水野和夫のレビュー一覧

  • 資本主義の終焉と歴史の危機

    Posted by ブクログ

    とても実感に近い著書だった。
    資本主義は1番優れたシステムだと思っていたがもしかしたらそうでは無いのかもしれないと考えるようになった
    どんなに政策を打っても利子率が上がっていないと言うことがそのサイン

    資本主義は中心と周辺から構成され中心が利潤率を高め資本の自己増殖を推進していくシステム

    資本主義は成長を最も効率的に行うシステム
    利子はつまり時間を人間が所有すると言う事
    知は神の独占物だったがインターネットの普及で普通の人間が今世界で何が起きているかを知ることができるようになった

    0
    2019年04月03日
  • これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講

    Posted by ブクログ

    多数のジャンルの話をまとめてくださっているので、自分の好奇心の幅が広げる、とても良い機会となりました。
    特に資本主義のお話や、アートのお話。デザインではなくアートというジャンルが私にとってはとても新鮮でした。改めて、勉強したくなりました。

    0
    2019年03月22日
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済

    Posted by ブクログ

    前作を受けて、「長い21世紀」の果てに、世界はどうなるのか、といった問題について、著者の展望が述べられている。それは十分に説得力のあるものだ。ヨーロッパはやはり底力がすごい。米国追随一辺倒のこの国に未来はあるのか?あきらめないことが大事と著者はいう。

    0
    2018年12月05日
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日本はEUに加盟すべきと提言します

    近代と言う無限に広がる空間の中で株式会社より遠くへ行くための最適な資本調達制度でした株式会社は不特定多数の株主からより遠くへ行くために巨額の資金を効率的に集めることができました。しかし21世紀の資本が過剰な時代により多くの首相止める必要はありません。

    中世においてはリベラルアーツを重視しましただが16世紀に活躍したのは哲学科学経済の要素様を全て身に付けた人々でした。

    1,930年代にヨーロッパとアメリカの一人当たりGDPは4,641ドルです一方現在の日本は23,569ドルと推計されます1930年の欧米の成果水準5.1倍となっています日本の経済状況はケイ

    0
    2018年01月28日
  • コレクションと資本主義 「美術と蒐集」を知れば経済の核心がわかる

    Posted by ブクログ

    経済と芸術に何の関係があるんだろうと思って読み始めた。また、水野さんのいう「蒐集」という概念が気になっていたことにもよる。二人の専門家による対話は興味深く、大変勉強になった。素晴らしい!

    0
    2017年12月30日
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済

    Posted by ブクログ

    数百年のスパンで展望する資本主義社会と国家の鳥瞰図です。著者持論の超低金利社会の歴史的意味とそれに対応すべく移行中の「閉じてゆく帝国」がわかりやすく説明されています。今後の日本の進むべき方向については各自異論はあると思いますが、それは、自分で考えていくしかないですね。

    0
    2017年12月28日
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【文章】
     読み易い
    【気付き】
     ★★★★★
    【ハマり】
     ★★★★・
    【共感度】
     ★★★★★

    フロンティアが無くなってしまった現代において、常に成長し続ける事は不可能。閉じた空間で投資を行う事は、将来の不良債権を生んでいるのに等しい。それはつまり、資本主義の限界。

    資本主義の本質は、蒐集による無限の資本増殖。
    資本主義と民主主義が繋がるには、経済成長という媒体が必要不可欠。

    世界の富豪上位8人の資産総額 ≒ 下位36億人の財産、
    一人の能力が、下位50%の平均的な能力の4億5千万倍あるとは到底説明がつかない。

    「より遠く、より早く、より合理的に」を求める結合するための技術(蒸気、

    0
    2018年07月30日
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済

    Posted by ブクログ

    グローバリゼーションが収縮に転じた今、貨幣が神の座から滑り落ちようとしています。
    無限の空間においては、貨幣が資本に転化することで、無限の神となりえた。フロンティアが消滅し、グローバリゼーションが限界となった現代の有限な空間において、無限に膨張する資本が神の座におさまっていることは、もはやできません。

