水野和夫のレビュー一覧
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ネタバレ日本はEUに加盟すべきと提言します
近代と言う無限に広がる空間の中で株式会社より遠くへ行くための最適な資本調達制度でした株式会社は不特定多数の株主からより遠くへ行くために巨額の資金を効率的に集めることができました。しかし21世紀の資本が過剰な時代により多くの首相止める必要はありません。
中世においてはリベラルアーツを重視しましただが16世紀に活躍したのは哲学科学経済の要素様を全て身に付けた人々でした。
1,930年代にヨーロッパとアメリカの一人当たりGDPは4,641ドルです一方現在の日本は23,569ドルと推計されます1930年の欧米の成果水準5.1倍となっています日本の経済状況はケイ -
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ネタバレ【文章】
読み易い
【気付き】
★★★★★
【ハマり】
★★★★・
【共感度】
★★★★★
フロンティアが無くなってしまった現代において、常に成長し続ける事は不可能。閉じた空間で投資を行う事は、将来の不良債権を生んでいるのに等しい。それはつまり、資本主義の限界。
資本主義の本質は、蒐集による無限の資本増殖。
資本主義と民主主義が繋がるには、経済成長という媒体が必要不可欠。
世界の富豪上位8人の資産総額 ≒ 下位36億人の財産、
一人の能力が、下位50%の平均的な能力の4億5千万倍あるとは到底説明がつかない。
「より遠く、より早く、より合理的に」を求める結合するための技術(蒸気、 -
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もはや、資本主義は終わった
『近代』とは経済的にみれば『成長』と同義語であり、資本主義は成長をもっとも効率的に行うシステム。『中心』たる欧米諸国は『周辺』(フロンティア)を広げることによって利潤率を高め、資本を増殖させてきた。そのためにグローバリゼーションを叫び、規制緩和をさせ、ひたすら『蒐集(しゅうしゅう)』に励んできた。ところが、もはや地理的な“周辺”はなくなりつつあり、かつては安く入手できたエネルギー(石油など)も高騰し、システムの限界がはっきりと見えてきている。
--地理的な「周辺」がなくなったために、アメリカは「電子・金融空間」に利潤のチャンスを見つけた
『電子・金融空間』とはIT -
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ネタバレ今日の書籍は「国貧論」水野和夫著。著者の略歴を紹介すると、早稲田大学大学院経済学研究科修了後、八千代証券(現三菱UFJモルガンスタンレー証券)に入社後、2010年退社、同年内閣府官房審議官、法政大学教授と素晴らしい肩書を持った方だ。
本書は簡潔に言えば「反リフレ派、ゼロ経済成長下でのマクロ経済運営、資本主義の限界論」であり、「アベノミクスの失敗」を理論的に詳述したものであり、これからの日本の経済政策の良き道標となるべきものだ。アベノミクスに限界を感じている方はぜひ読んで欲しい。
まず、近代において「成長がすべての怪我を治す」時代だというと、19世紀は「経済主義の時代」、20世紀を「技術の時 -
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衝撃を受けた本でした、この本の著者である水野氏が「資本主義の終焉」を書かれたときにも感じましたが、この本では更に踏み込んだ内容が書かれています。
今から40年ほど前に「ノストラダムスの大予言」という本が流行りまして、その中で今でも明確に残っている内容は「共産主義はなくなるだろう、資本主義はなくならねばならない」というものでした。
丁度、ソ連が崩壊してアメリカを中心とする資本主義が勝ったような状況だったので、当時は信じられませんでしたが、国債の金利がゼロ近くやマイナスになることは、投資をすることに魅力がなくなる、いわば中世のような時代が来る、という水野氏による説明で、私の中で繋がりました。
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今から2年前に、この本の著者の作品(資本主義の終焉と歴史の危機)という本を読んで、中学生の頃に、半分笑いながらよんでいた、ノストラダムスの予言に書かれていた詩を思い出したのを覚えています。その詩の内容とは、「共産主義はいずれ衰退する、しかし、資本主義も終わらせなければならない」という内容で、助動詞の「must」が話題になっていたので覚えていました。
さて、この本は、その本の続編もしくは、前作で資本主義の次に来るものが明確に書かれていなかったので、それを詳しく書くことが趣旨のようです。
資本主義の繁栄を支えてきた「株式会社」というシステムが、時代に合わなくなってきているようですね。大企業でも -
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大ベストセラーになった「資本主義の終焉と歴史の危機」の著者である水野和夫・日本大学教授が、朝日新聞と日本経済新聞に寄稿した書評と小論をまとめた一冊。重厚かつ読み応えのある本が並んでおり、できることなら、この本で紹介され本を全部読破したいと思ってはいる。しかし、この本で紹介されている本は、一般向けとは思えないほど難易も値段も高い本が多く、一般人にはおいそれと手が出せないのが現状だ。「資本主義は立ちゆかなくなる」と思うのならば、もう少し一般人向けに書かれた、安価で易しい本を紹介して欲しいなと思うのは私だけではあるまい。本書で紹介された本の中には、大学の授業で教科書として指定されている本も少なくない
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原油価格を巡っての先進国と新興国の交易条件が変化し、これにより変動費が高騰したため、景気の変動とは関係なく、固定費、つまり賃金を引き上げられなくなった。これに対し、アメリカは実物経済の比率を下げ、金融経済のレバレッジにより国家経済を巻き返そうとした。ヨーロッパも同様だが、レバレッジ係数はヨーロッパの方が高い。しかし、この金融経済が破綻したのが、リーマンショック。現在の不景気モデルは、この通り、新興国が原油価格に対しての発言権を強めた事にある。
また、イラク戦争にも、原油を巡っての参戦要素がある。湾岸戦争以降の経済制裁より、イラクの石油の売上は国連が管理していたが、フセインがこの口座資金をドル -
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資本主義とは自由な市場原理における経済活動ではない。なぜならその市場のフレームやそこでのルールの策定は市場原理とは別の力(国家による政治力)によって決められているからだ。バブルが崩壊したとき公的資金という市場とは別に調達された資金が、資本主義のシステムを支えているのはそのいい例だ。本書は資本主義を歴史の線でとらえななおし、資本主義がどういう理屈で富を生み、やがてどういうふうに行き詰まっていき、どういう新たな市場を産み出していくのかを検証していく。そして著者たちは、金融バブル崩壊後の社会においては、もはや経済成長を前提とした展望はなく、資本主義という仕組みが歴史の中で大きな転換期を迎えている点を
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とても(めちゃくちゃ)いい本でした。ラストのほうでは、桐島、部活やめるってよの高校生たちと社会が対応させられていたりして、対談の結論にもぐっときて、泣いてしまいそうでした。「アメリカ、覇権やめるってよ」には噴き出してしまいました(笑)。
石原千秋さんの『打倒!センター試験国語』で資本主義についてはこちらの本を、とあったので手に取りました。
人類学、人類史的な視点で資本主義(西洋史における近代)が語られていて、かつ、対談はつねに人間への真摯な思いで満ちていて、非常に救われました。私は資本主義のもたらしたものの大半は嫌いで、どうもこのやり方には救いはないのではないかと、昔から懐疑的で、近年の社会状