伊与原新のレビュー一覧

  • 宙わたる教室

    Posted by ブクログ

    何歳になっても、何かに夢中になれるっていうのはすごく素敵。
    年齢もバックグラウンドも違う人たちだけど、その多様性があるからこそ、生み出せるものがある。
    続編が出るとのことで、次はどんなものが生み出されるのか楽しみ。

    0
    2026年03月09日
  • 宙わたる教室

    Posted by ブクログ

    教室に火星を作る——。

    新宿の定時制高校の夜の教室に、年齢も境遇もまったく異なる生徒たちが集まる。彼らは理科教師・藤竹のもとで科学部を立ち上げ、「火星を教室に再現をしてクレーターの実験をする」という途方もない目標に挑む。

    この物語の魅力は、「学びとは何か」を根本から問い直している点だ。AIが知識を瞬時に提供できる時代に、なぜ人は自らの手で実験し、仲間と議論し、失敗を重ねる必要があるのか。藤竹が生徒たちに見せるのは、答えではなく「問いの立て方」であり、知識の伝達ではなく「その気にさせる」技術だ。それはまさに、AIには代替できない教育の本質とも言えるかもしれない。

    著者の学術的バックグラウン

    0
    2026年03月09日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    名作というのは長くても最初のページを読み終えるまでには分かるもの。
    この作品はそれよりも早く、きっと三行読み終えるまでには名作と確信したと思う。
    六編の短編はそれぞれ毛色が異なっているにも関わらず、その全てに深く感情を預けることができたように思う。
    こんなに没入できる作品は、そう多くはない。
    タイトル作の「月まで三キロ」は言わずもがな素晴らしい短編。
    それと同じくらい「エイリアンの食堂」も素晴らしかった。
    科学が苦手、馴染みがない人にでも楽しめる作品であることは間違いないし、おすすめの作品は?と聞かれたら、迷わずすすめられる作品。

    「月まで三キロ」の標識があるのは浜松市。
    必ず行こうと思った

    0
    2026年03月08日
  • 藍を継ぐ海

    Posted by ブクログ

    都会の喧騒から離れた様々な土地、歴史や文化を舞台にした短編集。自然科学をベースに物語が構成されており、舞台となる場所も実際に存在する土地であるため、リアリティがあって非常に興味深い。
    どの作品も、人の優しさやゆったりと流れる穏やかな時間、そんな日常の中に潜む謎を楽しめる。個人的には「星隕つ駅逓」が最も心に響いた。先祖の代から大事にしていたものが消えてしまう不安、残したいと思う余りに大切なことを見失ってしまう様に共感を覚えた。
    登場人物たちは決して順風満帆な人生を送っている訳では無いが、ストーリーの中で新たな1歩を踏み出そうとする様子には勇気を貰える。

    0
    2026年03月08日
  • オオルリ流星群

    Posted by ブクログ

    今の年齢でこの本を手にして良かったと素直に思う。特にミッドエイジクライシスの渦中にいるんだなと思うだけで何か安心した。”アツい時”は今からでも遅くない。それが読後の感情です。

    0
    2026年03月07日
  • 翠雨の人

    Posted by ブクログ

    宙わたる教室、藍を継ぐ海の直木賞作家の作品。
    最初は小説家と思っていたが、
    猿橋勝子さん、
    実在の人物、地球科学者。
    1920-2007
    杉並の馬橋で研究をし、
    ビキニ環礁、福竜丸の放射性物質を分析し、
    平塚頼てうの推薦で世界会議で講演し、
    物質の危険性、水爆実験の愚かさを訴え、
    ついにはアメリカに水爆実験中止を決断させる。
    何事も正攻法でこだわる一女性の勝利だ。

    そういう女性科学者がいたことを知らなかった。
    活躍する女性科学者に猿橋賞が贈られているという。
    先駆け。
    それをわかりやすく丁寧に描いている小説。

    私事だが
    研究所が杉並区の馬橋きょうだいのお名前が勝子と英一
    なんか親近感がわく

    0
    2026年03月06日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    この本を見つけたのは偶然東小金井の尾花屋という可愛い古本屋さんでした。お嫁さんと孫2人と買い物の途中立ち寄った先で見つけました。あゝ私に見つけて欲しく一番上にさりげなくおかされていたんだね。宮沢賢治は私の中で一番好きかもな作家であり何回でも再読しては又違う想像しては楽しんでいる。
    伊与原新初めて読む作家ですが「青ノ果テ」なんて素敵な言葉!賢治が創る造語はとても綺麗で中でも薤露青は想像力が掻き立てられますね。七夏は絵に描くつもの夜になりかけの空の深い青が中々決まらないと言うと文緒は薤露青ですねとすぐ答える。いったいどんな色なんだろうか?そしてカンパネルラが死なない銀河鉄道の夜を一回読んでみたいも

    0
    2026年03月06日
  • 藍を継ぐ海

    Posted by ブクログ

    科学や地学等などの知識が面白く、更に繊細な心を持つ人と人とのさりげない関わり方がとてもいい。
    伊与原新さんの作品の虜になりそうです。

    0
    2026年03月02日
  • 藍を継ぐ海

    Posted by ブクログ

    直木賞、やっと読めました。それなりの雰囲気があって、丁寧に練られた小説で悪くはないと思います。選評も読みましたがほぼ全員一致での受賞も納得です。でも、荻原浩さんの直木賞受賞作を読んだ時も思いましたが、もっと早くに書かれた作品で受賞すべきだったと思いました。初めて伊予原さんの小説を読んだ時の感動が今も忘れられません。

