伊与原新のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
思いがけず良い本に出会った。主人公たちが抱える静かな絶望、人との出会いによって少しずつ見えてくる希望が美しかった。
どれも面白かったけど、3作目の伝書鳩のお話は、今まで全く知らなかった鳩の習性に目から鱗でした。鳩は「磁場が見える」なんて。私と同じ街中にいる鳩がそんなSFみたいな世界の中で生きているなんて、なんだか不思議。
2作目の「クジラたちは人間が想像できないような内向きの精神世界や知性を発達させてるのかもしれない」というのにもときめいた。
私が悩んだりしてるのは所詮「人間界」の中の常識基準で、もっともっと世界は広いし、奥深いと思うと、なんだかスッとする思い。
解説にて、「本作は科学とそ -
購入済み
途中まで、みんな頑張れ~って気持ちで読んでいたのに、最後の数ページで急に泣かせに来る。いきなりの感動ターンにびっくりした。45歳になっても昔の仲間と集まって何か1つのことに向けて頑張る。いつの間にか知らない人たちも巻き込んでみんなが一つになる。なんてことない日常にも感動が転がっていること、忘れずにいたい。
あと、星空をひたすら眺めたくなる本だった。 -
Posted by ブクログ
伊与原新さんの科学エンターテイメントストーリーですね。
抜群に面白いです。
科学ファンタジーとも言えます。
映画化して欲しい作品ですね。
東日本大震災から三年立った。
行田準平は、海洋地球総合研究所(MEIメイ)の岸壁に佇んでいた。すると、四十歳位の男に声を掛けられる。準平が落ち込んでいるように見えたようだ。
実は、MEIに勤務するプログラムディレクターの武智要介から、面接に来るように誘いを受けていたのだが、迷っていたのだ。
男は、瀬島と名乗って名刺をくれた。瀬島も自分の会社の人員を募集中との事だったが。(後に、この瀬島がとんでもない経歴の持ち主で、この作品の重要人物になる。) -
購入済み
ふぁぁぁ、なんて綺麗なお話なんだろう。いつも読んでる本よりは専門性がちょっと深くて、素人にはいまいちピンとこない部分もあったりしたけど、専門家やその道のプロやそれを愛する人たちの真っすぐな気持ち、熱意がよく伝わってきて胸が震える。たとえ利益などにならなくても、ずっと心の中にあって夢中になれて、時に自分を支えてくれたり突き動かしてくれる原動力になったり、そんなものがあるってすごく幸せだなあ。
-
Posted by ブクログ
単行本『プチ・プロフェスール』の文庫版になります。(文庫化にあたり、『リケジョ!』に改題されました。)
伊与原新さんの8冊目に『ブルーネス』を先に手に取りましたが、疲れと眠気に勝てず(涙)、後から入手した連作短編集になっているこちらを先に読むことにしました。
貧乏学生の律と小学生の理緒が事件を解決していくんですが、周囲のキャラクターも面白くて、テンポも良く、ユーモもあって、そこに伊予原さんの理系の知識と謎掛けも盛り込まれていて、切なさもありながら、最後まで楽しく読み終えました。またまた好きな作品が増えました〜(*´︶`*)
裏書きより、
「貧乏大学生で人見知りの律は、留学費用を稼ぐため、不 -
Posted by ブクログ
個人的に今まで読んだ本で最高の一冊。
宮沢賢治の作品に出る“イーハトーブ”がどこか。
それを高校生達が旅で辿る話。「銀河鉄道の夜」の内容が頻出するので、銀河鉄道の夜を読んだばかりだったのが、作品を理解するのにはかなりのアドバンテージでした。
そして、地元岩手が作品の舞台のため、出てくる地名も分かるし、後半のクライマックスシーンの登山の場面も登ったことのある山だし。
土地勘は無くてもいいだろうけど、「銀河鉄道の夜」は読んでからが一番いいですね。
銀河鉄道の夜を読み、その中で「あれってどういうこと?」と言う疑問を感じていた人には、その解釈の一つが書かれていて、最高に楽しめた一冊でした。
伊与原 -
Posted by ブクログ
無さそうだけど有りそうな、有りそうだけど無さそうな博物館の裏庭を散策したような気分になれる不思議な物語。数々の事件を通して、環が箕作の有能なパートナーに成長を遂げるどころが面白かった。
個々の事件の中では、藍を継ぐ海の中でも取り上げていた、ニホンオオカミについての話と、異人類たちの子守唄が特に好きです。前者は、ニホンオオカミの特徴としての送りオオカミと狼犬の話題が再び(あくまでも読んだ順です。)取り上げられています。もしかしたら伊与原さんの、箕作先生たちに任せるなんてもったいない、自身のライフワークにしようなんて考えているのかな。また異人類たちの子守唄は、デニソワ人という初めて聞く人類の先祖が