村岡花子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズ1を読んでから1年以上経ってしまったが、続篇を読み始めたら、何故もっと早く読まなかったのかと、やはり後悔した。
天真爛漫で空想好きな、ポジティブ詩人の「アン・シャーリー」にかかれば、気難しい隣人の「ハリソン氏」も、アンの生徒「アンソニー・パイ」も、双子の片割れ「デイビー」さえも、その素敵な人柄に魅きこまれる。
もちろん、最初から上手くはいかないけれど、アン自身、人には欠点がある方がより魅力的だということを知っているので、相手を信じ思いやる気持ちや、優しさがだんだんと伝わっていく。その過程が丁寧に描かれていて納得させられるし、ユーモラスに展開する点が多いのも、読んでて明るい気分になって良い。私自身がアンの影響を受けているかのようです。
マリラの体調は心配だったが、相変わらず、アンとの、お互いタイプの異なる故の、ユーモア溢れるやり取りも健在で良かったし、時折、本当の母親以上の愛も感じられて、ホロリとさせられた。マリラは照れ屋で、なかなか本音を見せないところが、逆に愛らしくて良いのですよ。
また、カナダのプリンス・エドワード島の自然の美しい描写は、毎回想像するだけで楽しくて、文章でこれだけ美しいと思わせてくれるのは、すごいと思います。
物語自体は、アンが16歳になり、教師として子供たちとふれ合うことで、空想好きはそのままでいながら、大人へと少しずつ変わっていく、しっかりした一面も持ち合わせていく描写も出てきて、前巻とはまた異なる魅力も発見出来ます。ダイアナとの友情も素晴らしい。
それに加えて、アンの、「何事も思うようにならないが、悪いことも必ず期待どおりに起こるわけではない。」なんて言葉を読むと、哲学的な響きも感じられて、すごく励まされます。 -
Posted by ブクログ
ナイチンゲールの伝記
ナイチンゲールは裕福な家庭に生まれたものの、自分は幸福ではないと思っていました。
では、本当の幸福とは何なのか?
それは人それぞれ感覚が違いますから、これといった答えというのはないんです。
それがただ、ナイチンゲールの場合は人を助ける事が幸せだと感じたんですね。
皆さんの場合はそれが違って、もしかしたらお金持ちなのが幸福だと感じる人もいるかもしれない。
もしかしたら生きていることを幸福だと感じる人もいるかもしれない。
でも、良いんです。
別にナイチンゲールみたいにしないといけないわけでわないんです。
感覚は人それぞれだから。
いたずらをするのが幸福だと思っても良いんです。
でも、必ず偉い人みたいにやらなきゃいけないと思うのはやめてください。
それだけは、やめてください。
一度きりの人生、楽しめなくなっちゃうから。 -
Posted by ブクログ
〝けっきょく、一番、幸福な日というのは、すばらしいことや、驚くようなこと、胸の湧きたつようなできごとがおこる日ではなくて、真珠が一つずつ、そっと糸からすべりおちるように、単純な、小さな喜びを次々にもってくる一日一日のことだと思うわ〟(276p)
アンの物語に流れている幸福感が凝縮されている言葉だなと思った。
何気ない日々の幸せを十二分に受け取り、味わえるアンが大好き。
アヴォンリーで小学校の先生になったアン、ポールをはじめとする児童たちや双子のドーラとデイビーとの奮闘ぶりが面白く。特にデイビーの奇想天外で先が読めない行動発言に笑った。
アンがポロポロ泣いてしまうシーンにハッとしたり。怒るよりよっぽどまっすぐ伝わるのかな。
ミス・ラヴェンダーのお家のシャーロッタ4世、私の中のイメージでは「かぐや姫の物語」の侍女なのです…なぜと自問中…(笑)
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Posted by ブクログ
ネタバレレドモンドでの大学生活のお話。
引き込まれて毎晩どっぷりアンの世界で暮らしてた!
