伊与原新のレビュー一覧

  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    まさにタイトルの通り、主人公に静かに寄り添う月のような存在が各話に出てくる。
    専門的な話も全く難しく感じずに、心にスッと入ってくる素晴らしい文体でした。

    寝る前に1話ずつ読み進めていきたい。
    もう一度読みたい素晴らしい作品でした。

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    2026年01月07日
  • 翠雨の人

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    猿橋賞で知られる猿橋勝子さんの、真っ直ぐな生き方を描く。
    とても面白かった。
    1人の人生を通して、戦争、敗戦、核を巡る世界の動きが浮かび上がる。女性活躍が議論されるいま、示唆するところは多い。

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    2026年01月03日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    物語そのものの面白さはもちろん、科学にも興味が出る一冊。
    伊与原さんの作品は初めて読んだけどあったかくてスルスル読めるのにじんわり心に染み入ってくるような、そんな本だった。
    他のシリーズも時間を見つけて読みたいなぁ。

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    2025年12月30日
  • 翠雨の人

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    猿橋勝子さんのことを、この本を読んで初めて知った。

    戦前・戦中・戦後を科学者として力強く駆け抜けていった、このような日本人女性がいたことに、大変誇らしく思った。

    中高生の時にこの本を読んでいれば、私の生きる目標になっていたんだろうな。

    伊予原新さんが実験や科学についての記述も大変勉強になった。

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    2025年12月30日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    序盤はありがちな、高校で部活を作る、のような青春小説のようでなかなか入り込めなかったのですが、地学部の活動が軌道に乗ってきた中盤以降は、自然に引き込まれていきました。
    宮沢賢治の名作『銀河鉄道の夜』の舞台にまつわる謎と共に、転校生と仲間たちの隠れた繋がりも明らかになっていく。
    終盤の涙を誘う展開の連続に、読む人は耐えられるでしょうか。

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    2025年12月25日
  • ルカの方舟

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    火星、隕石、生物
    というロマンのなかに、
    告発文、盗用、改ざん、パワハラ、大学の研究者の苦悩
    という生々しさもあり、
    殺人という
    ミステリーが混ざり、
    作者自身が大学の研究者だった経歴があるのでリアリティがあり、
    ともすれば、大学の人間関係のドロドロストーリーになりそうなスレスレのところで、
    スケールもあり、またロマンが帰ってくる。

    あー!こういうまとめになるのか。

    やっぱり伊与原新さんだなぁ。

    好きだなぁと、思った一冊。

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    2025年12月22日
  • 翠雨の人

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     女性科学者に与えられる「猿橋賞」は知っていた。しかし、猿橋勝子さんの業績等はよく知らなかった。

     1920年生まれで、第六高等女学校を経て、帝国女子理学専門学校(現東邦大学理学部)の第1期生として入学した。在学中より中央気象台(現気象庁)研究部の三宅泰雄氏の指導を受け、卒業はそこに就職した。もともと彼女は物理が専門だったのだが、三宅に師事後は地球化学を専門とするようになった。

     戦後の1954年のビキニ水爆実験による「死の灰」による大気・海洋汚染の研究以後、三宅と大気及び海洋の放射能汚染の調査研究を行った。その研究成果は部分的核実験禁止条約成立に繋がることになる。

     東京大学から女性初

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    2025年12月18日
  • 翠雨の人

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    猿橋勝子さん、日本女子科学者の先駆者。戦中、戦後、科学の分野、いや女性へのステレオタイプをぶち破ってくれた。今でも女性の地位が確立したとは言えないが。研究とは、後継を育成する、持続可能な科学の発展。アメリカに渡り、道場破りごとくの実験検証。猿橋賞、猿橋女史の魂が続いている。

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    2025年12月14日
  • 磁極反転の日(新潮文庫)

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    伊予原さんの本領発揮の本でした。とても面白かったです。こんな地球の一大イベントの時代に当たったらすごいことですね。できれば避けたいですが。少し長めのエピローグも伊予原さんらしいと思いました。

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    2025年12月08日
  • オオルリ流星群

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    終章のラジオパーソナリティの声に合わせ、松任谷由実さんの「ジャコビニ彗星の日」を聴いてみた。歌詞の一つ一つと、これまでの物語がリンクして、終章の締めくくりまで、ずーんと熱いものがくる。

    ミドルエイジ・クライシスな心理状態にも共感できるミドルエイジな私。中年青春群像劇的な部分にもやられて、すっかり心つかまれました。

    伊与原新さんの作品は、初めてでしたが、他のもぜひ読みたいです。

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    2025年11月23日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    花巻農芸高校という、宮沢賢治が教えた学校をモデルにした物語。深澤という転校生はなぜ花巻に来たのか、主人公壮太の幼なじみ、七夏を知っているのか、地学部に入って何がしたいのか。

    高校生にしては宮沢賢治や地学に知識がありすぎる三井寺や文緒という脇役に助けられながら謎解きが始まる。七夏はどこかに行ってしまい、壮太は怪我で鹿踊りのレギュラーからハズれ、才能ある他の部員の存在に怯える。自分には鹿踊りしかないのか、花巻に残るという選択肢しかないのか。そんな中、イーハトーブとはどこか、銀河鉄道の夜の舞台はどこか、地学部3人の巡見の旅が始まる。

