【感想・ネタバレ】震える牛のレビュー

あらすじ

平成版『砂の器』、連続ドラマ化!日本中を震撼させた戦慄のミステリー、ついに電子化!

警視庁捜査一課継続捜査班に勤務する田川信一は、発生から二年が経ち未解決となっている「中野駅前 居酒屋強盗殺人事件」の捜査を命じられる。初動捜査では、その手口から犯人を「金目当ての不良外国人」に絞り込んでいた。 田川は事件現場周辺の目撃証言を徹底的に洗い直し、犯人が逃走する際ベンツに乗車したことを掴む。ベンツに乗れるような人間が、金ほしさにチェーンの居酒屋を襲うだろうか。居酒屋で偶然同時に殺害されたかに見える二人の被害者、仙台在住の獣医師と東京・大久保在住の産廃業者。
田川は二人の繋がりを探るうち大手ショッピングセンターの地方進出、それに伴う地元商店街の苦境など、日本の構造変化と食の安全が事件に大きく関連していることに気付く。

WOWOW「連続ドラマW」にて2013年6月より、連続ドラマ化!
出演:三上博史、吹石一恵、小林薫ほか
子供たちが口にする加工食品は安全なのか?
地方都市は、なぜ衰退したのか?

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Posted by ブクログ

ネタバレ

激しいイベントがあるわけではないものの、淡々とセオリーにしたがって地道な捜査をする、まさに私が読みたかった刑事ものでした!
帯にハンバーガーが食べられなくなるおそれがありますとのキャッチーな注意書きがありましたが、読者としてでなく物語の中の消費者としてこの事件を知ったら食べられなくなるんだろうなと思えるくらい、内容は現実にあったら本当に嫌だけどありそうなラインですよね。
恥ずかしながら続編の存在を知りませんでした。積読をある程度減らしたらぜひ購入したいです。

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2025年11月10日

Posted by ブクログ

とても読み応えがあり面白かった。一事件から当時世間を賑わせた食品問題、大企業と政治、警察の複雑な要素が絡み合う。初めて読む作家だったが、徹頭徹尾伏線を回収し全ての小道具や人物像ですらうまく機能していたのには圧巻。主人公の田川が足で稼ぐタイプの古いデカという点も好感が持てた。
タイトル、意味がそのままでもあるし大手スーパー名にも掛けてあるダブルミーニングも見事。日本の食品にかける安全システムが他国より優秀であること、企業は利益をあげるために何処までギリギリで運営しているのかと思うこと、表面の対外的な事実が事実とは限らないこと。複雑な思いが次々に湧いてくる。田川と記者・鶴田のその後の会話が気になりながら本を閉じた。

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2025年10月24日

Posted by ブクログ

数年前に地下鉄に乗っていた時に目の前に座っていた初老の男性が相場英雄さんの「覇王の轍」を読んでいた。その装丁がキレイで気になり調べ、相場英雄さんを知った。
そこから本作を読むことにようやくなったのだが、大変失礼ながら期待しないで読み始めた本作は素晴らしい作品だった。刑事ものが好きなため読み始めたが、作家さんによりホントに描かれる刑事が違うもので楽しくて仕方ない。
この作品も次作「ガラパゴス」があるとのことを知ったので、また読みたい。いつになるかは分からないが(-_-;)

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2025年08月15日

Posted by ブクログ

外国人による強盗殺人と思われていた事件の再捜査を命じられた継続捜査班の田川。
愚直に聞き込みを行ううちに初動捜査からの大きなズレがあることが発覚する。

捜査を進める田川、オックスマートを支える滝川、オックスマートへの恨みを果たすため取材を続ける鶴田
それぞれの視点から事件の真相が明らかになる。

2年前の殺人事件、大型ショッピングモール進出による地方経済の衰退、食品偽造…これらが交わったときに明らかになる真実は衝撃

滝川の裏にチラついていた協力者の正体にも驚かされた……

後味悪いかと思ったけど、ラストは救いのある終わり方でよかった!と思ったものの、エピローグはかなり辛くなってしまった…

これ読んだらしばらく外でハンバーグは食べられなくなる

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2024年04月10日

Posted by ブクログ

面白すぎる…
強盗殺人かと思われていた事件が、蓋を開ければBSEに関わる、ここまで大きな事件になるなんて予想してなかった笑
食品偽装の闇をテーマにした作品は初めてだったので斬新でした。
中盤から後半に掛けての情報収集からの畳み掛けが、読むスピードを加速させました。
たしかに、惣菜の安さには何かしら理由があると言う事は分かってても買ってしまう、この人間の心理を付いてやりたい放題やる企業の闇を感じました。
最後もやるせないなあ…、、そこの繋がりは分からなかったし、赤間の想いを考えると心が苦しくなりました。
面白すぎたので、続編も読もうかな。

