伊与原新のレビュー一覧

  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    地震、鯨、レース鳩、珪藻、偏西風といった理系の題材で描かれる短編集。

    現実世界のものを参考にして書いているから、まずはこの作品を楽しんで気になったら参考文献を読んで楽しめるというお得感。特に「玻璃を拾う」でモチーフとなった珪藻アートはすごく気になった。川に行って珪藻を観察してみたい。
    文体はかなり淡々としていて難しい言葉も少なく読みやすい。それでいてうまく理系の題材を取り入れて心を揺さぶる文章になっていて自分の好みだった。他の作品も読んでみたい。

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    2026年07月26日
  • 翠雨の人

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    戦中戦後にこんなに素敵な研究者がいたとは。
    猿橋賞のことも猿橋勝子さんのことも一切知らなかった私ですが、すっかり勝子さんのファンになりました。
    「なぜ雨は降るのだろう」という素朴な疑問を持ち続け、研究を重ねてこられた姿はとてもかっこよかったです。
    単身でアメリカに渡られて、ただ1人で自分のやるべき研究を全うされたこと。すごいことを成し遂げられたにもかかわらず、奢ることなく粛々と自分の道を歩まれた人生。
    感動の一冊でした。

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    2026年07月22日
  • オオルリ流星群

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    伊予原さんの作品を読むのは3冊目。良いペースで読み始めたものの、途中から「これはいつもの『優秀だけど不遇な科学者の冷静だけど思い切った行動に、周囲のもやもやとした感情を抱えた人たちが影響され、やがて喪失から回復し、一歩前に踏み出す物語』というやつか?」と、やや食傷気味に。
    と思ったら、最後は胸が熱くなっていっぱいになった。謎がかっていた伏線の回収も見事で本当にやられた。
    おそらく自分は、本作のような「理屈とか将来のためとか損得ではなく、目の前にある物事に一生懸命取り組む」というもの全てに感動してしまうのだと思うが、本作はそれに加えて「その姿を必ず誰かが見ていてくれている」という要素が加わっていて、ますます心を動かされた。
    伊予原作品、まだまだ読んでみたい。

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    2026年07月20日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    雪のお話がすきでした。
    ずっと静かなトーンだからこそ、人の感情の起伏がじわじわと伝わってくる。とても好きな作品でした。
    アンモナイトの話もすき。
    またこころがきつい時に読みたいなぁ。
    人っていいなって思える

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    2026年07月18日
  • 藍を継ぐ海

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    感動させてやろうとか、温かい気持ちにさせてやろうという下心がない物語で、気持ちが凪いでいく。
    登場人物を通して、こんな小さなところまで見つめる視点が温かい。
    と思えば目の前のちっぽけなことではなく、広い視野で物事を見せてくれる。
    日本なのに、知らないことばかり。
    今日も知らない物語がどこかで紡がれているんだろうな。

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    2026年07月16日
  • 藍を継ぐ海

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    5つの短編からなるお話でした。どの話も人の営み、先人の知恵、世界の広さを伝えてくれるもので、心が温まる物語に仕上げられていたと思います。希望を感じられる終わり方になっているのも良かったです。特に『祈りの破片』は涙が止まらなくなるくらい感動する物語に仕上げられていたと思います。良い読書時間でした。

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    2026年07月15日
  • 藍を継ぐ海

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    全国各地の心温まる5作でした。
    自分的には北海道の隕石の話と徳島のウミガメの話がとってもよかった。自分もこの先の人生どうしようか何も決まっていないけど、気に入った場所で自分のしたいことをしようと思えた。

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    2026年07月12日
  • 藍を継ぐ海

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    ネタバレ

    伊与原さんって
    元○○○○だったらしく、
    その科学・地学の知識と物語りが
    鮮やかに融合して、
    心地よく読めました。

    地質、生物、天文、地磁気
    のことが、下地になっていますが、それが
    じょうずに人間ドラマに織り込まれています。
    伊与原さんならではの作品だと思います。

    装丁のブルーも、タイトルの「藍」とマッチ
    していて、綺麗な素敵な仕上がりに
    なっています。

    五つの物語りは、それぞれ違うモチーフで
    一冊にまとまっていますが、
    しっくりと まとまっていて、
    座りがよい感じです。

    私のお気に入は、
    表題作でもある【藍を継ぐ海】です。

    ウミガメやシャチやクジラなどは、
    人間にはわからない磁気を感じとる能力がある事は
    聞いてはいました、また、
    ウミガメの赤ちゃんが月や星の光りが海に反射して
    それを目指して海に向かう生態があるのも
    聞いたことがありました。
            (近年の街の光りが、それを邪魔
            している問題も)

      NHKだったかしら?

