伊与原新のレビュー一覧
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ネタバレなんやいうたら血液型で話題振ってくるヤツが嫌い、朝から星占いやってる民放テレビが嫌い、黄色い財布もってるヤツなんか敬遠する。でも乳歯が抜けたら「ネズミの歯になぁれ」と放り投げるし、流れ星見たら「金くれ金くれ金くれ」と唱えるし、トイレとか耳の裏とか綺麗にしてたら人生エエことが起こりそうな気がする…。
エセ科学で年寄りや無学なヤツ相手に暴利むさぼる連中の考え方はキラいやけど、かといって科学的論理的じゃないからと冷たく切って捨てる言動のヤツとも仲良くしたくない(スポック氏を除く)
そういう矛盾した一面を持っている人々は、この本を読んで楽しめると思う。ただ主人公格の登場人物があまり魅力的じゃないねんなぁ、科学知性の塊的キャラのはずが宇賀神は賢そうに見えないし、町村に至ってはワトソン役とコメディリリーフ役を必死でこなしている姿が、しんどどそうなだけで「それやったらコンビニでバイトした方がラクやで」って言いたくなる。
タイトルにも無理感があるし、全体的にアラっぽい。今の伊代原さんなら、もう少しなんとかするんだろうけども、まだ成長途上って感じの作品。 -
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伊与原新さんの日常の謎、お天気ミステリーですね。
エンターテイメントユーモアミステリーでもあり。
探偵の右田夏生が小学生の頃、転校生の菜村蝶子に出会った。
蝶子は、変わり者で、天気に関心を持っている。
蝶子は言う。
「お天気って、面白い」
「天気予報は嫌いだったんじゃないんか」と夏生。
「面白いのは、雲とか風とか雨のこと。
天気予報は、どうでもいい」
「お天気は、誰もえこひいきしない」
そして、夏生は何でも引き受ける探偵になり、蝶子は気象予報士になり、「ウェザーコム」という気象情報会社に就職した。
「右田探偵事務所」に持ち込まれる仕事に行き詰まると、夏生は蝶子に助けを求める。
そんな時、蝶子の気象知識が役に立って、蝶子の推理もあり、事件を解決していく。
目次
序章ーー新緑の頃
第一章 ミモザの霞んだ日
第二章 五十二年目の遠雷
第三章 台風二過
第四章 エオルスの竪琴
第五章 標本木の恋人
終章ーー再び初夏
夏生のとぼけた探偵と、冷たくあしらいながらも条件付きで協力する蝶子の凸凹コンビが面白い。
もう一つ、天気予報が嫌いな蝶子が、会社の都合で、テレビのお天気キャスターとして出演することになり、蝶子のぶっきらぼうな気象予報に戸惑う女性アナウンサーのやり取りが、漫才のようで楽しい。「流体力学オタク」の蝶子が専門の話になると俄然目を輝かせて喋り出すと、女性アナウンサーが慌てだす。
極めつけは、番組の最後になぜか謎の「バタフライ効果」を吐く。これがうけて、蝶子のお天気キャスターは、なぜか人気があるのが、すこぶる愉快ですね。
とにかく、面白い。ゆっくりと味わって欲しい作品ですね(=^ェ^=) -
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伊与原新さんの科学小説!
独特の世界観に魅せられて、同作家さんは5作品目
今回は、東日本大地震の教訓をもとに、津波監視システムを実現させるというプロジェクト。
業界のはみ出し者たちが集まり、一つ一つの難題を地道に解決していく様子が描かれている。
海と生きていく人間にとって、津波から命を守るというのは避けて通れない道だろう。
とりわけ四方八方を海に囲まれた日本人にとって、その意義はとてつもなく大きい。
予測出来る津波によって、未来の尊い命が奪われることのない世界に・・・
本作を刊行されるにあたり、伊与原さんが参考にされた巻末の多くの参考文献にも、作者からの切実なメッセージが込められている作品だった。
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数学とプログラミングが専門分野の主人公環が、博物館に勤め始めるところから物語が始まる。
変わり者のファントムこと博物学者箕作との凸凹コンビが、博物館で起こるちょっとしたミステリーを解決していくのだが、それぞれの話に鉱物、植物、動物、化石、昆虫、地学、人類学とこれでもかと色んな知識を得られる物語が多いこと。参考文献をみ作家の勉強度合いが伝わり文庫本のこの薄さの割には情報量がうまく詰め込まれていて、nhk特集をポップなキャラクターを交えて読んでいる気分になりました。
特に最後の異人類たちの子守唄は、短いが壮大な話で、もちろんフィクション部分はあるが人類の起源のデニソワ人なる種が存在し、他種を受け入れて進化したのではないかと感慨深い話しであった。
全体的に環の稚拙さが気になるものの、素人目線からのツッコミは読者を置いていかない工夫だと目を潰れる範囲。
なんやかんや環と箕作の関係もちょっぴり匂わせつつもあるが、おまけ程度。
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面白かった〜!
