相場英雄のレビュー一覧

  • ナンバー

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    知能犯を扱う警視庁捜査二課を舞台に西澤警部補の奮闘を描いた連作短編集。最初の『保秘』『十二桜』が良かった。他に『あたり』『へそ』を収録。

    最初の2作は長岡弘樹の『傍聞き』のような味わいの作品で、なかなか面白いと思ったが、後半の2作が良くなかった。連作短編集の全体を通じた雰囲気、面白さを維持するのは難しいのかも知れない。

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    2014年09月16日
  • 書かずの753 1

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    「職業もの」フォーマット、ただしローカル分多め。地方あるある好きな「道民」としては嬉しいんだけど、他県の人はどう思うのかしら? ただでさえ上手い絵がますます上手くなってて眼福。

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    2014年05月11日
  • デフォルト〔債務不履行〕

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    不良債権問題の真実を暴いたエコノミストを死に追いやった日本銀行、財務省、金融庁、大手都市銀行のエリートに対して、エコノミストの友人たちが金融市場を舞台に復讐劇を繰り広げるストーリー。
    経済用語、金融市場用語はやや取っつきにくかったが、登場人物のキャラクターがたっていて、非常によみごたえがあった。

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    2013年09月27日
  • 震える牛

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    結構前からドラマ化の帯が付いていたけど、WOWOWで丁度やってたな。
    全5話の内1回目だけが無料放送ということで、WOWOWに入る気がない私は、中途半端になるので見なかったけど、確かにそのくらいのドラマにすれば面白そうな題材のお話。
    題名と殺された人物の職業から最初からネタはバレているような話で、複雑な構図に惑わされながらも捜査もそれほど難渋はせず、入り乱れる話をあまり上手く捌いたとも言えないけれど、そもそも「食の安全」という題材が興味をそそり、それが警察の腐敗や、地方都市を襲う大規模小売業進出の虚実や、世の中の色々なやくざな稼業などに彩られて、サクサクと進む展開は悪くない。
    捜査の結末は苦々しく、成程、どこに行ってもきれいなところはないというのが世の中だけど、しかしそこで清貧に暮らす庶民の生き方を密かに愛でるラストは、スッキリしないけれど、ああ締めるしかないかな。
    そんな田川の苦渋からすると、プロローグとエピローグは青臭過ぎて聊か蛇足に思われる。

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    2026年07月23日
  • デフォルト〔債務不履行〕

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    巨人を倒すには小刻みなジャブを打ちながら、機会をうかがいカウンターをあてる。本編でもこれを踏襲しているが、戸田の爆破騒ぎや現送の襲撃未遂はカウンターに繋がっているのか?ストリーをもう少し練ると更に面白いのだが。しかし、面白いぞ。

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    2013年05月29日
  • デフォルト〔債務不履行〕

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    面白い本。読後もスッキリできるストーリー。金融も事は何も知らない私が読んでも引き込まれる。官僚って、日銀って、こんな感じなんだろうなと勝手に想像しながら読めた。出だしは暗い本かと思ったが、楽しい時間を過ごせました。

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    2012年03月05日
  • 偽装通貨

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    サイバー犯罪に対して法整備は追いつかない。企業が発行するポイントは交換サイトで銀行を通過せずとも海外に運び出される。このような仮想の通貨が実社会に進出し、情報を駆使できる人間たちの悪巧みをどんどん先鋭化させる。ITを利用した消費者に便利な事々も、裏を返せば新手の金の抜け道になる。うかうかしてられない世の中です。

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    2009年10月07日
  • 楽園の瑕

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    樫山順子シリーズ2作目。

    いやぁ、読むのに時間がかかった。
    一応樫山のシリーズになっているが、もう一人の主人公である古賀が暗躍した「イグジット」も、同じように読むのに苦労した。
    どうも、捜ニ関係の話は個人的に苦手みたい。

    北海道警から山梨県警の刑事部長に異動した樫山。
    一方、闇の金融ブローカーから足を洗い、山梨の小さな村に移住した古賀。
    この二人の目線が交互に描かれるのだが、1ブロックが短くて、突然終わる感じがなかなか慣れない。

