伊与原新のレビュー一覧

  • オオルリ流星群

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    学生時代に戻りたいと思う時は頻繁にある。あの時の悩み事なんて、今考えれば重大な問題ではなく可愛らしい悩みだったなぁと笑える友達や関係者がいるから幸せな社会人生活を送れていると思うようにする。
     それでもあの時は必死だったんだ。中学とか高校のあの時は長く感じる3年間は。勉強もそれなりにやった。部活も全力で遂行した。イベントも悔いに残らないように取り組んだ。あの時の一つ一つの選択肢は全て正解だったよと自分を褒めてあげたい。
     今はどうでしょう。社会人生活10年目に突入しようとしている。学校卒業のような区切りはない。あったとしても定年?それまで毎年同じように季節を過ごしていくのかな?でもいつでも始め

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    2026年01月20日
  • オオルリ流星群

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    久志、修、千佳、和也、彗子、そして恵介の高校時代から続く関係性は眩しく感じた。
    高校時代の鮮やかな青春の記憶と、その時の仲間数人が近くにいながらも再び取り戻すことは出来ない時間。
    私はまだ高校を卒業してから7年程度しか経っていないけれど、もう戻れない時間を思い出して少し苦しくなってしまった。

    皆が再び集まって作り上げる「天文台」や、高校時代のタペストリーや天文台でもモチーフとなる「オオルリ」、今や引きこもってしまっている和也と仲間との繋がりである「FMラジオ」など、それぞれの要素が何だか儚げで胸を締め付けられる感じがした。

    天文台を作り上げていく描写は正直あまり文章からイメージが湧きにくく

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    2026年01月19日
  • ブルーネス

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    大地震の「前兆すべり」の研究をしていた行田準平。大学院は修了したものの研究者としての就職に行き詰まっていた。
    恩師の推薦もあり不本意ながら地震研究所の広報アウトリーチ室の専任助教に就任したのだが翌年、東日本大震災が起きた。
    鳴り止まない電話。市民からの苦情、罵倒。内部からの吊し上げ……。
    疲れ切っていた準平は ある報道番組のTVカメラの前で とうとう広報担当として言ってはいけない台詞を言ってしまう。
    そして震災の一年半後 彼は地震研究所を辞した──。


    震災から三年。塾の講師のバイトで食いつないでいた準平は 業界の“プリンス”と呼ばれていた地球物理学の研究者 武智から新しいプロジェクトに誘わ

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    2026年01月19日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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     まさに「科学の世界と人間ドラマを融合させた」「他にない小説」です。
     月や雪などがテーマですが、ただロマンチックなだけではなく、人生を彩るエッセンスとして科学が散りばめられていて物語に深みがありました。
     ハラハラさせる導入でミステリー的なひねりがあり、最後は心が温かくなる…今までにない本に出会えて良かったです。

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    2026年01月15日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    のっぴきならない人生から何とか脱却しようと奮闘し、色々な形で試行錯誤を試みながら必死に足掻き続ける人たち。
    この短編集は、そんな悩みをもつ彼らを、まさに月の光のように静かに、しかし優しく包み込む。
    その時、彼らの深刻な悩みは、仄かな希望へと穏やかに昇華を遂げていく。

    そういった素敵な過程をいくつも見ることができ、貴重な読書体験ができたと、僕も胸を張って言えそうだ。


    この独特の光明の隠し味は科学的テーマだ。
    僕もそうなのだが、科学にはどこか理知的で冷たい部分があると思う方も多いだろう。
    だがこの短編集では、それはそのような冷却剤としては機能していない。

    それどころか、その知識は人びとの心

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    2026年01月14日
  • オオルリ流星群

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    大人になってから何かに熱中、自分が主役になることって少なくなっていくんだね、寂しいけど、今から思い出と趣味を見つけたい

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    2026年01月12日
  • 翠雨の人

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    推理小説に比べれば続きが気になる、というものではないが、読んで良かった。
    恥ずかしながらDr.猿橋のことは初めて知った。理系を選び、研究者になったが、ここまでストイックに向き合ったかというと自分が恥ずかしくなる。
    しかも女性研究者の権利を日本に、世界に示した方なんて。恩恵を今受けているのだ、とひしひしと感じる。今は研究者では無い仕事をしているが、勝子さんのように、コツコツ前を見て生きていきたいと思った。

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    2026年01月12日
  • オオルリ流星群

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    高校の文化祭のために作ったオオルリの空き缶タペストリー。かつての仲間たちは、その鮮烈な青春を抱えたまま大人になっていった。ただ、1人を除いて。
    オオルリと星と人が紡ぐ、不器用で愛おしい人間のひと夏を描いた物語。

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    2026年01月12日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    親子って地球と月の関係に似てるじゃないですか。そう言って語り始めたタクシー運転手さんの身の上話に涙が溢れた。親子って離れられないのに実は何も見えてなかったりする。「月まで三キロ」ほか5編。

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    2026年01月10日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    『エイリアンの食堂』、『山を刻む』がよかった。
    自分も学生の頃、岩石採取の為に山に向かった。下りてくると1ミリくらいはまた行ってもいいかな、みたいな感覚はどこか懐かしく感じた。
    『アンモナイトの探し方』の「わかるはわける」というのも素敵な考え方だなと思わされた。

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    2026年01月07日
  • 翠雨の人

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    日本のそれも女性の科学者で、放射能について研究していた人がいたこと知らなかった。平塚らいちょうと接点があって、国際会議で登壇してるなんて!科学者はどういう立場であるべきか、考えさせられた。

