相場英雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「世界中に火種はあるが、一番ヤバいのは日本だ」!
銀行は個人や企業から預金を集め、これを資金需要のある企業に融資という形で融通する。その際、預金には利子を付け、融資にはそれよりも高い利子を付けることで、サヤという収益を得ている。
千葉の自殺の背後に隠された事実があるかもしれない。確固たる情報はないが、自ら死を選ぶような後輩ではない……
月刊誌「言論構想」で経済分野を担当することになった元営業マン・池内貴弘は、地方銀行に勤める元・恋人が東京に営業に来ている事情を調べるうち、地方銀行の苦境、さらにこの国が、もはや「ノー・イグジット(出口なし)」とされる未曾有の危機にあることを知る。
金融業 -
Posted by ブクログ
労働環境を背景とした社会派ミステリー。以前読んだガラパゴスに続いて田川警部が解決に動く。
相場英雄さんの作品なので、「アンダークラス」という表題は経済的か社会的か下層を意味する。決して教室の床下ではない。日本経済は正にアンダークラスに向かっているように感じるのは私だけだろうか?
技能実習生として外国から日本の技術を学びに来る真面目な学生も多い。日本企業の人手不足を補い、技術を出身国に持ち帰るのが本来の目的なのに、違法に安い労働力としてしか見ていない一部の会社もある。田川警部とその企業との戦いが描かれているものの、本質は制度にあるように思う。
今やベトナムの富裕層はどんどん増加している。日本 -
Posted by ブクログ
登場人物たちの人間関係に違和感があると思っていたら、シリーズものでした!
そんなシリーズものなのに、東日本大震災を下敷きとしたミステリー。
しかし、とくにミステリーとして面白いところはなく、物語の主軸は東日本大震災の復興に伴うところ。
それがあまりにリアルで、ミステリー要素はおまけです。
トリックなんかも、なんだかなって感じ...
震災の復興に尽力してきた宮城県庁の課長の早坂が他殺体で発見されます。
恨まれることなどなかった早坂がなぜ殺されることになったのか?
大和新聞の遊軍記者の宮沢賢一郎がこの事件を追うことに。さらに、早坂のメモには、警視庁捜査二課の田名部の名前が残されていました。