水野和夫のレビュー一覧

  • 資本主義の終焉と歴史の危機

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    先進国における金利の低下を根拠として、利潤率の減少、すなわち資本主義の終焉を論じでいる本。
    資本主義を延命するために金融市場にバブルを生成し、その崩壊によって労働者が割を食うという構図の解説はとても興味深く感じた。
    現状の資本主義の代替案に関しての記述が弱く感じたので(他書籍で詳しく解説なさっているのかもしれないが)星をマイナス1した。

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    2021年09月29日
  • これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講

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    11のエリアの第一人者との対談。非常に為になった。個人的な関心の重みもあり、中でも、東浩紀氏、石川善樹氏、水野和夫氏、平野啓一郎氏、山極寿一氏のパートは示唆に富んだ内容であると感じた。

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    2021年09月26日
  • 資本主義の終焉と歴史の危機

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    資本主義が永続不能なシステムであるということは今や衆庶の知るところであるが、金利の推移を見れば、その終焉は「いつか来る」程度のものではなく、もう我々の眼前に迫っていると言える段階まで来ていると警鐘を鳴らすのが本書である。水野によれば70年代には既に資本主義は有限性の隘路に逢着していたそうだ。そこでアメリカは電子・金融空間にフロンティアを見出した。そこさえ侵食し尽くした資本主義の次なる延命策は「中心の内部に周辺をつくり出す」というアクロバットである。これがネオリベの増長や格差拡大の主因だろう。

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    2021年09月18日
  • 資本主義の終焉と歴史の危機

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    水野和夫(1953年~)氏は、早大政経学部卒、早大大学院経済学研究科修士課程修了、三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフエコノミスト、民主党政権の内閣官房内閣審議官、国際投信投資顧問顧問、日大国際関係学部教授等を経て、法政大学法学部教授。
    本書は、2014年に出版され、経済書にもかかわらずベストセラーとなり、2015年の新書大賞第2位を獲得。
    2013年に発表(日本語訳は2014年出版)されたトマ・ピケティの『21世紀の資本』とともに、資本主義の問題・限界を明快なメッセージで指摘したことで、多くの人々に受け入れられた。
    近年、斎藤幸平氏の『人新世の「資本論」』をきっかけに「脱成長」に関わる議論が大いに注目されており、私も、あまりに不合理な格差を生む資本主義の限界を強く感じているのだが、先駆けて「資本主義の終焉」という警鐘を鳴らした本書を、今般改めて読んでみた。
    エコノミストの著書なので、少々経済学の基礎知識を要する記述はあるものの、論旨は以下の通り明快である。
    ◆近年、先進各国で超低金利の状態が続いているが、これは、16世紀末~17世紀初頭にジェノヴァで同様の現象が起こって以来のことである。利子率ゼロとは利潤率ゼロということ、即ち、利潤を得られる投資機会がなくなったということであり、そのときの経済システムが限界に突き当たったことを示している。16世紀においては、その結果、中世から近代への移行(中世封建システムから近代資本主義システムへの転換)が生じた。
    ◆資本主義とは、「中心」と「周辺」から構成され、「周辺」即ちフロンティアを広げることによって「中心」が利潤率を高め、資本の自己増殖(「成長」)を推進するシステムであり、その性格上、常にフロンティアを必要とする。しかし、20世紀後半のグローバリゼーションの進展は、発展途上国を「周辺」に留めることを許さず、地球上の「地理的・物的空間」のフロンティアを消滅させた。その後、資本主義は、金融自由化により新たに「電子・金融空間」というフロンティアを創り出して延命を図ったが、米国のサブプライム・ローン問題、ギリシャ危機、日本の非正規社員化問題などを引き起こし、2008年のリーマン・ショックでバブルは結局限界に達した(実体の伴わないバブルが崩壊した)。
    ◆このまま資本主義システム(=「成長」)の延命に拘れば、世界中の(地域を問わない)相対的弱者が「周辺」に成らざるを得ず、格差の拡大を生み、延いては国民国家の危機、民主主義の危機、地球持続可能性の危機を顕在化しかねない。よって、今こそ我々は近代(=資本主義)そのものを見直し、脱成長システム=ポスト近代システムを見据えなくてはならない。

