伊与原新のレビュー一覧

  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    【中秋の名月に読みたい最高のご褒美】

    9月25日は十五夜!✨
    月にちなんだ本を読もうと思い手に取った。
    読み進めると、短編集だと気付き「やっちまった!」と思わず天を仰いだ。…が、これが最高のご褒美だった。(⁠ ⁠ꈍ⁠ᴗ⁠ꈍ⁠)

    ここのところ天気がずっと雨だったせいか、昨日はやけに月が綺麗に見えた。虫たちの奏でる音楽の粋なサービスもあり、最高のシチュエーション。♪♫

    タイトル通り月をはじめ、科学や自然をモチーフにした物語。
    作中の「月ってね、地球にいつも同じ面を向けているんですよ」この台詞が凄く深い言葉だなと思った。弱いところや泣いている姿を見せたくない。心配させたくないから笑顔でいよう。と優しさと思いやりに満ち溢れている。時には自分を苦しめてしまうかもしれないけれど、月のようにいつも変わらず大切な人を照らしたい、そんな強さと優しさは諸刃の剣のよう。

    この短編集に登場する人々はみな、人生に挫折したり、大切な人を失ったりして、「手の届かない場所」遠くのものに想いを馳せている。✨
    どの物語もラストは霧が吹っ切れたように「もう一度歩き出そう」と前向きになっていくのが心地良かった。

    読後、胸がじわーっと熱くなって、余韻がじわじわと体中に染み渡っていく。このまま物語の中にひたっていたい、そんな気持ちにさせられる。
    秋の夜長に読む贅沢な1冊だった。♪⁠ ⁠\⁠(⁠^⁠ω⁠^⁠\⁠ ⁠)

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    2026年09月25日
  • 宙わたる教室

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    NHKでドラマ化され話題になった作品
    新宿の定時制高校に通う年齢も国籍も境遇も様々な生徒達
    理科教師の藤竹に誘われ、数人の生徒が科学部の一員となる
    やがて『火星のクレーター』を再現することが目標となる
    個性的な面々は協力し合ったり、ぶつかったりしながらも気持ちを一つにしていく
    ・
    科学というと拒否反応が出てしまう…
    くらい科学とは無縁な生活をしている
    と、生徒達もきっと思っていたと思う
    藤竹先生が身近なところから科学の面白さを教え、生徒達が興味を持ち、目標を持って皆んなが同じ方向を見る
    胸が熱くなった
    青春だなーーー

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    2026年09月24日
  • 藍を継ぐ海

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    * 五つの短編集。タイトルの藍を継ぐ海は5つ目の最後の話だった。
    * どの話も、今は過去の延長線上にあると言うことを感じられた。
    * 好きだったのは「祈りの破片」と「藍を継ぐ海」。
    * 「祈りの破片」は、長崎の原爆投下後にその影響を研究者としての使命で記録してくれていた人と信仰への迷いを持った神父さんの残したものの意味や背景を辿っていく話。養育院にいた孤児の子が死に行く際に隣の子にマリア像が彫られたメダルをかけてあげたという話は涙。信仰によりすがる以外に理不尽極まりない状況を受け入れがたかったということはあるのかなとら感じた。
    * 「藍を継ぐ海」はウミガメをめぐり、故郷や生きていく場所は自分で選んで良いという話。地球半周くらい?しながら旅するウミガメの不思議さに改めてすごいなと感じた。おじさんの義雄が体が万全でない中沙月を育てていることを想像して泣けてきた。

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    2026年09月23日
  • コズミック・ガール 宙わたる教室

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    宙わたる教室の続編です。

    前作から6年後、藤竹先生も科学部もなくなった東新宿高校定時制が舞台です。
    前回のように年齢の違いは大きくないけれど、様々な事情を抱えていて…応援したくなりました。

    前作のメンバーも少しずつ登場し、楽しめました。
    支えてくれる先輩や先生方がいて、夢に向かって進む学生たちによって、逆にその人達も影響を受ける。

    若者も大人も、人は誰かと関わることで変化していけるんだなと嬉しい気持ちになれた。
    気持のよい読書になりました。

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    2026年09月20日
  • 翠雨の人

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    毎回、科学という未知の世界を身近に感じさせてくれる伊与原新さん。
    今でも世界で繰り広げられている実験の恐ろしさを痛感しました。
    核実験被災船の乗組員の方が灰を白い布にくるんで持ち帰ってくれたり、その後も乗組員の方が自身の工夫で降ってくる塵を集めて持ち帰って、調査に協力していたり。
    全ての平和を願う人の気持ちと科学の力を信じたい。

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    2026年09月20日
  • 翠雨の人

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    伊与原新さんの長編で、実在されていた猿橋勝子さんの研究者としての人生をつづったフィクション

