伊与原新のレビュー一覧

  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    個人的に今まで読んだ本で最高の一冊。
    宮沢賢治の作品に出る“イーハトーブ”がどこか。
    それを高校生達が旅で辿る話。「銀河鉄道の夜」の内容が頻出するので、銀河鉄道の夜を読んだばかりだったのが、作品を理解するのにはかなりのアドバンテージでした。

    そして、地元岩手が作品の舞台のため、出てくる地名も分かるし、後半のクライマックスシーンの登山の場面も登ったことのある山だし。
    土地勘は無くてもいいだろうけど、「銀河鉄道の夜」は読んでからが一番いいですね。

    銀河鉄道の夜を読み、その中で「あれってどういうこと?」と言う疑問を感じていた人には、その解釈の一つが書かれていて、最高に楽しめた一冊でした。
    伊与原

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    2025年09月29日
  • 博物館のファントム 箕作博士の事件簿

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    国立科学博物館には特別展ごとに足を運んでいる。今年の夏は福井の恐竜博物館に行って、化石発掘体験をして、化石クリーニングを見学した。私自身詳しいわけではないけれど、「専門家」に憧れがあるから読んでいて楽しかった。
    剥製や鉱物、化石、「昆虫展」で見た標本、「氷河期展」で知ったデニソワ人のことが出てきた。そういうのは単純にうれしい。
    オオカミを見に動物園に行こうと思った。
    もう一回読もうかな。

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    2025年09月29日
  • オオルリ流星群

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    一気に読んだ。伊与原氏の小説は2冊目だが、科学も本格的ながら人の心の機微も描かれていてとても面白い。天文台に行きたくなった。

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    2025年09月25日
  • オオルリ流星群

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    45歳の彼らが高校生の夏を振り返り、第二の人生に向かっていく青春物語というお話でした。
    もともと、天体観測や星が好きというのもありますが、天文台ができていくワクワク感と、建設を進めるごとに増えていく仲間との温かな関わり合い、今、45歳になった彼らが抱える困難、あの夏に各々が思っていた思いへの答えが徐々に紐解かれていく感じもとても好きでした。最後の章は思わず涙が出そうになりました。
    まだ45歳という年齢は遠く感じますが、今だからできることがあるという彼らの言葉を胸に日々を過ごしたいと思えました!

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    2025年09月22日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    読み進めるたびに心の錆が少し取れるような感じがしました。科学についてはまったく詳しくないですが、ストーリーの中に自然に入っており引っかかるどころかスルスルと読めました。どのお話もよかったですが、「エイリアンの食堂」と「山を刻む」が特に好きです。

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    2025年09月21日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    面白かった。化学をおりまぜながらままならない人生を書いた六篇の短編集。
    その章ごとに小さな知識とかが書いてあってへぇといい勉強になった。私たぶんこういうの好き。特に好きだったのは表題作と山を刻むかな。どの章も全部が解決してる訳では無いんだけど少し前向きになれる終わり方してるから読んでて心地よかった。
    他の作品も読みたいと思います。

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    2025年09月20日
  • ブルーネス

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    「俺の間違いは、常に相手に百パーセントを期待していたことだ。例えば、君たちはこうして俺を見舞ってくれる。その動機の九割は、俺がプロジェクトのスポンサーだからということかもしれない。でも一割ぐらいは、掛け値なしに俺を心配してくれているのだろう。俺は、その一割の気持ちを百パーセントじているし、その一割の気持ちを心の底からありがたいと思っている」

    0か100思考の私に、希望をくれた文章。
    ほんとその通りだなぁ。
    自分が信じたいものを信じたらいいよね

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    2025年09月13日
  • オオルリ流星群

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    日帰りで、また1泊ぐらいで遠く離れてしまった学生時代の友達に会いに行きました。
    何十年ぶりなのに、一瞬でその年齢に戻れて。
    いつか、いつかと思っている事に、そっと背中を押してくれる本でした。

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    2025年09月10日
  • 翠雨の人

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    猿橋賞(優れた女性科学者に与えられる賞)の猿橋勝子博士(1920〜2007)の半生を描いた物語。

    女性である、日本人であるというハンディにもめげず、地道な研究を重ねて、日本で、そして世界で、科学者としての信頼を勝ち得ていった猿橋。ただただ尊敬する。

    1954年の第五福竜丸が被爆した際の研究に続き、原水爆実験による放射能汚染について研究。「核兵器とそれのもたらす災害について、科学者には全人類に伝える義務がある。科学者の職務は、科学を人間の殺戮と文明の破壊に使わせないこと」オッペンハイマーの孫弟子の東大の先生も出てくる。

    戦争について、「これからの世界に必要なものは、社会を形づくる共通の言語

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    2025年12月11日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    想像以上によかったー。
    こういうロマンティックな科学のお話好きだわ。
    特に「星六花」と「エイリアンの食堂」と「山を刻む」がよかった。