    ですから、とても関心があり、
    惹き付けられる物語りでした。

    そしてそれを単に解説する話ではなく
    登場人物の沙月、佐和、ティム、の物語りとして
    とけ込んでいました。

    小さな漁村が舞台ではあるものの、とても
    大きな、広大な海の舞台のお話しに
    してあるのも、

    うまいっ!て 思いました。

    小さな狭い世界は、
      (閉鎖的な小さな漁村に暮らす、少女沙月、
      姉は、外の世界に出てしまっている
      でも、外には出て行けない沙月)
    対して、
    大きく広大な世界は、
      海、北太平洋その海の向こうの何万キロも離れた
      カナダ、アメリカ西海岸
      ティムがいた所)

    この対比が、この物語を大きく広大に感じさせるのだと思いました。

    小さなウミガメの赤ちゃんは、
    寂しい気持ちを持つ主人公の沙月の様。でも、

    ウミガメが大きな「黒潮」に乗って、広大な海を
    渡って行くように、
    主人公:沙月の心も、彼女の成長と共に
    きっと大きく育って行くと
    感じました。そう思いたいです。
      ラストは特にそう締めくくられては
      いませんが。
        (別に漁村から出ると云うことではなくて…)

    さらに時間軸です。
    この物語りでは、「数百年の」時間の流れで語られています。
     ゆっくりでいい、焦らなくていいと、
    佐和は沙月に、伝えます。

    この二つに、そこに、この物語りの光りがあるような

    気がします。

    彼女が、小さな命を本当に大切に想って扱い、
    戸惑う姿が、愛(藍)らしかったです。

      トーテムポールのくだりも、興味深かったです。
      昭和の頃は、日本の小学校に必ずありました。
      時代背景の変化で、最近は全く目にする事は
      なくなりましたが、ノスタルジックな想いに
      ひたりました。

    その頃のトーテムポールは、
    「なんちゃってトーテムポール」だったらしく、
    単に異国っぽいからの理由で、明治の頃から普及
    していった名残りだったようです。
    当時は、それなりに教育的意義はあったのですが、
    「二宮金次郎の銅像」も同様です。


      装丁装画の「白い灯台」は、沙月に光を
       あててくれると
        思います。      きっと


    【追】☆♡◇○♪
    作中の街や浜や、ウミガメ博物館は、
    実在のモデルがあるとのことです。

      そして、近年やはり、上陸するウミガメの数も
      激減しているらしいです。

    2011.3.11
    東日本震災の津波で、
    青森県の沿岸の神社の鳥居が流されました。
    その2年半後に、オレゴン州で発見されたのですが、
    そこには奉納した宮大工の名前が刻まれていました。

    アメリカの人達の善意と努力で(募金活動)

      震災から4年9ヶ月後2016年5月に、
      やっとなんとか贈り届けられ
      元の場所に立派に再建されました。

    再建から10年がたった今年2026年5月に、
    再びアメリカの関係者が日本を訪れて、
    記念式典や青少年の交流など、
    日米の温かい友情の証しとして、今も大切に語り継がれているそうです。


    蛇足、
    ずいぶん前に、お祭りで
    とった?、ん、買った? ミドリの小さな亀を
    しばらく飼ったことが
    あります。、、
    ケッコウ大きくなるまで。
       15センチくらい)

    亀って、臭いです。
      水もすぐ濁るし…

    あっ、やっぱりコレ、【蛇足】だわ
            しらんけど。

    装丁の「白い灯台」にも、
      実在のモデルの灯台があるらしいデス。


    この美しい装画は、
    イラストレーター草野さん
    です。
    他に、伊与原さんの
    「月まで三キロ」「八月の銀の月」も、そのようです。

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    2026年07月11日
  • 宙わたる教室

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    本作は以前からタイトルだけは知っていたが、読んだことはなく。
    ネトフリで、NHKドラマを見かけて、観てみたら、ものすごく面白くて感動した。
    これは、原作も読んでみたい!と、手に取ったのがこの本。

