伊与原新のレビュー一覧

  • 翠雨の人

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    伊与原新さんの猿橋勝子さんの評伝小説ですね。
    評伝としたのは、フィクションでありながら、猿橋勝子博士の史実に基づいて書かれているからです。
     何より、日本の女性科学者として、初の博士となり、「日本婦人科学者の会」の創立者の一人として、女性科学者の地位と育成に尽力された足跡を描かれた素晴らしい小説です。
     題名で、気象予報士の話だと思っていましたが、そうではなく、気象庁の初の女性研究員となり、師匠の三宅泰雄と共に、放射能の環境への影響の研究で世界的に認められ、気象庁の初の女性職員になり、数々の功績を残された日本の誇る女性科学者の物語でした。
     伊与原新さんの、読み易い軽妙でいて、真実を伝えて行こうとされる努力を汲み取る事が、読みながら感動へと導かれました。
     地球科学の先駆者として、三宅泰雄教授と猿橋勝子博士を宣揚された功績は大きいと思います。
     もちろん、伊与原新さんも地球科学の博士ですから、この小説は、伊与原新さんでなければ書け無かったと推察します。
     次作がますます、期待に膨らみます(=^・^=)

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    2026年06月19日
  • 磁極反転の日(新潮文庫)

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    ネタバレ

    <poka>
    結論:反転しても大丈夫です!心配不要です。
    <だいこんまる>
    盛り上げるだけ盛り上げてハッピーエンドって、ハリウッドではよくあるパターンだね

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    2026年06月07日
  • ブルーネス

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    地震・津波に屈しない科学者たちの熱い思い

    東日本大震災をきっかけに「津波監視システム」の運用の実現するために動き出す物語。

    東日本大震災が来る予知ができなかった悔しさ。
    その思いが遠ざかる(ある種の諦め)上層部のもどかしさが、物語には滲み出ていた印象があった。

    準平が天木にいった「津波から人々を守るために、やれることがある」は非常に刺さった箇所。
    地震は予知はできないから諦めるのではなく、「事前に防ぐ」事はできる。
    数多ある地震のデータベースは、地層・断層から見えてくること、そして歴史を辿れば周期ごとが見えてくる。
    地震は未知であり、地震が引き金とある津波だって未知。そんな未知なるものから逃げるのではなく
    武智、準平、汐理、照井、李、そして瀬島だけでなく、いろんな人たちと協力しあいながら、私たちのために津波監視システムの運用までを常に戦う想像するとなると
    彼らの思いが胸を高鳴らせ熱くさせる。ここまでやり抜こうとするのは科学者の鑑だと思うのです。

    ご存知の通り、日本は地震に見舞われていることが多い。
    巨大地震がいつきてもおかしくない中、私たちも地震への備えを怠らず
    そしてシステムを作り上げた彼らにも敬意を払いつつ、過ごしていけたらと。

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    2026年05月19日
  • ブルーネス

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    いっちょ、みんなをびびらせてやろう
    の一言にチームがそれまで取り組んだことに対する自信が見て取れて、とても興奮しました。

    サイエンスの世界にも、主義主張がそれぞれあって、予算が取れる、協力を募れるというところはとても人間臭いものなんだと改めて認識しました。

    とても面白かったです

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    2026年05月17日
  • コズミック・ガール 宙わたる教室

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    ネタバレ

    定時制高校科学部を舞台とした『宙わたる教室』の続編『コズミック・ガール』。

    科学がテーマですが、人との出会いによって人生が救われる物語でもあります。

    人との縁も星の重力ように、引きつけられて集まることで輝くのかもしれません。

    新生科学部メンバーは科学と出会い、どん底から這い上がっていくのですが、それは科学だけじゃなく、人との出会いこそが大事なんです。

    佐那ちゃんに出会ったことで岳人もかつての情熱を取り戻し、宇辰は犯罪を犯さずに済んだんですから。

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    2026年09月19日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    1番好きと言っても過言ではない本。たしかに宮沢賢治を知っていないと十分に楽しめない節もあるが、あまり知らずに読んだからこそ今まで触れてこなかった分野に興味が持てた。一夏の青春を存分に感じさせてくれる。定期的に読み返したくなる本。

