大倉崇裕のレビュー一覧

  • 怪獣文藝の逆襲

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    樋口真嗣『怪獣二十六号』(25年前に書いた)怪獣映画の企画書。建設技師や自衛隊員が協力して土木機械で怪獣に立ち向かったり、インテリ美人が出てくるあたり…、いや、表紙の「怪獣は常に人間にとって恐怖の存在でなくてはならない」とか「この映画は人間の前に怪獣が現われ、人間は自らの身を守る為に智慧と勇気で闘う、ただそれだけの映画」「我々がこだわりたいのは、「ただそれだけ」にする事なのです。」とか…うん、シン・ゴジラを思い出す。
    大倉崇裕『怪獣チェイサー』怪獣対策が進んだ日本。ヒロインの怪獣省の怪獣予報官・岩戸正美は、封鎖区域で怪獣の動画を撮影する違法行為を行う「怪獣チェイサー」と予期せず協力することにな

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    2017年01月12日
  • 七度狐 落語シリーズ2

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    北海道出張中の牧編集長から電話を受け、緑は単身杵槌村に赴く。ここで名跡の後継者を決める口演会が開かれるのである。ところが到着早々村は豪雨で孤立無縁となり、関係者一同の緊張はいやが上にも高まる。やがて後継者候補が一人ずつ見立て殺人の犠牲に…。

    ”見立て殺人”、”クローズドサークル”。
    落語会が舞台だけども、そういう意味でなく本格テイストのミステリです。福家警部補シリーズの作家さん初の長編なのだとか。

    福家警部補シリーズが好きで、その文体の読み易さから手に取った本シリーズ。こちらは、落語会が舞台となっているシリーズだそうで、不勉強な私はタイトルになっている”七度狐”が本当にある噺ということすら

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    2017年01月03日
  • 福家警部補の再訪 福家警部補シリーズ2

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    内容(「BOOK」データベースより)

    しがない探偵から転身し上昇気流に乗った警備会社社長、一世一代の大芝居を自作自演する脚本家、天才肌の相棒と袂を分かち再出発を目論む漫才師、フィギュア造型力がもたらす禍福に翻弄される玩具企画会社社長―犯人側から語られる犯行の経緯と実際。対するは、善意の第三者をして「あんなんに狙われたら、犯人もたまらんで」と言わしめる福家警部補。百戦不殆のシリーズ第二集。

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    2016年12月13日
  • 問題物件

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    不動産屋に入社した主人公は、難病に苦しむ前社長の遺児の世話係になるも、突然異動を命じられる。そこは現社長が遺児を追い落とそうと画策して新設したクレーム対応専門部署だった。途方に暮れる主人公の前に怪しい探偵が現れて…というのが粗筋。

    この紹介文の後には「次々に押し付けられる難題を破天荒に解決するユーモアミステリー」とあるのですが、正にそんな感じです。

    主人公の前に現れて力を貸してくれる探偵というのが、超人的と言いますか、作品でははっきりと書かれていませんけど、早い話が神様なんですね。遺児を見守る神様。

    なので、開かない扉を無理矢理開けたり、セキュリティーのかかった情報をパソコンから引き出し

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    2016年11月19日
  • スーツアクター探偵の事件簿

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    【収録作品】彷徨うスーツアクター/笑うスーツアクター/探偵はスーツアクター/消えたスーツアクター 
     世の中にはいろいろな仕事があるのだなあと思う。著者の特撮愛がにじみ出ている。

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    2016年10月22日
  • 三人目の幽霊 落語シリーズ1

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    なんとなく「円紫」シリーズを彷彿とさせる。が、キャラが立っている分、北村さんの方が良いかな。

    本シリーズも悪くはないが、のめり込むほどではない。

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    2016年10月12日
  • 三人目の幽霊 落語シリーズ1

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    内容(「BOOK」データベースより)

    衝撃の辞令を受けて泣く泣く「季刊落語」編集部の一員となった間宮緑は、牧編集長の洞察力に感嘆しきり。風采は上がらず食べ物に執着しない牧だが、長年の経験で培った観察眼に物を言わせ、しばしば名探偵の横顔を見せるのだ。寄席の騒動や緑の友人が発したSOS、山荘の奇天烈も劇的な幕切れはご覧の通り。意表を衝く展開を経て鮮やかに収斂する、妙趣あふれるデビュー連作集。

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    2016年09月27日
  • スーツアクター探偵の事件簿

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    ヒーローショー、特撮映画などのスーツアクターが業界トラブルの謎解きを行う。冒頭に起きる事故が怖い。ちょうどゴジラが公開されてるけど今はモーションキャプチャつけてCG処理だから、重たい怪獣スーツを着なくてもいいらしい。

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    2016年07月31日
  • スーツアクター探偵の事件簿

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    スーツアクターが探偵?!
    珍しい組み合わせだなって思って読みました。
    特撮業界のことも色々書いてあって、面白かった。

