伊与原新のレビュー一覧
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東日本大震災後に津波監視システムの開発に取り組む人たちのお話。震災自体はもちろん実際に起きたことだけど、MEIなどの組織やそのあとの八丈島の地震は著者の創作だとか。
でもいわゆる「地震村」内部のいざこざなんかはリアリティがあった。 津波の被害をなくすという本来の目的そっちのけで組織内の力関係の維持を大事にする描写があったけど、こんなこと書いちゃって大丈夫なんかなと勝手に心配になった。
研究者といえばただ一心に自然現象に向き合っているイメージしてたから、こんな感じで政治的な難しさがあるのはちょっと意外。国民の命に直結するが故に大量の予算を投入させている研究開発が、本当にこんな状態なら、腹立たしい -
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ネタバレ同僚に勧められて。リケジョ!というタイトルで損してるかな。そもそも本物のリケジョの皆さんはリケジョと呼ばれるのを好意的に捉えているのか。私はガチガチの文系なのでわからないが…。
そもそも律の知識の幅が広い気がする。物理学、化学、天文学など…科学者というのはそういうもの?作者もそうなんだろうか。
初めは日常謎解きミステリーくらいに思っていたが、殺人事件まで出てきてびっくり。物騒な事件にまで小学生が関与していいのか、現場に連れて行くなよ、とか気になってしまう。そのせいで作品の立ち位置が微妙なのかも。最後は律の内面や過去、恵人との恋模様が描かれていたけど、そこまでにあまり描写されていないので唐突感が -
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理系諸君は高校生時代、科目選択で選ぶのは「物理&化学」か「生物&化学」ではなかろうか。その中に忘れられた存在がある。それは「地学」。私自身も高校の科目選択は「生物&化学」、地学なんて地学基礎でしか履修しなかったし、センター試験でも二次試験でも授業以外で勉強した事はなかった。
しかし、よくよく思えば地学はだいぶ身近な学問かもしれない。特に旅行好きにとっては。更に言えば、地域の文化というのはその地域特有の環境、つまり地学的条件のもとで揉まれて形成されているので、文化体験を最大限愉しむには地学の理解があった方がいいのかもしれない。ブラタモリで発揮される地方伝承の愉しみもタモリさんの地学への博識があ -
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ネタバレ3.5くらい
著者の八月の銀の雪が大変よかったので、みかけたこちらを読んでみた。
宮沢賢治については代表作しか履修していない。
ロードノベルなのかな?賢治を巡る旅を通して少年たちがそれぞれに何か掴んでいく。かつミステリの要素もあり、伏線回収もしっかりしてくれた。
ラスト、壮多に芯が通ったと感じさせる鹿踊りのシーンはよかった。
最初の表紙の感じと内容が思ったのと全然違って、不穏な感じから始まり、なかなかの読み応え
私は根っから文系人間なのだが、科学館がめちゃくちゃ好きであり、サイエンスに憧れがある。この著者の作品はなんだか科学館を思い出させる。さすが地球惑星科学の先生である。 -
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伊予原新氏の小説を読むのは2作目。津波の予知にかかわる人たちの挑戦の物語である。
センシティブなテーマなので、著者は慎重にリサーチをし、科学的な側面を出して書き進める。理系出身の著者ならではの視点が活かされている。当然ながら根っこには、東日本大震災の津波で亡くなったたくさんの人への思いがある。日本人が共有する痛みである。
大地震の後の津波の規模を正しく予知し知らせることができなかった失意から、政府の一機関である地震研究会を退職した主人公は、大学の研究室に拾われる。ベンチャー事業家やコンピューターの天才や地質学専門家などと組み、津波予知システムを作ろうとする。手作りの機械は本当に津波を予知できる