    0
    2017年10月08日
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済

    Posted by ブクログ

    古くはウェストファリア体制から紐解き、通時的な視点から、
    今日的課題を読み解いてくれている名著ともいうべき著作である。

    なぜ日本はゼロ金利(どころかマイナス金利)政策を採用せざるをえないのか、
    米国のトランプ大統領誕生の意味とは何なのか、
    そういった昨今の時事的主題についても、
    巷間で評されているものとは異なった言説となっており、
    目からウロコとはまさにこのことである。

    0
    2017年09月07日
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済

    Posted by ブクログ

    もはや、資本主義は終わった
    『近代』とは経済的にみれば『成長』と同義語であり、資本主義は成長をもっとも効率的に行うシステム。『中心』たる欧米諸国は『周辺』(フロンティア)を広げることによって利潤率を高め、資本を増殖させてきた。そのためにグローバリゼーションを叫び、規制緩和をさせ、ひたすら『蒐集(しゅうしゅう)』に励んできた。ところが、もはや地理的な“周辺”はなくなりつつあり、かつては安く入手できたエネルギー(石油など)も高騰し、システムの限界がはっきりと見えてきている。
     --地理的な「周辺」がなくなったために、アメリカは「電子・金融空間」に利潤のチャンスを見つけた
    『電子・金融空間』とはIT

    0
    2017年08月06日
  • 国貧論

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今日の書籍は「国貧論」水野和夫著。著者の略歴を紹介すると、早稲田大学大学院経済学研究科修了後、八千代証券(現三菱UFJモルガンスタンレー証券)に入社後、2010年退社、同年内閣府官房審議官、法政大学教授と素晴らしい肩書を持った方だ。

    本書は簡潔に言えば「反リフレ派、ゼロ経済成長下でのマクロ経済運営、資本主義の限界論」であり、「アベノミクスの失敗」を理論的に詳述したものであり、これからの日本の経済政策の良き道標となるべきものだ。アベノミクスに限界を感じている方はぜひ読んで欲しい。

    まず、近代において「成長がすべての怪我を治す」時代だというと、19世紀は「経済主義の時代」、20世紀を「技術の時

    0
    2017年07月31日
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済

    Posted by ブクログ

    ■成長が真であるへの疑問
    ■モノで既に満たされている
    ■国家が恐怖を自作自演
    ■過剰サービス・費用対効果
    ■より近く、よりゆっくり、より寛容に
    ■主権国家システム
    ■地域帝国化

    0
    2017年07月02日
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済

    Posted by ブクログ

    衝撃を受けた本でした、この本の著者である水野氏が「資本主義の終焉」を書かれたときにも感じましたが、この本では更に踏み込んだ内容が書かれています。

    今から40年ほど前に「ノストラダムスの大予言」という本が流行りまして、その中で今でも明確に残っている内容は「共産主義はなくなるだろう、資本主義はなくならねばならない」というものでした。

    丁度、ソ連が崩壊してアメリカを中心とする資本主義が勝ったような状況だったので、当時は信じられませんでしたが、国債の金利がゼロ近くやマイナスになることは、投資をすることに魅力がなくなる、いわば中世のような時代が来る、という水野氏による説明で、私の中で繋がりました。

    0
    2017年06月24日
  • 株式会社の終焉

    Posted by ブクログ

    今から2年前に、この本の著者の作品(資本主義の終焉と歴史の危機)という本を読んで、中学生の頃に、半分笑いながらよんでいた、ノストラダムスの予言に書かれていた詩を思い出したのを覚えています。その詩の内容とは、「共産主義はいずれ衰退する、しかし、資本主義も終わらせなければならない」という内容で、助動詞の「must」が話題になっていたので覚えていました。