    怪獣ハンガー…いい響き…

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    2016年07月23日
  • 問題物件

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    大倉崇裕による、少しファンタジー入ったユーモアミステリ。舞台は、不動産業界。
    探偵役が超人なので、謎解きの過程は粗い。ただし特にホワイダニットの面ではそこそこクオリティが高かった。
    不思議なことが起きる物件について調査をしてみると、更に不可解な証言ばかり得られて…と短編にしては結構派手な展開だが、最後にしっかり布石を回収しオチをつけているところがよい。
    もう少し、シリーズとしての進展も楽しみたいので、続編も読みたい。
    3-

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    2016年07月18日
  • 福家警部補の再訪 福家警部補シリーズ2

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    相変わらず福家警部補の魅力が足りない感じ。何だろう、冷徹しすぎるところなんだろうか?
    本当の警察の捜査はこんな感じなんだろうなと。別に福家警部補が特段優れている、という風に見えないのが難点なのかな。あと出てくる犯人が間抜けぞろいと言うところも、イマイチ魅力的ではないところか。
    今後は、犯人との行き詰る攻防がみられるといいような気がする。
    それはそれとして今作の中では「相棒」がいいなと思う。

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    2016年06月07日
  • 聖域

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    なまじ山登りをしたことがある分だけ、架空の山の塩尻岳が気になって仕方がない。どうしてもあのあたりか…?と架空なのにイメージしてしまいそれが違和感。
    本当の山を出してもいい気がするが、山小屋が出てくる以上、それは無理か…。
    ラストのどんでん返しは面白いんだけど、なんかインパクトに欠ける。
    伏線が読み解けなかったのか、少なすぎたのか…?

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    2016年03月01日
  • 白虹

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    話はテンポ良く進み、それはそれでいいのですが、ラスト至るまでの伏線があまり丁寧に描かれていないので、?マークの結末となっているのが残念。
    駆け足過ぎるラストですねー。
    そんな唐突に言われても、という感じ。ちょっともやもや。

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    2016年02月26日
  • 三人目の幽霊 落語シリーズ1

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    短編連作。
    主人公は女性記者で、季刊誌の噺家雑誌の編集者。
    それと、その上司の編集長が、噺家たちのトラブルに巻き込まれて事件を解決して……という話。
    死人は出ない。

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    2016年02月13日
  • 白戸修の事件簿

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    ネタバレ

     東京の中野区を舞台とし,お人よしの大学生「白戸修」が,さまざまな事件に巻き込まれる様子を描いた短編ミステリ。お人よしだが,意外にタフで,妙な正義感がある白戸修というキャラクターが気に入れば,楽しめる。個人的には,白戸修のキャラクターの造形は,おおむね気に入っているのだが「セイフティゾーン」で,芹沢の静止を振り切って,勝手に銀行強盗からの電話に出るなど,ときどきイライラさせる行動をするところがあった。
     ミステリの出来としても,案外,よくできている。これは,ミステリとしての驚きがあるという期待がないからだと思う。軽いミステリとして,さくっと読めればいいと思って読んでいるので,意表を突くオチが用

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    2017年01月02日
  • 夏雷

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    元探偵に入った依頼から物語が展開していく。
    舞台は東京が中心だけど、丹沢、鳳凰三山、槍ヶ岳が登場。
    山岳捜査官シリーズの釜谷もちらっと影が見えます。
    山岳捜査官シリーズに比べると、いまいち物足りないかな。

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    2015年12月13日
  • 警官倶楽部

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    警察マニアサークルVS誘拐犯。
    登場人物多いけど、それぞれ特技バラバラ、特徴があるので混乱せず読み進められる。存在感薄い人が数名いたのが残念。。
    オタクたちの奮闘ぶりが時に滑稽、時に熱く、楽しい読書時間でした。

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    2015年11月14日
  • 怪獣文藝の逆襲

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    大倉崇裕「怪獣チェイサー」がよかった。自分、MM9シリーズみたいな怪獣に関する架空の職業について書かれた小説が好きなのかもしれない。プロフェッショナルは格好良い。

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    2015年09月30日
  • 夏雷

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    煮え切らない便利屋の倉持を主人公にしたハードボイルドチックなサスペンス。山岳サスペンスとしても、ハードボイルドとしても、探偵ミステリーとしても中途半端な作品。中盤、『生還』『聖域』の主人公・釜谷がチラリと登場し、山岳ミステリーとしての展開を期待したのだが…

    大倉崇裕の作品は当たり外れが大きい。

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    2015年07月27日
  • 丑三つ時から夜明けまで

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    幽霊モノの、ファンタジー、ユーモアミステリ連作短編。
    ミステリ的にも、キャラクターストーリーとしても、一話一話それなりの作りにはなっていて、かつ全編通しての起承転結もそこそこ。
    しかし、あらすじや設定から類推する以上のものはなく、無難過ぎる嫌いはある。
    3-

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    2015年07月16日