    実際にあったことをもとにして書かれた小説は、やはり読み応えがあります

    私は科学というものにさほど興味もなく過ごしてきたので、猿橋勝子さんという方を、知らずに過ごしてきました
    それが、この本の存在を知り、メディアで取り上げられるようになって、女性研究者の第一人者としてこんなにも活躍された方がいたのかと、今も感慨深いです

    女性の立ち位置が、男性と同様になったのかといえば、まだまだだと思います
    それでも、この猿橋勝子さんのように、第一人者として活躍し、駆け抜けた人がいたからこその、今の社会

    なんとも力強い物語でした

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    2026年09月20日
  • 藍を継ぐ海

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    全体的に静かなイメージの短編が集まっている。
    私は、一つ目の夢化けの島、二つ目の狼犬ダイアリーが好きでした。

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    2026年09月19日
  • オオルリ流星群

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    いつものことながら、とても素敵な作品でした。
    45歳まで年齢を重ねながらも、学生時代からの仲間たちと地元に天文台を作る、そしてそれが仲間内だけに留まるのではなく、地域全体に広がっていくという、羨ましい物語。
    そして最後のシーンは、誰もが胸を熱くするのではないでしょうか。

    天文台を作っているところは、なんだか高校時代の文化祭の準備を思い出しました。
    当時は文化祭そのものよりも、仲間たちと協力して何かを作り上げることに喜びを見出していたことを思い出しました。

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    2026年09月17日
  • コズミック・ガール 宙わたる教室

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    一所懸命頑張る若者を応援する立場の気持ちで読んでしまった。
    支援したい側の気持ち、とてもわかる。

    憧れが現実になって、別の人の憧れを生む、とてもいい循環だなぁ。
    とてもスッキリはっきり話が進むから、読み終わってからも余韻があって考えてしまう…というわけではないが、エンターテインメントとしてとても面白かった。
    ロケットも火星もロマンあるよね。

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    2026年09月17日
  • コズミック・ガール 宙わたる教室

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    「宙わたる教室」の続編。面白かった。後半、仲間全員が同じ方向をみて目標に向かってグワァーっと進んでいく感じ、すごいいい。気持ちが高まる。
    やっぱり前作のメンバーが出ることで読み手もテンション上がるー。そのような作品である好き。

    高校生、絶対に何かに力を注ぐ力はあるはず。だけど、その何かが見つからないのが現実的なのかな。
    それとも見つかってるけど、力を注ぐことに躊躇しているのかな。

    私たち大人が応援するんだけどな〜
    それが大人の仕事だと思う。

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    2026年09月15日
  • 藍を継ぐ海

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    読み応えのある短編集でした。
    学生時代の校外学習みたいに、感受性を揺さぶられるような物語でした。

    大自然の中の、歴史や営みをドラマ仕立てにしていてとても面白かったです。

    似たような本があればまた読みたいですね。

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    2026年09月15日
  • コズミック・ガール 宙わたる教室

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    宙わたる教室の続編。
    主人公は今の東新宿高校定時制科学部だけど、前作の定時制メンバーたちが出てきてエモい。 藤竹先生が全く出てこなくて、その辺のなぜ?は終盤で回収されるんだけど、今回も徐々に仲間が集まっていき、みんなで1つの目標に向かってまとまっていく感じ、各々のキャラがしっかり立っている感じは前作のいいところがそのまま残ってる。

    ただ、実験シーンは文章だけでは理解しきれないところもあり(ガウス加速器とかわからなくて調べて動画見た)、今回は全日本サイエンスコンテストでの発表や結果がメインではない分、実験の完成からコンテスト結果までが最後の第八章に詰め込まれた分、最後の駆け足感が強かった。まあ総じておもしろかった。

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    2026年09月13日
  • オオルリ流星群

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    自分もロスジェネ世代。
    いつからか、リターンを常に意識しながら過ごしている気がする。

    リターンを意識せずに何かをしてみようかな。

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    2026年09月12日
  • コズミック・ガール 宙わたる教室

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    ゆーき本さんの
    『コズミック・ガール 宙わたる教室』のレビューが良過ぎて、直ぐにメルカリでポチり。
    ゆーきさんのレビューは鬼ですな*( ᵕ̤ᴗᵕ̤ )*
    私のレビューより、ゆーきさんのレビューを読んでくださいませm(_ _)m


    前作の「火星のクレーター再現実験」から定時制の科学部は伝説となった、、、
    その6年後、顧問の藤竹先生が去り、廃部となってしまった東新宿高校定時制の「科学部」が舞台です。
    とある事情で進学校から定時制へと転入してきた少女・飯星佐那(いいほしさな)が、科学部を復興させようと奮闘し、新たなメンバーと共に今度はロケット作りに挑戦します。


    この前作のレビューで、うちの息子がディスレクシアと書きました。その話を息子と娘の前でしたんです。

    そしたら娘が、
    『母ちゃん!ディスレクシアは私の方だよ。
    ◯◯(弟)は本一冊読めるじゃん?
    私は本を読めたこと一度もないよ。2行目を読もうとすると、どこ読んでいたかわからなくなるんだもん。漫画だって読めたことないじゃん?』