    さて、この本は、その本の続編もしくは、前作で資本主義の次に来るものが明確に書かれていなかったので、それを詳しく書くことが趣旨のようです。

    資本主義の繁栄を支えてきた「株式会社」というシステムが、時代に合わなくなってきているようですね。大企業でも

    0
    2016年10月30日
  • 国貧論

    Posted by ブクログ

    著者の「資本主義の終焉と歴史の危機」という新書の続編みたいな本。
    続編と感じるのは、新書を読んだ直後に読んだからそう感じやすいのかもしれない。
    この本でも一貫して主張していたのは、暗黒の中世のような時代がやってきて、資本主義にとって代わるような制度が生まれるのではないかということ。
    日本は今の経済状況を20年先取りしていて、先進国は今の日本の経済を追随しているかのよう。
    日本から変わる、世界に類を見ない制度が作れるはずなのに、実際に行われている政策はこれまでにとられた政策と変わらない。
    一体どこへ向かうのでしょうか。

    0
    2016年08月26日
  • 資本主義がわかる本棚

    Posted by ブクログ

    大ベストセラーになった「資本主義の終焉と歴史の危機」の著者である水野和夫・日本大学教授が、朝日新聞と日本経済新聞に寄稿した書評と小論をまとめた一冊。重厚かつ読み応えのある本が並んでおり、できることなら、この本で紹介され本を全部読破したいと思ってはいる。しかし、この本で紹介されている本は、一般向けとは思えないほど難易も値段も高い本が多く、一般人にはおいそれと手が出せないのが現状だ。「資本主義は立ちゆかなくなる」と思うのならば、もう少し一般人向けに書かれた、安価で易しい本を紹介して欲しいなと思うのは私だけではあるまい。本書で紹介された本の中には、大学の授業で教科書として指定されている本も少なくない

    0
    2016年05月27日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

    Posted by ブクログ

    原油価格を巡っての先進国と新興国の交易条件が変化し、これにより変動費が高騰したため、景気の変動とは関係なく、固定費、つまり賃金を引き上げられなくなった。これに対し、アメリカは実物経済の比率を下げ、金融経済のレバレッジにより国家経済を巻き返そうとした。ヨーロッパも同様だが、レバレッジ係数はヨーロッパの方が高い。しかし、この金融経済が破綻したのが、リーマンショック。現在の不景気モデルは、この通り、新興国が原油価格に対しての発言権を強めた事にある。

    また、イラク戦争にも、原油を巡っての参戦要素がある。湾岸戦争以降の経済制裁より、イラクの石油の売上は国連が管理していたが、フセインがこの口座資金をドル

    0
    2016年04月26日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

    Posted by ブクログ

    資本主義とは自由な市場原理における経済活動ではない。なぜならその市場のフレームやそこでのルールの策定は市場原理とは別の力(国家による政治力)によって決められているからだ。バブルが崩壊したとき公的資金という市場とは別に調達された資金が、資本主義のシステムを支えているのはそのいい例だ。本書は資本主義を歴史の線でとらえななおし、資本主義がどういう理屈で富を生み、やがてどういうふうに行き詰まっていき、どういう新たな市場を産み出していくのかを検証していく。そして著者たちは、金融バブル崩壊後の社会においては、もはや経済成長を前提とした展望はなく、資本主義という仕組みが歴史の中で大きな転換期を迎えている点を

    0
    2015年07月14日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

    Posted by ブクログ

    水野和夫氏の言説が読みたくて手に取った。後半は完全に大澤真幸氏のペース(「食っちゃった」という感すら)。でも知的刺激に富んだまれに見る好対談と言える。

    0
    2015年05月05日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

    Posted by ブクログ

    とても(めちゃくちゃ)いい本でした。ラストのほうでは、桐島、部活やめるってよの高校生たちと社会が対応させられていたりして、対談の結論にもぐっときて、泣いてしまいそうでした。「アメリカ、覇権やめるってよ」には噴き出してしまいました(笑)。
    石原千秋さんの『打倒!センター試験国語』で資本主義についてはこちらの本を、とあったので手に取りました。
    人類学、人類史的な視点で資本主義(西洋史における近代)が語られていて、かつ、対談はつねに人間への真摯な思いで満ちていて、非常に救われました。私は資本主義のもたらしたものの大半は嫌いで、どうもこのやり方には救いはないのではないかと、昔から懐疑的で、近年の社会状

    0
    2015年02月07日