    どのお話にもある分野の科学者(詳しい人)が出てくるけど、皆んなとても素敵。

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    2025年09月07日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    『八月の銀の雪』は、人生に行き詰まった人たちが、偶然の出会いによって救われていく物語。

    地球の内側、クジラの生態、珪藻アートなど。自然科学の不思議で美しい世界に触れることは、人生を少しだけ豊かにしてくれます。

    一つ一つかたちの異なる珪藻ガラスの美しさ。クジラたちが高い知能で何を思考しているのか。ハトの帰巣本能は数百キロ先に放しても返ってくる。

    それらはとても新鮮で、読者の私も登場人物たちと同じく、感心したり、感動したり、新しい知見を得られて楽しい読書でした。

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    2025年09月04日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    家族の再生や、若者の気づきをテーマにした短編集。読みやすく、面白い。
    著者は地球惑星科学の専門家とのことだが、地学や物理学の内容が、自然に物語に溶け込んでいる。

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    2025年12月07日
  • ブルーネス

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    久々の、心躍る小説。難しいことはわからないけれど、最後のクライマックスシーンは涙が出てきてしまった。

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    2025年09月01日
  • ブルーネス

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    人と科学の結晶。
    津波に命を、財産を、生活を奪われた人たちが立ち上がる物語。間違いを認めるのは勇気がいります。認めた上で同じ場所に居続けるのももっと勇気がいります。
    その勇気を見せてもらいました。やらなければいけないことはできるできないではなく、やるしかない。
    数多の困難にめげずに立ち向かっていくチームの心の強さと、なりより繋がっていく人の輪に感動しました。

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    2025年08月31日
  • オオルリ流星群

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    夏の終わりに星空関係の小説を中心に読んでいる。
    この小説は青春の美しさと儚さを描いていて、歌で例えるとミセスのライラックのようだと思った。

    また、流星電波観測というのがあるのを初めて知り、気になったのですぐに流星エコー音を聞いてみた。鐘鈴のような凛とした美しい音色だった。
    今年のジャコビ二流星群(りゅう座流星群)は10/6あたりから観測出来るそうだが、月明かりが強く観測には向いていないそうだ。なので電波観測にて楽しむのもいいなと思った。

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    2025年08月30日
  • ブルーネス

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    震災をきっかけに自らの仕事を信じられなくなった地震学者が才能と情熱に溢れる仲間と出会い、あるシステムの開発へと向かう。
    実際のシステムをモデルにしていて取材も細かく、地震や地質の分野を知るきっかけにもなるが、スポ根的な熱い話なので爽やかな読み味を求めている人にはおすすめ。

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    2025年08月09日
  • オオルリ流星群

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    青春の一コマ
    誰もが持っている思い出
    それは大きなことばかりでなく
    ほんの些細なことかもしれない

    主人公たちの心の中に燻っているものが
    また、動き出す物語

    45歳という、なんとも中途半端な年齢
    生活に疲れ、すべてがうまくいかない
    ただ惰性で流されているのかもしれない日々
    あるきっかけから何かが変化した
    やり残したことがあった
    聞きたいことがあった
    今なら、今だからできることがある
    一念発起というほどのことでもなく
    なんとなくできることをしてみる
    気持ちがスッキリと晴れやかになる
    そんな、素敵な、心が軽くなる
    読書体験となった

    「45歳になった今の自分たちは『星食』のときを生きているような

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    2025年08月05日
  • 博物館のファントム 箕作博士の事件簿

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    博物館が好きなので裏側等知れてうれしかったり、新しい知識が増えて楽しい作品だった!宮沢賢治の鉱物について、ナス科の植物について、オオカミのお話、昆虫館の行方、どの事件もおもしろくてあっという間に読んでしまった。読書することでさらにもっと他に興味が湧くことって良いなぁ思う、大好き。

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    2025年07月30日
  • ブルーネス

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    伊予原さんの本領発揮の素晴らしい小説でした。エリートや大金持ちなどのスーパーマンがたくさん登場するのですが、彼らがみんな良い人だったり、深刻な問題が起きても全てうまく解決したり、最後には海上保安庁の船まで登場するなど、かなり無理筋とも思える展開なのに全然嫌味にならず熱く入り込めました。主人公や武智さんがとても響く言葉を言っていて、思わずメモも取りました。あれから14年以上過ぎても地震の話は避けたいと思っていたはずでしたが、この本には出合えてよかったです。今はトカラ列島が心配です。

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    2025年07月10日
  • ブルーネス

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    登場人物それぞれが過去の傷を負いながらも、未来への光をあきらめない姿にグッとくるものがありました。
    今はもちろん大切。でも、過去の失敗、挫折、絶望があってこそ、未来への挑戦と希望へ踏み出せる。
    ゛あきらめない゛私はこの言葉をこの本からもらった気がします。

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    2025年07月09日