あらすじ
WOWOWにて連続ドラマ化決定! 10月スタート(第一話無料放送) 主演:玉山鉄二。永田町を揺るがす問題作が、ついに映像で登場! また待望の電子書籍版も同日発売。「トップリーグ」とは、総理大臣や官房長官、与党幹部に食い込んだごく一部の記者を指す--大和新聞の松岡は、入社15年目にして政治部へ異動、官房長官番になり、またたく間にトップリーグ入りを果たした。一方、松岡と同期入社だった酒井は現在大手出版社で週刊誌のエース記者として活躍している。そんな酒井が「都内の埋め立て地で発見された一億五千万円」の真相を追ううちに、昭和史に残る一大疑獄事件が浮かび上がってきて……。各紙誌で大絶賛され、続々重版された「官邸」の最大のタブーを抉る問題作。(解説 東えりか)
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Posted by ブクログ
総理大臣や官房長官、与党幹部に食い込んだごく一部の記者の話なんですが、とても興味深かったです。
トップリーグ、トップリーグ2の2冊で完結ですね。
面白かったです。
あっという間に読み終えました^_^
Posted by ブクログ
本作は、好評を博したという雑誌連載が単行本化され、更に文庫化された作品で、作中世界は極々近年の状況をモデルとしている。作中世界に出て来る政治家や、様々な事件等は「あの人が?」とか「アレのこと?」というようにぼんやりと思い浮かぶような例が非常に多い。勿論、作中のモノに関しては、飽くまでも「作中世界に出て来る要素」として愉しめば好い訳だが…
本作には「政治部の記者の仕事」というモノが、「一定程度、実態を反映している」と思えるような感じで描かれている。そして、その世界の「表と裏」も伺わせる…非常に興味深い。
タイトルになっている“トップリーグ”とは?作中世界の、新聞政治部の業界用語なのだが、これの意味を最後まで問い続けるような中身である。
多少、奇妙な出来事というモノを調べて行くと、思いもよらない状況が判って来るという内容で、かなり夢中になる。
Posted by ブクログ
最後の選択はどちらを選ぶのだろうか。闇に葬られかねない真実を明らかにするほうが記者の仕事としてしっくりくるが、記者人生という意味では御用記者と呼ばれてもトップリーグを選ぶ選択肢もわからなくはない。面白いしリアリティもあるが、モヤモヤする。
Posted by ブクログ
2017に上梓されて、単行本は2019年発売
2023年後半からの現実での派閥の裏金問題をも予測した内容でした。
主人公の松岡が最後どちらを選んだのかは明かされませんでしたが、それは読者の考えによるのかなと思いました。
個人的には新聞の指名を果たしてもらいたいかなと思いました。
早めに読んでおけばよかったと思いました。
Posted by ブクログ
トップリーグとは官邸付きの記者の中の、選ばれし数人のことを指すらしい。ラグビーかと思った。
ニュースだけでは薄っぺらに見える閣僚の動きが窺い知れる。ブンヤ目線のためヒリヒリした時間感覚で話が進み、まるで疾走するように読み終わった。
──日本は先進国の中でも一番成熟した国家となりました。(中略)誘導する利益や利権がなくなった途端、かつての派閥は急激にその機能を失ったのです。(中略)負の対応を押し付け合うのが、現在の政治の最大のテーマです─
高齢化によってセンセ方のつな引きはさらに空虚を増しているという見方。現実でも裏金と増税メガネのニュースしか見ない。池上彰さんの言葉では税金の使い道を決めるのが政治家。パイが減れば、それは自然の結果だと思える。
主人公の前に、未来の保育政策と過去の汚職事件のスクープが秤にかけられるというストーリー展開には、こうした報道の在り方に再考を促していると読めた。
汚職のニュースはお腹いっぱい。ただの消費コンテンツで、どうせ選挙には落ちないし。報道こそもっと未来像を描いてほしい。
Posted by ブクログ
相場英雄さんの作品 久しぶり読みました。前回は震える牛で大変面白かったです。今回も大変面白く記者と政治家との闘い。こんなシュチュエーションは大好きです。2がある事で小説の世界位は良い終わり方でと期待します。
Posted by ブクログ
記者の仕事がよく分かる、政治家についてもモデルが良くわかり題材もロッキード事件を題材にしているようで読んでいてイメージがつきやすい。
最後までは面白く読んでいたが終わり方がスッキリせず、嫌いな終わり方だった。続編が出ているが読むか迷う。
Posted by ブクログ
名前は変えられているが明らかに現実に存在する人物を想起させるもので、ノンフィクションかのようだ。事実は小説よりも奇なり。事実はもっともっと汚ないものなのかも。
松岡は最後にどちらを選択したのか?