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    2026年04月07日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    この本を見つけたのは偶然東小金井の尾花屋という可愛い古本屋さんでした。お嫁さんと孫2人と買い物の途中立ち寄った先で見つけました。あゝ私に見つけて欲しく一番上にさりげなくおかされていたんだね。宮沢賢治は私の中で一番好きかもな作家であり何回でも再読しては又違う想像しては楽しんでいる。
    伊与原新初めて読む作家ですが「青ノ果テ」なんて素敵な言葉!賢治が創る造語はとても綺麗で中でも薤露青は想像力が掻き立てられますね。七夏は絵に描くつもの夜になりかけの空の深い青が中々決まらないと言うと文緒は薤露青ですねとすぐ答える。いったいどんな色なんだろうか?そしてカンパネルラが死なない銀河鉄道の夜を一回読んでみたいものですね。
    花巻農芸高校地学部の夏先輩と転校生と三人で自転車旅に出る壮多!突然姿を消した七夏。彼等は見たことの無い景色をいくつも見て繰り返す季節をいくつも経て今は想像も出来ない場所に辿り着き夏は又何度もやって来る。青はまだまだ果てないのだ。

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    2026年03月06日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    高校生のひと夏、宮沢賢治をモチーフにぎゅうぎゅうにいろんなものが詰まっていて、濃い物語を読む幸せを感じ。

    青って一体どんな青。気持ちも込みで色もとらえてるんだろうな。

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    2026年01月27日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    科学の話は難しいけど読むうちにどんどん惹き込まれていく。鯨、鳩、珪藻、凧まだまだ知らないことがたくさんあると伊与原さんの作品を読む度に思い知らされる。最後の話が特にこころに響いた。

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    2026年01月24日
  • 磁極反転の日(新潮文庫)

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    面白かった。磁極反転のことは知っていたが、現代に起こるとしたら、と想像しながら楽しめた。とても勉強になったし、ストーリーものめり込め、あっという間に読んでしまった。伊与原新さんの本、2冊目だったがもっと読んでみたい。

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    2026年01月15日
  • ブルーネス

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    ネタバレ

    とても良かった。一生懸命になれてる気がしない今の自分に刺さる。

    アカデミックの世界だけでなく、日本の企業にしても、今までやってきた分野を惰性で続けてたり、離れる決断ができないでいるケースは多いように感じる。

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    2026年01月13日
  • ルカの方舟

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    ネタバレ

    所謂偏差値的に必要十分な人間、時に実績という名の運機に恵まれる人間だけで上澄みが構成されるように、多分に作為的に足切りされ続け出来上がる狭い世間は、小賢しく人間性の歪んだ我利我利亡者がのさばり、口裏を合わせ、不器用な人間が裏の事情さえ知られずに爪弾きに遭う悪環境の浄化を常とはしない。物語の始まりから終わりまで、国外からの組織的な悪意には触れられない処は多少ナイーブで理想郷的な面もあるのかもしれないけど、日本人社会の生来的な欠陥が描かれてると思いました。百地先生、小日向記者、弥生さん、有里ちゃんに栄光あれ。

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    2026年01月11日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    物語そのものの面白さはもちろん、科学にも興味が出る一冊。
    伊与原さんの作品は初めて読んだけどあったかくてスルスル読めるのにじんわり心に染み入ってくるような、そんな本だった。
    他のシリーズも時間を見つけて読みたいなぁ。

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    2025年12月30日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    序盤はありがちな、高校で部活を作る、のような青春小説のようでなかなか入り込めなかったのですが、地学部の活動が軌道に乗ってきた中盤以降は、自然に引き込まれていきました。
    宮沢賢治の名作『銀河鉄道の夜』の舞台にまつわる謎と共に、転校生と仲間たちの隠れた繋がりも明らかになっていく。
    終盤の涙を誘う展開の連続に、読む人は耐えられるでしょうか。

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    2025年12月25日
  • ルカの方舟

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    火星、隕石、生物
    というロマンのなかに、
    告発文、盗用、改ざん、パワハラ、大学の研究者の苦悩
    という生々しさもあり、
    殺人という
    ミステリーが混ざり、
    作者自身が大学の研究者だった経歴があるのでリアリティがあり、
    ともすれば、大学の人間関係のドロドロストーリーになりそうなスレスレのところで、
    スケールもあり、またロマンが帰ってくる。

    あー!こういうまとめになるのか。

    やっぱり伊与原新さんだなぁ。

    好きだなぁと、思った一冊。

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    2025年12月22日
  • 磁極反転の日(新潮文庫)