    原作とドラマは、少し違っていたが、やはり感動する小説だった。
    自分は、家庭の事情で合格をしたのに大学に行かれなかった。
    代わりに、働きながら大学の通信教育部で大卒資格をとった。
    昼間の普通の大学生には「通信教育部なんて」と、馬鹿にされながらスクーリングに通ったなー。
    この本を読みながら、そんな昔のことを思い出した。
    通信教育部にも、さまざまな年齢の方がいた。
    この定時制のように。
    学ぶことはいつでもできるし、学ぶことは楽しい。
    小説の中の彼らは、この経験を轍にして、いろいろな未来を見ることができる。
    なんだか、羨ましくなってしまった。

    あとがきで、モデルとなった学校があるのを知り、指導をしていた3人の先生に拍手をしたくなった。
    モデルの方々は、小説のようなタイプではなかったかもしれない。
    けれど、学生たちの未来を大きく開いたのは一緒だろう。
    良い小説だったなー。。

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    2026年07月08日
  • 宙わたる教室

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    「オポチュニティの轍」の画像を検索して見た。
    藤竹先生の話を聞いた後だと何だかすごく哀愁を感じる。
    知識が増えると同じものでも見え方が変わる。
    火星探査機オポチュニティが自分の歩いてきた道を振り返って撮影した写真。15年間もたった一人で写真を撮り続けた火星探査機が、ただの機械とは思えなくなる。
    知ることって楽しいんだと改めて思わせてくれる一冊。

    我が家の高2息子、通っている高校に定時制があるし、
    中学生の頃から理科の先生になりたいと言っている。この本めちゃくちゃ刺さるのでは。

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    2026年07月05日
  • 藍を継ぐ海

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    伊与原さんの作品は自然科学と人の感情が交錯する描写が綺麗なところが好きです。ティムの言う「ハイダ族の考え方」は自分が考える理想の生き方でもあり、共感しかないです。

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    2026年07月04日
  • 宙わたる教室

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    様々な背景と事情の中で定時制高校に通う人たちが、教師の導きで科学部の一員となり、教室で「火星のクレーター」を再現する実験にぶつかっていく物語。
    とてもいいお話だった。

    昔々、高校生の頃、私が通っていた学校にも定時制の課程があり、2年生の時には同じ教室を使っていた。
    ある朝、黒板に「ちゃんと掃除をするように!」みたいなことが書いてあり、ほとんど掃除のようなことをしていなかった私たちは教室がきれいだったのは定時制の人たちが掃除していたお陰だったことに気づかされ、それからはしっかり掃除をして帰るようになったのだった。
    そこから私たち全日制と定時制の人たちとの黒板を介した交流が始まって……みたいな佳い話にはならなかったのだが(ならんかったんかい!?)、まあ、純で素直な高校生だった時代のお話。
    物語の中で、ペンケースを盗られたと思い込んだ全日制の女子が黒板に暴言を書いたり同じ席の昼夜の生徒間で机の中にメモを入れてやり取りをする場面を読んで、そんな昔を思い出した。
    なので、古き時代に生きた私の感覚だと、定時制と言えば、何らかの事情で進学せずに働いている人が学びに飢えて通ってくるというイメージだったのだが、この本を読めば、『授業中のリスカなんてありふれてるし、暴行事件も多い』とか『虐待を受けていたり、育児放棄に近い状態で育ったりした子どもたちが毎年何人も入ってくる』など書いてあって、世の中が変わったことを今更ながらに知った。

    そんな高校の4人の生徒、なにをやっても負のスパイラルから抜け出せない不良の岳人、夫と二人で料理店を切り盛りするフィリピン人のアンジェラ、起立性調節障害を抱え保健室登校を続ける佳純、かつて中学を出てすぐに集団就職で上京してきた長嶺。
    章ごとにそれぞれが定時制に通ってくる背景が知れていく。高校に通えず働くしかなかった長嶺とその妻の学び直しの話にグッとくる。
    生徒たちの身上と科学知識が溶け合って進む話は山あり谷あり、分かり易い展開だしちょっときれいすぎる感じもするが、ぶつかり合いながらも少しづつ前に進んでいく姿にはとても好感。最後の学会でのプレゼンの場面にはじんわりと感動が広がる。
    作者さんのあとがきを読んで実話を下敷きにした話だということに驚いたが、『定時制の一年次というのは毎年、混乱のうちに終わってしまう』と言われるような環境でも、人間の可能性を信じて仕掛けた教師の方々を素晴らしいと思った。