Posted by ブクログ
PodcastトレンドウォッチでWOWOWのドラマが紹介されてて、面白そうだったので、原作小説の方を読んでみた。
主人公の松岡は、とある経済部の新聞記者。とある事情で政治部に異動となり、右も左も分からない状態から、いきなり官房長官番に抜擢される。
一方、松岡の元同僚で週刊誌記者の酒井は、政界の闇に迫るデカいネタをつかむ。
二人の物語が交互に語られ、次第に核心へと迫る語り口に、のめり込んでしまいました。
が、半沢みたいな話に、政治って結局こうなのかよ!とツッコミを入れざるを得ないです。。
トップリーグと呼ばれる、政権主要人物に特別に取材が許可された人たち。他社が取れないネタをもらえる一方で、批判しづらくなる、そんなジレンマがあったように思います。権力なんてロクなもんじゃないですね。
Posted by ブクログ
話と関係ありませんが、ハルキ文庫紙が薄いのかとても読みづらい。。
話自体はとても面白く、一気に読んでしまいました。新聞記者と政治、手に汗握る展開で一気にひきこまれました。
政治の裏側、きっと色々あるんだろうなぁ。
終わり方が憎い!
Posted by ブクログ
描写もうまくとても読みやすいです。ちょっと松岡さんの政治部でうまくいきすぎるのが出来過ぎな感がありますが、結末含めとても良かったです。
Posted by ブクログ
面白いと噂には聞いていましたが、予想以上。
「トップリーグ」とは、総理大臣や官房長官、与党幹部に食い込んだごく一部の記者。
先日、一緒に仕事をしたことがあり、現在は国政をカバーしているD紙のI記者が、コラムで「トップリーグ」に触れていました。
実在するのでしょう。
さて、本書は、大手紙「大和新聞」の経済部から、畑違いの政治部に異動となり、直後に官房長官に気に入られてトップリーグ入りする中堅記者の松岡が主人公の一人。
そして、もう一人の主人公が、かつて松岡と同期で大和新聞に入社し、現在は退社して特大のスクープ報道を売り物とする週刊誌で記者をしている酒井。
この2人の視点で物語は進みます。
松岡は、政権と癒着する政治部の風土に違和感を覚えつつ、自らも官房長官に取り込まれていきます。
一方、酒井は、かつて日本を震撼させた一大疑獄事件の「クラスター事件」(今は異なる響きを持つ名称ですね)の謎を追います。
この2人が交錯して以降、特に終盤は一気読み必至と言えましょう。
クラスター事件は、「ロッキード事件」をモデルにしていると見られ、非常にリアルです。
いや、クラスター事件だけではありません。
本書は徹頭徹尾、リアルです。
それもそのはず、著者は時事通信社の元記者。
現場の微妙な空気感まで伝わるのは、その場に身を置いたからこそでしょう。
結末は……読んでのお楽しみ。
私は、○○○は×××したと思います。
「ノンストップ政治エンターテインメント」との惹句は決して大げさではありません。
久々にお腹一杯になる小説でした。
Posted by ブクログ
総理大臣や官房長官付きの選ばれた記者、『トップリーグ』
永田町で生きる政治家、官僚のタブーに迫ることが出来るのか?!現政権とリンクする登場人物や背景のリアルさと、仕事を持つ働く人全てが程度の差はあれどぶち当たる問題に共感。続編への伏線が張り巡らされていると思うとワクワクします。
Posted by ブクログ
ロッキード事件や現在の官邸主導の状況を題材にした政治ミステリー。「ガラパゴス」や「不発弾」でもそうだが、ちょっと固有名詞を変換すれば、ほぼノンフィクションになりそうな作品。昨今の官邸に阿る、忖度するマスコミと批判するマスコミや記者を排除する官邸...。このような構図になってしまった現代を鋭く抉っていく。
ああそういうことなのね、とあまり政治に関心のない方には分かりやすいのでは。
この内容ならリドル・ストーリーにして正解だと思う。
自分自身で判断し、行動するしかない。未来を変えるには...。
Posted by ブクログ
初めて相場英雄の小説を読みました。
新聞記者の主人公松岡直樹36歳が政治部に転属になって、政治の表裏、暗部にまで入り込んでいくフィクション小説だが、現代の政治家をモデルにしたと思われる人物が次々にリアルに描かれ、ノンフィクション小説かと勘違いしてしまう。
物語の核は、お台場で聖徳太子の肖像画の古いお札が入った大金が発見されたことから始まり、それが大昔のロッキード事件を明らかにモチーフした裏資金であることである。
そしてもう一人の主人公、松岡の元同僚で今は週刊誌記者の酒井祐治が命をかけてそのネタを追いかけ、最後は松岡にその思いを託す。
昔のロッキード事件の時の首相や商社の幹部、政商、右翼の大物、アメリカの航空機会社の幹部など次から次へと小説と重なり、そして現代の首相、官房長官そのものが重なり、顛末はどうなるのかとかなり興奮しながら期待が膨らんでいったのに、曖昧な終わり方でちょっとがっかり。