新たな登場人物フィルはかなりパンチの効いた友達で、最初クラッとしたけどどんどん魅力的になってよかった。
パティの家で自分も暮らしてる気分が味わえた(o^^o)
ギルバートから「えっ、そんな言葉を⁈」というような悪口出たり、ダイアナが大胆なことしてアンと共に目をチカチカさせたりと、これまでの登場人物たちのまた違った一面も見られてよかったな。
愛ってなあに?がテーマと思われるこの作品、肝心なアンだけがギルバートへの気持ちに全く気づいてなくて、だけど他の人の話の要はだいたいギルバートに繋がることだらけで、「ちょっとアン!あんたの心にも刺さっているんじゃないの!気づいて気づいて!!」とフィルやダイアナ、マリラやリンドおばさんと同じ気持ちで終わりまでハラハラひやひやさせられた。
引っ張って引っ張って、ようやく本心に気づくアン…なかなか鬼なことをなさる…。
ギルバート、がんばったね…。よかった…。゚(゚´Д`゚)゚。
ダイアナの結婚式に子ども時代を思ってうるうるしたり、ポールやデイビーがだんだん大人になってたりに少し寂しくなったりと、3倍4倍に楽しい時間でした。
フィルがクリーム色の絹地にバラの蕾を刺繍したドレスを着たアンの姿を想像してうっとり。見てみたいな。 -
Posted by ブクログ
三月の青と銀色のある日の暮れ方
こんな言葉がちりばめられていて、舞台のプリンスエドワード島へのあこがれがつのる。
単純な家庭の物語なのにひきこまれ、すいこまれ、つい開いて読みたくなる。
子どもの頃も好きな本だったが、大人になって読み返して、違うものを読んだかのように響きに違いを感じた。
最近はの人は読んでもこの響きを感じないのかもしれない。
人気はなさそうで、書店でも見かけることは減ってきたが本屋大賞やベストセラーよりも面白いとおもう。
いいものを読んだと思える本のひとつだった。
物事がシンプルであっても退屈でない、重なりあう美しい日々のくらしがたくさん出てきて憧れてしまう。村岡花子の翻訳が絶品である。
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Posted by ブクログ
ネタバレまず『Anne of Green Gables』を生み出してくださったルーシー・モード・モンゴメリ女子に感謝を。
『赤毛のアン』として日本で初めて出版しシリーズ10冊を私たち読者に届けてくださった村岡花子さま、関係者の皆様に心から感謝を。
第一次世界大戦下のアンと周囲の人々の生活をアンの末娘リラを女主人ヒロインに据え描かれる。
『リラはあまり突然に、そして完全に、この新しい世界へ移し植えられてしまったので、自分でわからないほど当惑してしまった。』(作中引用)
全くその通り。
現実では新型コロナで生活は一変してしまった。
戦争と比べるべきではない。
しかし、こういう現実だからこそ、今こそ今作は読まれるべき作品だ。 -
購入済み
アンシリーズは中だるみする箇所もありましたが、これはラストなだけあって、面白い展開でした。
喜怒哀楽あったけど、ラストの一行が面白くもジーンとする内容です。
さすがモンゴメリです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ旧版の「虹の谷のアン」は子供の頃に何度も
読んでおり、大人になってからも1度ぐらいは
読んではいると思う。
ただ私の中で、他のアンシリーズの作品に比べて
あまり重要視されていない位置づけであった。
今回こちらの改訂版を読んでまず驚いたのが
旧版の3倍ぐらいの厚みがあったこと。
それゆえに旧版ではだいぶ端折られてる部分が
あるということが分かり、新たに読める部分に
楽しみを見出すことが出来た。
文字が大きいことも嬉しい。
今回読んでみて、全体的にどこをとっても大変面白く、
モンゴメリらしいユーモアに溢れた著作であることを
改めて実感した。
牧師館の子供たちをはじめとする登場人物は、
それぞれ存分に個性を発揮して生き生きと描かれている。
特殊な家庭環境の中でも自分たちのできる範囲で
なんとか良くしていこうとする牧師館の子供達の
いじらしさ。しかしそのために思いがけない騒動に
発展してしまう様は微笑ましく、時にお腹を抱えて
笑ってしまうほど面白い。
子供の純粋な動機から生まれる行為は、
基本的に善人で情深いグレン村の人々の生活に
良くも悪くも彩を添えていく。
なんだかんだ言っても子供たちは村の宝物。
そして、子供達の発言や行動を通して、
大人の凝り固まった常識や偏見によって
見失いがちな本質があることに気付く機会を
与えているところは、モンゴメリ自身が
意図しているところなのかもしれない。
特に好きだったエピソードは、後半に出てくる
アンの演説とそれを聞いたミス・コーネリアの
素晴らしい反応である。
アンの演説が本当に胸を打つものであることは
もちろんのこと、ミス・コーネリアがアンの言葉を
心底素直に聞き入れ、自分を恥ていることを
正直に語るシーンは何度読んでも本当に感動的だ。
私はこういう大人でありたいと思う。
この名シーンは旧版にはない部分だったので、
改めて改訂版を翻訳してくださったことに
心から感謝したい。
旧版しか読んでいないアンファンにはぜひ
改訂版も読んでほしいと心から思う。
楽しめること請け合いの一冊である。