大倉崇裕のレビュー一覧
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シリーズ第二巻。
「3300フィートの死神」「赤か青か」「死刑囚とモヒカン」の3話構成。相変わらず岩戸予報官は船村捜査官の捜査に付き合わされている。"怪獣襲来が普通に起きる世界"という特殊設定が当たり前になると、何が起きてもおかしくないと感じるようになるから不思議だ。
本作でウケたのは第二話。核汚染を回避する手段としての『Zプラン』の説明。
"1966年。カメ型怪獣をドーム型推進器に誘導して宇宙に打ち上げた。打ち上げた推進器は小天体に激突して粉々になった"ってところ。アレですね(笑)
小ネタは色々あって楽しいんだけど『情報共有スピードの異常なまでの速さ』とか、『主人公達の物理的な移動時間の速さ』とか、ちょっと度を越していて今一歩のめり込めない。そこはもう少し現実に寄せてよって感じ。よって本作も⭐︎3つ。
次回作?出たら読みます(たぶん) -
Posted by ブクログ
著者は1968年生まれ。「ウルトラマン•マックス」や「名探偵コナン」等の脚本にも参加している。なるほどね。
物語の舞台は怪獣が普通に襲来する日本。怪獣庁予報官•岩戸正美は怪獣の進行方向を予測したり誘導したりする『第一予報官』だ。そんな岩戸が警察庁怪獣防災法専任捜査官•船村秀治とバディを組んで捜査をする。特殊な設定に基づいた"犯罪捜査もの"だ。
「風車は止まらなかった」「殲滅特区の静寂」「工神湖殺人事件」の3話構成。
"日本が最初の怪獣災害に見舞われたのは1954年"とか、"岩戸は1999年に京都駅の崩壊で家族を失っている"とか、怪獣好きには「あぁ、あの時か!」的な小ネタもいっぱい。
ただ、『捜査もの』としてはちょっと無理筋が多いと感じたので⭐︎3つ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ怪獣省所属の女性予報官・岩戸正美。彼女が遭遇する怪獣にまつわる3件の事件を収録。
アメリカに向かう米国国務長官を乗せた航空機の中で、アメリカ人のビジネスマンが毒殺された。同乗した岩戸は捜査に関わることになるが、犯人はなぜ機内で、どうやって殺したのか…『三三〇〇フィートの死神』。
ロシア国内に出現した赤と青の怪獣2体が日本の領海内へ侵入。うち一体が核兵器を飲み込んでいるという。赤だと言うロシアからの情報を信用してよいのか、岩戸は情報を持つ怪獣チェイサーに接触することに…『赤か青か』。
ある弁護士から呼び出された岩戸。7年前、岐阜県で5人が死亡する火災が発生し、集落の男性が逮捕された。この事件が実は怪獣によるものだったのではないかと告げられ、調査をすることに…『死刑囚とモヒカン』。
実際あるんだろうなぁという政治的駆け引きや、怪獣が実際存在したら世界情勢はどうなっているだろうかということが描かれている。怪獣防災法という怪獣省による怪獣対策に関わる事柄を妨げてはならないという法律も存在するなど、怪獣省はやりたい放題。
主人公の岩戸正美は予報官という職業なのだけれど、怪獣対応意外にも結構現地普通に捜査や調査など色々やらされている。普段は窓際部署の初老男性を装っているが、実は死神と呼ばれる公安のエース・船村とともに色々な現場に向かう。
前作の内容は世界観(と怪獣の研究をしていた夫婦の話ぐらい)しか覚えていなかったけれど、作家さん書いてて楽しかっただろうなと思った。1話目は岩戸が遭遇する事件と怪獣対応が実は繋がっているなどの視点は面白い。2話目はともかく、3話目は正直怪獣あんまり関係ないような感じがした。あと、前作読んでたらわかるところなのかもしれないけれど、思わせぶりな恋愛要素?が気になった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ警察病院でファシリティドッグとして働く、オスのゴールデンレトリバー・ピーボ。ピーボのハンドラー・笠門達也には秘密の任務があった。警察病院の特別病棟で入院中の受刑者から秘密を聞き出すことだ。
死刑囚が一部の犯行は自分ではないと漏らす第一話。窃盗の常習犯の男がかつて目撃した転落事件が殺人であると証言する第二話。ダークウェブで爆弾を買ったとされる女から爆弾のありかを聞き出そうとする第三話。怯える少年が殺人を目撃したと告白する第四話。元情報屋の男から情報を聞き出せと命じられる第四話。
いずれも判明している出来事とは異なる真実があるり、ピーボが聞き出した真実をハンドラーの笠門が明らかにしようと動く。ただ、ピーボはあくまでもファシリティドッグであり、人を癒すための訓練しか受けていない。そのため作中では警察犬のような派手なアクションはない。
ピーボが利口すぎてびっくりする。確かに犬はたまに中身人間なのかもっていう表情する時があるからちょっとリアル。第四話の『犬が見つける』が個人的には一番面白かった。犯人視点から始まり、笠門側の視点と交互に展開するので他の話よりスリリングな感じ。