村岡花子のレビュー一覧
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アンシリーズの3巻目。
青春を謳歌するきらきらなアンがまぶしい一冊。
アンとギルバートにはやきもきしたし、奔放なフィルがまさか!の堅実すぎるルートを選ぶのにはなんだか感動して胸が詰まってしまった。フィルに幸あれ!
本当に人は変わるよなあ。
アンシリーズを通して、普遍的な金言至言があちこちにちりばめられていて、時代を超えて胸を打つ。
村岡花子さんのクラシカルな翻訳を読んでいるとタイムスリップした気分が味わえてデジタル・デトックスには最適である。スマホなんて見てないで袖がふくらんだドレス着たりイチゴ水(これは1巻だが)を飲んだり猫と遊んだりして過ごしたいものだ。
そして、アンとギルバートの行く -
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ネタバレ懐かしい感じのする本。氷室冴子さんのマイディアを読んでから読みたかった本。ついに上巻を読み終えた。期待を裏切らない、好きな世界観。女子高生が蛾を集めて学費と生活費に充てるという現代ではありえない設定も100年以上前の時代だと思えば、すんなりと受け入れられる。洋服の細かい描写、ヘアスタイル、お菓子やお料理。そして、自然。何だろう、確かに好きなものが全部詰め込まれている。主人公のエレノアの出来すぎている感じも全然嫌にならない。(ちなみに、いいこと探しのポリアンナは苦手だった。)母親の完全に虐待な対応は読んでいて、胸が痛むけれど、当時この描写が問題になっていないのだから、よくあること、とまではいかな
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わたしが初めて赤毛のアンを読んだのは少し遅くて、中学1年生の時でした。
風邪をひいて熱が出て2日寝込んだあと、熱が下がって暇を持て余していたわたしに、母が夕飯の買い物のついでに本屋さんで赤毛のアンの本を買ってきました。
一気に魅力に取りつかれて読み込んだ結果、また熱が出ましたw
でも、これは風邪のぶり返しだけでなく、知恵熱みたいなものも混ざっていたと思います。
さて、4月からNHKのEテレで再アニメ化されて、毎週土曜日の午後6時25分に『アン・シャーリー』というタイトルで放送されています。
今日は第六話「赤毛くらい、いやなものはないと思っていたの」が放送されました。
黒髪に -
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ネタバレ赤毛のアンがこんなに面白かったとは!
言葉の洪水。アンは話し始めるのに、まず2ページくらい妄想を語る。目にするちょっとした事から盛大なファンタジーが展開して、予想外でめちゃくちゃ面白い。
頭の中にイマジナリー・アンがいれば、変わり映えしない・ストレスばかりの毎日でも彩り豊かになるのでは。これから実践したい。
子供の頃に読んだら、かなりポジティブに影響を受けたのではないかと思う。ちょっと残念。
ただ、もうマリラぐらいの自分が読むと、アンの豊かな感受性から来る世界のきらめきも、愛情豊かな家族と周囲の人間関係も、かけがえのないいっときのものだとわかっていて。マリラと一緒で、幸せが身にしむほど泣きた -
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新潮文庫の赤毛のアンシリーズを母が持っていて小さい頃から家にあったのに、字が小さすぎるのとフォントが昭和っぽい明朝体のためになかなか読みきれず、悔しい思いをしていたところ、この可愛い新装版を見て今度こそ読んでみようと手に取った本作。
村岡花子さんのお孫さん姉妹が翻訳を編集されたこともあり、とても読みやすかったです。
アンの豊かな感性とグリン・ゲイブルスの美しい自然描写が、噂に聞いて想像していたよりも見事で、それだけで心が満たされた気になりました。
話の緩急ももちろん面白く、せっかく実家に続きがあるので今度こそ新潮文庫の村岡花子さん完訳に挑戦してみます。 -
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男の子と間違われてグリーン・ゲイブルズに引き取られたアン・シャーリー。その奔放な性格や空想に、周囲の人は魅入られていく。
名著「赤毛のアン」 を初めて読みました。 中村佐喜子さん訳です。
とにかくアンの空想や、アヴォンリーの季節の風景の描写が素晴らしくてとても素敵な読書体験でした。名著といわれるのなるほどという感じです。アンのまっすぐな性格や豊かな空想力は、大人になったら沁みてきますね。しかし今だとADHDとかに分類されてしまうのでしょうか。ギルバートとのツンデレな恋もよかったです。
昔見ていたアニメの場面がごく断片的に記憶に残っていて、それがつながっていくのも面白い体験でした。アニメもまた -
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『少女パレアナ』は子供時代に読んでいたのにどうしてもっと早く読んでいなかったのかと少し悔いながら手に取ったが、これは大人になってからだからこそ面白さを感じられる作品だったように思った。
前半は少女時代のパレアナの物語の続き。不幸と憂鬱に固く心を閉ざしてしまっている人の元にパレアナが光を連れてくる。
後半は大人の女性となったパレアナとそれをとりまく人々の物語。パレアナの成長した姿は彼女らしさを失わないまま、素敵なしっかりした大人の女性になっていて、実際的な面も増え、うれしいような、寂しいような。
少女時代のパレアナが初めて『喜びの遊び』をうまくできない事態に直面するのが印象的であった。どうに -
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著者は、安楽椅子探偵の先駆けとも言われる『隅の老人』を書いた、ハンガリー生まれの英国女性作家。1905年発刊の本作は、宝塚の上演作品になったり、訳者は『赤毛のアン』で有名な村岡花子さんということで、てっきり女性向けラブロマンス小説かと躊躇していました。しかし、フォロワーさんお気に入りの本とのことで読んでみましたが、いい意味で期待を裏切る内容でした(natsuさんに感謝)。
時は、貴族たちが次々と断頭台に送られるフランス革命下。彼らを救い出してイギリスに逃亡させる”べにはこべ”なる秘密結社が活躍していました。ある時、イギリスのパーシイ卿に嫁いだフランスの花形女優だったマーガリートは、親同然に慕