柳沢由実子のレビュー一覧

  • リガの犬たち

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    「死者ほど雄弁な者はいない」

    と言ったのは十四世紀の劇作家ヒマーワリ・メーロンですが、誰にでも亡くなった人に想いを馳せて
    あの人ならこんな時どうしたろう?とか、あの人ならこんな時なんと言っただろうか?なんてことを考えたことが一度や二度はあったのではないでしょうか

    本作の主人公ヴァランダーも亡くなった同僚でもある先輩刑事リードベリに幾度となく意見を求めます
    思慮深く冷静で経験豊富でヴァランダーの良き相談相手であり、導き手でもあったこの刑事は時にはその過去の言動から相変わらず有効なアドバイスをくれますが、時には黙して語らずヴァランダーをいなくなってしまった彼に哀愁を募らせます
    しかし自分にはそ

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    2022年12月22日
  • 湖の男

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    ネタバレ

    エーレンデュル捜査官シリーズの第四弾。

    水位の下がった湖から遺体が発見される。
    ロシア製の機械にくくりつけられていた遺体は、
    婚約者の前から姿を消した農業機械のセールスマンなのか。
    冷戦時代に東ドイツに留学した男のモノローグが重ねられていく。

    国土は日本の三分の一ぐらい、人口は約35万人
    日本のはるか北に位置するアイスランドがどういう国なのか
    今一つ掴めていないが、
    スパイ活動がありましたか、と聞いて回るとはどういうことなのだろうか。
    みんながみんなを知っている国、と解説にあったが、
    知り合いばかりの小さな国では、
    裏切り者はいないということなのか。

    ライプツィヒへの留学生たちに起こった

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    2022年12月17日
  • 湿地

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    ネタバレ

    このミス海外編2013年度3位。
    アイスランドの作家が書いた刑事ものの推理小説。不良娘を持つシングルファーザー刑事が主役。不規則な生活で身辺が荒れ放題、海外の刑事もので良く見るような設定。ボクはサッカーが好きでW杯2018ロシア大会でのアイスランドの活躍とバイキング・クロップスが記憶に新しく、そこを舞台にした小説は過去に記憶がなく興味深く読めた。
    ただ、全体の流れがあまりスムーズでなく読み進めるのが少ししんどかった。そんなに長くない小説なんだけど全体的に冗長な感じがあり、事件が進展するところはご都合主義的な部分があってうまく興味がつながっていかない感じでした。

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    2022年10月22日
  • 喪失

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    18歳でホームレスになった女性に、連続殺人犯の容疑がかけられる。自力で犯人を追い始めるが、前半は恵まれない家族との関係や存在を隠して生きる虚無的な生活が描かれる。後半、テンポ良く事件の謎が解き明かされる。読後感は良い。

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    2022年09月16日
  • 声

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    言いたいことは分かった
    主人公のトラウマや、娘の葛藤、被害者の試練と哀愁など、書き方はうまい
    まわりの同僚たちも個性がはっきり出ていてまとまりがよい
    でもどうも、感情移入しきれないまま終わってしまった
    相性かな、作者や訳者との

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    2022年08月04日
  • 刑事マルティン・ベック バルコニーの男

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    マルティン・ベックシリーズ。犯人を絞り込む様子にハラハラドキドキさせられた。が、その割に終わり方があっけなく感じられた。

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    2022年07月19日
  • 厳寒の町

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    エーデンデュルシリーズ

    毎回、下劣でイライラさせる人物が出てくるけど、先が気になる展開で読み始めたら止まらない。
    日本では3作目「湿地」からの刊行されているけど、ぜひ1作目から読んでみたい…

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    2022年07月04日
  • 声

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    訳者あとがきにあったようにミステリでなく社会小説だと思う。今回も家族間の難しい関係が描かれており色々考えさせられました。

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    2022年06月19日
  • 霜の降りる前に 上

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    9作目、進路に悩み登場する度に違うことをしていた娘リンダが遂に決意して警察学校を卒業、あと数日でイースタ署に配属され働き始める、というタイミングで事件が起こります。正式にはまだ一般人なのでだけれどヴァランダーの娘であり行方不明になったのがリンダの友人ということでなんとなく捜査の周辺で危うい感じに自己流に捜査に関わるリンダ。今回はリンダの視点で話が進行するのでこれまでとは違い、優秀で良い人物だけれど一緒に働いたり暮らしたりするには気難しくむら気で付き合いにくいクルトの姿が浮き彫りに。事件は狂信的な新興宗教(大きいくくりではキリスト教)の信者が掲げる歪んだ正義に基づくもので嫌な感じに不安を煽られる

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    2022年05月24日
  • 五番目の女 下

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     惨殺された、元自動車販売で詩人で鳥愛好家のホルゲ・エリクソンと花屋主人で蘭愛好家のユスタ・ルーンフェルトの2人には共通点が見つからない。上巻から続くこの状況に変化が無く記憶も定かでは無くなってくる。もっとテンポ良く展開しないものかと思いながら読み進む…が、3人目が袋に入れられて湖で溺死した事件から展開のテンポが急に早くなり俄然面白さが増して来た。
     次々と連なる捜査による情報は、今まで全く繋がらなかった事件の点と点がはっきりと結ばれる様に見えて来た。

     作中にも触れられていますが、私はこの犯人に同情を禁じ得ない。ストーリー後半では捕まる事なく己の目的を達成してくれと願いました…不謹慎ですが

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    2022年02月26日
  • 笑う男

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     スウェーデンの南端イースタ警察署の警部クルト・ヴァランダーシリーズ第4段です。

