伊与原新のレビュー一覧

  • 博物館のファントム 箕作博士の事件簿

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    伊与原さんの作品を読むと自分の日々の世界からは離れているものの、人との関わりの不思議さを感じることができてホットします。
    この作品は、仮想「国立科学博物館」が舞台になっているのは明らかで、あの場所の入ることができない場所に、どのようなものが収められているのか、そこで働き、日々研究にいそしむ人たちがどんな日々を過ごしているのかを体験できるのが何より楽しい作品です。
    全部で6話からなり、一話ごとに完結するので、連作かと思いますが、最終話を読むと、すべてはここへ向かっていたのだと気づきます。
    博物館の人たちって何やっているんだろう!?と不思議に思っている方に特にお勧めです。

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    2025年11月03日
  • 翠雨の人

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    この本を読むまで存じ上げなかったですが、素晴らしい方だったことや研究のことなどを知れる良い機会となりました。ドラマ化されるのかな。

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    2025年11月02日
  • 宙わたる教室

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    Anyone who stops learning is old,whether at twenty or eighty.Anyone who keeps learning stays young. ヘンリー・フォード  

    定時制高校の世代間トラブルが起こった時にこの言葉を引用しているシーンが、どんな説得よりも実感があってすごく心打たれました!


    無知は恥ではなくて自由な発想と可能性
    人間関係の多様性は予期せぬ良い効果をもたらす

    実話を元に書かれているということに感銘を受けました。凝り固まっていた考え方を解きほぐしてくれ、科学の楽しさを教えてくれる本でした。

    職場の会長がブログでおすす

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    2025年11月02日
  • 宙わたる教室

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    生い立ちも性格もバラバラな人たちが一緒になって一つのことをやり遂げる姿に感動した。前段のそれぞれのストーリーも泣ける。
    努力をする、何かに打ち込む「扉」を選ばないと青空のような人生にはならないと感じた。
    「誰しも、いるのはいつも窓のない部屋で、目の前には扉がいくつもある。とにかくそれを一つ選んで開けてみると、またそこは小さな部屋で、扉が並んでいる。人生はその連続でしかない」

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    2025年11月02日
  • 翠雨の人

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    猿橋勝子という実在した科学者の生涯をもとにしたフィクション。なんの予備知識もなしに読んだので、あとがき読んで本物だったの..?とびっくりし、参考文献の多さにも『えぇ...』となった。
    戦争の時代を勝子や科学者達がどう戦ってきたかの視点も興味深かった。
    家庭に入り子を産むことが『女性の普通』であったはずの時代で、流されることなく『自分』を持てる勝子の強さがすごい。常に全力なのだなと。
    『わたしが決めていることがあるとしたら、そのときの自分の気持ちに正直な選択をするってこと』

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    2025年11月02日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    伊与原新さんの学園青春ドラマですね。
    宮沢賢治のオマージュ作品でもあります。
    もちろん、伊与原新さんですから、科学も絡んで物語を面白くしてくれています。
     宮沢賢治が教鞭をとった花巻農学校を前身とする「岩手県立花巻農業高等学校」をモデルとする「花巻農芸高校」が舞台になります。ですから、随所に宮沢賢治の話が盛り込まれて物語は構成されています。

     二年生の壮多と七夏の教室に深澤北斗が転校してくる。そして、ひょんな事から宮沢賢治の作品のイギリス海岸のモデルになった場所を案内することになった。
     目的地に行くと、三年生の三井寺と出会った。三井寺は化石の発掘をしていたのだが、実は地学部という部活を立ち

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    2025年11月01日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    『月まで三キロ』、伊与原信、短編集。

    6つプラスアルファの短編。
    何らかの悩みを抱えた主人公たちが最後には前向きに新たな道へ。そこに理科的な要素が入れ込まれている。
    堅苦しくなく、サラッと読める。
    どういう話なのか,どの話も先が読めない。

    『月まで三キロ』 死に場所を探す男とタクシー運転手。『月に一番近い場所があるんですよ』と話して、男を連れて行く運転手。
    道中、『月』にまつわる話をする運転手。
    何者⁇
    そんな過去があったなんて…
    父と子、お互いの想いが。
    運転手は、息子を想い、ここに来るんだと。
    『月』という地名があるなんて。

    『この夏の星を見る』の続編?かと。が、辻村深月だと… 最近

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    2025年11月01日
  • 翠雨の人

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    戦前から戦後にかけて、女性でありながら科学者として生きた猿橋勝子さん。
    戦争がいかに愚かなものか、そして広島、長崎に投下された原爆。
    その後の核実験による第五福竜丸の被害。それによる海洋、大気汚染がどれだけの被害を生んだかを猿橋やその上司三宅先生によって明らかにされる。

    内容は科学的実験などの表現も多く、読み辛いかもしれないが、核実験が何をもたらすのか淡々と科学の観点から述べている。

    後半はその結果に対し、批判的なアメリカ側から
    検定方法を通して猿橋とフォルサムが対決。
    どちらに軍配が上がるか。
    ドキドキしながら、読み続けた。
    アメリカ側との実験条件も悪い不利な戦いの中でも毅然と自分を信じ