    北甲州市という架空の街に突如起きた地方創生の話。
    人材派遣会社の大手リエゾンと新興のホテル運営会社・箕の宿が共同で一大リゾート地を創り上げるという。
    説明会に参加し、裏に何かあると思った樫山と古賀はそれぞれ調べを進めていく…

    名前は全てフィクションなんだけど、思い切りどの会社を指しているか、分かってしまうし、一見うまく行ってるような熊本の半導体工場の誘致にも苦言を呈している。
    地方ではどんどん過疎化が広がっており、地方創生と言われると単純に今より良くなると信じてしまうような現代に一石を投じるような内容だった。

    ラストはちょっと辛かったけど、次は樫山はどこへ行き、どんな事件の裏側を暴いていくのか?
    これからも活躍するのだろう。

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    2026年09月25日
  • 一滴の沈黙

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    久々の相場英雄。
    面白くて、とても早く読み進めたが、最後の犯人の殺人動機が…
    なんか、ストンと腑に落ちなかった。本人も、理解してもらえないと思ったから黙秘した、と言っているが、どんな複雑な背景があっても、えぇぇ…と戸惑った。
    東京の街の中では、そこまで富裕層の中国人留学生が増えて環境が変わっている?
    私は遥か遠いところに住んでいて現実の問題として認識できないから、そこへの問題提起なんだろうと理解している。

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    2026年09月24日
  • 心眼

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    指名手配犯を街頭で見つけ出し逮捕する、見回り班の青年の成長を描いた物語。長編の形をとってはいるが、実質的には短編の連作といったところ。指名手配されている時点で、事件は発生しているため、犯行は概要が示されるだけとなる。そのため事件の一つひとつが詳細に描かれるわけではないのだが、その真相は捻りが効いており、唸らされる。
    顔認証技術は、おそらく不可逆的に発展し続けていくのだろう。社会はそれとどう折り合いをつけるのか。
    著者の作品は、社会的なテーマが散りばめられていることが多く、本作も同様のDNAを宿している。
    長編を読みたかったので、若干期待と違ったためこの評価としたが、面白かった。

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    2026年09月19日
  • マンモスの抜け殻

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    高齢化が進む都会の限界集落のような団地で起きた殺人事件。
    殺されたのは介護施設の経営者。
    事件を担当することになったのは、この団地で育った捜査一課刑事の仲村だった。

    社会派ミステリーは、やはり面白い。
    介護業界の裏側が描かれており、これから先の現実の日本がどうなっていくのか…想像すると憂鬱な気持ちにも…。
    仲村の家族の問題も、実際にありそう。

    かなり興味深い設定なのに、引き込まれ度はあと一歩惜しかった気がします。
    好みの問題かなぁ。

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    2026年09月16日
  • 一滴の沈黙

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    日本はこれからアジアの富裕層、中間層そして国際感覚を持った優秀な人材に土地だけではなく就職、企業まで侵食されていくのか。
    日本人の生活の低下を気付かずにきた事に怖さを感じた。

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    2026年08月31日
  • 一滴の沈黙

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    犯人の動機がテーマなんですね。
    犯人であるのは間違いないが動機を黙秘している。
    動機は意外な事実だった。

    二つの殺人事件だったけど最初の事件はどうなったか中途半端に終わってます。
    もしかして要らなかったのかな。

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    2026年08月05日
  • 復讐の血

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    今一つの物語
    棄民という聞きなれない言葉から入りました。
    中東のテロ周りに話が広がるかと思いきや、福島原発事故による棄民ということでした。
    本書のテーマは福島原発事故後の政府対応に対する復讐劇。
    しかし、ちょっと違和感あるのと、なんともスッキリしない。

    金融ヤクザの殺害、ゴールデン街のママの死、金融庁の審議官の宮古島での失踪。
    これらの一連の事件の真相は福島原発事故の棄民による政府への復讐。
    その手段は金融テロ。
    そして、その首謀者はダークヒーローといった感じです。
    幾重にも罠が仕掛けられていて、唸ってしまいます。

