伊与原新のレビュー一覧

  • 宙わたる教室

    匿名

    購入済み

    定時制の年齢もバラバラな生徒と先生との出会いから始まる心温まるストーリー。感情が溢れて涙が出ました。

    #感動する #タメになる #泣ける

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    2025年05月18日
  • ブルーネス

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    長めの小説だけどめちゃくちゃ面白かった。今までにない津波予想システムを立ち上げようとする、学会からのハブられメンツたちの話。メインキャラもキャラ立ってるし、本題は難しいけど夢のある話だった。実在するモデルはあるらしい。青春。

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    2025年05月14日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

    QM

    購入済み

    幻想的な表紙に惹かれて購入。どのお話も科学チックで面白かった。きっとその専門か少し詳しい人じゃないと完全に理解できないような深いところまで描写されてて、作者の頭の良さというか、探求心というか、そういうものをすごく感じた。1話目のダメコンビニ店員だと思われていたベトナムの留学生が実は大学院で地震の研究をしてたというギャップと、そして第一話の主人公がちゃんと自分の進むべき道を再確認できたような結末が一番お気に入り。地球の中心に降る雪、なんてロマンチックな表現なんだろう。

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    2025年05月12日
  • ブルーネス

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    アカデミックな世界の嫌な部分も触れつつ、最後の結末に胸が熱くなり。いつかドラマ化してくれないかなあ。

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    2025年05月10日
  • ブルーネス

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    読み始めたら一気読み。
    東日本大震災があったからこその小説だけれど、震災後の関係者たちの思いとか、海に生きる人たちの想いとか、普段はなかなか知り得ない学術の世界と官僚の力関係など、リアルさもあいまって引き込まれました。
    多くの人たちのいろいろな思いも盛り込まれていて、物語としても感情が動かされる作品でした。

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    2025年05月09日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    ネタバレ

    科学を物語にしてくれて感謝です。
    論文に知的興味を持てない自分には大変ありがたい。

    『八月の銀の雪』
    地球の内核に降る鉄の結晶。清田の心の核に、堀川の言葉が欠片になって降り積もったのだろう。こうやって人はお互いに与えあったもので核を作る。なんて優しい願いが込められてるんだろう。
    学生街の大学生が「アフィリエイトが〜」と友達と話していたので、この話の内容はきっと今でも進行形。

    『海に還る日』
    小学生の時、何かの影響か、はたまた現実逃避か、鯨になりたかった時期があったことを思い出した。それで頑張ってロバート・シーゲルの『歌うクジラシリーズ』を読んだ。殆ど内容覚えて無いけど、氷の下を命がけで泳ぐ

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    2025年04月27日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    短編集で面白かった。表題はベトナム人の留学大学院生。地球のコアについて。そのほかクジラの標本絵?を描く女性、伝書鳩のアルノー。今までどの本も科学系の題材を使った小説、くらいに思っていたが、立て続けに短編を読むと、科学的題材をどこまで小説にできるか実験というか論文でも読んでいる気になってきた。どれも手法が同じだからかもしれない。いや別にけなしているわけではないのだが。

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    2025年04月23日
  • ブルーネス

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    3月のあの日を境に、何かに打ちのめされたはみ出し物たちの逆転劇。
    科学を信じて人を信じて、様々な妨害を受けながらも津波監視システムの稼働にむけて進み続ける姿は胸熱。

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    2025年04月21日
  • ブルーネス

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    『波はしぶきを上げることもなく、突堤の左右に広がる岩場を静かに洗っている。洗濯板のように削られたその地層を見ながら、池上が言った。「こんな風に、柔らかい層が浸食を受けてひだ状になってるのが、竜串のポイント」「確かに、このあたり全部、砂泥互層[タービダイト]だね」』―『第四章 海の魔法』


    時差のある場所との行き来に本を読む。前回はボール・オースターの分厚い一冊で持ち運びに難儀した。それを踏まえて今回は文庫本を持参。久しぶりに伊予原新の小説を読む。行きの便で読み終わりそうな気配がしたので半分辺りで止めておく。案の定、帰りの便ではあっという間に読み終えてしまう。予備の一冊は預け入れのスーツケース

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    2025年03月19日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    伊与原さんの本を何冊か読みましたが、直木賞を受賞された「藍を継ぐ海」の雰囲気と似ていると思いました。
    伊与原さんの本は地学、科学だけでなく、動物学、戦争を通しての平和学など、私が今まで知らなかったこと、興味がなかったものにまで目を向けるきっかけを作ってくれます。
    「海へ還る日」と「十万年の西風」が好きです。

    解説にて「月まで三キロ」以降より作品の方向転換があったとの事、どちらかと言うと最近のものを読んでいたので、次回はデビュー作なども読んでみたいと思いました。

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    2025年03月15日
  • ブルーネス

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    物語冒頭の海眺める始まりが最高。
    サイエンスを信じるハミ出し者たちが津波予測に挑む。幾度と訪れる困難に対し、立ち向かう様が読んでいて心地よく、応援したくなった。
    特に好きなシーンとしては、事業家の若松が順平に言う『人に期待する』という考え方を口にする場面で心に刺さった。伊与原新さんの物語は所々に涙が出るような優しいエピソードがあり、傷ついた心にそっと寄り添ってくれる。
    物語終盤に畳み掛けるように人々の想いが呼応し、大きなうねりとなる。
    人との関係って、結局はぶつかってみないと分からないのだ。

