相場英雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第一印象として、
「タイトルがもっと興味をそそられるようなものだったら、もっともっと人気というか話題になっているだろうに、もったいないな。すごく面白いのに」
という感じ。
とはいえ、このタイトルの「マンモスの抜け殻」は、当然のことながら、物語に深い関係があり、40年前に起こった出来事と一緒に最後まで核を成している。
それは、今も昔も変わらない社会問題であり、そこに絡むお金の話でもある。そして、近い将来、自分が直面するだろう問題でもある。
1つの殺人事件が起き、犯人を突き止めていく話は、それだけでも面白い。
そこに身近な社会問題が絡んでくると、一気に自分ごととして読んでしまうから、さらに熱心になって読んでしまう。
とても身近なことなのに、何も知らない自分は関心しっぱなし。
面白くて、さらに勉強にもなる。
だから、このジャンルは堅いけど、一度読み始めると止まらない。
だから、この小説に限らないけど、あとはタイトルだけもっと手に取りやすいそうなのでお願いします。 -
Posted by ブクログ
高田馬場で中国人経営者と留学生が立て続けに殺された。
中国人経営者の周りを捜査し、犯人の目星がつき逮捕に至ったものの、留学生殺害は女子大生が自首してきた。
警視庁捜査一課の仲村は、戸塚署の井上とともに女子大生の近辺を調べるのだが、自首、そして凶器の遺棄場所まで供述したのに、何故か動機を明かさず黙秘することに疑問を感じ、被害者側の情報も調べ尽くす。
そして見えてきたものは…。
就活で苦戦している同じ年齢の娘を持つ仲村と今どきの若者である井上とのコンビは、最初は上手くいかないだろうと思っていたが、ベテランの仲村がやる気を出させる言葉で上手くいく。
高田馬場の街並みの変化など実際のところはよくわからないが、富裕層だけでなく中間層の中国人の進出が増えてきてることに驚く。
以前TV番組でも有名大学の前で、中国人家族が大勢いて、子どもの受験のために来たのだと言っていたのをみたことがあった。
中国の情勢も知ることができたが、中国人が増えていくにつれ、街並みだけが変わるだけでなく、人の気持ちが変わっていくのはどうなのか…。
親元離れて、必死にバイトを掛け持ちして働き、自分の学費と生活費を稼ぎ、理想の職場に入ろうと頑張っていたのに…
自分よりもっと優秀な人はいて…優しさも思いやりもあって…
明確な理由もない、とは言えない。
やりきれなさや絶望感だろうか。
それとも敗北感。
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Posted by ブクログ
中野の居酒屋で、強盗が58万円を奪った挙げ句、客2人を持っていた包丁で斬殺するという事件。2年経っても犯人の目処が立たずお蔵入りかと思われていたところ、ロートル刑事田川にお鉢が回ってきた。聞き込みを行っていくと、どうやら大手スーパーオックスマートと何らかの関係があることが浮かび上がってきて…。
タイトルがずっと気になっていた、名作とされるミステリ。2年間未解決の事件を、それまでの捜査と異なった視点から解き明かしていく。
この作家は初めてで、話のスタートは森村誠一みたいだったので、証拠モノか?と思ったが、むしろ動機を探すみたいな話だった。この手の話で失敗するのは、だいたい殺し方や証拠に引きずられて、動機が疎かになるものなので、動機に注目していくのは賢い。
一方で、犯人がプロの雇われかと思っていたら、途中から本人というのは、もうちょっとひねってほしかった。多少ネタバレになるが(早々にわかる)、全国展開するショッピングモールを擁するスーパーの次期社長で、国会議員の甥本人やで。そいつが軍隊経験ありレベルの殺し方をねえ。
また、オックスマートがどう呼んでもイの付く、国会議員は岡のあれやなと読んでしまうのは致し方ない。
話自体は2010年代にもかかわらず、堅実でしっかりという、共感だのふわっとしたところが少なかったのは良いところ。追い詰められる感じがないのは2010年代だからか。田川に魔の手が及ぶのはいつ?と思ってしまうのが1980年代的ミステリの思考。
あと、タイトルが何らかの象徴のようなものかと思っていたものは、文字通りでした。また、そのあたりは割と雑だったので、あまり調べられていないのだろうと思う。