水野和夫のレビュー一覧

  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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    インデックス投資家として、世界の成長ってのがどこまで続くのかが気になって手に取った一冊。正直なところ半分も理解出来なかったが、資本主義における経済成長ってのは、永遠に続くものではないのかな、という風には理解しました。
    まあ当面は大丈夫かなとも思いますが、「桐島、部活やめるってよ」の引用話のところで、破綻は突如訪れるものというような話もあって、油断はならないのかも知れません。素人にタイミングが判断出来るわけありませんが、、、

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    2015年06月11日
  • 資本主義の終焉と歴史の危機

    購入済み

    やはりそうなのか

    資本主義は、より強いものが富を得ていくという気持ちが強まっていた。これは金が世の中と人々をこれでもかというほど痛めつけているという感覚から起こった。
    「金がない世の中だったら、人も生活もどれほど気持ちのよいものになるだろう」と思っていたが、解決策は全く見いだせない。
    水野氏も次なる世界は具体的にはイメージできないものの、近い将来何らかの変化が起きるであろうことは言及している。
    後どれくらい持つだろう。

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    2014年09月05日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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    資本主義という社会・経済システムが機能不全に陥るのはもはや時間の問題であり、それに代わる新しいシステムが必要になるという水野氏の考え方を社会学者の大澤氏との対談で整理・説明していく内容の本。

    このまま行けば大きな不幸が待っている。確かにそのように思える。では、どうすればいい?

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    2014年07月13日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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    地球規模で拡大する資本主義は一見普遍的な様相を持ちつつも、実は特殊な地域の宗教的・地理的バックボーンの上に成立した概念である。そうした資本主義が持つ不可思議さを歴史的に解きほぐす本。勉強になりました。

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    2014年06月30日
  • 世界経済の大潮流

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    リーマンショックから5年が経ち、また日本ではアベノミクスと呼ばれる経済政策により、なんとなく、経済の状況が良くなっているように報道されています。
    しかし、以前の状況からどのような部分で変化があったのか?と問われると、答えられない自分がいます。
    そんな経済の状況について、大局に立って書かれている本があると知り、読んでみることにしました。
    まず、利子率の歴史的トレンドを踏まえ、「蒐集」と言う言葉をキーワードに、資本主義の構造と大きな流れを解説しています。
    そして「グローバリゼーション」をキーワードに、1995年以降に世界経済で起こったことと、その結果として二極化が進んだことを説明しています。
    最後

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    2017年12月30日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    ネタバレ

    日本の書き手としては珍しく、歴史的視野で経済を見る水野と、政治哲学の立場から発言する萱野による時宜を得た対談。
    現在もっとも求められているのは本書のように「絶望を煽ることなく、希望のない状況を語る」ことだと思う。国全体を動かすような成長や活力が幻であることは、誰もが薄々感じていることだから、冷静に語りかけられればパニックにはならないのに、どうしたことか巷に溢れるのは超楽観か絶望あるいはスパルタ式の叱咤激励本しかない。
    いや、そもそも国なんてものに縛られている必要はない、という議論もあるが、資本主義が常に市場経済の「外部」を必要としたという本書前半の対話、特に今般の危機に際して最後の貸し手として

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    2014年03月08日
  • 世界史の中の資本主義―エネルギー、食料、国家はどうなるか

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    中世16世紀と今の状況の類似性から、資本主義の終着点にたどり着いているのではないかという論説。今回はエネルギーや食料の価格の動向において、もはや実需によってではなく、投資目的での価格変動が起こっており、利子率を稼げる、要はリターンが得られる要素を探し求めている状況を解説。それにより、フロンティアを求める資本主義は、フロンティア探しが行き着くところまで行き着いて袋小路に入りつつある、というのを示している。

    リターンを得られるか?という観点だけで世界を眺めたら、いずれ行き着くところは「もう稼ぐ余地はありません」という状況だというのは実感として思う所があるので、本書の主張には共感する部分がとても多

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    2013年08月31日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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    成長戦略とは聞くが人の数に限りがあり、市場も限られている以上「成長し続ける事が可能なのか?」という疑問を持っていた。
    そんな疑問に答えてくれる入門書です。
    最後の章で「成長」の無い時代に、どう未来を切り開いていくかを論じています。

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    2013年07月01日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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    社会学者と経済学者の対談本。とはいっても、水野さんは経済学者と言っても、歴史の造詣に深く、利子率革命からの歴史から見た経済学の著書が多い方なので、歴史の観点から見たら、人、経済システム、国家システムなどを絡めた対談となっている。

    水野氏の主張は一貫しているので、出版された本を読めばよいと思うが、対談なので比較的わかりやすいと思った。しかし、本書を理解するために必要な前提条件となる知識が多いなあと改めて思った。

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    2013年06月22日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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    二人の対談集だが、水野氏については、「終わりなき危機」で非常に詳しく自分の主張を書いているので、主張そのものを知るにはそっちを読んだ方が良い。
    というか、前著を読んでしまうとこの本を読む意義があんまり無い様な気もする。敢えていえば、分かり易くなった入門的な位置づけか。

    資本主義がフロンティアを求める性質のものなので、フロンティアがもはや残っていない現代で行き詰るのは自明の理、という主張の流れには大いに納得。これから考えるべきは、経済成長ありきではない世界のありかたになっていくのだろう。

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    2013年06月01日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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    法的には資本主義、システム的には……もはや資本主義の終わりの始まりになっているのが今なのでしょう。