    0
    2026年03月01日
  • 藍を継ぐ海

    Posted by ブクログ

    伊与原新さんの本は「宙わたる教室」に続く2冊目
    本作は藍を継ぐ海を含む5つの短編集で
    史実、実在の人物から着想を得たフィクションと説明書きがありました。
    たくさんの参考文献や細部まで詳しく調査したからこそこ丁寧な説明で、知識なくとも読み止まってしまうことなく引き込まれました。

    (いつでもここに帰ってきてね)のように火が灯っているような温かさや、暗闇の向こうに光がうっすら差し込んでいるような希望がおりこまれているからか、まだ2冊しか読んでないけど伊与原さんの作品はとても好きです。

    個人的に今、興味あってハマっているものに関連することもお話に出てきていて、なんといいタイミングでこの本に出会えた

    0
    2026年03月01日
  • 藍を継ぐ海

    Posted by ブクログ

    理科系作家による五篇の短編、さすが科学的考察がどの編にも盛り込まされており他の文化系作家のように情緒的に流されるのではなく一粒で二度美味しい作品である、しかし興味深い作品なのに短編で終わらせるにはもったいない気がするもっと膨らませられる物語がある気がする、著者には長編小説を期待する。

    0
    2026年02月26日
  • 翠雨の人

    Posted by ブクログ

    派手さも華やさもない、勝子の静かな情熱が、丁寧に語られていた。

    前半、読むのをやめなくてよかった。
    途中から熱に当てたれて、一気に読んだ。

    0
    2026年02月25日
  • 藍を継ぐ海

    Posted by ブクログ

    科学という裏付けをベースに、各地の美しい風景が浮かび、地元に住み、守り、大切にしている人の想いが伝わり、あるいはその地域に伝わる想いを大切にしている人の暖かさ。
    読んでいて本当に心暖まる本でした。
    地元、北海道の開拓の歴史を絡めた『星隕つ駅逓』も良かったし、徳島のウミガメの『藍を継ぐ海』もいいし、長崎の原爆の話『祈りの破片』は涙が出そうになりました。
    こういう本をNHKあたりでドラマ、映像で見てみたいなぁと思います。

    0
    2026年02月21日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    理系のバックボーンなのに優しい文体で、面白いけど穏やかな作品集だった。 特にエイリアンの食道は全てが好みの小説だった。分かると分からないをきちんとわけるという言い回しはとても感銘を受けた。

    0
    2026年02月18日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    久しぶりに読んだ短編集
    一つ一つの物語がほっこりしつつも、登場人物の新しいステージへの扉を開くような、希望に満ち満ちていくような素敵な締めくくりでとても気持ちよく読めました!楽しいひとときをありがとうございました♪

    0
    2026年02月01日
  • 翠雨の人

    Posted by ブクログ

    久しぶりに小説を読んだ。
    読んでて怖くなった。
    戦前から戦後へと
    原爆、水爆実験という現実に
    果敢に、地道に、けれどぶれることなく
    挑む科学者の姿勢に心から尊敬の念を持った。
    そして彼らを取り巻く戦前の社会情勢は
    まさに、今と同じなのである。

    ただ単に素晴らしい女性科学者賛辞では
    終わってはいけないと思った。

    私たちに
    科学とは
    歴史とは
    何を学んで行動するべきか教えてくれた。

    0
    2026年01月31日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    高校生のひと夏、宮沢賢治をモチーフにぎゅうぎゅうにいろんなものが詰まっていて、濃い物語を読む幸せを感じ。

    青って一体どんな青。気持ちも込みで色もとらえてるんだろうな。

    0
    2026年01月27日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    科学の話は難しいけど読むうちにどんどん惹き込まれていく。鯨、鳩、珪藻、凧まだまだ知らないことがたくさんあると伊与原さんの作品を読む度に思い知らされる。最後の話が特にこころに響いた。

    0
    2026年01月24日
  • 翠雨の人

    Posted by ブクログ

    戦前から化学研究に情熱を注ぎ、世界に名を知られてからも、女性科学者たちのために、道を切り拓き続け、猿渡賞を創設された猿渡勝子さんの生涯を初めて知った。
    女性というだけで蔑視される時代に、さらに日本人という蔑みを受けつつも、ただやるべきことを丁寧に決して手を抜くことなくやり続けて、日本の科学の力を示し、認めさせた猿橋勝子さんの生き方は、多くの後進科学者に勇気を与えてきたのだ。長い時間をかけての地道な研究の先に、偉大な成果が生まれる。でも知られないままの偉人がたくさんいるのだろうと思わずにはいられない作品だった。
    紫陽花の表紙が美しい。

    0
    2026年01月22日
  • 磁極反転の日(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    面白かった。磁極反転のことは知っていたが、現代に起こるとしたら、と想像しながら楽しめた。とても勉強になったし、ストーリーものめり込め、あっという間に読んでしまった。伊与原新さんの本、2冊目だったがもっと読んでみたい。

    0
    2026年01月15日