    本筋とはあまり関係ないのだが、、、第一話には、またしてもディスレクシアが登場。今年読んだ本だけでも3例目。こういうことを通してこの障害に対する理解が広がり、努力していないと決めつけられる人が少しでも少なくなると良いなと思った。

    オポチュニティの轍、なかなか味わい深い絵面。

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    2026年07月04日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    絶望しているときに読むべきものだと思った。私は、まだ22歳。絶望するには、若すぎる。でも登場人物には、凄く同情したよ。最初は順風満帆でもそれがいつまでも続くか分からない。分かろうとする努力が大切だと思ったな。感情を人にぶつけるのは本当に大切なことだと思うと同時にそれをしないことも大事だと思う。極端は良くない。ゼロヒャクで決めない。月まで3キロ。妙に惹かれたそのタイトル。見てみると、生きる希望を見つけることの大切さを伝えたいような気がする

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    2026年07月04日
  • オオルリ流星群

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    初めて読んだ、伊与原さん。
    最近、弱いなぁ、こういう中年の活躍もの。
    ただ、ストーリー設定だけじゃないでしょ、この描写設定等々、描き方がうますぎる!
    もっともっと、読んでみよう、伊与原さん。

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    2026年06月30日
  • ブルーネス

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    専門用語で想像出来ないものだらけだった。本当に直木賞か疑った。でも、この作品に引き込まれてしまった。登場人物が素敵で、映画で観てみたい。もう少し話を続けて欲しいとさえ思った。
    文庫本で読んで、解説が分かりやすかったのも、嬉しかった。しばらく余韻を楽しむことができた。い〜い作品です。お薦めします。

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    2026年06月25日
  • ブルーネス

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    地震について真摯に向き合う人々の話
    出てくる人がみんな真剣。
    地震って怖い、予想しようといろいろ研究しているにも関わらず、まだ納得のいく結果が出せない。
    武智先生のひたむきさも、それに引き込まれる準平もかっこいい。いろいろな人を巻きこむ熱意が先生にはあるんだなと。
    市川君の話のところは悲しくなった、あの地震で市川君と同じ境遇に陥った子たちがたくさんいるのでは、、、と思った。

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    2026年06月25日
  • 翠雨の人

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    猿橋賞、の猿橋勝子さんの物語。
    賞の名は聞いたことがあるけれど、猿橋勝子さんのフルネームも人生も何も知らなかった。読み終えた今、何故今まで何も知らなかったのかと不思議になるほど偉大なことを成し遂げた化学者である。

    ただ目の前の仕事に苦労を厭わずひたむきに取り組む姿は、ある意味、世界の中のひとつの歯車のようだなと思う。一人で完結しない生き方で、世界全体を一歩進めるために生きてらっしゃったのだなと。いや、ただの歯車として働くうちに、一歩を進めていたということか。地道に集めたデータで立ち向かっていく姿に心から感動する。

    他方、科学は公平かといえば、主義によって絶対的な結果がねじ曲げられることもあるのかもしれない。勝子の受けた困難さから、今の超不穏な世の中で、あり得る現実に恐ろしくなりもした。


    ぶわっと泣いてしまったところ。
    単身アメリカで奮闘する勝子への手紙で、部下の奈良岡が語る言葉、「……あなたの面倒くささは、世界に通用します。面倒くささはすなわち、真面目さであり、粘り強さであり、正しさです。……」

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    2026年06月25日
  • 翠雨の人

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    猿橋勝子という方を初めて知った。女性である事が、障害となる中、科学分野で戦中も一心不乱に邁進。そして戦後に花開く。素晴らしきかな。この物語を知る事が出来、幸せ。

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    2026年06月27日
  • 宙わたる教室

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    大人になっても夢を諦めなくていいんだって思えた。諦めなければ必ず何か手にできるはず。子供の頃に夢見ていたことも今は忘れかけてたりするけど、もう一度やってみようかなと奮い立たせてくれる一冊だった。

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    2026年06月23日
  • 翠雨の人

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    ネタバレ

    化学者(特に海水雨の放射線)として有名な猿橋勝子先生の伝記でした。少し難しいところもあり、読むのに時間がかかりましたが、最後まで読み切りました。特に第4章の終わり方がきれいでよかったです!

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    2026年06月22日