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    2025年02月18日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    この前の直木賞の作家さんの、
    岩手が舞台で、宮沢賢治の地学がテーマの作品

    花巻、遠野、宮古、区界、小岩井、八幡平を巡って真のイーハトーブを探す巡検旅行

    賢治作品の舞台が次々と出てきて
    高校で勉強した地学も盛り沢山だった
    賢治最高

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    2025年02月11日
  • ブルーネス

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    終始潮の香りがする物語だった。真剣に物事に向き合う人ほど落ち込み、傷つき、足踏みし、時には後退するものなんだってこと。それでも誠実に逃げずにいれば、いつかは少しずつでも前に進んでいくんだってこと、を教えられた気がする。
    伊与原さんの世界は、高校生の頃の物理の世界に憧れていた自分に引き戻してくれる。科学がどんなに血の通った、心動かすものかを思い出させてくれる。

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    2025年02月01日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    宮沢賢治に対するオマージュ的作品。東京から深澤が転校してきて、花巻農芸高校に地学部が立ち上がる。八月に巡検( 学術研究のための実地調査)を企画していると七海が学校にこなくなる。七海になにがあったのか、深澤は何を隠しているのか。七海の幼馴染の壮多の視点で語られてゆく青春ミステリ。文学と地学の融合、そしてファンタジー。めがね橋を渡る釜石線に銀河鉄道を重ね合わせ七海の姿を無意識に探しているシーンは特にそういう描写がないにも関わらず頭の中に想起された。そして七海が描きかけの絵の空の色「青」の解釈が印象的でした。

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    2025年01月29日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    NHKドラマ宙わたる教室に影響を受けて他の伊与原新さんの作品を読みたくて何冊かまとめて購入しました。
    その中でも1番好みの作品です。
    宮沢賢治の世界観、青春ストーリーとが上手く掛け合っていて、岩手へ旅したい!と思わせる作品でした。
    Audibleにもあるので、ながら聞きもおすすめです。

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    2025年01月07日
  • ブルーネス

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    いつものように科学をテーマにした伊与原作品ですが、本作はエンタメ性が半端ない。真山仁作品並の読み応え。念密なリサーチによる現実性の高い内容と魅力ある人間模様が素晴らしい。

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    2024年11月26日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    出だしの掴みと章の変わり目の場面の変化があるから全然飽きない。旅する後半なんか最初に工程出してるからわかるのがどんな作用するのかな〜と思ったけども上手ですね。そして最後の謎解きの数々がまた入ってくるし、答えが出た感じが凄くする。深澤は全く悪くないし、七夏の謎解きかなと思ったら壮太の事だったとか、2人は子供の頃出会い繋がっている所が良いです。何より土台に宮沢賢治の銀河鉄道の夜を置くのがワクワクする。地学でも文学でも天体観測でも宮沢賢治が探せるという、地元でも知らない世界、4回も書き換えられた事実も斬新な。

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    2024年11月05日
  • 宙わたる教室

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     東京都立東新宿高校定時制。
     勤労学生が仕事のかたわら意欲的に通っていたかつての姿はない。入学してくるのは全日制には通えない何らかの事情を持った生徒ばかりだ。そこには将来を見据える前向きな生徒はほとんどいないように見える。

     荒れる生徒、無気力な生徒と対するだけで精一杯の教師たち。そこに1人の風変わりな教師が着任し科学部を立ち上げたことで、変化が生じていく。

     これは「教室に『火星』を作り出す」という突拍子もない実験に挑んでいく老若男女4人の定時制高校生たちの1年間を描く青春小説である。
              ◇
     牛丼屋を出たところで柳田岳人は腕時計に目をやる。定時制では3限目の時間だが

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    2025年10月13日
  • 博物館のファントム 箕作博士の事件簿

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    再読。伊与原新さんらしい科学の蘊蓄満載。癖あり探偵のライトミステリ。事件の真相の陰にドラマ性がありとても好みの作品でした。続編希望です。

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    2023年07月21日
  • 磁極反転の日(新潮文庫)

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    太陽の黒点フレアが強まり、電波を使う機器が時々使用できなくなる日が多くなった世界。新宿でふと見上げると、空にはオーロラがかかっていた。地磁気が弱まってきていたのである。地球の地磁気がゼロになっていく世界で、宇宙天気を専門とするサイエンスライター浅田柊の周りでは、妊婦達が姿を消していった…。

    背表紙タイトル買い。これは絶対にSF読みはスルーできないタイトルである。そして、中身もなかなかに濃い。

    地球物理学を専門としていたという作者の専門をいかんなく発揮した一冊である。地磁気が無くなっていくという、普段当たり前のものがなくなり、それに伴うパニックとパニックに乗じた混乱。ちょうど2011年の福島

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    2022年12月02日