相場英雄のレビュー一覧

  • 血の雫

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    都内で発生した連続殺人事件。難航する捜査に警察への批判が高まる中、犯人がネットメディアに声明を出したことで、事件は劇場型犯罪へと発展し…。SNSの闇を抉る社会派ミステリ。

    相場英雄はこれまでBSE問題、製造業の派遣問題やデータ偽造問題、大企業の粉飾決算など、日本社会が抱える問題を鋭く突いてきた。そして本作ではネット社会の闇に、ずっと追い続けている震災の復興を絡めた力作だった。ただ、これまでも感じたことだけれど、それがここまで殺人の動機になるかという疑問は今回も抱いた。
    (B)

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    2019年01月19日
  • 血の雫

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    ネタバレ

    自称モデルの女性、タクシー運転手、定年後地域の防犯に取り組んでいる老人が同一と思われる凶器で殺された。共通点が見いだせないなか、警察の捜査は難航。生前3人の被害者が発信していたインスタグラム、ツイッター、フェイスブックが調べられるが解決の糸口はつかめない。
    心の病での休職明けの刑事・田伏と、コミュニケーションに難があるがIT捜査に関する能力は抜群の新人刑事・長峰のコンビが事件の真相へと迫っていく。

    匿名性の楯に守られながら、人を平気で傷つける多数の罪の意識のない人間達。「ひまわり」と名乗る犯人からの犯行声明と殺人の実況。
    真相に近づくにつれて重苦しい気持ちに襲われる。「ひまわり」という名前に隠された意味を知るとき、犯人を連続殺人に駆り立てた思いに胸が締め付けられる。

    自分も知らないうちに加害者になっていなかったか・・・。自分の目で本当のことを見ようとしていたか・・・。
    「震える牛」「ガラパゴス」で心を震わせた筆者の新たな社会派ミステリーは、前2作ほどのボリュームではないものの、重く、深く問いかける作品になっている。

    やっぱり、相場さんからは目が離せない。

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    2019年01月13日
  • ガラパゴス 下

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    震える牛があまりにも面白かったため、続けて拝読。
    テーマは派遣労働者とエコカー問題。
    派遣労働者を物として扱う企業の姿勢を強調しており、少し過激な内容。
    「人間は置かれた環境と歳月で激変する」
    同感。

    0
    2019年01月08日
  • ガラパゴス 上

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    震える牛があまりにも面白かったため、続けて拝読。
    テーマは派遣労働者とエコカー問題。
    派遣労働者を物として扱う企業の姿勢を強調しており、少し過激な内容。
    「人間は置かれた環境と歳月で激変する」
    同感。

    0
    2019年01月08日
  • 血の雫

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    一見、脈絡のない連続殺人事件、意外な共通点は原発事故の被害に受けた福島県にあった。ネットの匿名性に隠れ、好き放題に人を傷つけるネット住人に鉄槌を下す「ひまわり」。心情j的には同調してしまう。薄っぺらい警察小説ではない骨太のストーリーはさすがの社会派小説の雄だ

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    2018年12月22日
  • ガラパゴス 下

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    読んでいる最中も読み終わった今もやり切れなさでいっぱいです。帯に『これは、本当にフィクションなのか?』とあるが『震える牛』にしろ『ガラパゴス』にしろ事実に基づく何かがあるからこその物語であると思う。安穏と生きている自分には計り知れない雲の上に駆け引きとかもくろみとかが現実にもあるんだろうなとも思う。

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    2018年12月13日
  • ナンバー

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    所轄から警視庁捜査二課第三知能犯に
    配属された西澤警部補が、関わる4つの事件。
    捜査二課のタイプではないと自覚しつつ、
    誰が引っ張ってくれたのか?
    を考えて、真藤筆頭係長が西澤の野球を
    見ていたということがわかる。
    捜査一課は殺人事件捜査の場合、現場の状況、殺害方法、凶器、被害者の人間関係などを調べ、捜査状況も変化していく。捜査二課は、ターゲットを絞っている、感づかれると証拠などを消されるので、証拠固めから理詰めで落とす。
    捜査の方法論が違っているのだ。

    保秘
    高校時代の野球部のマネージャーからの相談。
    妹が、問題なのよと言われて、その相談に乗るが、実は。
    世の中、敵か味方がよくわからないことがあるのだ。
    とにかくあと一歩のところで、留まっていたのが助かった。
    危なかったよ 西澤警部補。

    12桜
    目に見える形で成果を見せるというのは励みになるのだね。
    ゲーム感覚に近い 12個の桜。
    それにしても、尾行で失敗するとは。
    会津の昭和村の出身 大岩の畑の二瓶千恵子。
    百貨店の外商主任。で 不正流用の情報を聞き出すが、
    使い込みしていたのは?
    女の恨みは、怖いよ 西澤警部補。