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    伊予原さんの本領発揮の本でした。とても面白かったです。こんな地球の一大イベントの時代に当たったらすごいことですね。できれば避けたいですが。少し長めのエピローグも伊予原さんらしいと思いました。

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    2025年12月08日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    花巻農芸高校という、宮沢賢治が教えた学校をモデルにした物語。深澤という転校生はなぜ花巻に来たのか、主人公壮太の幼なじみ、七夏を知っているのか、地学部に入って何がしたいのか。

    高校生にしては宮沢賢治や地学に知識がありすぎる三井寺や文緒という脇役に助けられながら謎解きが始まる。七夏はどこかに行ってしまい、壮太は怪我で鹿踊りのレギュラーからハズれ、才能ある他の部員の存在に怯える。自分には鹿踊りしかないのか、花巻に残るという選択肢しかないのか。そんな中、イーハトーブとはどこか、銀河鉄道の夜の舞台はどこか、地学部3人の巡見の旅が始まる。

    個人的には三井寺部長が、伊与原作品での舞台回し役である博学オタクで、読んでいて安心する。高校生とは思えない落ち着き、実は車椅子の弟がいて、自分が自由に石掘りをしていることに少し罪悪感を抱いているけれど常に笑顔という、なんと素敵なキャラ。

    物語は、ジョバンニとカンパネルラ、ザネリのその後を想像させるような設定で胸が詰まるが、どんな人もザネリにもカンパネルラにもなりえる、そこをどう納得して生きていくか。なくなってしまった人の記憶が薄れる時に自分も記憶と再度思い出したときの記憶ともうごちゃ混ぜになって何が真実だったか、声はどんなだったか思い出せないと思う時があるが、その記憶を覚えていない人にとってそのなくなった人の存在を確かめる方法はあるのか。そんな切ない足掻きも描かれていた。また地方に住まう高校生としての虚いというか、いつか都会に出るのか、自分はここに残るのかという決断を高校で決めなければいけないというところに同じ地方のものとして共感しつつ、鹿踊りという心の拠り所を再発見できた壮太が羨ましくもあった。

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    2025年11月22日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    思いがけず良い本に出会った。主人公たちが抱える静かな絶望、人との出会いによって少しずつ見えてくる希望が美しかった。

    どれも面白かったけど、3作目の伝書鳩のお話は、今まで全く知らなかった鳩の習性に目から鱗でした。鳩は「磁場が見える」なんて。私と同じ街中にいる鳩がそんなSFみたいな世界の中で生きているなんて、なんだか不思議。
    2作目の「クジラたちは人間が想像できないような内向きの精神世界や知性を発達させてるのかもしれない」というのにもときめいた。
    私が悩んだりしてるのは所詮「人間界」の中の常識基準で、もっともっと世界は広いし、奥深いと思うと、なんだかスッとする思い。

    解説にて、「本作は科学とその制度の外部に置かれてきた女性への言及がある」ということが書かれていた。私は読んでいる間そのことに気づききれなかったので、はっとする思いでした。
    研究とアルバイトを両立する優秀なベトナム人の留学生、電車内で子連れを迷惑がられるシングルマザー、赤の他人ながらそのシングルマザーを支えようとする博物館の非常勤職員。
    女性の社会進出のあり方について火種になることが多い現在、あり方に正解なんてなくて、ただただ個々人が求める社会との携わり方が実現して欲しい。

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    2025年11月09日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    好きです。
    最近、伊予原さんの本ばかり夢中になって読んでいます。
    科学とは縁遠いですが、とっても、その科学とヒトの内面の繋がりを、科学という小難しい部分をヒトに顕しているような。
    わかりやすく、想像しやすく描写されていて、
    わたしにも繋がるものがあるって気づいて。いや、わたしだけではなく、すべての人たちに。
    最後は涙を流しながら読み終えました。

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    2025年11月09日
  • オオルリ流星群

    QM

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    途中まで、みんな頑張れ~って気持ちで読んでいたのに、最後の数ページで急に泣かせに来る。いきなりの感動ターンにびっくりした。45歳になっても昔の仲間と集まって何か1つのことに向けて頑張る。いつの間にか知らない人たちも巻き込んでみんなが一つになる。なんてことない日常にも感動が転がっていること、忘れずにいたい。

    あと、星空をひたすら眺めたくなる本だった。

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    2025年10月18日