    社会学者と経済学者の対談で、この社会の中で経済がどのように機能しているかを立体的に考えることができました。

    個人的には、世界史に全く疎いので、16世紀の話について行くのがやっとでしたが、確かに、今の経済状態も歴史の積み重ねの上に成り立っているはずですから、歴史と重ね合わせた方が理解しやすいのでしょう。

    今までと違う角度で資本主義を見ることができました。

    世界史の勉強、もっとしておくんだったなぁ、とつぶやき……。

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    2013年05月08日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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    資本主義の本質を蒐集(博物館)の論理と捉える点が面白いが、その蒐集の論理がなぜ生じたかは、更なる検討が必要。

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    2013年04月28日
  • 世界経済の大潮流

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    F・ブローデル、I・ウォーラーステイン等の歴史学者の分析的枠組みを利用して、現在の世界経済を見ているところに非常に共感できる。
    現在の資本主義世界経済、つまりウォーラーステインの提唱する近代世界システムが誕生したのが、時代的には「長期の16世紀」であった。筆者はこの時代に起きたことが現在も起きておりまさに「長期の21世紀」である、と述べている。この「長期の21世紀」は歴史的な転換点であり、新しい社会システムへの移行期であるから、混迷の時代がこれからも続いてくのだ。
    「長期の21世紀」においては4つの革命が進行しており、その最先端を走っているのが日本であり、これからもしばらくこの長期的な混迷の時

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    2013年01月06日
  • 世界経済の大潮流

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    本書の内容は雑誌等に寄稿したものを、3部に分けてまとめている。1部「資本主義の大転換」、2部「解体する中産階級とグローバリゼーション」、3部「歴史の大転換にどう立ち向かうか」である。

    最初読んだときには、歴史的な人物やそれらを解析した歴史学者の言葉などに戸惑ったが、水野氏の著作をいくつか読んだ後では、むしろ繰り返される言葉が多い。今までの近代システムからの決別して、新しいシステムに向けてをまとめているものだと思う。

    以下、自分の忘備録的なまとめとすると(やや理解がやしいが)

    それは、ブローデル「地中海」から長い16世紀や帝国の分析や、ウォースラインの世界システム論などから、世界史の中で経

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    2013年07月13日
  • 世界経済の大潮流

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    経済の今は、1970~2050年頃にかけての経済の移行期であるという。自国での資本が行き渡って利子を生まなくなってしまっている一方で、新たな利潤の獲得手段としてのグローバル化が起きている。このグローバル化で、新興国が資源を消費するようになり、資源価格が高騰し、この穴埋めを労働賃金の下落によって対応した。今の低賃金化はこの流れによって起きているという。そして、今後は持つもの/持たないものの所得差の拡大による2極化が起き、これを是正するための「ポスト近代」としての新たなシステムが登場するだろうと言っている。
    本書が事実なら、資源高騰の穴埋めとしての低賃金化、経済のほころび(バブル)を治療するために

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    2012年07月01日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    ネタバレ

    1970年代前半から先進国では交易条件が悪化し資本利潤率が低下してきている。高度経済成長が止まり、資本投下によるリターンも得られなくなる。実物経済から金融経済へと舵を切るも2008年の金融危機は金融経済化の方向も息詰まらせることに。定員15%の近代資本主義が新興国の隆盛によりバランスが崩れ、今、世界の資本主義の構造が大きな転換期にさしかかっている。現在のデフレは一時的な不況などではなく構造的なものであり、金融施策で克服できるようなものでは決してない。今こそ低成長時代の制度設計の立て直しをと著者は訴える。このほかバブルのしくみ。イラク戦争の真相。ヘゲモニー移転など興味深い内容が次から次へと繰り出

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    2012年06月28日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    経済学者である水野和夫氏と哲学者である萱野稔人氏との対談本。

    この本で、アメリカのイラク戦争の目的が理解できたような気がする。水野氏の指摘が正しいか否かはわからないが、イラク戦争の目的を論じた様々な言説の中で、最も腑に落ちる内容だった。

    しかし、萱野氏は実に首尾範囲が広いものだと感心する。

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    2012年05月07日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    面白かった。現在、世界経済が内包する諸問題は単なる不況ではなく、資本主義が迎える構造的な大転換であり、パラダイムシフトである、という著者の考察をわかりやすく解説している好著。資源価格に全てを転嫁しているなどややモデルが単純すぎるきらいがあるが(専門家じゃないので詳しいことはわかりませんが)、先進国というビジネスモデルが成り立たなくなってきている、という点は説得力ある。あと、中世の封建制、16世紀の絶対主義や資本主義との比較などの視点は今までなかった。金融というのは実態経済が衰えてくると、必ず出てくるものなんですね。

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    2011年11月06日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    エコノミストと哲学者による対話集である。ヘゲモニー(覇権)の変遷を観点に世界経済の動向を分析しているのはおもしろい。

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    2012年02月19日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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     成長を前提とした経済システムは限界を迎えており、それに固執する先進国は財政破綻の危機に瀕している。
     著者によると、この現象は、中世封建社会から近代資本主義社会への転換に対応できず、旧システムに固執したことにより財政破綻した16世紀のスペインの姿によく似ているという。
     500年に及ぶ資本主義の歴史が語られ、オランダ、イギリス、アメリカがどのように世界経済の覇権を握り、失っていった(いく)かが俯瞰されている。歴史が、現代の諸問題を考える示唆に満ちていることを改めて教えられた。

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    2012年01月18日