村岡花子のレビュー一覧

  • アンの愛情―赤毛のアン・シリーズ3―

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    アンシリーズの3巻目。
    青春を謳歌するきらきらなアンがまぶしい一冊。
    アンとギルバートにはやきもきしたし、奔放なフィルがまさか!の堅実すぎるルートを選ぶのにはなんだか感動して胸が詰まってしまった。フィルに幸あれ!
    本当に人は変わるよなあ。
    アンシリーズを通して、普遍的な金言至言があちこちにちりばめられていて、時代を超えて胸を打つ。

    村岡花子さんのクラシカルな翻訳を読んでいるとタイムスリップした気分が味わえてデジタル・デトックスには最適である。スマホなんて見てないで袖がふくらんだドレス着たりイチゴ水(これは1巻だが)を飲んだり猫と遊んだりして過ごしたいものだ。

    そして、アンとギルバートの行く

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    2025年05月27日
  • リンバロストの乙女 下

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    面白かった。下巻はロマンス編といったところだった。なんだろう。清く正しいロマンスなのだけど、読む方も素直に読めた。こういう恋愛に憧れていた頃を思い出した。恋に恋する時代を経て、普通に色々あって、今また新たな気持ち、新鮮さをもって読めることに感謝したくなる。それにしても、お母さんはなかなかエキセントリックでDV気質満載。ちょっとえっと思う所が上巻には多かったけど、下巻は良き理解者に変貌していた。その変貌ぶりもある意味エキセントリックだったなぁ。こういう世界で生きていきたい、と現実逃避的に思う。とても良い読書体験ができた。

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    2025年05月23日
  • リンバロストの乙女 上

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    ネタバレ

    懐かしい感じのする本。氷室冴子さんのマイディアを読んでから読みたかった本。ついに上巻を読み終えた。期待を裏切らない、好きな世界観。女子高生が蛾を集めて学費と生活費に充てるという現代ではありえない設定も100年以上前の時代だと思えば、すんなりと受け入れられる。洋服の細かい描写、ヘアスタイル、お菓子やお料理。そして、自然。何だろう、確かに好きなものが全部詰め込まれている。主人公のエレノアの出来すぎている感じも全然嫌にならない。(ちなみに、いいこと探しのポリアンナは苦手だった。)母親の完全に虐待な対応は読んでいて、胸が痛むけれど、当時この描写が問題になっていないのだから、よくあること、とまではいかな

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    2025年05月20日
  • 赤毛のアン

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     わたしが初めて赤毛のアンを読んだのは少し遅くて、中学1年生の時でした。
     風邪をひいて熱が出て2日寝込んだあと、熱が下がって暇を持て余していたわたしに、母が夕飯の買い物のついでに本屋さんで赤毛のアンの本を買ってきました。

     一気に魅力に取りつかれて読み込んだ結果、また熱が出ましたw
     でも、これは風邪のぶり返しだけでなく、知恵熱みたいなものも混ざっていたと思います。

     さて、4月からNHKのEテレで再アニメ化されて、毎週土曜日の午後6時25分に『アン・シャーリー』というタイトルで放送されています。

     今日は第六話「赤毛くらい、いやなものはないと思っていたの」が放送されました。
     黒髪に

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    2025年05月10日
  • 赤毛のアン―赤毛のアン・シリーズ1―

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    ネタバレ

    赤毛のアンがこんなに面白かったとは!
    言葉の洪水。アンは話し始めるのに、まず2ページくらい妄想を語る。目にするちょっとした事から盛大なファンタジーが展開して、予想外でめちゃくちゃ面白い。
    頭の中にイマジナリー・アンがいれば、変わり映えしない・ストレスばかりの毎日でも彩り豊かになるのでは。これから実践したい。
    子供の頃に読んだら、かなりポジティブに影響を受けたのではないかと思う。ちょっと残念。

    ただ、もうマリラぐらいの自分が読むと、アンの豊かな感受性から来る世界のきらめきも、愛情豊かな家族と周囲の人間関係も、かけがえのないいっときのものだとわかっていて。マリラと一緒で、幸せが身にしむほど泣きた