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    2025年10月31日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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     花巻の高校生たちが立ち上げた地学部。
     主人公の江口壮多を含めたメンバーは夏休みを利用し宮沢賢治のイーハトーブを求めて巡検の旅に出る。
     訳ありの転校生深澤の悲しい過去や七夏の思い。
     「銀河鉄道の夜」になぞらえた深くて神秘的な作品だった。「銀河鉄道の夜」に異稿があるとは今まで知らずにいたので、ぜひ読んでみたい。
     日の入りから夜へ向かう空の青の深さの描写には心惹かれた。

     宮沢賢治をここまで惹きつけるような作品を描ける伊与原さんは、現代の宮沢賢治に匹敵するのではないだろうか。

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    2025年10月31日
  • 藍を継ぐ海

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    ある島の土と陶芸一族、ニホンオオカミと田舎移住者、原爆の記録と記憶、隕石と親子、ウミガメの生涯とそれぞれの人生模様が重なる短編集。陶芸家といい感じになる展開をはじめとして人間の心情の動きにそうはならんやろみたいなのはあるがひとつひとつのテーマがかなりよく調べられてよくできてるので納得の直木賞ではある

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    2025年10月31日
  • オオルリ流星群

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    齋藤孝『成熟力』の中で、人生の折り返し地点としたのは、45歳だったでしょうか。
    45歳となった高校の同級生たちの今が、とても現実的に描かれています。
    そして、45歳はまだ成熟していないようです。
    ただ、新しい自分へと行動するならば、チャンスの時期かもしれない。
    そんな年齢感覚が、この小説のなかにも確かに流れている。

    地球惑星科学の研究者であった著者の知識は、
    小型望遠鏡を使った天体観測の描写に確かな現実感を与えている。
    夏の夜空を見上げるシーンには、他の作品同様に理系の緻密さと文学的情感が自然に溶け合う。

    高校時代の「空き缶アート」は、作者自身の思い出がもとになっているという。
    だからこそ

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    2025年10月30日
  • 藍を継ぐ海

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    どのお話も、限りなくノンフィクションに近いフィクションなんだと思う。
    人の想いは紡がれてると信じたい。
    星隕つ駅逓と祈りの破片で特にそう感じた。

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    2025年10月29日
  • 宙わたる教室

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    定時制課程での高校という環境ながら、純粋に一つのことに集中して頑張る姿は誰もが憧れることであり、かつ難しいことだと思う。

    定時制高校だけでなく、もっと学びたい大人が学べる環境が増えれば良いなと思った。

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    2025年10月29日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    難しい話かと思ったら、最終的には癒されるお話ばかりだった。
    癒されるというか、解決には至らないけど、話の主人公が前を向けている印象。人間の7割は水分だから水素とか、クォークとか、人間も宇宙人とか、学びがたくさんあった。
    優は優、健は建、ミカはミカで、ミカは漢字知らないからカタカナ表記なんだなあってのをすごくなんか重く感じた。

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    2025年10月28日
  • 藍を継ぐ海

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    テレビドラマで「宙わたる教室」を見て、原作者を知ったいつもと逆のパターン。科学者としての知識を持つ人が書いた五つの短編。個人的には「夢化けの島」と「祈りの破片」に心惹かれました。生き物が好きなのか、鉱物に惹かれたのかそうれだけの違いかどうかわからないけど、それぞれに味わい深く、静かな物語であるところがよいと思いました。

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    2025年10月26日
  • 宙わたる教室

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    ネタバレ

    良書。
    科学的な記述レベルが高い。分りやすい。
    計算は出来るが文字認識の障害がある人もいるのを知った。
    世の中には人それぞれの得手不得手があると感じた。
    学問に学歴は絶対ではない。定時制でも優秀な学生はいる。

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    2025年10月25日
  • 宙わたる教室

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    オポチュニティの轍の話は心に残るエピソードだった。
    頑張っていることをあきらめることはつらいことだが、いろんな状況で学んだり働いたりしている。どこかで自分の頑張れること、心を傾けて努力できることはしあわせなことだよね。

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    2025年10月22日
  • 宙わたる教室

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    最近また読書に向き合う時間が増えた。
    読書ってやっぱり人の気持ち、心の動きがハッキリわかって、自分のことじゃないけど擬似体験させてくれる。気持ちを代弁してくれる、気持ちを教えてくれる、そんな時間が読書の1番素敵なところと思わせてくれた一冊。

    生徒それぞれの成長や、見守る藤竹先生の眼差しが心地よい読後感を与えてくれました。

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    2025年10月22日
  • ブルーネス

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    伊与原作品で初の長編を読みました。
    短編小説の静かな世界と異なり、この作品は東日本大震災で何も出来ず、歯がゆさや悔しさを抱いた地震研究者たちが、立ち上がり新たな方法で地震に立ち向かう話で、思わず引き込まれました。

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    2025年10月20日
  • オオルリ流星群

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    タペストリーを作った、のような大きな出来事があるわけでもなく、部活も勉強も大して頑張っていなかったのに、なぜか学生時代の夏を毎年思い出す。
    青春時代は美化されるよな〜と思っていたけれど、青春だから思い出すのではなく、昔のことだから思い出すのだ。
    いつか今が十分な青い春であることをきっと思い出すんだろうな。

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    2025年10月15日