    では、ポスト近代システムとはどのようなものなのかについては、著者は正直に「その明確な解答を私は持ちあわせていません」と述べているのだが、この解答の一例が斎藤氏のいう「脱成長コミュニズム」と読むことは可能であろう。
    様々な意味で「大分岐」にある今、改めて読む意味のある一冊と思う。

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    2021年09月07日
  • これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講

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    11人の識者へのインタビュー集。編者の好みなのか分野と言葉は違えど、思い描いている未来社会は似通っている人選のようにも思えます。気になる人物ばかりだったので問題ないですが。

    近代の強い個を持続できるほど人間は強くなく、場の関係性の上に柔らかい弱い個をなんとか保っているのが実情。そんな個人でも生きやすい社会制度へと変えていく時代に来たのかな。

    「欲望のエデュケーション」といった気づきのような新しい啓蒙の形で、これから価値観変更を優しく迫るお知らせが来るのだと思うw

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    2021年08月23日
  • 資本主義の終焉と歴史の危機

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    ---- 感想 ----
    近現代の資本主義の流れが特にとてもわかりやすく、面白く読めました。
    今まで「非正規労働問題」などのワードを見かけても何も思わなかったけど、過去からの流れを頭に入れると、その意味も頭に入ってきて、かなりアンテナの感度が上がった気がします。
    知識の少ない自分にとっても説明がわかりやすく、新たなフロンティア、周縁を探し続けている現在の資本主義の姿が理解できました。

    ---- 勉強になったポイント ----
    - 資本主義は、安く買って高く売るのが原則だったが、先進国では、1970年代半ばに石油を買い叩けなくなったことで、ピンチに=>金融、IT空間を作り出し、実態経済が伸びない中でもバブルを起こし続けて延命してきた。
    - その後は国内に格差を作り出して、企業は利潤をあげる様になる。日本における非正規労働問題、アメリカにおけるサブプライムローン問題など。
    - 先進国の超低金利は、中世に起きて以降の低水準で、すでに投資をして利潤を得る先がなくなったことの証拠。

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    2021年08月17日
  • 正義の政治経済学

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    ネタバレ

    -白か黒ではない、その間の葛藤に、<正義>はある
    -「可処分時間」の増加
    -よりゆっくりより近く、より寛容に

    水野さんの極端なケーススタディは面白い

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    2021年08月14日
  • 資本主義の終焉と歴史の危機

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    1970年代に始まった「長い21世紀」。それは、800年続いた、資本主義の終わりの始まりに他ならない。

    16世紀末から17世紀初頭の「長い16世紀」における利子率革命は、中世から近代資本主義へとシステムを大変換させた。それと同等の変革期が、1970年代からの「長い21世紀」であると水野は説く。それはまさに、資本主義の終わりの始まりである。

    資本主義は「周辺」を作り出して、そこから「中心」へと富や資源を移転させるものであるが、もはやこの地球上に「周辺」は存在しなくなった。資本主義の延命を図ろうとするグローバル資本主義は、国内に「周辺」を生み出し、それは市民社会や民主主義といった、近代の価値に対する重大な脅威となる。

    しかし、現今の日本におけるゼロ金利・ゼロインフレという状況は、成長を信奉してやまない末期の資本主義からのソフトランディングを可能にさせる条件でもある。この「歴史の危機」にあって、未来への構想力が求められる由縁である。

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    2021年07月08日
  • 過剰な資本の末路と、大転換の未来 なぜ歴史は「矛盾」を重ねるのか

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    資本主義に限界が来ていること。これはわかった。その資本主義は限界を迎えるとグローバリゼーションを産み出し、国家は帝国主義か覇権国をいずれ目指すようになる。それは資本主義の仕組み上、宿命なのではと感じた。

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    2021年03月13日
  • 資本主義の終焉と歴史の危機

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    何気に手に取って、そのメッセージ性に衝撃を受けた。

