伊与原新のレビュー一覧

  • 藍を継ぐ海

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    伊与原新さんの『藍を継ぐ海』を読んだ。消えゆくものへの熱い思いに触れた迷い人が、奥底の根強い葛藤を安易に消化するのではなく丸ごと抱え込んだうえで前に進む一歩を踏み出す…5編の短編それぞれに希望がありそれぞれの人生に朝日が昇る。今、自分もそっと背中を押してもらったような気がしている。

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    2026年07月12日
  • コズミック・ガール 宙わたる教室

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    夢にまっすぐな少女が科学部を再建し、仲間とともにロケット打ち上げを目指す物語。途中出来すぎた展開かと思いきや、実話をもとにした物語だと知り、夢を諦めず挑み続けることの尊さを教えてくれる一冊でした。

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    2026年07月12日
  • コズミック・ガール 宙わたる教室

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    宙わたる教室の生徒たちが登場して応援して実験を成功させていく科学部とてもワクワクしました。最後の藤竹先生からのお手紙には、あの時科学部に入りたいと言ってた少女が写真を撮ったそんな事がと感動でした。また記念写真を撮ってほしいと言ってた小学五年生の子がいたところは連鎖していく面白さがありました。

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    2026年07月12日
  • コズミック・ガール 宙わたる教室

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    名門女子高を辞め定時制高校に転入した佐那は科学部を作ろうと奔走。何とか集まった仲間と開発するのはペットボトルのロケット。

    めちゃくちゃ良かった。終盤目頭が熱くなった。部員に加え先生など支援してくれる人達の思い、物造りの面白さがビンビンと伝わる。中学生の頃こんな本を読んでたら人生変わってたかも。

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    2026年07月12日
  • オオルリ流星群

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    ネタバレ

    昔の青春を取り戻すように、45歳の元同級生が集まって天文台をつくる。目的はそれぞれ違う。けれど、目標は一致している。
    「人間は誰しも、一つの星を見つめて歩いている。ある者にとってはそれが叶えたい夢かもしれないし、またある者にとっては到達すべき目標かもしれない」
    人生には星が必要だと思う。星が道標になる。なければ、探すしかない。
    「理屈だけで、生きていきたかった」
    理屈だけで生きていけない。不条理な現実。ほとんどの人が直面する。この作品はいろんな人生の歩き方を見せてくれる。

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    2026年07月08日
  • オオルリ流星群

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    45歳、18歳の夏をもう一度。ありがちな設定を陳腐にならずに期待をどんどん膨らませてくれる。最後も期待を裏切らない。どんな関わり方でも仲間と関わっていくこと。自ら動いていこうとすることで助けてもらえるし、変わることもできる。人を助けよう。恩返しをしたい。それらがやがては自分の目標に近づくことになる。いつだって新しいスタートをすることができる。

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    2026年07月07日
  • ブルーネス

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    東日本大震災での津波被害を受けて、津波監視システムの開発に奔走する科学者たちの話。
    自分も地震村の一員で奇遇にも津波監視システムを運用する立場であるので、サイエンスへの想いと防災の思想のぶつかりは痛いほどにわかった。
    津波予測の精度は単純で、解析モデルと計算機、そして観測手段によるところが大きい。観測手段には観測機器と伝送路が必要で、これらが最終的に予測精度に効いてくる。地震はどこの断層が割れて起こるかもわからず、結局のところ津波もなかなか推定できない中で、ウミツバメという自在に配置を設計できる観測機器は優れたアイデアだと思う。
    ちなみに、ウミツバメには、モデルがあり現在は神戸大学のプロジェク

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    2026年07月07日
  • 宙わたる教室

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    さまざまな事情を抱えながら定時制高校に通う生徒たちがぶつかり合い、支え合いながら、科学実験を通して成長していく姿が美しい。学ぶことに遅すぎることはない、そんな勇気を与えてくれる一冊でした。

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    2026年07月05日
  • 翠雨の人

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    ネタバレ

    女性の人生に選択肢が少なかった時代に、信念を持って自分の好きなものを突き詰めて生き抜きた人生に心動かされた。また、三宅先生をはじめとして素晴らしい方々に恵まれていたのも、彼女自身の科学に対するひたむきな姿勢が他の研究者たちを惹きつけていた証拠なのだと思う。
    ビキニ水爆実験の放射能汚染に向き合う姿は、科学者としての使命感と、これ以上被害者を出してはならないという1人の人間としての強い意思を感じた。核兵器を作るのは科学者だが、その脅威から人類を守るのも科学者である、ということを体現しているようだった。
    相互検定の結果がフォルサムのチームを上回っていたシーンは、勝子が今まで取り組んできたハードワーク

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    2026年07月04日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    難しいのかなとおもったけど、短編だから読んでみようと思った。