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    2025年05月04日
  • 赤毛のアン

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    村岡花子訳の抄訳本を底本にして抜けている部分を補い改訂した愛蔵版。

    アンの喜怒哀楽の感情の豊かさを楽しみ、詩的な言葉から想像する情景の美しさにうっとり。アンをとても愛していて愛を伝えるマシュウと愛を言葉にできないマリラがとてもいい。マリラがアンの成長を嬉しくも寂しく思う気持ちに共感。

    いちご水に腹心の友というレトロな言葉が心地良い。北澤平祐さんの装画と見返しがとても素敵。

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    2025年04月28日
  • アンの娘リラ―赤毛のアン・シリーズ10―

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    原題:Rilla of Ingleside、炉辺荘のリラ

    原題の通り娘のリラの目線から物語は描かれている。
    のどかで平和だったカナダの田舎の町が戦争によって色褪せたようなイメージだった。大変な中でもリラはたくましく成長した。読み終えて清々しい気持ちになった。

    【赤毛のアンシリーズを全て読み終えて】
    アンの目線で書かれているのは2巻までではないでしょうか。アンが2行くらいしか出て来なかった巻もありました。
    それはさておき。カナダの景色をずっと思い浮かべながら読む事ができました。
    この物語が1908年頃に書かれていた事に驚きます。

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    2025年03月31日
  • 赤毛のアン―赤毛のアン・シリーズ1―

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    プリンスエドワード島に行く機会があり、その直前に初めて読んだ。子供向けの話かと思っていたら、家族や人の温かさが詰まっていて号泣。またすぐ読み返したくなった

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    2025年03月08日
  • 虹の谷のアン―赤毛のアン・シリーズ9―

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    牧師館の子どもたちの「自分を育てるのは簡単なことさ!」というフレーズに胸をえぐられる思いがした。
    その子どもたちの5倍は生きているけれど今からでも自分を成長させる努力を続けたい。

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    2025年02月19日
  • 赤毛のアン

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    新潮文庫の赤毛のアンシリーズを母が持っていて小さい頃から家にあったのに、字が小さすぎるのとフォントが昭和っぽい明朝体のためになかなか読みきれず、悔しい思いをしていたところ、この可愛い新装版を見て今度こそ読んでみようと手に取った本作。
    村岡花子さんのお孫さん姉妹が翻訳を編集されたこともあり、とても読みやすかったです。

    アンの豊かな感性とグリン・ゲイブルスの美しい自然描写が、噂に聞いて想像していたよりも見事で、それだけで心が満たされた気になりました。

    話の緩急ももちろん面白く、せっかく実家に続きがあるので今度こそ新潮文庫の村岡花子さん完訳に挑戦してみます。

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    2025年01月01日
  • 赤毛のアン

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    男の子と間違われてグリーン・ゲイブルズに引き取られたアン・シャーリー。その奔放な性格や空想に、周囲の人は魅入られていく。

    名著「赤毛のアン」 を初めて読みました。 中村佐喜子さん訳です。
    とにかくアンの空想や、アヴォンリーの季節の風景の描写が素晴らしくてとても素敵な読書体験でした。名著といわれるのなるほどという感じです。アンのまっすぐな性格や豊かな空想力は、大人になったら沁みてきますね。しかし今だとADHDとかに分類されてしまうのでしょうか。ギルバートとのツンデレな恋もよかったです。
    昔見ていたアニメの場面がごく断片的に記憶に残っていて、それがつながっていくのも面白い体験でした。アニメもまた

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    2024年12月30日
  • パレアナの青春

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    『少女パレアナ』は子供時代に読んでいたのにどうしてもっと早く読んでいなかったのかと少し悔いながら手に取ったが、これは大人になってからだからこそ面白さを感じられる作品だったように思った。

    前半は少女時代のパレアナの物語の続き。不幸と憂鬱に固く心を閉ざしてしまっている人の元にパレアナが光を連れてくる。
    後半は大人の女性となったパレアナとそれをとりまく人々の物語。パレアナの成長した姿は彼女らしさを失わないまま、素敵なしっかりした大人の女性になっていて、実際的な面も増え、うれしいような、寂しいような。