    [受け取ったメッセージ]
    日本が世界に先駆けて資本主義の終焉に直面している。ゼロ金利と低成長がその証拠、とのご主張。
    しかし、ゼロ金利は資本主義からの卒業を意味している。日本は成長願望にとりつかれて倒錯した
    経済運営をしている。資本主義にどっぷり浸かったおじさんたちが、若い者はカネを使わな過ぎると非難する。。。
    全く仰せの通り。

    [以下、個人的な気になりポイント]
    “(2) 「国家の集合ではあるがシステムではない」は国によっては実現可能性はあります。。。
    しかし、小国やあるいは日本のような国の場合は、没交渉の世界を生き抜くことはできません。”

    これは本当か?日本の江戸時代は自足自給経済を回せていたハズ。
    江戸時代は幕藩体制で、政治的には徳川家が最強だった訳だが各藩の経済は独立していた。
    明治維新の時とは状況が異なるので、連邦制(=道州制)を追求しても良いはずだと思うがどうか?

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    2020年12月31日
  • 資本主義がわかる本棚

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    資本主義について深く知るというよりは、あまり知らない人が触れてみるのに向いている。水野和夫氏の著書を読むきっかけに。

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    2020年12月23日
  • 資本主義の終焉と歴史の危機

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     グローバル化が資本主義というシステムから、多くの人を幸福にする機能を奪っているというような話だったような気がする。強欲なものが勝つとすれば、より強欲にならざるを得ず、ドラッカーや松下幸之助は見向きもされなくなり、日本型経営は競争に勝てなくなっているようですね。

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    2020年11月24日
  • 資本主義の終焉と歴史の危機

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    文字通り、資本主義が勝利したわけではなく、今後崩壊していくことを描いた一冊。

    上位15%に富が集積し、先進国はその恩恵に授かってきたたが、発展途上国も同様に発達しつつある今後は厳しいということがよく分かった。

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    2020年09月05日
  • 資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く

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    近現代の日本政治を語る上で非常に纏まった内容。
    伝えるべきメッセージが強くあると、ここまで分かりやすくなるものかと。
    今の安倍政治の何がオカシイのかが一気に理解できた。新自由主義の潮流は現代の特徴であると思うが、日本は日本独自の歩みで進んでいけばいいのに、、、と危惧をする。
    その結果が今回ウイルスの未曾有の事態への後手後手対応に表れているんだろう。
    官僚にまかせておくべきだったのに、、

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    2020年03月02日
  • 資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く

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    「平成とは何だったのか」を二つの大いなる知性が語る本。平成を概観する事とは現在を理解することだと、本書を読み痛感した。
    小生はこの平成時代をリアルタイムで全て体験したが、本書が指摘しているような時代認識は持てなかった。なるほど時代は体験だけでは理解出来ないものだ。著者お二人の知性に感嘆する。
    山口先生の方がちょっと左かと思ったが、ここまで進むと左・右の分類はあまり意味を持たない。
    本書を読んで、現在の世界がどういう時代とみるべきなのかはわかったが、どうも未来は悲観的に思えてならない。「成長の時代は終わった」との本書の結論は大きなインパクトをもって迫っている。

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    2019年10月10日
  • 資本主義の終焉と歴史の危機

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    ☆本書のメッセージ
    利子率が0に近いことは、資本主義システムの終焉を意味する。持続可能なkとを目的としたシステムの開発を目指すべきだ

    ●読んだきっかけ
    資本主義に限界を感じている先輩に説明されて

    ●本の概要
    資本主義という仕組みがいつから始まったのか、それを利子率を中心に紐解いていく。歴史の流れを追いながら、今ここが「システムの転換点≒歴史の危機」にあることを説く

    ●本の面白かった点、学びになった点
    *利子率が0に近いこと。これは資本主義の仕組みがもううまく機能しないことを指す。利子率とは、資本利潤率に等しい。これまで、資本主義は、ある資本に基づいて、フロンティアを開拓し、資本を吸い上げることで成長を続けてきた。利子率が0に近いということは、そのような仕組みがもう期待できない、ということである

