山内マリコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
元カレをテーマに4人の作家によるアンソロジー。
人気作家さんばかり、山内先生は初めましてですが、青山さんと一木さん目的でチョイスしました。
青山美智子『姉ちゃん』
今話題の俳優として注目の姉ちゃん。有名になると元カレも増えるらしい‥
短編だけど青山さんらしい、キャラの魅力や暖かみのある感情の交差、独語の余韻も良き。
一木けい『三月なんて前世』
小麦アレルギーの主人公と米粉パン職人として成功した元カレとの思い出とは‥
一木さんの言葉には艶が有りますよね。恋愛の始まりと終わり表現は秀逸。
町田そのこ『すべてはカーテンの中』
元カレとキッパリ別れられずに、ズルズルとセフレの関係に。偶然出会った同級生は過去に事件を起こしていて‥
町田さんらしく、クズ男の解像度が高くて、ぞわぞわする作品。終わりはそうくるかぁ‥
山内マリコ『二つ年上』
今まで元カレに流されて生きてきた主人公、別れを機に心機一転、着物ショップで働く‥
読後の余韻も素敵で好きな作者かも。もう少し読みたかった。
元カレがテーマと言う事で、結構ドロドロした物を想像していましたが、いい意味で裏切られました。
男は元カノの事を引きずる事が多いですが、女性って結構バッサリというか、前向きなイメージなのかな?というのが各物語を読んだ感想です。サクッと読めて、おすすめです。
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Posted by ブクログ
ネタバレ近ごろ鏡を見る習慣がなくなった陽子さん。
愛息子の洸太郎が巣立ってから、夫の和彦と二人暮らしである。
ずっと専業主婦だった。それが今の時代では少々時代遅れであるとは思っている。
息子が連れてきた「彼女」によって目から鱗の新しい考え方に触れる。
自分は、家事に口うるさい夫にダメ出しをされないように、先回りしてこまめな掃除もした。まるで家事ロボット。
陽子さんが再び鏡を見るようになったことに、まずは小さな喝采を送りたい。
ここで「鏡を見る」というのは自分と向き合うことの象徴だろう。
陽子さんは私より少し年下だ、多分。でも・・・男の子の親(母親)って、こんなにちょくちょくLINEを入れるんだ〜?と、ちょっと引く。
息子が彼女を連れて来たら、結婚するものと思い込み、嫁という形で女の子を得ることができることに陽子は舞い上がる。
そしてしつこく食事にいらっしゃいと誘い・・・
これもどうかなあ〜
その「息子の彼女」から聞いた胸の内。
「夫」を改造するには時間がかかるのである。面倒なことには手を出さない、というのも一つの選択。
夫も妻も、「この辺が落とし所」を見極めるのが大事。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ次が気になりどんどん読み進めたけれど、自分にはよくわからない話だった。
東京のお嬢様であっても、地方から出てきて東京で生きられるようになった女の人であっても、女の人は男に頼らず地に足をつけて生きていけばよい!という話? いや、それではオチが簡単すぎか。この話の流れをそのまま受け入れるなら、女の人にとって結婚は残念なもので終わってしまう。
男側の青木幸一郎はお坊ちゃまで、本当にそうなのかは知らないけれど、イメージ通りのお坊ちゃまの行動。こちらの行動も庶民の自分にはわからなかった。幸一郎は「好かれて悪い気がする人はいない王子様」で、自分はそうではない。
と言うことで、自分にはよくわからない話だった。次が気になり読み進めた気分を0.5足して、★3.5。 -
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『姉ちゃん』青山美智子
有名俳優になった"姉ちゃん"との話。青山美智子さんらしい言葉と、優しい雰囲気が素敵な話。
「あの頃の私を知っていて、愛してくれた人って、すごく特別なポジションなんだよね。」
『三月なんて前世』一木けい
「人生をあらすじにされるって厭なものだね」
元カレが、自分をきっかけに米粉パン職人になったことを知る。自分との出会いをプラスの経験に変えられるの嫌だなと思った。出会わなければ良かったと思われている方がいい。いい経験にするなよ。
『すべてはカーテンの中』町田そのこ
「恋人って、カーテンの中の関係なんだよね。」