    はっΣ( ̄。 ̄ノ)ノ
    確かに、、、
    漫画を買って欲しいとねだられたこともなかった。。。
    息子はワンピース読んでいたのに、娘はそれすら読めないと言っていたっけ。。。


    弟は私が『世界から猫が消えたなら』を中学校用の朝読書の本に持たせたら、この本だけをぐるぐるぐるぐる何回も読んで、ストーリーどころか台詞も殆ど覚えてしまったことがありました。今の所その本だけですが。


    娘に読めそうな本を持たせたことがありましたが、確かに彼女から本読み終わったって聞いたことがありませんでした( ̄▽ ̄;)

    真のディスレクシアは娘だったのかっ!!

    今は患者さんと会話することで仕事になっているのでモーマンタイです( ̄^ ̄)ゞ
    良い仕事を見つけたなっ( ̄▽ ̄)





    私的には一作目の方が好みでした*( ᵕ̤ᴗᵕ̤ )*

    二作目もじぃーんと来ましたが、私はきっと藤竹先生がめっちゃ好きだったんですね。゚(゚´ω`゚)゚。
    先生には最初っから最後までいて欲しかったなぁ(*´꒳`*)

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    2026年09月11日
  • 藍を継ぐ海

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    短編小説は物語に入り込む前に終わってしまうからつまらないというイメージがあったけれど、
    この短編集、特に「藍を継ぐ海」は、違った。
    短編だから、少ない言葉だけれど、その少ない言葉に、風景や、人の想いが凝縮されていた。読むうちに、お話の世界が膨らんで、楽しめた気がする。
    自分が見たことのある海の様子を思い出しながら、お話の中の姫が浦の海が頭の中に広がりました。

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    2026年09月11日
  • 藍を継ぐ海

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    最後の章の藍を継ぐ海は、直木賞を取っただけあってアカウミガメの一生を基に人間の人生を感じさせる内容でした。

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    2026年09月10日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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     表紙の綺麗さに目が留まり、前情報なしで衝動買いした本。

     科学とヒューマンドラマが融合した短編集。
     文系の自分でも興味深く読める科学ネタと、それに自然と溶け込む様々な人生模様が魅力的。

     どの作品も続きが気になるような終わり方。
     その後がどうなったのか知りたい気持ちもあるけど、全てを語らないことで蛇足にならず、余韻に浸ったり想像を巡らせたりできるので逆に良いのかもしれない。
     人々の人生のターニングポイントを垣間見せてもらえたことで、自分の人生の選択にあたってのヒントを得られたような感じがする。

     どの話もそれぞれ良かったけど、特に表題作でもある「月まで三キロ」、そして「天王寺ハイエイタス」「山を刻む」が好き。

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    2026年09月10日
  • 宙わたる教室

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    面白かった。
    普通の学校でさえ色んな人がいて色んな思いを持ちながら学生生活を送っているが、ここに集まった人たちはそれ以上に色々とあり、それを抱えながら、それでも自分の意思で前に進んでいく強さが良かった。
    前に進む理由が知的好奇心(宇宙)だというのが他にはないところだった。
    何歳になっても、どんな環境でも、自分が「楽しい、ワクワクする」と思える人生を過ごしていきたいなと思った。

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    2026年09月09日
  • 藍を継ぐ海

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    藍を継ぐ海では父親が違う姉を想いが妹の心情がとてもリアルに感じられて息が苦しくなる。太平洋を泳ぎどこへでも行ってしまうウミガメの逞しさに救われていく様を見て、人間とは本当に小さな存在であることに気づかされた。全ての話に共通するのが田舎のコミュニティ。自然や歴史と向き合う人々の苦悩や生きる力は力強く、学ぶべきところは多い。伊与原さんの得意な科学と綺麗な情景が絡み、本作もさっくり読めました。大好き度❤️

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    2026年09月08日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    オオルリのお話が結構気に入って本作を手に取った

     久しぶりに新鮮な読後感を味わえる作家さんに出会った感じがする。どれも色合いがとっても異なる短編集。どこに向かうの?ってなワクワク感が最後まで続いて、温かいオチへと向かう。この感じ伊坂幸太郎作品に似ている気がする(だから好きなのかな)。

     神戸大理学部卒というキャリア(しかも惑星だって!)を存分に生かした感じの物語構成が私にはとっても心地よい。

     表題作「月」は文章で悲しさが表現されないぶん、とても深く悲しみが浸透するし、最後の「山」は新田次郎を彷彿させる山物語だな。「星」も「アンモナト」も「天王寺」も「エイリアン」もカキーンと響くほどではないものの、後味が良い素敵な作品だ。どんどん他の作品を手に取ろう。

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    2026年09月08日