    エイリアンの食堂と山を刻むが特に好きだった。

    小説でありながら、学びにもなって一冊でたくさんのことが得られる本だった。

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    2026年07月04日
  • 宙わたる教室

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    定時制高校を舞台に、さまざまな事情を抱えた人たちが化学を通して少しずつ変わっていく姿に引き込まれました。先生の「その気になれば何でもできる」という言葉が一番心に残っています。人は一人では変われなくても、誰かとの出会いや関わりの中で変わっていけること、そして可能性は年齢や環境では決まらないことを感じました。化学のことはわからなくても、実験に夢中になり、時間を忘れて取り組む姿がとても楽しそうで、「夢中になれるものがあるっていいな」と少しうらやましくなりました。読み終えたあと、「何歳からでも挑戦できる」という前向きな気持ちをもらえた一冊でした。

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    2026年07月03日
  • 藍を継ぐ海

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    ネタバレ

    土器に関する「夢化けの島」、犬と狼に関する「狼犬ダイアリー」、長崎の原爆にまつわる「祈りの破片」、北海道での隕石に関する「星隕つ駅逓」、ウミガメに関する「藍を継ぐ海」。それぞれ、伊与原新らしく理系の交わった小説だった。特に、「藍を継ぐ海」は佐和の「ウミガメが沙月のようだった」という文章を見て、「別れてしまった姉妹」を思わせる表現に心にじんと来るものがあった。ラストまで読むことができた

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    2026年07月02日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    すごく読みやすくて箸休め的に読める。短編集なのも気軽で良い。出てくる話がどれもありそうな現実感があり、主人公の心理描写も細かくてわかりやすい。最後に付いている対談を読んで食堂と山にそういう要素あったんだ…という読解力の無さを感じて泣いた。

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    2026年06月30日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    「宙わたる教室」がすごくよかったのでこちらも読んでみた。自分は文系だ、と科学にはそれほど興味を持てずに生きてきたけど、どの話も読みやすく、誰かに「知ってました?鳩って……」「珪藻土ってあるじゃないですか、あれはね……」と話したくなるような内容だった。
    自然に比べると人間なんてちっぽけだ、とはよく言うが、この本は自然や世界の壮大さと緻密さ、それらが矛盾することなくそびえている事実を伝え、それを知った各登場人物の心をふっと動かす瞬間をも捉えていて、読者である我々の心にも同じような風が吹く。
    「アルノーと檸檬」が特に好き。

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    2026年06月29日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    それぞれの話がちょっと明るめの方へ向かい始めてる感じで終わっているのが良いなあと思いました!
    「八月の銀の雪」を読んだ時もですが、読みながら気になってしまい調べたりしましたし、実際に見たりしてみたいなぁと思いながら読んでました!
    また、これからの日常の中で自然を楽しみたくなります!

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    2026年06月29日
  • 宙わたる教室

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    ネタバレ

    胸が熱くなる物語でした。ディスレクシアやオポチュニティの話題など興味深い話もあり、飽きることなく読み進めることができました。3章で『星を継ぐもの』が出てきたときは少し嬉しかったです。

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    2026年06月27日
  • オオルリ流星群

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    実話をもとにしたというのがまたいいですね。
    青春時代の熱い気持ちが中年になって再燃するところや、知られてなかった物語等が話を分厚くさせてくれて素敵です。

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    2026年06月26日
  • リケジョ!

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    大学院で博士課程に籍を置いている律は、デンマークへの留学が決まったものの、滞在費用を工面するために、お金持ちの家の令嬢である小学校4年生である理緒の家庭教師をすることになる。(律は地味な女子学生)

    この理緒。常にカバンにハンダコテを入れている、リケジョでちょっと変わった女の子。律のことを「教授」と呼び、理緒や律の周りで起こった不思議な出来事を科学的に解明していく科学ミステリー小説。

    最初は小学生相手の、近所で起こる噂話の解明などの話だったが、読み進めるうちに、あらゆる現場に赴く2人+運転手の恵人(けいと)の3人。
    理緒の家には両親はおらず、律の過去も垣間見え、なんとなく「ん?」と思いながら

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    2026年06月26日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    岩手県花巻市の花巻農芸高校(花巻農業高校をモデルにした架空の高校)に東京から転校生、深澤がやってきた。壮多は幼馴染みの七夏(なのか)が深澤と親しくなっていくことに不安と危機感を抱え、怪我により伝統芸能の鹿踊りができなくなったことから、新たに発足した地学部の活動にしばらく身を置くことにする。
    でも、七夏の様子がおかしくなり、忽然と花巻の街から消えてしまう。

    花巻といえば、宮沢賢治。
    地学といえば、宮沢賢治。
    青春時代の貴重な夏休みに、宮沢賢治が過ごした岩手県内を周り、鉱物や天文に触れながら過ごす様子が、宮沢賢治ファンにはたまらないだろう。

    地図もついてるので、彼らが今どの辺りを移動しているの

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    2026年06月26日
  • 翠雨の人

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    猿橋勝子さんの評伝を元にしたフィクション。恥ずかしながら猿橋勝子さんを初めて知った。彼女が道場破りとしてアメリカへ単身乗り込み、セシウム濃度の分析実験を行ったことが、アメリカの核実験の停止に繋がったという偉業をなし遂げた人だとは。「勝子」という名前に負けない人生を送ったひとりの科学者の物語。とても心に響いた。

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    2026年06月25日