伊与原新のレビュー一覧
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前作では、藤竹が顧問となり、東新宿高校・定時制科学部が快挙を成し遂げ、伝説となったのだが、6年経った今では藤竹は去り、科学部は消滅していた。
だが、進学校を退学して転入してきた飯星佐那は、部員を募り、科学部を再起させる。
今回は、藤竹のような顧問がいない中で、どうやっていくのだろうと不安だったが、読み進めるうちに杞憂になる。
やる気のない若手の国語教師の里仲が父子家庭で育つ尾上翔太の父に放ったひと言から、これは先が楽しみになる展開だと感じた。
前作のメンバーも再登場し、懐かしく感じると同時にここから科学部が誕生したんだなと感慨深くなる。
皆で一つの目標に向かい、助け合いながら頑張る姿に -
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前作『宙わたる教室』で東新宿高校定時制の科学部は全日本高校生サイエンスコンテスト優秀賞に輝いた。しかし今、彼ら「伝説のメンバー」は卒業し、顧問の教師だった藤竹も去り、廃部になっていた。その科学部の再起動と新たな活躍を描いた作品です。
良いですね~。
超進学校に通いながら勉強する意味に挫折した女子高校生・佐那が主人公。佐那は子供時代に感動した定時制高校の科学部の研究発表を思い出し、定時制に転校すると同時に科学部を再興に動き回り、やがて固体燃料ロケットを打ち上げるという夢に向かって突っ走り始めます。最初は冷ややかだった周囲の生徒たちも、彼女の圧倒的な熱意に巻き込まれ、次第にそれを自らの夢として共有 -
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地震・津波に屈しない科学者たちの熱い思い
東日本大震災をきっかけに「津波監視システム」の運用の実現するために動き出す物語。
東日本大震災が来る予知ができなかった悔しさ。
その思いが遠ざかる(ある種の諦め)上層部のもどかしさが、物語には滲み出ていた印象があった。
準平が天木にいった「津波から人々を守るために、やれることがある」は非常に刺さった箇所。
地震は予知はできないから諦めるのではなく、「事前に防ぐ」事はできる。
数多ある地震のデータベースは、地層・断層から見えてくること、そして歴史を辿れば周期ごとが見えてくる。
地震は未知であり、地震が引き金とある津波だって未知。そんな未知なるものか -
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「宙わたる教室」のとき小学生で、メンバーの発表を見て感銘を受けた作那が主人公だけど、連作短編形式で、つぎつぎと加わってくるわけありのメンバーたちのドラマがえがかれる。
研究材料はペットボトルロケットからデンプンを燃料にして飛ぶロケットへ。実在の研究を元にしているらしくリアリティは高い。話が後半へすすむにつれ、「伝説」の科学部のOBOGたちがアッセンブルしてくるのも胸熱。彼らもまた今の人生でそれぞれ行き詰まりを感じていたりするんだけど、現役の子たちを励ましつつ、自分も励まされて困難を乗り越えていくのがいい。ベタなところもありつつ、それも持ち味というか、素直なきもちで読める秀作。
そのうち藤竹 -
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地球科学者であり、女性科学者のパイオニアである猿橋勝子の人生をフィクションを混じえて綴った物語
彼女の事をネットで調べてみると、限りなく現実に沿っているようで伝記に近い小説なのかもしれない
『何もない空からなぜ雨が落ちてくるの?』
幼い勝子はそんな疑問を持つような少女だった
理系女などほとんどいない昭和初期
キュリー夫人に憧れた彼女は物理に心をときめかせ科学の道へと進んでいく
戦争が起こり、原爆が落とされ、科学者たちは憤りと使命を胸に、放射能がどのように地球をむしばむものなのか真実を追求する
男性社会の中、女性が新しい学問を切り開くには困難しかない時代
たった1人で日本の代表としてアメ -
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書店に伊予原先生の直筆ポップがあり、気になって購入した本。毎日のように戦争のニュースが流れる今だからこそ、多くの人に読んでもらいたい。どこまでが事実でどこからがフィクションなのか分からないけど、三宅先生や猿橋先生の科学への想いに熱くなった。この時代の「女性初」というのは本当に大変で苦しかっただろうと、猿橋先生ほどではないが「女性初」を経験してきた私には「勝気な勝子先生」を尊敬するしか無かった。何度も読み返したいし、猿橋先生のことを知りたいので参考文献の本も読みたい。そして、素敵な小説を書いてくださった伊予原先生の別作品も読みたいと思った。
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猿橋賞という名前は聞いたことがあったけど
猿橋さんがどんな方かはもちろん何も知らず
でも時代背景が少し前に自分がハマってみてた朝ドラと同じ頃だなと気づいて(朝ドラは法律の話だったが)
この時代を生きる女性の奮闘、真っ直ぐさにただ羨望の眼差し。すごいな。バイタリティ半端ない。
自分にこんな強さないな…としゅんとすると共に
今の私たちの働きやすさとか、男女平等感も彼女たちのような方々のおかげなんだなと感謝
猿橋さんの生き様がみずみずしく描かれていて
科学者としての優秀さも、人間としての強さも、ともすればきらびやかなサクセスストーリーになりそうなところを優しい文体で読ませてくれるのがよかった
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伊与原新さんの3冊目
定時制高校のお話は、髙田郁さんの「星の教室」を思い出す。
年齢も抱える事情も様々な生徒たちが集まる夜の教室で、ちょっと風変わりな、数学と理科を教える教師。
理数系が苦手な私でもなるほどーと思える実験をしている。
生徒の色々な特徴を観察し、うまーく科学部に誘導された部員たち。
火星の重力を作り出して、火星特有のクレーターを作るとか、想像をはるかに超えた実験!
失敗を繰り返しながら奮闘する生徒たちの熱い思いに感動する。
学会だとか、ナバホ族とか懐かしく読ませてもらった。
余談ですが。
グランドキャニオン近くのアンテロープキャニオンに行った時、「アメリカ先住民の、インデ -
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小説というよりドキュメンタリーかもしれない。
猿橋賞という女性科学者に贈られる賞がある。
猿橋さんは地球科学者だった。
そのていどの情報しか持ったいなかったが
猿橋勝子さんの物語に、どんどん引き込まれた。
前半で描かれる戦前の危うい空気感は
まさに今と同じものを感じ、うすら寒い感覚になる。
地球化学者だったのですね。
雨水の中のSrなどの放射性微量元素の測定方法を確立し、原水爆実験がもたらす海洋汚染の実態を明らかにした。
アメリカではその測定方法に疑いをもたれたため、きわめて不利な条件下で単身測定審査会に臨み、その正確性を示す。
一人の人間、女性の生きてきた道にしみじみと尊敬の念を覚えま