相場英雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日銀の多額の国債買い入れや超低金利施策による異次元の金融緩和、ETF買い入れによる株価維持施策はいずれ国債の暴落や日銀の債務超過を招き、日本経済が破綻する。そろそろ「出口」を探らなければと思う人も多いが、新型コロナウイルス感染拡大が経済を直撃、「出口」への議論がしぼんでいるのが実状。
この小説は、そんな日本経済が抱える現状に焦点をあて、実在の首相、大臣や日銀総裁をモデルにした人物や架空の金融コンサルタントなどを登場させ、かなり過激な展開で描く経済エンターテイメント作品になっている。
主人公の池内は人事異動で初めて経済分野を担当することになった雑誌記者。仙台の地方銀行員で東京に営業に来ていた元 -
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PodcastトレンドウォッチでWOWOWのドラマが紹介されてて、面白そうだったので、原作小説の方を読んでみた。
主人公の松岡は、とある経済部の新聞記者。とある事情で政治部に異動となり、右も左も分からない状態から、いきなり官房長官番に抜擢される。
一方、松岡の元同僚で週刊誌記者の酒井は、政界の闇に迫るデカいネタをつかむ。
二人の物語が交互に語られ、次第に核心へと迫る語り口に、のめり込んでしまいました。
が、半沢みたいな話に、政治って結局こうなのかよ!とツッコミを入れざるを得ないです。。
トップリーグと呼ばれる、政権主要人物に特別に取材が許可された人たち。他社が取れないネタをもらえる一方で、批判 -
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田川によって身元不明死体から、殺人の被害者として見出された903、仲野定文は、宮古島の模合から借金して九州の高専を卒業した優秀なエンジニアだったが、推薦された就職先ソラー電子を親友に譲るために面接を欠席した為、指導教師の反感を買い、就職できなかった。
派遣労働者として、過酷な労働条件の下、地方の工場を転々としながらも、周辺の人物には優しい人柄で慕われていた。トクダモーターズの部品工場で働いていたときに車体鋼板が安全性を欠くほど薄いことに気づき、ネット上で告発しようとした矢先、殺されたのだった。
ハンドルネームはガラパゴスの住人。ガラパゴスとは。島国日本では優れた製品として知られるが、国際的な競 -
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震える牛に続いて面白い。
今回は身元不明遺体から自動車業界と派遣労働者にスポットを当て、前作同様「力を持つ側」の欺瞞を描く。
この作品が書かれてから5年弱が経ったものの、依然として厳しい状況は変わらないだろう。
規制も進んで以前ほどの無法地帯よりはマシになったと聞くが、それでも不安定なことに変わりはない。
今年のようにコロナで業績が悪化してしまうと、真っ先に切られてしまい、首が回らなくなってしまう。
SNSで犬探しの情報はどんどん集まるのに、何百人分もある身元不明者の情報が全く集まらない歪さへの指摘が興味深い。
各警察署で身元不明者の写真、情報が公開されているが、果たしてどの程度情報が集ま -
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面白いと噂には聞いていましたが、予想以上。
「トップリーグ」とは、総理大臣や官房長官、与党幹部に食い込んだごく一部の記者。
先日、一緒に仕事をしたことがあり、現在は国政をカバーしているD紙のI記者が、コラムで「トップリーグ」に触れていました。
実在するのでしょう。
さて、本書は、大手紙「大和新聞」の経済部から、畑違いの政治部に異動となり、直後に官房長官に気に入られてトップリーグ入りする中堅記者の松岡が主人公の一人。
そして、もう一人の主人公が、かつて松岡と同期で大和新聞に入社し、現在は退社して特大のスクープ報道を売り物とする週刊誌で記者をしている酒井。
この2人の視点で物語は進みます。
松岡は