    *フロンティアは一時期電子空間に移った。だがそれも限界を迎えつつある

    *元来、自由貿易からして貿易がお互いに利益をもたらすというのはごく限られた条件でしか成立しない
    →自由主義は、最弱の者と自由に競争でき、抗争の主役ではなく、犠牲者であるにすぎないか弱い大衆を抱く種できる完ぺきな力を、最強の者に与えたかったのである

    *成長がすべての怪我を癒す、という近代資本主義の価値観に引っ張られるのを止めよ

    *中心に人や金を集め、周辺から吸い取る、という構造の限界

    *資本主義のソフト・ランディングを目指す。ゆるやかな着地を目指す

    *より早くへ、より遠くへ、より合理的に
    と言われてきた価値観から
    *よりゆっくり、より近くへ、より曖昧に
    と転じるべきであろう

    *どうやって「脱成長」と向かいあうのか

    ●具体的なアクション&学んだことをどう活かすか
    *脱成長、資本主義から別のシステムを模索する思考の維持
    *ゼロ成長を掲げながらも人々がハッピーに生きるためのシステムを考える
    *格差を是正する方法やその社会システムの模索

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    2019年05月25日
  • 資本主義の終焉と歴史の危機

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    ゼロ成長すら難しくなったゼロ金利時代の処方箋案。マネタリストの金融緩和が世界経済の前に何の意味も無かったように、この案も世界経済にがんじがらめになった中で効果はあるのだろうか?

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    2019年05月23日
  • これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講

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    さすが『物欲なき世界』を書いた菅付さんのキュレーション。VUCA時代を生き抜くための最新かつ普遍的な思想をもつ各界のイノベーターたちの言葉はすごくしっくりくる。

    テーマ偏らず、幅広い教養の基礎を身につけることかでき、ここから深掘りしていくことが、これからの時代を賢く楽しく生き抜く近道だと思う。

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    2018年12月02日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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    資本主義の定義、歴史、現代での位置付け
    ・長い16世紀
    利子、法人の概念の発展と宗教の役割(キリスト教の抵抗)
    法人の概念により複数世代に渡る永続的な投資が可能に→イギリスの海洋権益拡大
    スペインが陸を支配しようとしたのに対してイギリスは海(貿易)を支配→資本主義的支配
    中国の明も航海を行ったが資本主義がなかったためアフリカ等の支配には至らなかった
    オランダは固定資本で海洋拡大したがイギリスは事業ごとの資本調達→永続性

    ・現代
    現代における資本主義の限界と永続可能性
    ゼロ成長社会が示唆すること、その捉え方
    「桐島部活やめるってよ」が現代社会において意味すること

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    2018年11月23日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    資本主義経済について、経済学者と国際関係学者との対談をまとめたもの。現在の資本主義体制は、マクロ的に転換点にあり、金融緩和(ゼロ金利政策)を継続してもデフレ脱却はできないことを中心に、説得力ある発言が多かった。わかりやすい。
    「新興国の台頭によって、エネルギーをタダ同然で手に入れることを前提になりたっていた近代社会の根底が揺さぶられている」p18
    「基軸通貨だからこそ、アメリカの財政赤字や経常収支赤字がいくら膨らんでも、各国はドルを買い支えてくれる」p52
    「どのヘゲモニーの段階においても、実物経済がうまくいかなくなると金融化が起こる。そしてその金融化が進むと、同時に、(バブル経済が起き)その国のヘゲモニーも終わりに向かう」p69
    「中国やインドが成長してしまうと、もう世界には経済成長を牽引できるような地域がなくなってしまう。それこそ資本主義の根本的な危機が訪れる」p112
    「資本主義は民主主義と一体化するといわれていますけど、一体化するのは市民革命以降(以前は国王=資本家)」p124
    「先進国はこれ以上市場が拡大しないところに直面しており、世界資本主義は大きな転換点を迎えつつある」p175
    「(財政赤字削減について)公共投資は削れるところまで削っています。これ以上削ったら、そもそも雇用も維持できないし、国土の維持もできなくなります。公務員の人件費だって、日本はすでにOECD加盟国のなかでもっとも「小さな政府」のひとつになっています。そうなると、ありうるオプションは増税と社会保障費の削減ぐらいしかないでしょう」p212

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    2018年11月12日