本当にそうだと思う。周りは好きなように解釈するけれど、本人たちにしか分からないことばかり。そしてそれらは、人には説明できても理解は不可能。
『二つ年上』山内マリコ
二つ年上の恋人に頼り切って、道を整備してもらうことが当たり前になっていたことに気づく。対等な立場でいること、そうでないと長くは続かないこと、わかるなぁと思った。 -
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「陽子さん」という人は、もしかしたら自分自身かもしれないし、姉妹や母親、友人かもしれない。それだけこの日本にはありふれている「女性」の姿のように思う。
彼女が文句ばかりを言われながら褒められることなく日々こなしてきたこと、なんとか受け流してきた酷いことばは、それは確かにこの世界にあって、わたしも何度も何度も耳にしてきた。
側から見たら酷いと思えることも、陽子さんは当たり前だと思ってやり過ごしてきた。それでも、人との出会い、対話を通してこれまでの当たり前を揺るがされ、変化していく。
現実はそんなに上手くいかないかもな、とわたしの身近な現実に思いを馳せつつ、それでもこの物語のような作品が世の中に増えていくことはとても素敵なことだと思うし、多くの人に読まれて欲しい。とても読みやすい作品だった。 -
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GOAT 食
2026.07.30
好きなYoutuberさんがGOATの愛バージョンを読んでいて、気になったので最新刊の食バージョンを買ってみた。
作家さんによって、食というテーマの切り取り方や着目点・描写の仕方が全く違うことに気づけた。私だったら、食というテーマを与えられてホラーに繋げる自信はない。食といったら高校時代にお母さんが早起きして毎日おいしくて彩りもステキなお弁当を作ってくれたこと、それが勉強と部活の支えになったことが1番に思い浮かぶ。食といっても人によってほんっっとうにいろんな角度で見ることができるということは、裏返せば同じ価値観や考えを人々が共鳴させるのは難しいということにもなるだろうと考えてしまった。
510円で分厚くてカラフルで可愛らしい表紙だったので満足。しかし作家さんで読みたい本が決まるのではなく、流行りの本や気になった本だけをちまちま読んでいる私には作家さん同士の対談にあまり惹かれなかったので、そこだけ気にすれば本を初めて読む人にもおすすめしたい!! -
Posted by ブクログ
生まれつき松濤に住む上流階級で箱入り娘として何不自由なく成長し、「結婚=幸せ」と信じて疑わない華子。地方出身で猛勉強の末に慶應大学に入学し上京、しかし父親の失業で学費が続かず、夜の世界で働くも中退、自由に生きている美紀。すべて真逆の二人の女性が一人の男性(幸一郎)を巡り物語が展開してゆく。
華子は家柄のよい幸一郎と結婚するが、自分について興信所に調べさせたり、嫁いだ家の窮屈なしきたりや、政治家を目指す夫の姿に違和感を抱き、自分の意志で離婚を決意し、家を出る。
また美紀の半生を描く章では、慶應大学のキャンパス内で我が物顔で貴族のように振る舞う内部生たちを見てびっくりするシーンが印象深い。
実は僕も同じ経験がある。公立高校から私立の大学に入学した際に、入学した時からキラキラ大学生らしき集団の同級生がいた。彼ら(彼女ら)はいわゆる付属高校からの「内部進学」であり、既に洗練されていた。その際に、埼玉の田舎出身の自分とは違う世界の人種なのかなあと思ったことがあった。
家柄とか、学歴とか、職業など…人は無意識のうちに自分の格付けを意識して線引きをしているのかもしれない。そんなことをこの小説ではあらためて感じた。
また帝国ホテル、ホテルオークラ、パレスホテルなど都内の一流ホテルのシーンが何度も物語に登場するのが、上流階級の象徴であり、作者の意図をあらわしているのかなあ。
僕は幸いなことに、自分で言うのもなんだが中流の平凡な家庭に生まれ、育ってきた(と思う)。家柄とか格式とか特に関係なく、親が結婚相手に求める条件なんてものも無かったなあ。
もしも自分がこの物語に出てくるような上流階級の人間だったら…そう考えても無駄なことはやめておくか。でも、かえって不自由な毎日なのかなぁと想像するのは妬みなのかな(笑)
2021年に華子(門脇麦)、美紀(水原希子)の主演で映画化されたようだ。