伊与原新のレビュー一覧
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購入済み
ふぁぁぁ、なんて綺麗なお話なんだろう。いつも読んでる本よりは専門性がちょっと深くて、素人にはいまいちピンとこない部分もあったりしたけど、専門家やその道のプロやそれを愛する人たちの真っすぐな気持ち、熱意がよく伝わってきて胸が震える。たとえ利益などにならなくても、ずっと心の中にあって夢中になれて、時に自分を支えてくれたり突き動かしてくれる原動力になったり、そんなものがあるってすごく幸せだなあ。
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単行本『プチ・プロフェスール』の文庫版になります。(文庫化にあたり、『リケジョ!』に改題されました。)
伊与原新さんの8冊目に『ブルーネス』を先に手に取りましたが、疲れと眠気に勝てず(涙)、後から入手した連作短編集になっているこちらを先に読むことにしました。
貧乏学生の律と小学生の理緒が事件を解決していくんですが、周囲のキャラクターも面白くて、テンポも良く、ユーモもあって、そこに伊予原さんの理系の知識と謎掛けも盛り込まれていて、切なさもありながら、最後まで楽しく読み終えました。またまた好きな作品が増えました〜(*´︶`*)
裏書きより、
「貧乏大学生で人見知りの律は、留学費用を稼ぐため、不 -
Posted by ブクログ
個人的に今まで読んだ本で最高の一冊。
宮沢賢治の作品に出る“イーハトーブ”がどこか。
それを高校生達が旅で辿る話。「銀河鉄道の夜」の内容が頻出するので、銀河鉄道の夜を読んだばかりだったのが、作品を理解するのにはかなりのアドバンテージでした。
そして、地元岩手が作品の舞台のため、出てくる地名も分かるし、後半のクライマックスシーンの登山の場面も登ったことのある山だし。
土地勘は無くてもいいだろうけど、「銀河鉄道の夜」は読んでからが一番いいですね。
銀河鉄道の夜を読み、その中で「あれってどういうこと?」と言う疑問を感じていた人には、その解釈の一つが書かれていて、最高に楽しめた一冊でした。
伊与原 -
Posted by ブクログ
猿橋賞(優れた女性科学者に与えられる賞)の猿橋勝子博士(1920〜2007)の半生を描いた物語。
女性である、日本人であるというハンディにもめげず、地道な研究を重ねて、日本で、そして世界で、科学者としての信頼を勝ち得ていった猿橋。ただただ尊敬する。
1954年の第五福竜丸が被爆した際の研究に続き、原水爆実験による放射能汚染について研究。「核兵器とそれのもたらす災害について、科学者には全人類に伝える義務がある。科学者の職務は、科学を人間の殺戮と文明の破壊に使わせないこと」オッペンハイマーの孫弟子の東大の先生も出てくる。
戦争について、「これからの世界に必要なものは、社会を形づくる共通の言語 -
Posted by ブクログ
無さそうだけど有りそうな、有りそうだけど無さそうな博物館の裏庭を散策したような気分になれる不思議な物語。数々の事件を通して、環が箕作の有能なパートナーに成長を遂げるどころが面白かった。
個々の事件の中では、藍を継ぐ海の中でも取り上げていた、ニホンオオカミについての話と、異人類たちの子守唄が特に好きです。前者は、ニホンオオカミの特徴としての送りオオカミと狼犬の話題が再び(あくまでも読んだ順です。)取り上げられています。もしかしたら伊与原さんの、箕作先生たちに任せるなんてもったいない、自身のライフワークにしようなんて考えているのかな。また異人類たちの子守唄は、デニソワ人という初めて聞く人類の先祖が -
Posted by ブクログ
初めましての作家さんですが、ブグログ内では高評価の作品が多いようですね。
まずは学園(!?)ものから。
舞台は岩手県
登場人物は花巻農芸高校、地学部の生徒たち
彼らが宮沢賢治のゆかりの地(主に銀河鉄道の夜)を自転車で巡る旅に出る。
その様子が描かれる中で、高校生ならではの心の揺れがとても良く伝わってきた。
とにかく宮沢賢治の事が物凄く詳しく書かれていて、詳しく知らない私としては、そこは少しだらけて読んでしまったような。(申し訳ない)
でも、地学部の鉱物採取のところはちょっぴり興味を持って読めました。
いずれにしても、この2つのことに関しての情報量が多くて、とても良く調べられて書かれているの -
購入済み
幻想的な表紙に惹かれて購入。どのお話も科学チックで面白かった。きっとその専門か少し詳しい人じゃないと完全に理解できないような深いところまで描写されてて、作者の頭の良さというか、探求心というか、そういうものをすごく感じた。1話目のダメコンビニ店員だと思われていたベトナムの留学生が実は大学院で地震の研究をしてたというギャップと、そして第一話の主人公がちゃんと自分の進むべき道を再確認できたような結末が一番お気に入り。地球の中心に降る雪、なんてロマンチックな表現なんだろう。