村岡花子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
アンシリーズは全部大好きですが、最も読み返してるのがこの本です。
"アンの友達"の「隔離された家」も大好きなんですけど、ここに入っている「偶然の一致」「ジェーンの母性愛」「失敗した男」「ひとり息子」「ベティの教育」「没我の精神」が大好きで大好きで。
モンゴメリは短編が本当に上手い。短い話の中でキャラ立てと背景と心情とがしっかり表現されていてとても感情移入出来る。
特に「没我の精神」は本当に良い話。これはハッピーエンドでもなく、かと言ってアンハッピーでもない、今で言うメリバなんでしょうけど、理不尽さや家族愛やなんとも言えない不平等の中に成り立つ、もどかしい話なんですが、凄く好きです。あと、当時どれ程天然痘が猛威を奮っていたかよく分かる。
アンシリーズの中でこれだけは電子版でも買って何度も読んでます、
これらが一旦ボツにされた話とは思えないクオリティです。色々曰く付きの本ですが、個人的にはこれを世に出して貰って良かったと思う。 -
Posted by ブクログ
村岡花子 訳 お孫さん姉妹が翻訳編集している。
講談社から2022年に出た装丁が素敵。美しい本。
第一章 レイチェル・リンド夫人の驚き
第二章 マシュウ・クスバートの驚き
第三章 マリラ・クスバートの驚き
アン・シャーリーとの出会い初日、冒頭からここまで読んだだけで、さすが名作、、、あっという間に世界観の虜です。懐かしい気持ち。
第四章 グリン・ゲイブルスの朝
第五章 アンの身の上
第六章 マリラの決心
第七章 アンのお祈り
第八章 アンの教育
アンがグリン・ゲイブルスへ来て二日目の朝から翌日。ここからAnne of Green Gablesがはじまる。もうこの時点でマリラが大好き。アンが愛おしい。
第九章 レイチェル・リンド夫人あきれかえる
第十章 アンのおわび
帰宅する道でアンと手が触れたマリラの感情に涙した。まだまだこれからなのにもうすでに。早々に母になってから読む醍醐味を味わってしまった。
第十一章 アン日曜学校へ行く
第十二章 おごそかな誓い
第十三章 待ちこがれるピクニック
第十四章 アンの告白
いよいよダイアナとの出会い。日曜学校でのピクニックと紫水晶のブローチ。
第十五章 教室異変
ギルバートとの出会い!石版クラッシャー!
第十六章 ティーパーティーの悲劇
第十七章 新しい刺激
第十八章 アンの看護師
ダイアナを思いアンが悩み泣いている姿を見て、原因を探して叱るではなく、愛おしいと思いついつい笑ってしまうマリラにとてつもない愛を感じる。
第十九章 音楽会と災難と告白
第二十章 行きすぎた想像力
第二十一章 香料ちがい
第二十二章 アンお茶にまねかれる
第二十三章 アンの名誉をかけた事件
アンを失うかもしれないと一瞬でも脳裏をよぎったときのマリラの心内。アンを大事に思う気持ちにジンときた。
第二十四章 音楽会
第二十五章 マシュウとふくらんだ袖
パフスリーブのドレスを見たアンの悦び!!挿絵も素敵だった
第二十六章 物語クラブの結成
第二十七章 虚栄の果て
第二十八章 たゆとう小舟の白ゆり姫
アンのやらかしシリーズがたまっていく
第二十九章 忘れられないひとこま
泣いた。アンが周りを幸せにしてる。家に帰ってくることの幸せ。素直にさびしいかったと伝えるマリラにも。
第三十章 クイーン学院の受験
第三十一章 ふたつの流れの合うところ
アンの成長、小さな子どもから娘へと成長した。マリラの涙。
第三十二章 合格者発表
第三十三章 ホテルの音楽会
第三十四章 クイーンの女学生
第三十五章 クイーン学院の冬
第三十六章 栄光と夢
第三十七章 死のおとずれ
第三十八章 道の曲がり角
この約4年間でのアンの成長ぶり、精神的な面はもちろんだけど、見た目的な面においても本当に素敵で、マリラじゃないけど本当に涙を誘う。
アンのシリーズをこのあとゆっくり読んでいきたいと思っているけど、どう考えてもこの『赤毛のアン』が名作すぎでこれを超えることはないだろうなと思う。それでも続編は読みます。
-
Posted by ブクログ
ネタバレめちゃくちゃ面白かったです。読書をしたという気分で満ち溢れています。
