山内マリコのレビュー一覧

  • パリ行ったことないの(フィガロブックス)

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    ネタバレ

    すごく読みやすい短編集。
    一話が結構短いので、疲れていても読める。
    最後のお話で今までの登場人物が出てくる。
    フランスの働き方(残業は1秒もしない、バカンス5週間とるなど)とか読んでると、今私が日本で転職活動中なのだけれど、ハードワークをアピールする日本の文化に嫌気がしてくると思った。

    また、最後の、ついにパリに渡って1年くらい住んでる女性の話を読んで、海外移住とか聞こえは良いけど、日本であんまりうまく行かなかった自分というのは変わっていない。そんな状況から逃げて海外で、外国人という特別枠で、楽しみながら生活してるだけ、みたいな箇所、わかるなーと思った。それで落ち込む日もあるみたいなところ。

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    2025年04月12日
  • 2030年の旅

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    未来予測のインプット的に作家の知恵を借りるべく手に取った一冊。
    (小説として読むのを楽しみに、手に取ったわけではない)

    2030年まで5年、なにがどこまでこうなってるのか先は見えない。
    個人的にはここまで、すごいことになっているとは想像できない。
    言えそうなことは10年先だと、コンピュータ技術がかなり身体性を帯びる予測がされがちなこと。
    5年、ではなく10年先を20x0年という限りで妄想すると、過度な期待も抱けてしまうのだろうと感じた。

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    2025年03月09日
  • マリリン・トールド・ミー

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    杏奈が飛行機乗ってるところで思いがけずすこし泣いちゃった。
    去年でた本ですが、もしわたしが大学生のころ、もしくはコロナ期に出ていて読んでいたらエグい刺さりかたしていたと思う。それくらい孤独感や閉塞感、他人との距離をどうとっていいのかわからないことへのもどかしさとか悩みとかに身に覚えがあった。そのなかで出会った救いみたいなイマジナリーフレンド。
    杏奈が話していたマリリンは過去からの霊的なものかもしれないし、孤独感がうみだしたタルパとかイマジナリーフレンドかもわからない。でもそれをきっかけに、マリリン・モンローの、ノーマ・ジーンの軌跡をつぶさに追いかけていく。
    大学生たちがフェミニズムついていろい

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    2025年02月23日
  • 選んだ孤独はよい孤独

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    最高。こういう本が読みたかったんです。
    文学的で奥行きがあり、でも読みやすくもある。
    知らない言葉も沢山出てきたし、こういった類の本をもっと知りたい。山内マリコさんの本読み漁ってみようかな~

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    2025年02月16日
  • 買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて

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    伊勢丹大好き
    友だちが、「百貨店の博物館みたい」って言ってたけど本当にその通り。「百貨店」という単語の魅力をこれでもかと感じられる場所。

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    2025年02月02日
  • さみしくなったら名前を呼んで

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    ネタバレ

    ◾️record memo

    「あたしみたいに変ちくりんな顔でもね、パパが可愛い可愛いって言ってくれたから、あたしは自分のことを可愛いって思えるようになったの。それでこんな性格になっちゃったってわけ!」
    ああ、わたしにもうつみ宮土理の父親みたいな人がいればいいのに。きみは可愛いよ、すごく可愛いんだよって、ちゃんと目を見て言ってくれる誰か。そんな人がそばにいれば、わたしも、"ケロンパ" みたいな愛称で呼ばれる、可愛げのある女の子になれたかもしれない。
    せめてもの慰めに、鏡を見るたび、心の中でうつみ宮土理の父に、こう言ってもらいました。「可愛い可愛い。さよちゃんは可愛い。さよち

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    2025年01月28日
  • ここは退屈迎えに来て

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    地方出身というテーマが通底する短編集。
    年代と地方出身なのが自分も一緒で、わかるわかるというとこが多かった。
    一方自分は地方から出たままの身なので、地元に戻ったらこんな感じだよなというのも想像でだけどよくわかり。
    自分にとって目新しいテーマで面白かった。「地方都市のタラ・リピンスキー」が好きだった。

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    2025年01月19日
  • 結婚とわたし

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    文庫版の解説、読んだ!やはり面白い。『買い物とわたし』の装丁が真似っこされていて、コレクションとして2つ揃えて持つのもありだな〜!同棲で引っかかる部分が確実にとらえられていて、確実に読むべき書だな〜!

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    2025年01月09日
  • きもの再入門

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    母からの借り物。
    勧められて読んでみた。
    同い年ということで共感する部分も多いがこの方本人も本書内で語っていたが、着物を知っている『着物警察』側だな、という部分も垣間見られた。
    この年代はどちらかに分かれるのかも?w
    着物にどういうふうに関わっていたか、関わる機会があったか、にもよると思うけど。
    私などは10月暑いから浴衣でええやんとか言う邪道、奇抜を好む傾向にあるw。
    私は大正〜昭和初期ぐらいの着姿が好みなので。
    心に引っかかる言葉も多々あったので改めて自分で購入して読み直したいとも思うが、何にしてもこの人自身がそもそも恵まれた環境にいたんだよなぁ、と思い知らされる。
    こっちも大島紬が身近に

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    2025年01月02日
  • 選んだ孤独はよい孤独

