水野和夫のレビュー一覧

  • シンボルエコノミー 日本経済を侵食する幻想

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    ひたするROEの増加による資本の蓄積だけを重視するシンボルエコノミーに侵された現在。
    経済ニュースも株価株価。
    1976年生まれロスジェネとしては、シンボルエコノミーだけが悪とは一概に思えませんが。
    とはいえFIREになるには、な本が売れる社会も理解できん

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    2025年03月20日
  • シンボルエコノミー 日本経済を侵食する幻想

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    後半だいぶ読み飛ばしてしまったが、一貫してGDPに代表されるリアルエコノミーと金融資産残高で代表されるシンボルエコノミーという整理で今起きてる格差拡大の現象とその背景を説明されている。リアルは生活が豊かになり定常状態、それで分配と自由があれば幸せなのに、シンボルの強欲のせいで苦しくなっている。だいぶ理解が進んだ。シンボルに規制もそうだが、リアル側でシンボルに影響されないようにする仕組みを考えられると良い。

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    2024年12月19日
  • 別冊NHK100分de名著 「平和」について考えよう

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    *フロイト
    死の衝動を飼い慣らすには:ギャンブル、ゲーム、マンガ、スポーツ、お笑い
    中井久夫『「意地」の心理』。日本人は目的がある時ではなく、意地になった時に一番粘る。戦争は過程(プロセス)、平和は状態。プロセスには目的、意義、戦略がある。期限もある。

    *ブローデル『地中海』
    現代と相似をなす16世紀の地中海。格差を必須とする資本主義。

    *井原西鶴『日本永代蔵』
    江戸260年の平和とは

    *ヴォルテール『寛容論』
    理想主義、素朴主義。理性的になれないからこそ、ヴォルテールは理解されない。

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    2024年10月28日
  • これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講

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    全体的に横文字が広く多く使われていた印象。
    それなのに文学代表の平野啓一郎さんの文章はスッと入るし、本人の半生を知れてファンとして棚ぼたでした。
    最後の人類学代表の山極寿一さんの話は為になった。猿になる前に村に定住しようかなと思った

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    2024年09月27日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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    高校生の娘が、ある日「模試の国語の問題文が面白かった」と言って見せてくれたのが、大澤真幸の文章だった。人が未来のために、あるいは他人のために努力するのはなぜか、というテーマの文章だった。それではと、大澤真幸の本を買ってみたのであった。

    しかし、読んでみて気付いたのだが、僕は経済にとんと興味がなく、内容にはなかなか夢中になれなかった(買う前に気付け)。

    それでも、グッとくる部分はあった。
    あるパラグラフのタイトルが、「桐島なき世界をいかに生きるか」だったのだ。
    もちろん、桐島とは、映画「桐島、部活やめるってよ」の、桐島である。

    運動神経抜群で、勝ち組の代表だった桐島が、突如僕たちの世界から

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    2024年07月14日
  • 資本主義の終焉と歴史の危機

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    資本主義の目的である拡大と成長のための侵食先が欠乏していき、そして金利の低下から資本主義の終わりと未来への警告を唱える一冊。
    ルターとスノーデンを同列に考えるなど、ちょっと強引かなと思うところもあるが、資本主義の終焉を憂える根拠は理解できる。
    エネルギー問題など色々あるが、著者の指摘する資本主義の侵食先となるのは、これからはきっと宇宙になると個人的に思うが、人類初の月面着陸から大きな進歩が感じられない宇宙開発が、資本主義が終わったらそれこそ進まなくなるし、どうなるんだろうか。

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    2023年03月26日
  • 次なる100年―歴史の危機から学ぶこと

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    大著である。
    イコン、コインの次は、芸術が価値を持つ。その理由は、先進国で金利がつかなくなり、蒐集、収奪を特徴とする資本主義経済が終焉する。とのこと。
    芸術が価値を持つとの提案は勇気ある。本当にそうなるのだろうか。

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    2023年03月05日
  • 資本主義の終焉と歴史の危機

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    「中心」が「辺境」を侵食・拡大していくことで成長を続け、資本を永続的にドライブさせていく、それが資本主義社会。「辺境」つまり投資先が無くなってしまったから、利子率が低下しゼロに近づいている。そのせいで、金余りが起きバブルの生成と消滅が起きやすくなっている、という筆者の主張。そこまでは同意できる。構造としてはそうなんだろう、たぶん。

    しかし、利子率がゼロ=資本主義の終焉は強引。9.11や3.11まで資本主義の行きつく先にしてしまうのは論理が飛躍しすぎ。読んでいて、史的唯物論と同様の強引さと違和感を感じる。社会科学系の論文にありがちなこの手の結論ありきの文章展開は辟易する。

    確かに筆者の言う、

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    2023年03月03日
  • 資本主義の終焉と歴史の危機

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    部長に2年前もらった本。積読で再チャレンジ。社会人4年目も終わり頃にようやく意味がわかってきた。

    2014年の著者の考察は確実に21年転換期にきているのではないか?コロナ禍で生活様式が変わり、本当に必要なものと不必要なものがわかれ、大量消費主義に終止符が打たれるかもしれない。