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2024年03月24日

Posted by ブクログ

2年前の未解決事件の捜査を命じられる田川信一。
大手スーパーのオックスマートを執拗に取材する鶴田記者。
少しずつ前進しながら解決へと進みます。

読み応え充分でした。
シリーズのようなので第二弾もぜひ読みたいです。
面白かった。

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2023年10月30日

Posted by ブクログ

面白かったです。

自分は普段スーパーなどで食品を買う時、どうしても低価格なものを選んでしまいがちなので、安いものには裏があることを意識し、健康面等もトータルして考えた上で一番良い選択が出来る賢い消費者にならなければならないなと感じました。

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2023年08月23日

購入済み

面白い

とても練り込まれた内容で面白かった

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2020年12月02日

nao

購入済み

本を持っているのに出先でどうしても読みたくなり買ってしまいました。
面白さは皆さんが書かれている通り、折紙付きです。
ネタバレにならないと思いますが、何かを食べながら読まない方が良いです。

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2018年09月01日

購入済み

食品と大型SC

本作では、流通大手の店舗大型化と地方商店街の疲弊をリンクさせて、大型店舗の画一的なつくりが結果として町の色を消したと訴えている。一方、タイトルの通り、BSEを巡る風評被害や食品偽装など、流通の前段階に対する不信感、そうした動きに流通も加担しているのではないかという疑念が本作を読むにつれ脳裏に浮かぶ。
さて、以上2点を消費者という観点で整理すると、全く違った結論となる。すなわち、前者は消費者が選択できる一方で、後者は選択の余地がない。
後者は業者の行為は悪そのものであり、情状酌量の余地はない。
しかし、前者は大型店舗が一方的に批判されるべき筋合いではないと思う。こうなってしまった原因は、消費者のニーズに流行があるからではないか。つまり、古くは商店街の人情味が好まれ、その後大型店舗が流行したにすぎない。今また消費者のニーズが多様化するにつれ、商店街の良さも見直されている。
とはいえ、潰れた商店街には苦しみを味わった店主たちが大勢おり、その人たちを置き去りに議論しようとは思わないが、そうした人たちの救済と流通業の在り方とは分けて議論すべきだと言いたいのだ。

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2013年07月23日

Posted by ブクログ

シリーズの次の本(ガラパゴス)を先に読んでしまってからの本作。
ちょうど南国に旅行していて、波の音を聴きながら、食品業界の闇に迫る社会派ミステリを読むという体験でした。
そんな環境でも続きを読みたくなるストーリーで面白かったです。

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2025年10月27日

Posted by ブクログ

社会派ミステリー、本格刑事小説。
テーマは現実の社会問題に沿っている。そして地道に足を使って調べ上げる捜査官。
派手さはないが面白い。

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2025年10月18日

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相場英雄さん著「震える牛」
自分の経営する居酒屋のお客さんから薦められた作品。相場作品は今まで読んだことがなかったので期待して購読。

読みはじめてこの作品は昔WOWOWのドラマで観たと思い出した。しかし例のごとく内容をあまり覚えていなかったため、かなり新鮮な感覚で読めた。

サスペンスとしてかなり面白い作品。社会派サスペンスで真相が繋がっていく様は本当に面白かった。
二人が居酒屋で殺される殺人事件からの再捜査から、オックスマートという巨大ショッピング施設を運営する大企業の隠蔽も絡み、そこから食品擬装やBSE等の社会問題も匂い出す。良質なサスペンス作品。

そして中野の居酒屋で殺人事件が起こり、主人公の田川も中野駅から歩いても行ける新井薬師に住んでいる設定。自分の地元も中野で子供の頃からよく見知った場所だったためイメージとして想像しやすくかなり馴染めた。そういう意味でも楽しめた作品だった。
よくあるのだが、本を読んでいて自分の馴染みのある場所が出てくると途端にその頃の忘れていた思い出を思い出すことがある。今回も何度かあり、物語とは全く違った感情、有り難さやら懐かしさをこの作品から得ていた。

