。


    青春だが、キャッキャウフフする話ではない。
    けれど、少年の銀河のきらめきが、深い地層に眠っているような気もする。
    同時に地学の面白さも垣間見れる。

    地学と岩手と宮沢賢治とどれもよく知らない私でも、こんなに余韻に浸れるのだから、どれか一つでも好きだったら、とてもとても面白いのではないか。

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    2025年03月11日
  • ブルーネス

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    伊与原新、祝直木賞。
    初の伊与原新作品。

    東日本大地震直後、地震を予知できなかったことに対する圧力に耐えきれず、東都大学地震研究所を退職した行田準平。
    そんな準平に、『津波監視システムの実現に手を貸して欲しい』と、学会の異端児・武智が声をかける。

    『ダイナモ津波計』、洋上ドローン『UMITSUBAME』…
    一癖も二癖もある仲間たちと『津波監視システム』を作り上げていく…
    さまざまな妨害に遭いながらも…

    八丈島南方の海底火山からできた新島の噴火による津波の規模と到達時刻を計算できるのか⁇

    メンバーそれぞれが大きな挫折感を抱きながらも、研究を続ける真摯な姿勢が印象的。

    準平、武智、汐理、

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    2025年02月24日