    少女時代のパレアナが初めて『喜びの遊び』をうまくできない事態に直面するのが印象的であった。どうに

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    2024年12月23日
  • 青い鳥文庫 赤毛のアン(1)

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    ネタバレ

    小学生の頃に見て面白かった記憶があり久しぶりに読んでみました。やっぱりアンの想像力豊かなとこ素敵( ˶'ᵕ'˶)マシュウおじさんがアンのためにふくらんだ袖の服をプレゼントする所好きです。でも最初熊手買ってきちゃうとこも可愛くて!!プレゼント渡すシーン(アニメ版)をさっき見てたらとりあえず号泣してました( ⸍ɞ̴̶̷ ·̫ ɞ̴̶̷⸌ )笑
    青い鳥文庫さんのは挿絵も可愛くてそこも魅力的。

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    2024年12月18日
  • 赤毛のアン

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    ネタバレ

    カラーイラストたっぷり。冒頭には子どものわくわくをかき立てるように仕立てられた開くタイプの装丁がしてある。舞台の元になった地の写真もあり。読み飽きないように細かく章立てしてある。長編の抜粋だが違和感なく読める。
    底抜けに明るい天然主人公の陽気な話かと思ったら、最後は泣かされた。
    現代にも通じるような、差別とかコンプレックス、生まれもった環境、病気や死という避けがたい苦しみの中、希望を胸に生きるアンに力強さを感じた。

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    2024年12月08日
  • アンの愛情―赤毛のアン・シリーズ3―

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    アヴォンリーに来たばかりの時と比べてだいぶ面白味のない娘になってしまったが、大学時代の瑞々しさや躍動感を眩しく感じながら読んだ。
    次巻も楽しみ。

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    2024年11月29日
  • 青い鳥文庫 赤毛のアン(1)

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    本当に大好きな作品。というか、アンという女の子が大好き。この作品を面白くないという人がいたら、「想像力がなくてつまらない人だわ」と言ってやりたい

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    2024年11月23日
  • アンの青春―赤毛のアン・シリーズ2―

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    第1集の「赤毛のアン」もそうでしたが、生きていく上での振る舞いや人との接し方など、今の生活にも活かせるものばかりでした。
    この巻も終わりはギルバートとのやりとりでした。
    やはりアンにとって大切な人という位置づけなのでしょう。次巻に期待。

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    2024年11月21日
  • 赤毛のアン―赤毛のアン・シリーズ1―

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    どうあがいてもマリラ目線の年齢となりました。
    こんなにも愛を注いでいたんだなと、マシュウ、マリラと同年代だからこそわかる事ばかりでした。
    読み直して良かったです。

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    2024年11月12日
  • 赤毛のアン

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    およそ20年ぶりに読みました。
    アンってこんなに喋る子だったっけ!?というのが最初の感想。(笑)
    すっかりストーリーを忘れてました。
    アンの空想が愉快で尚且つ美しくそれを想像して読みましたが見事にマリラやマシュウと同じように虜になりました。
    途中から大人になっていく過程で空想をすることが減っていくアン。そういうば私もいつしか子どもならではの空想をしなくなったなと思い出しました。
    久々に読めて良かったです。

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    2024年10月30日
  • べにはこべ

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    著者は、安楽椅子探偵の先駆けとも言われる『隅の老人』を書いた、ハンガリー生まれの英国女性作家。1905年発刊の本作は、宝塚の上演作品になったり、訳者は『赤毛のアン』で有名な村岡花子さんということで、てっきり女性向けラブロマンス小説かと躊躇していました。しかし、フォロワーさんお気に入りの本とのことで読んでみましたが、いい意味で期待を裏切る内容でした(natsuさんに感謝)。

    時は、貴族たちが次々と断頭台に送られるフランス革命下。彼らを救い出してイギリスに逃亡させる”べにはこべ”なる秘密結社が活躍していました。ある時、イギリスのパーシイ卿に嫁いだフランスの花形女優だったマーガリートは、親同然に慕

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    2024年10月27日