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    すごい。
    作者女の人よな???一作目のボーリング場のやつ男社会の解像度高すぎんか???バイク事故からのカラオケ熱唱(しかもブラフマン!)とか、ガーターのときの野次とか
    隣にきたら嫌な集団、イケてる奴らが無自覚にうるさくてそれにこっちが萎縮してるだけなんだと思ってたけど、「場を支配するような空気を、わざと撒き散らす」それだわ。
    同じ男女のイケ集団でも怖くない人たち全然いるわ、なんだよ、あれわざとだったのかよ

    2人で話してると優しくて面白いあいつがなぜあんな奴らとつるんでて、そこにいるときはなんとなく嫌なやつになるの、不思議な現象だと思ってたけど、そうだよな、そういう集団では優しさは弱さだし、面

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    2024年12月17日
  • 買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて

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    あ〜おもしろかった!さすが山内さんという、一気読させる文情と構成…ちょうど30代に差し掛かるわたしは少し感覚が分かりつつ、こんな感じになっていくのかぁと楽しみになる文章。イラストも素敵。山内さんの作品は肩の力を抜いて読めるので、時々挟んでいきたいな〜

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    2024年12月16日
  • ここは退屈迎えに来て

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    なんと素晴らしいタイトル! これだけで勝ち、だが、中身もなかなか面白かった。
    「ファスト風土を生きる若者たちの……」とかまとめちゃうと魅力が伝わらないような気がする。どこに生きていても、だれと生きていても、青春時代は渇望しているし、疎外感を感じてる。それを生々しく思い出した。だんだんトガっていく著者のスタート地点かな。

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    2024年12月08日
  • 結婚とわたし

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    大好きな古本屋で、表紙の可愛さとタイトルのコミカルさでパケ買いした1冊。
    結婚はおろか、同棲すら未だしたことのない私だけど、面白かった!笑
    生活のリアルというか、だんだん色んなことに折り合いがついていっているようなないような笑
    夫の言い分がちょこちょこ挟まるのもまた良い笑。

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    2024年12月07日
  • ここは退屈迎えに来て

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    ドキュメンタリーぽさもあり良かった
    今はベッドタウンや地方も魅力的だと思うけど、若者から見たら一定数このように東京に憧れる人たちもいるんだろうなぁと思った。実際にありそうな人間関係や心情が描かれていてよかった。

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    2024年12月06日
  • 買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて

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    ときめきがつまっていて、でも親近感があって、読んでいて楽しいエッセイだった。ちょっと前の本だから、読んで気になった商品やブランドがちらほらなくなっていて悲しい、、

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    2024年12月06日
  • 東京23話

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    あなたは、『東京23区』の名前をすべて言えるでしょうか?

    日本の首都、東京。その中央を形作るのが『東京23区』です。2024年6月時点で985万6,992人という人口を抱える『東京23区』はさまざまな顔を持ってもいます。『みんなの青春が詰まってる』『渋谷区』、じつは『荒川は流れて』いない『荒川区』、そして『東洋一のマンモス団地と謳われた高島平』を抱える『板橋区』と、それぞれの『区』はそれぞれの個性の中に存在しています。

    そんな『東京23区』の幾つの名前を言い当てることができるか?東京に暮らしていらっしゃる方かそうでないかによっても違いはあると思いますが、誰もが一つや二つを言い当てることがで

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    2024年12月02日
  • マリリン・トールド・ミー

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    マリリン・モンローを題材とした、フェミニズム・フェミニスト?をテーマにした本。
    最後までずっとマリリンと電話するのかな?と思いきや、電話しておしゃべりしたのは最初だけで、後は杏奈ちゃんの大学生活を通してマリリンの生涯を見るという感じでした。
    マリリンとの“相互理解”で緩やかに成長していく杏奈ちゃんの姿は、まさに松島先生がいっていた大学生なんだなぁと。今まで読んだことのない分類の本で、新鮮でした!

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    2024年11月26日
  • マリリン・トールド・ミー

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    ネタバレ

    コロナ禍に大学入学のために上京し、一人暮らしを始めた女子大生のもとに、ある日マリリン・モンローから電話がかかってきて……というお話。
    あらすじを読んだ時点では、もっとマリリンとの交流がメインで描かれるのかなと思っていけど、いい意味で裏切られた!
    主人公の杏奈が所属するジェンダー論ゼミでのやりとりがとても解像度が高く描かれていて、一緒に授業に参加してるような気分で読めた。
    ゼミの学生もさまざまな性別や年代の人がいて、それぞれの立場からの意見が描かれているのもとてもおもしろく読めた。
    私自身はジェンダー論に関心があるほうなのでこの本を手に取ったけれど、知識がない人が読んでも学生たちと一緒に疑問に向

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    2024年11月18日
  • 買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて

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    どの話も共感しかない。山内さんも書いていた通りで、いまの私は、これまでに自分が買い集めたものたちでできている。だからこそ、これからはより一層、本当に必要で気に入ったものだけを選んで買い集めようと心に固く誓いました。

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    2024年12月16日
  • 買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて

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    初めてのひとり海外旅行、機内なんかの空き時間に読む用に購入。
    結果、めちゃくちゃぴったりだった!

    深く考えずに読める、細切れに読んでも問題なし、旅行の非日常感を損なわない、ちょうどいい1冊になった。

    堅実さと浪費家ぶりが良い塩梅に混在していて、共感できたり反面教師にさせてもらったりと楽しめた。

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    2024年11月09日