    あたり
    定年で大岩が辞めてからも、西澤を釣りに誘い、
    いろいろ教える。実に、ありがたい存在。
    一人前の捜査二課の警察官になることへの愛情 愛の鞭。
    濁った川と澄み切った川では、住む魚も違う。
    濁った川では、何が釣れるかわからない。
    都庁の収賄を調べていて、車
    に興味のある男と知り合いになったが、
    結局は、2課の刑事と知って、
    西澤警部補に接近してきたのだよ。

    へそ
    半透明のピンクのリボンで包まれたものは、ガムだった。
    口が臭いのよと 信金の女の子に言われているのよ、
    西澤警部補。

    不慣れな捜査2課の仕事を、失敗に近いグレイゾーンで、
    少しづつ成長していく、無骨さがなんとも言えない。

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    2018年12月12日
  • 血の雫

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    ネタバレ

    これはよかった!!
    ガッツリ一気に行きたいやーつ!!
    さすが相場さん!! 他のも読まなくちゃ!!!

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    2018年11月25日
  • 血の轍

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    警察ものドラマとして面白かった。
    スピード感あるシーンもあり、ドラマ化された映像も見てみたくなった。
    公安の職務に全てを捧げる志水と、刑事の兎沢、それぞれの人生がせつない。

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    2018年11月17日
  • 血の雫

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     うーん。なんとも複雑な気持ちで読み終えることになった。犯人を許すことはもちろんできないが、犯人がこうなった背景を考えると、必ずしも犯人だけを責めることはできないと感じてしまった。

     連続して殺人事件が起こる。犯行の手口と凶器は一緒だが、被害者に共通するものがなく、また防犯カメラが設置されていない場所を狙って犯行を繰り返す用意周到な確信犯だ。
     捜査一課でその事件を担当することになった田伏と長峰。田伏は以前、少女誘拐事件を追っているさ中、善意の高校生に事件内容と田伏の顔写真をネットに流され、結果、少女が殺されることになってしまい、「ダメ刑事」のレッテルを貼られ、心を病んでしまった過去を持つ。一方、長峰はネットの専門家で中途で刑事になった変わり者。最初は人と接することが苦手で態度も悪い長峰とのぎくしゃくしていた関係も事件を追うごとにどんどん絆が強まっていく。
     なんの手掛かりも見つけられないまま、「ひまわり」と名乗る犯人によって第3、第4の事件が起こってしまう。
    ひまわりに近づくには、被害者と、そしてひまわりの共通点を見つけることが必要だ。田伏と長峰のコンビはひまわりに辿り着くことができるのか。

    私は、東日本大地震と関東・東北大豪雨共に被災した経験がある。被災者は本当に辛い毎日を過ごすことになる。被災者の中には確かに家に戻れる状態になっても、しばらく仮設住宅で暮らす人もいる。しかし、本当に戻れない状態の人も。
    私は福島県民ではないので、直接誹謗中傷されることはなかった。でも、実際、福島県の食べ物は、しばらくは風評被害に遭っていたと思う。私の周りにも実際そういうことを口にする人もいた。それで生活を失った人もいるだろう。また、自分が福島県民だからというだけでイジメに遭ったり自殺した人もいたのだろう。もし、自分がそんな目に遭ったなら。家族がそんな目に遭ったなら。誹謗中傷する人間を恨まずにはいられなかっただろう。ただ、実行に移すことはないとは思うが。
    ひまわりの気持ちが凄くよくわかった。気づけば被害者よりも、加害者であるひまわりに肩入れしている自分がいる。第2のひまわりを生まない世の中にしていきたいと、切に願う。

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    2018年11月18日
  • ガラパゴス 下

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    下巻では、事件の真相が次々と点と線が繋がって、企業体質とそこで働く、非正規労働者の問題がクローズアップされていく。
    単なる殺人事件としての推理本に留まらず、現在の社会問題に一矢報いることは「震える牛」との共通点かな・・・
    憎らしくも切なくなる小説でした。

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    2018年10月28日
  • ガラパゴス 下

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    二年前、都内団地の一室で自殺に偽装して殺害された沖縄県宮古島出身の非正規労働者・仲野定文。警視庁捜査一課継続捜査担当の田川信一は、仲野が勤務していた三重県亀山市、岐阜県美濃加茂市を訪れる。そこで田川が目にしたのは、国際競争に取り残され、島国で独自の進化を遂げる国内主要産業の実態だった。仲野は、過酷な労働環境の中でも常に明るく、ふさぎがちな仲間を励ましていたという。田川は仲野殺害の背景に、非正規の人材を部品扱いする大企業と人材派遣会社の欺瞞があることに気づく。現代日本の不都合な真実を暴き出す危険きわまりないミステリー!

