太田忠司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1950年、由緒ある旧家の西郷家に一通の手紙が届く。『すべての事件の謎は我が解く』という事件解決の予告状。
予告状を送った探偵の摩神と友人の木塚が西郷家を訪れると、そこでは娘の結婚相手を決めるため、候補の男たちが集められていた。
戦後の復興期、傍若無人な探偵と作家の友人、旧家ときて京極作品を思い浮かべ、ユーカリ荘と呼ばれる屋敷の見取り図で館シリーズを思い浮かべ。数々のそれっぽい王道本格ミステリー要素をてんこ盛りしておいて、ラストの落ちに大混乱。
でもチラホラ違和感はあったんだよね。使用人たちの言動とか。
すべて読み終えてから判明するトンデモ設定だけど、だからこそ『よくある』設定が活きてくるよ -
Posted by ブクログ
太田忠司の連作ミステリ作品『奇談蒐集家(英題:All For a Weird Tale)』を読みました。
太田忠司の作品を読むのは初めて……愉しみです。
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求む奇談、高額報酬進呈(ただし審査あり)。
新聞の募集広告を目にして酒場に訪れる老若男女が、奇談蒐集家を名乗る恵美酒と助手の氷坂に怪奇に満ちた体験談を披露する。
シャンソン歌手がパリで出会った、ひとの運命を予見できる本物の魔術師。
少女の死体と入れ替わりに姿を消した魔人。
数々の奇談に喜ぶ恵美酒だが、氷坂によって謎は見事なまでに解き明かされる!
安楽椅子探偵の推理が冴える連作短編集。
解説=