    前回の事件で南アフリカ大統領の暗殺を企てている一味の1人を銃殺したヴァランダーは精神的に不安定になり一年以上も休職していたが警官を辞める事を決心した。 

     イースタ署に最後の出勤をする朝に新聞で友人弁護士が殺された事を知ると、辞職の決心が霧散した。殺される数日前にトーステンソンは静養中のヴァランダーを訪ね、弁護士の父親が交通事故に見せかけ殺されたと相談されていたからだ。

     捜査の進展が捗々しく無い時に、トーステンソンの秘書ドゥネールの自宅庭に地雷が埋められ、ヴァランダーの車は爆破される。更に役所の担当者の不

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    2022年02月20日
  • 厳寒の町

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    私が一番好きな北欧ミステリーがこの<エーレンデュル捜査官>シリーズ。邦訳五作目となる今作は、外国人の少年が刺殺体で発見された場面から物語が始まる。今回はアイスランドの移民問題という現在進行形のテーマに焦点を当てているが、肝心な事件の真相は些か精細を欠く。然しながら、それこそが今作唯一の救いだと述べるあとがきにはハッとさせられた。多文化共生は日本とて例外ではないが、私自身も外国人の同僚と相互理解を図る難しさを日々痛感している次第です。独特の情感が味わい深いこのシリーズ、次作の発売は果たしていつ頃なのだろう。

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    2022年01月23日
  • 白い雌ライオン

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     スウェーデンの作家、ヘニング・マンケルの''ヴァランダー警部''シリーズ第3作です。
     スウェーデン本国では、1993年に刊行されてます。
     ヴァランダーは、44歳の冴えない中年男性刑事。

     本作は、文庫で700ページも有る長編ですので楽しみです。

     事件は、1992年4月に夫婦で経営する不動産屋の妻ルイースが失踪しヴァランダーは事件と考え捜索を開始するが、ルイースの立ち寄った場所の近くの家で爆発火災が発生し焼跡から黒人の指が発見される。
     更にルイースの自宅からは、手錠が見つかる…円満そうな夫妻に何らかの秘密が隠されている予感がします…

     本作

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    2022年01月06日
  • 殺人者の顔

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     スウェーデンのミステリー作家ヘニング・マンケルの''ヴァランダー刑事''シリーズの初刊です。現在邦訳作品は、創元推理文庫から12作発表されてます。
     ヴァランダーは、スウェーデン南部(胡蝶蘭の様に垂れ下がった島がスウェーデンとしてその先っぽ)のスコーネ地方のイースタという小さな街の警察署の刑事です。

     事件は、イースタの西にある田舎町の農夫が隣家の友人農家宅で人が死んでいると通報が有った。隣人の農夫は惨殺されその妻はロープで首を絞められていた。犯人は強盗目的と思われるが、老夫婦には狙われる様なお金は持っていなかった。

     容姿は中年のそのままで趣味は

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    2021年09月08日
  • 声

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     アイスランドの首都レイキャビク警察のエーレンデュル捜査官シリーズ第3段(邦訳)です。

     本シリーズは、現地アイスランドでは既に1997年から2016年で既に15作品が刊行されて居り、邦訳の最初の刊は''湿地''(2012年)で現在迄に5作品が刊行されてます。邦訳作品は、ガラスの鍵賞やゴールド・タガー賞等を受した作品ですが、どの刊もとても面白いので是非に邦訳未刊行の作品の出版を心待ちにしてます。

     今回の事件は、レイキャビクのホテルでドアマンの男がホテル地下の住込み部屋で刺殺された。折下クリスマスで男はイベント用のサンタクロースの衣装だった。

     エ

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    2021年09月05日
  • リガの犬たち

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    「刑事ヴァランダー」シリーズ第二弾

    どうしようもなく「中年男」の主人公ヴァランダー、余計なお節介なんじゃないかなって思うラトヴィア行き
    動機がまたまた「女性」目当てって、なんだかコメディドラマ?
    いえ、とってもシリアスなミステリードラマで、そのアンマッチが、ヴァランダーの魅力かもしれません。

    相変わらず推理というより「体当たり」で、映画「ダイハード」のジョン・マクレーン並みのハードワーク

    なぜ読者が主人公に寄り添う感覚があるかといえば、この物語がヴァランダー一人の目線のみで進行するからかな〜
    だから主人公の困惑も疲労感も、すぐに読者に伝染する。

    突然のシーンチェンジもなく時系列で進むか

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    2021年09月04日
  • 手/ヴァランダーの世界

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    刑事ヴァランダーのシリーズは面白かったけど、
    舞台解説が読みたいほど冊数無かったよ…(/_;)
    係わった事件の落穂拾い的な短編集が読めるものだと勘違いしていたので
    一作だけでガッカリ

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    2021年07月13日
  • 声

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    犯罪捜査官エーレンデュルシリーズ三作目。ホテルの地下で殺されたドアマンの捜査を進めていくと、驚愕の過去が明かされていく。主人公や、ホテルを取り巻く濃密な人間関係に拗さもあり、星3つ。

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    2021年06月20日
  • ファイアーウォール 下

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    ネタバレ

    よい展開だったのに、ヴァランダーの常識外れの行動で醒めてしまった。捜査の重要人物を、知り合ったばかりの人に託すか? さらに年をとっていくとどうなっていくんだろう。

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    2021年06月18日
  • 緑衣の女

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    犯罪捜査官エーレンデュルシリーズ。込み入ったトリックや推理を楽しむものでは無いが、数十年前の白骨死体の謎が、丁寧に解き明かされていく。アイスランドの空気感も楽しめる北欧ミステリー。

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    2021年05月05日