伊与原新のレビュー一覧

  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    子どもの頃、宮沢賢治の作品はよく分からなくて読みにくくいって思っていた。大人になった今も、苦手意識はそのまま。独特の世界観や方言…きっと今読んでも、やっぱり苦手に思うと思う。それでも、この作品を読んで、宮沢賢治の世界を感じたり、影響を与えた場所を訪れてみたくなった。
    登場人物にどんなことが起こっているのか、その真実を知りたいと読み進めた。そして、あぁ、青春っていいな、自分の全てでぶつかっていける情熱も友情も、そんな時間を宮沢賢治の物語と共に過ごせる登場人物たちが少し羨ましくなった。

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    2026年05月09日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    科学的な知見と繊細な人間ドラマが見事に融合した、珠玉の短編集です。一見、無機質に思える「現象」が、実は傷ついた心に寄り添う温かなメタファーとして描かれています。著者の知的な筆致によって、日常の風景が壮大な物語へと昇華されており、知的好奇心を満たしながらも深い癒やしを届けてくれる、稀有な読書体験でした。

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    2026年04月22日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    宮沢賢治「銀河鉄道の夜」の登場人物をモチーフに、高校生3人の一夏を描く。
    深澤くん、最初はちょっといけ好かない感じだったけど、大変な思いをして育ってきたんだな…と。
    三井寺先輩、とてもステキな男子。

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    2026年04月19日
  • ブルーネス

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    東日本大震災後に津波監視システムの開発に取り組む人たちのお話。震災自体はもちろん実際に起きたことだけど、MEIなどの組織やそのあとの八丈島の地震は著者の創作だとか。
    でもいわゆる「地震村」内部のいざこざなんかはリアリティがあった。 津波の被害をなくすという本来の目的そっちのけで組織内の力関係の維持を大事にする描写があったけど、こんなこと書いちゃって大丈夫なんかなと勝手に心配になった。
    研究者といえばただ一心に自然現象に向き合っているイメージしてたから、こんな感じで政治的な難しさがあるのはちょっと意外。国民の命に直結するが故に大量の予算を投入させている研究開発が、本当にこんな状態なら、腹立たしいまである。
    こういう開発のボトルネックは、単純な技術力ではなく、こういう組織の力学的なものなのかもしれない。

    そんな中、このプロジェクトのメンバーは「サイエンスの世界」を諦めてなくてかっこよかった。私は特に照井さんのような科学者でもあり自分で手を動かすエンジニアは本当に憧れる。こ 

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    2026年04月18日
  • 東大に名探偵はいない

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    アンソロジーのテーマになってしまうところに《東大ブランド》の強さを感じる。
    帯の“栄光”と“呪縛”を書き切ったという意味で、結城さんの『いちおう東大です』を推したい。
    結構イヤーな気持ちになるし、心理描写が生々しい。
    まあでも沙耶香の気持ち、分からなくもないんだよなあ。
    もちろん同意はしないけど。

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    2026年04月11日
  • リケジョ!

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    ネタバレ

    同僚に勧められて。リケジョ!というタイトルで損してるかな。そもそも本物のリケジョの皆さんはリケジョと呼ばれるのを好意的に捉えているのか。私はガチガチの文系なのでわからないが…。
    そもそも律の知識の幅が広い気がする。物理学、化学、天文学など…科学者というのはそういうもの?作者もそうなんだろうか。
    初めは日常謎解きミステリーくらいに思っていたが、殺人事件まで出てきてびっくり。物騒な事件にまで小学生が関与していいのか、現場に連れて行くなよ、とか気になってしまう。そのせいで作品の立ち位置が微妙なのかも。最後は律の内面や過去、恵人との恋模様が描かれていたけど、そこまでにあまり描写されていないので唐突感が否めない。日常ほのぼのなのかと思ったら段々裏切られるという点では面白いかな。

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    2026年04月10日
  • 梟のシエスタ

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    伊与原新さん作品の中でもマイナーかもしれない一作?
    お得意の科学要素を絡めたストーリーではなく、大学政治のあるある的な話を物語にしててこれはこれで面白かった!

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    2026年04月03日
  • リケジョ!

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    2026/03/21
    最後の章はとても良かった。
    そこまでのエピソードが少し退屈で、途中で読むのをやめようかと思ったけど頑張って良かった。
    読後感は良いです。

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    2026年03月21日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    生物や地学にまつわる話が多め。
    私は科学が苦手だから流し読みしちゃったところも多いけど、科学の部分が説明ったらしくなく、ほっこり系のストーリーにいい塩梅で組み合わされてたのが個人的にグッド。
    「玻璃を拾う」が個人的にイチオシ。

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    2026年03月16日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    3.5くらい
    著者の八月の銀の雪が大変よかったので、みかけたこちらを読んでみた。
    宮沢賢治については代表作しか履修していない。
    ロードノベルなのかな?賢治を巡る旅を通して少年たちがそれぞれに何か掴んでいく。かつミステリの要素もあり、伏線回収もしっかりしてくれた。
    ラスト、壮多に芯が通ったと感じさせる鹿踊りのシーンはよかった。
    最初の表紙の感じと内容が思ったのと全然違って、不穏な感じから始まり、なかなかの読み応え
    私は根っから文系人間なのだが、科学館がめちゃくちゃ好きであり、サイエンスに憧れがある。この著者の作品はなんだか科学館を思い出させる。さすが地球惑星科学の先生である。