    しかし、全体でみると、ちょっとバラバラ感があるんですよね。広げすぎなのかもしれません。

    事件の真相を明らかにするために、総理事務秘書官と警視庁捜査一課の刑事が動くわけですが、それって本当にそんなうまく動けるの?とか
    金融テロってそんな簡単に起こせるの?
    また、
    そのレベルまで行った事象を阻止できるの?
    とか、いろいろ?マークがついてしまいました。

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    2026年07月25日
  • ブラックスワン

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    世界情勢で全く予想されなかった事態が起こることを金融市場では『ブラックスワン』というらしいが、その正体をめぐっての逃亡劇が、スリリングで面白かった。
    その正体である「全固体電池」という名前は初耳だったが、リチウム電池に変わる次世代バッテリーであり、近い将来EVなどに搭載される先端テクノロジーだという。そんなノーベル賞級の研究者が、日本と香港の血が混じった女子大学院生という設定は不自然な気がしたが、彼女の護衛を長年のスキルと強靭な肉体で守り抜く元自衛官の主人公が、実写化して欲しいほどカッコ良かった。
    護衛を連れ立っての沖縄行きの目的は、那覇生まれの父方の祖母の墓参りであり、沖縄戦での痛ましい思い出を織り交ぜながら進行しているストーリーには、作者の戦争への想いが窺われた。全固体電池を戦争には絶対に使わせない、という真衣の決意にも作者の想いを感じる。
    日本の公安警察もここまで進歩したのか、と思わせるほど、AIを駆使した最新システムで個人情報がつぶさに明らかになる場面は恐ろしくもなったが、その上をいく中国国家の描き方も、現実の日中米国の関係性を思わずにいられなかった。後半登場した米国のスペンサー大統領が、トランプ大統領そのものだったのも笑えた。

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    2026年07月19日
  • 一滴の沈黙

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    高田馬場に感じていた変化が見事に描かれている
    就職活動を悲観して悩み苦しむ若者は多いと思うが、それで中国人を殺してしまうという設定はちょっと行き過ぎのような気がした
    最近の外国人に対する悪感情を煽らなければ良いと思った

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    2026年07月17日
  • 一滴の沈黙

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    一つ目の事件との関連を気にしながら読んだのに回収されなかった感あり。二つ目の事件の動機はとても深く繊細かのように描かれていたが果たして殺人にまで至るか?の読後感。

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    2026年07月16日
  • 一滴の沈黙

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    ネタバレ

    犯行の動機がずーと最後までひきずられ、そしてすっきりしない結末であった。

    中国人を巡る日本での就活事情、こんな社会になりつつあるのかという社会事情を認識しつつも、それと殺人に結びつくのもなんだか解せない。

    少々、消化不良が残る。それがこの時代だからか?

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    2026年07月14日
  • 震える牛

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    ネタバレ

    【良かった点】
    食品業界の闇を題材にした社会派ミステリーとして読み応えがあった。刑事たちの奮闘や、事件の犠牲となった人々の人生が丁寧に描かれており、人間ドラマとしても楽しめた。最後にネット記者へ思いが託される展開には、わずかながら希望を感じた。

    【気になった点】
    一課長の裏切りをはじめとする警察組織の描写は後味が悪く、納得しきれなかった。また、二人同時の殺害にはやや強引さを感じた。

    【おすすめ度】
    ★★★☆☆(3/5)

    【ミステリーとしての意外性】
    ★★★☆☆(3/5)
    真相の驚きよりも、社会の闇と人間模様が印象に残る作品。

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    2026年07月14日
  • 一滴の沈黙

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    捜査一課の敏腕刑事が中国人を殺してしまった、無言を貫き通す女子大学生を感落ちさせる。
    「いくらなんでも、こんなことある?」と思う、そんな話。そうは言いつつ、次のページが気になり読み進め、あっという間に読み終えた。

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    2026年07月10日