3.11の日、私は東京の職場であの地震を体験し、その日からずっとテレビで流れる津波の被害を目にして、その時は大丈夫だと思っていたけど数年後に見た映画インターステラーの津波のシーンで、信じられないほどドキドキして涙が止まらなくなった。全然大丈夫じゃなくて、心には津波への恐怖が植え付けられていたんだよね。
だからやはり、地震が起きたら津波の心配をするし、津波で亡くなる人や行方不明になる人が出ないように願ってやまないし、津波警報が出た時にも結果小さな波しか来なかったとしても文句言ったりしたらダメだよなと思う。
この話はフィクションとのことだけど、きっと日本の科学に携わる人たちは今日も科学の世界で未来の地球を救おうとしてくれてるんじゃないかなと思いました。
しかし準平ちゃんの成長物語としてもよかったー!映像化するとしたら小林虎之介くんが似合うと思いますよ!(贔屓役者を突然推す)
そして伊予原先生、金髪の計算の天才好きだな、と思いましたw -
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短編小説が五編おさまっています。
特に印象に残ったのは、「アルノーと檸檬」
広島県の瀬戸内の島で主人公の正樹は生まれた。家はレモン農家。気難しい父親とは合わず、役者を目指して高校を卒業後に上京した。
今は不動産管理会社の契約社員。
築三十六年の三階建てのアパート「ニューメゾン塚田」は建て替えのため、年内に全戸の立ち退きの必要があった。正樹は立ち退きを説得をする為に、三〇三号室の加藤寿美江の部屋をを訪ねた。立ち退きの話のほかに下の階の住人から苦情も出ていた。
下の階の住人から洗濯物に鳥の糞が落ちてきて困る、寿美江が鳥を飼っているのではないかという連絡があったからだ。
実際に訪ねてみると寿美江はベランダで鳩に餌をあげて保護していた。その鳩には脚環が付いていた。
脚環を頼りにハトの出生や、伝書バトの歴史がわかっていくミステリーになっている。
最後に、ハトは自分が飼われていた家が無くなってしまい、近所の寿美江のベランダに迷い込んで来たということがわかる。
競走馬と同じように伝書バトも優秀なハトの種は売買される事を初めて知った。
ハトは地球の磁力やに匂いを使って家に帰る事を必死に目指す。
当然、海や山を越える長旅では戻ってこれないハトもいる。
視覚や聴覚、味覚の思い出が記憶に残りやすいが、嗅覚の思い出もみんなにあると思う。
潮の香、草木の香、太陽の香・・・
正樹もレモンが自分の家の匂いだった。
私は、自動車のオイルの匂いで父を思い出す。 -
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この夏、ハマってしまった伊与原新さん(*´︶`*)
6冊目になりました。(本屋さんに行っては買い足していて、最新刊も含めあと5冊積んでいます。幸せです。(*´ω`*))
こちらの作品は、新潮文庫nexからの出版になりますので、若い方にお薦めしたいですね。高校生の夏休みこの本に出会えたら、記憶に残る読書体験になると思います。ぜひぜひ、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』も側に置いて、愉しまれてください。(読書好きの中学生や小学校高学年の方にもおすすめしたいですね。(*´︶`*))
タイトルの『青ノ果テ』、
サブタイトルの『花巻農芸高校地学部の夏』。
ーわたし、今回は童話の世界じゃなくて、賢治先生が見ていた風景を描きたいんだよー。と言っていた七夏は、美術室に描きかけの絵を残していなくなります。ー青がね、決まらないの。夜なりかけの空の青がー。ーカムパネルラが死なない世界ー。
序章でキーワードが語られています。本編を読み進めるとそれぞれの過去が結びつき、徐々に紐解かれていきます。
青春、熱を持つ程の思い、絵を描くこと、鉱物、化石、星座、文学(宮沢賢治)、地元の伝統の踊り(鹿踊り)等、心を揺さぶられるものに出会えるといいですね。皆さんの母世代(より少しだけ?上かな、笑)の私も愉しい読書の時間でした。皆さんにとって良い本との出会になりますように。(*´︶`*)