村岡花子のレビュー一覧
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これは世代を超えて読まれるべき本。子供の頃に読む事と大人になってなから読む事で意味が変化する本。基本的には童話の部類だろうけどそれだけでは無い尊さがある。そして子供向けの童話として短くされる時にトムの部分が大幅に削られる理由がよくわかった。トムはほぼゴージャスさを述べているばかりだ。つまりはその辺りは物語がないのだ。トムは毎日豪華に暮らしましたで終了してしまう。トムは王ではないから政治に携わるような動的なストーリー展開も発生しないし。トムの部分はエドの苦労を引き立てる為に存在する及び読み手を幸せな空想に耽らせるフェーズであってストーリーの大きな動線ではない。いやー、とにかくマイルス良過ぎだなぁ
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アンシリーズの第4弾。
私が赤毛のアンシリーズにはまってるという話をしたら、職場の友人が実家に揃っているというアンシリーズを持ち帰ってきてくれた。
今回の話は、題名の通り、アンのまわりの人々のお話。
アンは出てこないので、実はあんまり期待せずに読んだら、大当たり。
アンを主人公にしたものに劣らず、むしろ短編で様々な人々の暮らしが書かれてある分、中だるみもなくテンポよく読めた。
これを読んで、アンだけでなく、このモンゴメリという作者の描く人物はなんと魅力的なことか。この魅力的、とは完全な、という意味ではない。
とっても人間味にあふれているということ。
特に、この本ではユーモアのセンスが抜群に -
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アンの好きなところは本当にたくさんあって、正直私の語彙力では表しきれない。
一巻よりも大人になって、素晴らしい理想を持っていてもやっぱり現実では理想通りにはいかないし、アンが子供の時に大人に言われて嫌だと思っていたことを言ってしまったり、そういうことがちゃんと描写されているのがすごく好きだし、アンの人間としての深みを感じる、とおもう。
ヨナの日の場面、小学生の頃に読んでいたその瞬間とか、その話をお母さんに話していたのとか、思い出した。赤毛のアンを通して幼い頃の自分にも出会えるのが、ただのお気に入りの本というよりももっと大切な、人生の相棒みたいな存在だと思う。 -
Posted by ブクログ
小学生の時に青い鳥文庫で熱中してた赤毛のアン、村岡花子さん訳のが読みたくて、最初から全部読み返すことにした!!
私が読書好きになった原点でもあり、ずっと心の1番奥の方にある作品。
社会人になった今改めて読むと、毎日の生活を楽しもうという姿勢が失われていたことに気づいた。アンの発言、考え方、ページを捲る度に驚かされてばかりで、当たり前だけど小学生の頃と変わってしまったと思った。
あとは、マシュウの章は、今年親友を亡くしたことと重ねて、すごく悲しかったしアンに共感しながら読めた。
とにかくアンが愛おしくて愛おしくて、読んでる間じゅうずっと幸せな気持ちになって、私も人生がんばろうって思える。 -
Posted by ブクログ
中学1年生のとき、朝の10分間読書のために、母にシリーズで買ってもらった思い出の本。
きっかけは、朝ドラ「花子とアン」。
翻訳家の村岡花子さん(役・吉高由里子さん)が、戦時中に、赤毛のアンの原作を大事に抱き抱えて防空壕へ逃げ込むシーンを観て、「これは絶対に読まなきゃ」と思った。
赤毛のアンは日本でも多く翻訳されて出版されているけれど、村岡さんがどんな想いで原稿を守り抜いたのか、その背景をドラマで知れたからこそ、彼女の言葉でこの名作を読んでみたいと思った。
児童文学書だが、彼女が訳したあの表現は幾つになっても、私を色鮮やかな想像の世界に連れてってくれるはず。