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    2018年12月13日
  • ガラパゴス 上

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    警視庁捜査一課継続捜査担当の田川信一は、メモ魔の窓際刑事。同期の木幡祐治に依頼され、身元不明相談室に所蔵されている死者のリストに目を通すうち、自殺とされたナンバー903の男が他殺だったことを看破する。二年前に死体が発見された都内竹の塚団地を訪れた田川と木幡は、室内の浴槽と受け皿のわずかな隙間から『新城も』『780816』と書かれたメモを発見。903の男は、沖縄県宮古島出身の派遣労働者・仲野定文と判明した。仲野は福岡の高専を優秀な成績で卒業しながら派遣労働者となり、日本中を転々としていた…。

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    2018年12月13日
  • 不発弾(新潮文庫)

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    ネタバレ

    日本の裏歴史をわかりやすく書いた経済小説。
    フィクションだけど、実際に近いだろうし、
    バブルのころの、裏側を忠実に再現していて
    バブルと人の欲望の行く末みたいなところが面白い。

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    2018年11月17日
  • ナンバー

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    「震える牛」「ガラパゴス」と読んで
    ファンになった相場英雄さんの小説。
    短編集なのですごく読みやすかったです

    小説の舞台は警視庁捜査二課の第三知能犯捜査係
    横領や詐欺などの事件を追う部署
    通称「三知」

    知らんかった~
    こんな風に地道に作業を重ねて
    犯罪を追及していくのね~

    主人公の西澤辰巳は捜査一課から転属してきた駆け出し
    もうね、読んでたらハラハラするのよね
    「うわっ!女には気をつけろ~」
    「秘密保持~!」
    「西澤さん~大丈夫!?」
    などと心の中でつぶやきつつ読み進めました

    「三知」について知らないことも多くて
    ストーリーも面白かったのはもちろんだけど
    主人公にハラハラさせられるっていう
    なんか新しい感じの警察小説だわ

    やっぱり私、相場さんの小説って好きだわ~

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    2018年10月04日
  • 共震

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     いまだ東北は震災復興からは程遠いという現実がある。
     日本人はそのことを完全に忘却している。

     震災復興に携わっていた県職員が毒殺された。
     大和新聞の宮沢賢一郎は独自に事件を追う。
     一方、警視庁捜査二課の田名部は震災復興費に絡むブラックマネーを追っていた。
     宮沢と田名部の追う先に、震災を食い物にする組織が明らかになっていく。

     3月11日のあの日、日本の広範囲で大地震と複合災害に震え上がったはず。
     しかし、忘れやすい日本人は東北の現実を見ていない。知らない。
     作者の「震災復興の現実を見ろ」という声が伝わってくる。

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    2018年09月01日
  • ガラパゴス 上

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    ストーリーの背景が少し前という感じがして新鮮さは無かったが、確かに社会や経済の問題として大きな議論があった。
    この時期より少し経済が持ち直してきているが、まだまだ雇用形態が派遣という事で思い悩んでいる人々がいると考えると暗い気持ちになる。
    下巻には明るい結末があるとは思えないが読まずにはいられない。
    ストーリー展開が巧みだと思う。

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    2018年07月30日
  • ガラパゴス 上

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    食肉偽装問題が題材の前作「震える牛」から四年。51歳の田川刑事が挑むのは派遣労働者偽装殺人の陰に潜む大企業のリコール隠し。そして、捜査の前に立ち塞がるのはSITの鳥居警部補。大企業や人材派遣会社と癒着し、隠蔽工作に奔走する彼にも暗い過去が―。真っ向から正義を貫く田川と黒い執念を燃やす鳥居、熾烈な攻防戦の序曲に胸が高まるが、所謂【氷河期世代】に属する自分は、作中で語られる派遣労働者達の劣悪な雇用環境に心が痛む。コスト削減の名の下に【部品】扱いされる彼らの苦しみを他人事とは到底思えない。息苦しさと共に下巻へ。

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    2018年07月14日
  • 不発弾(新潮文庫)

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    大手電機企業が発表した巨額の「不適切会計」。捜査二課の小堀秀明は、背後に一人の金融コンサルタントの存在を掴む。男の名は、古賀遼。貧しい炭鉱街の暮らしから妹を救うため、体力頼みの場立ち要員として証券会社に就職。狂乱のバブルを己の才覚のみでのし上がった古賀は、ある事件をきっかけに復讐を始めるのだった―。

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    2018年12月13日
  • リバース

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    捜査において、痛恨のミスを犯した警視庁捜査二課の第三知能犯捜査係(三知)は解体され、捜査員はそれぞれ所轄署に異動となった。その一人、目白署に配属された西澤は、万引き犯の話から詐欺事件の手がかりをつかむ。捜査を進めると、別の犯罪の影が見えてきた。それは、あまりにも非道な犯罪だった…。

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    2018年11月18日