    はっきり言って、メーカーで働いている身としてはとても恐怖感を抱く一冊。

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    2021年02月01日
  • 資本主義の終焉と歴史の危機

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    0成長論、おもしろい。

    0成長の世界の中では、きっと資本主義的な成長は止まっているのだけど、資本主義は自然的なものに、もはやなっているので"数"という成長基準とは別の基準の成長という概念を作りクロスで考えていくのが良いのだろうなぁと思った。

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    2020年10月16日
  • 資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く

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    こうして振り返ると「平成」っていいことあったんかなって思ってしまう。
    日本は成熟期なのに、いつまで成長、成長といい続けるのか。
    やり方がまずいから結果も伴わない。年収がいっこうに上がらない。むしろ下がってる。

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    2020年09月22日
  • 株式会社の終焉

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    株式会社という存在を通じて21世紀社会のあるべき姿を論じています。20世紀型の成長進歩の考え方から脱することができないことが現代の経済危機の本質であることを指摘、「進歩は近代が生み出した最大のイデオロギー」という著者の言葉が印象的でした。

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    2020年03月21日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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    資本主義の来歴と、それが現在陥っている問題、そして資本主義の後にやってくる時代の展望について、エコノミストの水野和夫と社会学者の大澤真幸が語っています。

    おおむね大澤がみずからの立場を示しながら水野の考えをたずねるというかたちで議論が進められており、とくに後半ではそうした傾向を強く感じました。ただし資本主義の形成について語りあっているところでは、「蒐集」というキーワードを用いて資本主義の形成から現代の状況までをつらぬく本質を見ようとする水野に対して、大澤が資本主義の形成が世界史において逆説的な性格をもっていることを強調するなど、意見の対立が見られます。ただし、両者ともみずからの立場を提示する

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    2020年01月05日
  • 資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く

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    水野和夫、山口二郎の対談集。今までを語ることはそれなりに可能だが、これからを予想する、指し示すことはとても困難なことだと思う。しかしこれからの10年と章立てるなら、山口にもなにか提起してほしかった。「自由、寛容、博愛などの価値観を学校教育やメディアで意識的に強調していかなければならない」と指摘するだけでは寂しかった。水野が資本主義の終焉で提唱していた「より遠くへ、より速く、より合理的に」を捨て「より近く、よりゆっくり、より寛容に」という思考に切り替えると主張し、「私にはその具体像を描くことができません」と認めることに好感が持てた。また水野が主張する法人税、所得税の引き上げによる財政の均衡化、自

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    2019年08月16日
  • 資本主義の終焉と歴史の危機

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    これからの経済成長を目指してはいけない、という主張。20世紀型の資本主義は終わっている。世界中の人々が中間層になることはあり得ない。万が一、そうなったとしても持続はできない。

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    2019年08月12日
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済

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    70年代以降の新自由主義的グローバリゼーションに対して、世界は閉じていくプロセスに突入した。歴史の危機の解決策は、この国民国家へのゆり戻しの延長には無い。5百年続いた近代システムそのものが資本主義とともに終わりを迎えつつあるからだ。

    帝国というと、ダースベイダー、悪い皇帝が支配するイメージでしたが、国家を超えた大きな閉じた経済・政治圏ということなら、ありかも、と思いました。

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    2019年04月14日
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済

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    今後の世界経済の動向を見据えた上で日本がどの方向へ行くかを示唆した一冊。

    ただ、抽象的な話が多く、正直あまりよく理解できなかった。
    最後の「日本がEUに加盟すれば」というのも荒唐無稽すぎ。

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    2019年01月18日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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    ざざざざーっとみただけだが、やはり対談本でお勉強するのは難しいという印象。ファン向けではないだろうか。

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    2019年01月16日
  • 株式会社の終焉

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    資本が過剰に累積した日本では、これ以上の潜在成長率の底上げは困難で、永劫の成長を目的とする株式会社という仕組みがすでに立ち行かなくなっている、とするのが著者の視点と理解しました。

    一方、グローバルな競争にさらされている日本企業は海外の市場での売り上げが既に過半を超えている会社が相当数あることから、縮小していく国内事業に割り当てる資源を、海外事業により一層振り向けることとなる、という視点もあります。
    こうした企業は、持ち株会社をより資本市場の厚い国(米国、英国、香港など)に移し、日本国内事業を子会社化して事業の縮小を図っていくのではないでしょうか?

    著者の前著「資本主義の終焉と歴史の危機」も

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    2018年11月10日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    歴史的な観点から資本主義の終焉を語るエコノミストの水野和夫と、気鋭の政治哲学者である萱野稔人の対談が収録されています。

    水野の本では、彼の資本主義の見方が簡潔に説明されている『資本主義の終焉と歴史の危機』(集英社新書)だけしか読んでいなかったのですが、本書でもそれとおなじ見解が語られています。ただし、萱野が国家と資本主義の関係という問題設定を持ち込むことで、上の本では抽象的にしか語られていなかった、ポスト資本主義に向けた日本の課題が、現代の日本が国家として直面している課題にいっそう具体的に結び付けられるかたちで説明されており、水野の立場についてもうすこしくわしく知ることができたように感じてい

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    2018年10月14日