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    2026年01月06日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    作家が伊与原新、軌跡は宮沢賢治、石好きな人にも。

    宮沢賢治の物語に出てくる場所を巡りながら、高校生が地質巡検を行いイーハトーブを探す。
    登場人物は、地学部の部長・3年生の三井寺、2年生の壮多、転校生の深澤、壮多の幼馴染の七夏、など。
    それぞれが、銀河鉄道の旅をしたジョバンニとカンパネルラの生きた証に迫っていく。いつか見つけられるんだろう、夕暮れから夜の空色にかわる瞬間の色、薤露青(かいろせい)が。

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    2026年03月04日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    筆者の専門性を活かした、目新しい作品。物語のストーリー性、登場人物の感情の機微を描くうまさを犇々と感じながら、地学の専門性を活かすアイデンティティが乗っかっており新鮮味も感じた。扱っている題材は小さな、日常の切れ端であるが、地学というスケールの大きい断片を入れ込むことで何やら壮大な話を前にしているように錯覚した。

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    2025年12月31日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    壮多を中心とした花巻農芸高校の高校生たちの、ひと夏の青春小説であり、宮沢賢治ゆかりの地を巡るロードノベルでもあった。伊予原さんの作品らしく、地学や天文学の知識も使いつつ、「銀河鉄道」を軸に宮沢賢治の作品群についても調査された情報を駆使して描かれていた。こんな解説付きの宮沢賢治本が読みたいっ!

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    2025年12月30日
  • オオルリ流星群

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    舞台は神奈川県秦野市。同市に暮らす薬局店主の久志と中学校教師の千佳、司法試験に挑戦中の修は、人生の折り返し地点である45歳を迎えた同級生。天文学者として国立天文台に勤務していた、同じく同級生の彗子がその職を辞して、ここ秦野で個人天文台を建設する――その計画を知るところから、物語は動き出す。

    彼らは27年前、高校3年生のときに「文化祭でオオルリの巨大タペストリーを作成する」という目的のもと集った、6人組のうちの4人だ。この場にいないのは、仕事で心を患い自宅に引きこもっている和也と、タペストリー計画の発起人でありながら途中で離脱し、その翌年の夏に不慮の事故でこの世を去った恵介だ。

    自分の人生に

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    2025年12月30日
  • オオルリ流星群

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    4.1

    大人ってみんなが力を合わせれば、すごいことを成し遂げることができる力をもっているんだなと思いました。
    同じ場所で育った人がそれぞれの道を歩み、色々な経験をして、誰一人同じ人はいない。
    でも、誰一人同じ道がないからこそ、いざ力を合わせたら誰かの夢を実現することもできる。

    今の社会はどうだろう、私も含めて大人は力を合わせることができているだろうか、
    他人の批判ばかりして揚げ足取りばかりしていないだろうかと考えてしまいました。

    読むと友達に会いたくなりました。相手も忙しいと思い連絡するのを躊躇っていましたが、久しぶりに連絡をしてみようと思わせてくれるそんな作品でした。面白かった。

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    2025年12月27日
  • 翠雨の人

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    実在する女性科学者の先駆、猿橋勝子さんの生涯を描いた作品。
    あとがきに記されていたように、本作は一部架空の出来事や人物が含まれるフィクションらしい。
    けれど、実在する事案を扱った物語は、巻末の膨大な参考文献からも、ノンフィクションのように錯覚してしまった。

    日本が戦争モードに突入していく時代。
    女性が高学歴であることが疎まれ、学問を志すことが叶わなかった当時、好きな学問で社会的地位を得て自立することの重要性を悟り、その道を貫いた猿橋勝子という女性。

    猿橋勝子さんの生い立ちから、科学への信念、科学者としての誇りや責任、女性の生き方にいたるまで、本当に学びが多い作品だった。

    理系分野なので苦

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    2025年12月23日
  • オオルリ流星群

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    想定内と想定外な事実が発覚するお話。今の自分と本当の同世代な男女混合同級生仲間の青春話。私にはこんな風に思い出せる出来事あったかな。…とても大きな出来事が起こるから、このメンバーは絆が強いという一面もあると思う。そして、「地元に残っている」というのも大きいかな。「こんなはずじゃなかった」ばかりな人たちがひと夏久しぶりに何かに打ち込む。いいな。きっと、ここからもこの人たちは普通に自然につながっていくんだろうな。

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    2025年12月20日
  • オオルリ流星群

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    地形、天文学、建築、どれも難しすぎて読み終えるのにとても時間がかかりました。それでもすべては理解できていません。ただただ人間ドラマの展開が気になり、なんとか読み進めることができたという感じです。人間ドラマも流星群のようでした。

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    2025年12月20日
  • 翠雨の人

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    ネタバレ

    科学小説が多い伊与原新作品 4冊目
    今回は実在の女性科学者 猿橋勝子(さるはしかつこ)の史実ベースのフィクション小説

    まだ女性が「若くして嫁ぐことこそ女の幸せ」と言われていた大正時代。
    マリー・キュリーに憧れて科学を学ぶため 親を説き伏せ、できたばかりの日本初の女性のための理系専門学校に入学する。
    そして 出逢った生涯の師 三宅泰雄
    地球化学分野の先駆者で、中央気象台で大気の電場を研究している科学者だ
    そこで 何も知らない学生の勝子に一から研究の基礎を教え 科学者へと導いていく
    戦時中の科学者の想いとは違う 軍との関わり、そして 原爆・・・・
    小さい頃 (雨は何だろう?)と考えた 勝子が放射

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    2025年12月19日