それでもあまり知らなかった政治部の新聞記者と政治家の世界が見えたことに満足。政治と怖い裏の世界を描いた骨太のストーリーにも満足。
Posted by ブクログ
**トップリーグ**
相場 英雄【著】
**内容説明**
「トップリーグ」とは、総理大臣や官房長官、与党幹部に深く関わるごく一部の記者を指す。大和新聞の松岡は、入社15年目で政治部に異動し、瞬く間にそのトップリーグ入りを果たす。一方、同期入社の酒井は週刊誌のエース記者として独自の道を歩んでいる。酒井が「都内の埋め立て地で発見された一億五千万円」の謎を追う中、昭和史に残る巨大な疑獄事件が浮かび上がり、官邸のタブーに迫る―。政治の裏側を描いた本作は各紙誌で絶賛され、続々と重版された問題作である。
**感想**
政治サスペンスというジャンルに最近ハマっている私にとって、本作はとても魅力的でした。特に、アメリカのホワイトハウスを舞台にしたドラマ『ハウス・オブ・カード』をNetflixで観ていたこともあり、日本の政治の裏側を描いたこの作品にはすぐに興味を持ちました。政治の世界は一筋縄ではいかない、非常に複雑で奥深いものだということを改めて感じさせられます。作中で描かれる政治家と記者との緊張感のある関係性も非常にリアルで、現実の政治に対する理解が深まりました。政治の世界を知ることが、私たちがその未来に積極的に関わっていく上で重要だと感じさせてくれる一冊です。今後、現実の政治にももっと関心を持ち、理解を深めていきたいと思います。
Posted by ブクログ
3
実際にあった事に基づいたフィクション小説なのか
こんな事があるのか、特別扱いはあるのか
真実はどこにあるのか
ニュースになってる事も全部が全部本当の事とは限らない
知ってるのはその人だけ
嘘でもそれで円滑に進めばいいだけの話
ついていい嘘もあるという事
Posted by ブクログ
実際の事件は田中角栄のロッキード事件だろう/ これをベースに安倍や麻生や管の最近の政権をモデルにして、児玉誉士夫の裏金疑獄を暴く/ 古くさいテーマな雰囲気だけど、2019年の話だ/ 2020東京オリンピックの工事中に掘り起こされた金庫から聖徳太子の1億5000万円が見つかる/ 主人公にとってとても大切な仕事のポイントで、娘が必ず熱を出したり怪我をしたりする/ ここが本当に苛つく/ 子供なんかそこらに放っておけば良いんだ/ あと、最後のオチから逃げたのは許せない/ 戦後最大の疑獄を暴いたのか、自身の利益の為に仲間を見殺しにしても握りつぶしたのか/
Posted by ブクログ
著者の作品はプロットが定型的なので目新しい展開はなく、キャラクター造形も凡庸で、率直に言ってしまうと、作品毎に題材が異なるだけなのに、毎回ちゃんと読み応えがあって面白い。記者時代の経験や綿密な取材によって描かれるディテールの積み上げがフィクションの世界にリアリティを付加するからだろうか。そこを引き立てる為に敢えてシンプルな筋書きに終始している印象すら受ける。現政権への警鐘とも読み取れる本作、終盤の対決シーンはモデルとなった政治家の表情すらも目に浮かぶ様だ。しかし、続編はこの結末から何処に着地するのだろう?
Posted by ブクログ
大手新聞の政治部記者、スクープ連発の週刊誌記者が昭和最大の汚職疑惑を追う話。
政治家とマスコミの持ちつ持たれつの癒着関係がリアルに描かれていて、だから日本の政治とマスコミはダメなんだなと言う事が良く理解できた。「トップリーグ」の名の下に政治家に阿る記者たちの歪んだ優越感と社内での保身の態度は生々しいが故に気分が悪くなった。結局読者や国民はそっちのけで、自己の権勢を必死で維持する政治家やマスコミの姿は哀れだ。
Posted by ブクログ
テレビでよく見る官房長官の記者会見。記者の質問に淡々と答える。私たちが知る政治家と記者のやりとりは、実は茶番で、本当はトップリーグと呼ばれる一部の選ばれし記者たちが、政治家とやりとり…というか、取り引きしている?っていう話。
大手新聞社は昔から、世論の形成に深く関与してきた。ならば、政治家はマスコミをうまく操らなければならない…ってことか。
新聞社の政治部に異動になった松岡は、なぜか官房長官の阪に取りたてられ、あれよあれよという間にトップリーグの仲間入りをする。政治の中枢に足を踏み入れれば、記者があるべき姿とは実態がかけ離れていて葛藤する。
現政権の裏側を暴いた元同僚は命さえ狙われる。松岡はその意志を引き継ごうと考えるが、政治の闇は思ったよりずっと深かった!彼は自分の記事で真実を暴くことができるのか?それとも阪や総理大臣の思い通りに動く犬に成り下がるのか?…というところで一巻は終了~。
どこまで本当なのかなー?興味深く読めました。でも文章というか、文体は好きになれなかった。「○○の香りが鼻腔をくすぐる」とか「○○を網膜に焼きつける」とか「○○の声が頭蓋の奥に反響する」とか、そういう表現がいちいち鼻につくわー。