柳沢由実子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
殺害された被害者はレイプドラッグを所持しており… 家族の絆を細やかに描いた社会派ミステリ #悪い男
■あらすじ
アイスランドの首都レイキャヴィークで発生した殺人事件、アパートの一室で男の死体が発見されたのだ。部屋からは女性のスカーフが見つかり、さらに彼はレイプドラッグを所持していたことが判明する。主人公である捜査官であるエリンブルクは、彼に乱暴された女性を探すために捜査を始めるのだった…
■きっと読みたくなるレビュー
シンプルかつストレートな北欧ミステリーですね、胃にずっしりと来ました。タイトル『悪い男』とは間違いなくこの被害者であるのは想像がつく、一体この事件にはどんな背景があるのだろう -
Posted by ブクログ
やっぱすげーわイチロー
間違えたマンケル(たぶん間にユンケル挟まってる!)
なんての?こうグリュグリュグリューンってなってポワワーン…ズシャーンみたいな感じよ
分かりやすく言うとウルトラQのオープニングみたいな感じ(まだそれほど分かりやすくない)
あれあるじゃん
蜜柑の搾り汁だっけ?で書いて後で炎であぶると出てくるやつ
送り出し?
ぜんぜん違うわ!
送り出しは相撲の決まり手だわ!
あぶり出しだわ!
自分であぶる言うてるわ!
何だっけ?何の話だっけ?
元寺尾の錣山親方が亡くなった話だっけ?
かっこよかったよねって違うわ!
寺尾はかっこよかったけど違うわ!
これ自分がスウェーデン人だ -
Posted by ブクログ
アーナルデュル・インドリダソン『印』創元推理文庫。
レイキャヴィク警察シリーズ第6弾。
サマーハウスで起きた首吊り自殺の謎だけではなく、主人公であるエーレンデュルの家族や過去と共に30年前に起きた失踪事件を描くことで、ストーリーに重厚感が増しているようだ。焦ってはいけない。これは、ゆっくりとじっくりと味わうべきミステリーなのだ。
歴史学者のマリアがサマーハウスで首を吊って死んでいるのをマリアの友人のカレンが発見する。マリアの夫によると、数年前に母親を癌で失ってから彼女は精神的に不安定になり、死後の世界に興味を持ち、降霊術師の元に出入りしていたらしい。
マリアの死は自殺とされ、荼毘に付 -
Posted by ブクログ
ネタバレ家族を持つ前に二の足を踏む男。家族を持ちたかったが、それが叶わず身を投げる女。家族になったが、それを自分で壊してしまった主人公。作者が〝子供を大切にし、愛すること。それだけが親の責務である。“と訳者に力を込めて語ったという、その親の責務が果たせず、家族を粉々に打ち砕き破壊し尽くす父親。人骨発見を機として、それぞれの家族が交差しながら、重いテーマであるドメティック・バイオレンスが、言葉を尽くして書き切られていく。女性に対しての暴力の描写がリアルで、同じ女性として、読み手を辛くさせる。
今日もどこかに、身を守るために敵を屍にして穴に埋めざるを得ない状況にいる人が、心の中で握ったナイフに力を込め -
Posted by ブクログ
祖父母から受け継いだ小島の木造の家で一人暮らすのは元医師フレドリック。
秋の夜、就寝中に強烈な明るさで目をさましたときあたりは灰色の煙が充満していた。
なんとか逃げ出したフレドリックだったが、家は全焼する。
警察の調べで火事の原因が放火であると判明するが、保険金目当てではないかと疑いをかけられる。
いったい誰が…真相は…となるが
その間、港の店主が亡くなったり、駐車場の持ち主も…。
そしてそのあとも2件の火事で家が全焼となる。
火事では幸いに死者は出ていないが、誰が何の目的でとなるのである。
犯人の目的もわからないが、その間のフレドリックの周辺のジャーナリストや娘とのことが多く心を揺さぶ -
Posted by ブクログ
人生終焉前の寂しさと恐怖… 価値観の偏りや歪んだ欲望の醜さが悲しい #スウェーディッシュ・ブーツ
■きっと読みたくなるレビュー
既に現役の医者をリタイヤして、静かに暮らしている主人公。しかし胸に秘めた人間性は、なかなかのキモさと偏見で形成されている。
年甲斐もなく色恋沙汰を期待したり、嘘をついたり、人の領域に土足で踏み込んだり…
動機は自らの寂しさや恐れからの回避なんでしょう。人生を悟るべき年齢にもかかわらず、あまりにもカッコ悪い。正直読んでいると嫌な気分になってくることも多々あります。
しかし、気持ちは痛いほど分かる。
私も年齢を重ねてきました。どんなに頭でわかっていても、価値観の偏り -
Posted by ブクログ
マンケル自身が書いた、ヴァランダーものに出てくる地名、人物索引があるというので購入。さらにヴァランダーものの作品全部の導入が書かれている。さすが作者の書く紹介文、作品の目の付け所がかかれている、うまい。プラス短編「手」がある。これがおもしろい、とてもよかった。
「手」
田舎に住みたいヴァランダー、紹介された家に見に行くと、なんと庭から人間の手の骨が突き出ていた。手は前の住人、その先の住人と調べていくと出て来た秘められた出来事。第二次世界大戦の影が見える。
ヴァランダーの紹介文になると、「どちらが犯人でどちらが犠牲者かはとうてい言えるものではなかった。」と締めくくる。
2004,2013
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Posted by ブクログ
クルト・ヴァランダーの娘リンダが主人公。警察官になる直前の事件を父と共に追いかける。今までのシリーズで時々出てくる娘リンダは、いつも情緒が不安定でフラフラしているイメージしかなかったが警察官になるとはびっくり。彼女の両親に対する、愛情や軽蔑がない混ぜになった感情がリアルで、意外と似たもの同士である父娘のやり取りにくすっと笑えてしまう。娘の容赦のない父の描写が特に面白く、クルト・ヴァランダーという人間の輪郭が際立ち、やはり彼はヒーローになりきれないなあと感じる。そこが良いのだが。
そうそう事件はカルト宗教がらみになるが、いつもな感じで面白かった。作者が亡くなってしまったので、ヴァランダーシリーズ