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    2026年02月19日
  • ブルーネス

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    伊予原新氏の小説を読むのは2作目。津波の予知にかかわる人たちの挑戦の物語である。
    センシティブなテーマなので、著者は慎重にリサーチをし、科学的な側面を出して書き進める。理系出身の著者ならではの視点が活かされている。当然ながら根っこには、東日本大震災の津波で亡くなったたくさんの人への思いがある。日本人が共有する痛みである。
    大地震の後の津波の規模を正しく予知し知らせることができなかった失意から、政府の一機関である地震研究会を退職した主人公は、大学の研究室に拾われる。ベンチャー事業家やコンピューターの天才や地質学専門家などと組み、津波予知システムを作ろうとする。手作りの機械は本当に津波を予知できるのか?
    登場人物の数も個性もちょうどよく、話もうまく進んでいくのだが、何しろテクニカルな内容が続くので途中で理解する努力をあきらめてしまった。もちろん、科学の知識が無くても十分楽しめる本ではあるが、はったりと言われないための説明が詳細で、飽きてしまった。
    こういう研究を日々頑張ってくれている人々のおかげで安心して暮らせるのだろう。頭が下がる思いだ。

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    2026年02月16日
  • ブルーネス

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    面白かった。展開も多くダイナミックな作品だった。見知ろうとしたこともない津波や地震のことについて仕組みを知れたし、その文脈にそれぞれキャラクターの想いや過去が折り重なっていて、とにかく満腹になる作品でした。最後、キャラそれぞれが1つに纏まる時の掛け合いや空気感、すごく感動した

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    2026年02月05日
  • 青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)

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    夏の研究旅行を通して得たかけがえのない経験、まさに青春と成長!さわやかな小説でした。宮沢賢治も好きなので、考察パートも楽しかったです。三井寺先輩はとてもよいキャラクター。あれは好きになってしまう。

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    2026年01月26日
  • 月まで三キロ(新潮文庫)

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    アカデミックだけど、どこか心にしんみり来る物語の数々。
     
    超文系で理系学問が苦手な私は個人的且つ自分勝手なアレルギー反応のせいか、少し理屈っぽさが気になって身構えて読んでしまった。
     
    ただ、嫌な感じはしなかったので読み心地の良い作品だと思う。

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    2026年07月15日
  • 梟のシエスタ

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    大学を舞台に繰り広げられる権力争い。きっとどこの大学でも多かれ少なかれ似たようなことが起こっているんだろうと思いながらも、一見無関係と思われることが実は結果を導くための伏線であったり、見事な結末に驚くつつもスッキリした。

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    2026年01月22日
  • 博物館のファントム 箕作博士の事件簿

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    博物館の職員たちのお話です。さらっと読みやすいです。
    自身も大好きな国立科学博物館が一部モデルになっていたので、すぐイメージできました。

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    2026年01月18日
  • 八月の銀の雪(新潮文庫)

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    科学や生物のことが物語に出てくるんですが、私の頭ではピンとこないものもあって、ちょっと読みづらかった。

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    2026年01月17日
  • ルカの方舟

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    ただのミステリではない。
    知的好奇心とロマンをくすぐられる、そんな一冊。

    1通のメールから殺人事件へ、そして火星生物にまで発展してしまうスケールの大きさ。
    生命の起源や火星生物について興味を持つ良いきっかけになった。

    磁場を感知する動物がいることに驚き。

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    2025年12月31日
  • リケジョ!

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    伊与原さんらしい、科学の知識の入ったミステリ。
    リケジョの律が、科学に興味があって、ハンダゴテを持ち歩く理緒とともに、身近でおきた事件を解決していく。
    最後は、律の子供の時の本にまつわる謎で、家庭教師を始めたことと関わってきて、科学の話も多かったけれど一気に読めました。

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    2025年12月22日
  • ルカの方舟

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    人類史を変える謎。真相の解明は、
    一人の天才科学者に託された。

    この理系
    ミステリがすごい!!

    キーワードは「火星」「隕石」「地球外生命体」
    そして「論文捏造」
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    伊与原さんの作品は何作か読んでいますが、
    これはミステリ+理系偏差値低めの私には
    ちょっと難しい部分もあり(苦笑)、
    それでもゆっくり読め進めました。

    火星隕石に生命の痕跡が見つかった。
    その発表が捏造だという告発メールが記者に届く。
    そして研究室の教授が謎の死を遂げる。

    早い段階で事件が起こり、
    物語の中にぐんと引き込まれ、
    そこからどう謎を解いて行くのか…

    テーマは壮大だけど、
    人間にフォーカスが当たると
    途端に狭い世界の話のように見えて。

    終盤は、愛犬の診察待ちで読んでましたが、
    不覚にもあるっときて、慌てて読むのやめました。苦笑

    純粋な好奇心と探究心だけで生きていけたら良いのに。
    と読後に思いました。

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    2025年12月07日