    個人的には三井寺部長が、伊与原作品での舞台回し役である博学オタ

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    2025年11月22日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    第二回目伊与原さんブームということで、こちらの本。短編集で、人生に迷える人+行きすがりの理系(の特定の分野に詳しい人)という設定がもはや安定。まだ初期の本を読んでいないが、後書きでの逢坂さんとの対談を読むと当初は理系知識の謎解きトリックミステリー派だったということで、まあそれはネタ作りに疲れそうだなあと思ったので、この程度の軽いトリックが読んでいる側にも負担がなくてありがたい。

    一番よかったのはエイリアン食堂(だったか)で、読者からの反応もよいとのことに納得。つくばで食堂を営む父娘のもとに訪れる、非正規雇用?の学者さん。彼女が持っているルーペ(それを持っている限り自分の立ち位置を確認できる)

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    2025年11月22日
  • オオルリ流星群

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    最後のあたりからは涙がとまりませんでした。
    誰かの行動がいずれ全く知らないひとたちにも繋がり拡がっていく。それとともに自分の気持ちも前向きになる。何歳になってもいつでも、それはできる、叶うもの。

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    2025年11月17日
  • オオルリ流星群

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    この作品の中心人物たちは、45歳になって人生の折り返し地点に立ち、家族のことや自分のことに関する迷い、これまでの人生を振り返っての後悔など、それぞれが心の中にあるものを同級生の仲間との交流を通して再構築していくお話でした。

    「天体観測」というテーマを通していて、ロマンチックに描かれていたと思います。

    それぞれが前を向いて生きていくためのかけがえのない時間。

    ラストシーンでは涙が出ました。

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    2025年11月13日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    思いがけず良い本に出会った。主人公たちが抱える静かな絶望、人との出会いによって少しずつ見えてくる希望が美しかった。

    どれも面白かったけど、3作目の伝書鳩のお話は、今まで全く知らなかった鳩の習性に目から鱗でした。鳩は「磁場が見える」なんて。私と同じ街中にいる鳩がそんなSFみたいな世界の中で生きているなんて、なんだか不思議。
    2作目の「クジラたちは人間が想像できないような内向きの精神世界や知性を発達させてるのかもしれない」というのにもときめいた。
    私が悩んだりしてるのは所詮「人間界」の中の常識基準で、もっともっと世界は広いし、奥深いと思うと、なんだかスッとする思い。

    解説にて、「本作は科学とそ

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    2025年11月09日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    好きです。
    最近、伊予原さんの本ばかり夢中になって読んでいます。
    科学とは縁遠いですが、とっても、その科学とヒトの内面の繋がりを、科学という小難しい部分をヒトに顕しているような。
    わかりやすく、想像しやすく描写されていて、
    わたしにも繋がるものがあるって気づいて。いや、わたしだけではなく、すべての人たちに。
    最後は涙を流しながら読み終えました。

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    2025年11月09日
  • オオルリ流星群

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    いつだって、誰だって、何歳からだって青春できる。

    見返りを求めず、自分のため仲間のためにみんなで一つのことに向かう姿は、学生であろうと大人であろうとやっぱり輝いていますね。僕はこんな話が好きなんだなと改めて感じた作品でした。
    ぜひ多くの方に読んでほしいなと思います。

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    2025年11月08日
  • 翠雨の人

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    ネタバレ

    猿橋勝子って誰。戦時下から昭和後期男尊女卑の時代。キュリー夫人にあこがれ、中央気象台研究部で三宅泰雄教授の指導の下、一人の科学者として自分に何ができるのか、純粋に科学と向き合いそして後進の行く末を案ずる。原爆投下と終戦。終戦から約10年後ビキニ環礁での水爆実験。黒い雨、死の灰。多分に書かれていること以外にもかなりの障害があったと思われるが、猿橋勝子と言う人物を知れてよかった。フィクションとあったが限りなくノンフイクションに近い物語。そのうち、映像作品になっても不思議ではないと思うし、是非とも観てみたい。

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    2025年11月04日
  • オオルリ流星群

    QM

    購入済み

    途中まで、みんな頑張れ~って気持ちで読んでいたのに、最後の数ページで急に泣かせに来る。いきなりの感動ターンにびっくりした。45歳になっても昔の仲間と集まって何か1つのことに向けて頑張る。いつの間にか知らない人たちも巻き込んでみんなが一つになる。なんてことない日常にも感動が転がっていること、忘れずにいたい。

    あと、星空をひたすら眺めたくなる本だった。

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    2025年10月18日
  • ブルーネス

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    伊与原新さんの科学エンターテイメントストーリーですね。
     抜群に面白いです。
     科学ファンタジーとも言えます。
     映画化して欲しい作品ですね。

     東日本大震災から三年立った。
     行田準平は、海洋地球総合研究所(MEIメイ)の岸壁に佇んでいた。すると、四十歳位の男に声を掛けられる。準平が落ち込んでいるように見えたようだ。
     実は、MEIに勤務するプログラムディレクターの武智要介から、面接に来るように誘いを受けていたのだが、迷っていたのだ。
     男は、瀬島と名乗って名刺をくれた。瀬島も自分の会社の人員を募集中との事だったが。(後に、この瀬島がとんでもない経歴の持ち主で、この作品の重要人物になる。)

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    2025年10月17日