言葉古いが話は分かりやすく、章の終わり毎に「これからどうなるんだ?」という気持ちでいっぱいになって、最後は一気読みでした。
それにしても、外見だけでここまでわからないとは。親まで騙されてしまうのか。奇妙な運が重なれば乞食から王にまでなれてしまう。人生とは本当に不思議ですね。
ヘンドンの立場ならブチ切れてもおかしくない態度の乞食のなりをした王子様だけど、へんドンが王子のことを可愛いと思うと、こっちもそう思えてきました。気狂いだと相手にせず、子供に慈愛の気持ちで接した騎士道が、ヘンドンの最後に繋がったのでしょう。あれは見習うべき姿勢です。
トムカンディの父親はろくでもないです。それは間違い無いのですが、かなり難しい問題ですよね。本当の王子に乞食のひもじさや苦しさ、荒々しさはわかるわけがない。そうでないといきていけない。確かに品はないが、彼らだって感情を持って人間として生きているという事を知ってしまうと、何とも言えない気持ちになりました。
小学生でも高学年の子なら面白く読めると思います。中学生から大人まで誰にでも本当にオススメできる良い作品でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ母からの愛情をほとんど受けられないで育ったエルノラは、町の高校に入学するが、進学に反対していた母は学費のことも教科書のことも教えてくれず、さえない通学服で初日から大恥をかいて帰ってくる。
最初からもう可哀想で、継母かと思ったし、訳したのが村岡花子だけにもしかして孤児?と疑ってしまった。
しかし、エルノラはこんな事でめげない。この後もたびたび苦難に襲われるが、見事に打ち勝つ。そして隣人であるウェスレイとマーガレット夫妻をはじめ、周りの人にエルノラを助けずにはいられない気にさせる。エルノラは意地悪な母に育てられたのに真っ直ぐで明るく生命力にあふれている。負けん気が強く誇り高い。それが母との共通点なだけに親子喧嘩は怖いくらい熾烈。赤毛のアンを彷彿とさせる。
だが、父が沼で溺死した原因を知った母は突然エルノラへの態度を改める。エルノラに協力する。本当は娘が可愛くて仕方なかったのだ。裁縫でも料理でもなんでも出来る人だった。そこへ登場するのが、病み上がりでもかっこいいフィリップ。エルノラとの共通点は蛾の収集。フィリップには婚約者がいることを知り、友人として接するエルノラ。やがて、別れの時がくる。お互いの思いに気づかないまま。
「そばかすの少年」に出てくる名前がいくつも出てくるので、出来たらそちらを先に読むと、より楽しめます。
鳥のおばさんが、自分の境遇と似ているエルノラに、この先、何者になるかは自分次第だから努力を惜しまないで、と伝えるところが良かった。その後のエルノラの生き方にも影響を与える言葉だった。読んでよかった。何回も読みたい本。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ「リンバロストの乙女」を読み始めてから、こちらが先だった、と気づき、慌てて電子図書で購入して同時並行で読んだが、どちらも良かった!
主人公のそばかすはシカゴの孤児院で育ち、独り立ちするために材木屋に自分を売り込む。片手がないことから、支配人マックイーンは断るつもりだったが、そばかすの真っ直ぐな心意気に胸を打たれて森の木を盗賊から守るため見回りをする仕事を与える。誰もいないリンバロストの沼地をたった一人で守るのは大変だったが恐怖に打ち勝ち、次第に美しい自然に魅せられていく。また、素晴らしい自然の生き物の写真を撮る鳥のおばさんやその姪であるエンゼルと出会い、ますます仕事に精を出すようになる。リンバロストの森には高級家具に使うのにぴったりの木が何本もあり、盗賊に狙われていたので。
リンバロストの自然の素晴らしさが何度も描かれ、動物や鳥、昆虫などの様子が詳しく描写され、行ってみたいと思わされる。
一番大事に描かれているのは、そばかすの孤独とエンゼルへの思慕、愛する気持ち。当時としては絶望的なほどの身分違いの恋心が切ないほど描かれ、泣きそうになる。また、あまりにもそばかすが正直でいい人なので、マックイーンも彼を息子として愛おしむ。
読者は誰もが、そばかすには幸せになって欲しいと願うのではないか。こんなふうに生きたいと思わせる。ぜひ中学生前後の若い人に読んで欲しい。