続編と謳われている「ガラパゴス」
この後読んでいってみたい。

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2025年09月11日

Posted by ブクログ

添加物はやばいなと思いながら食べちゃってたけど、怖いなって思った、、
添加物の実態が知りたくて本も買って、
Audibleで聴いた

夢中になって聴き入ったサスペンス

まさか、この話で
エピローグで大泣きするとは思わなかった。

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2025年07月21日

Posted by ブクログ

面白く読めた。

非常に読み易く、ミステリー小説としては王道だと言える。

ミステリー小説として、満足度は高い。

星は4つつけても良いだろう。

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2025年04月07日

Posted by ブクログ

全体的には面白かったです。刑事事件は大円団で良かったんじゃない? と思うけど。
食品関係の仕事をずっとしている夫にこの作品の話をしたら、「確かにハンバーグはヤバイよ」というコメントでした。
BSEが、「草食動物に肉を食べさせるという禁じ手」の結果だったこと、現代科学の象徴のように感じました。

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2024年09月24日

Posted by ブクログ

相場さんの代表作。「この本を読んだら、ハンバーガー食べられなくなります、注意」と帯の広告にあったが、個人差でしょう。小説であれ、流通業界の内幕、課題を書いていただいたのは、とても勉強になったと思う。

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2024年09月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ずっと家に積まれていたけど、やっと読めた。
点と点が線で繋がっていく様子が圧巻。
WOWOWのドラマ版も見たくなった。

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2024年07月25日

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ネタバレ

素晴らしい。
相葉英雄、良い。好み。
最初は、全く関係ないと思われる人物の話が章ごとに展開するが、地道に地取りを行う捜査で、徐々に点と点が繋がるのが楽しい。
人体に影響があるのに利益優先の現代社会に物申す作者。

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2024年07月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

居酒屋強盗事件の未解決事件を田川刑事が追う話。地取り鑑取りのスペシャリストによる地道な捜査、いつどこで繋がるのか、手帳が膨れるごとに期待も膨らむ。この強盗事件が巨大スーパーによる地方破壊と食の安全に繋がるとは。他人事とは思えず日本社会のことを考える。こんなの加工肉食べたくなくなる(多分すぐ食べてる)勉強不足でBSEに感染した牛が震える、というタイトルの単語を知らず読みながら驚愕した。
田川刑事が職人すぎて格好良い、田川家の雰囲気もめちゃくちゃ好き。
にしても宮田さん!?え、めちゃくちゃ好きだったよ途中まで。田川刑事を買ってる良い上司だと思ってたよ、途中まで。ねぇ宮田さん!?

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2024年01月28日

Posted by ブクログ

お肉が凄く食べづらくなります。笑
警察、加工食品の闇、上層部からの圧力、
様々な問題が出てくる中で事件が紐解かれていくストーリーはかなり面白かったです
導入から言葉が難しく読み進めれるか不安ではありましたが、気づけば読み耽っていました。
フィクションではありますが、フィクションだからと楽観的に捉えれないような鋭さがありました。

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2024年01月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

裏表紙の「『メモ魔』の異名を持つ田川は……」を見た瞬間にその設定にそそられて読んだ。ミステリにおいてこういう設定は鉄板ながらもやはり強い。
証言が取れるまでかなり時間がかかること、田川による綿密な捜査に反して犯行計画が稚拙で杜撰なため事件の真相に肩透かし感があること、文章そのものがやや淡白なことなどは気になるが、そうは言ってもコツコツと地道に証言を取っていく様子は楽しんで読み進められた。
終盤で突然上司の腕時計の詳細な描写が入ったので首を捻りながら読んでいたら直後にどんでん返しが起こって内容的には笑えないのに笑った。
BSE問題からかなり時間が経ってしまったので、もっと以前に読んでいたらより新鮮に読めたのではないかと感じた。

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2024年01月18日

Posted by ブクログ

タイトルが秀逸な小説はそれだけで本棚に飾っておきたくなる。奇抜だが本質。素晴らしいタイトルだと思う。ストーリーも面白いけれど、警察小説にありがちな家族周りの描写のあまりの陳腐さには辟易した。

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2023年10月27日

Posted by ブクログ

これってフィクションだよね?と、怖くなるほど現実みのあるテーマでした。この本のテーマに気づいた時、自分は知らずのうちに毒に侵されていて、既に体の全身に毒が周っているように感じました。ジワジワとした恐怖、新鮮でした。

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2023年09月05日

Posted by ブクログ

いわゆる刑事モノ
主人公の田川刑事に引き込まれる作品でした。
ラストの畳み掛けと結末は....(^-^)v
面白い一作でした。

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2023年08月28日

Posted by ブクログ

モールを彷彿とさせる大規模商業施設と、地道な捜査を続ける警察。
トリッキーな解決ではないが、読み応えある。

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2023年08月24日

Posted by ブクログ

社会派ミステリーということと、『平成版『砂の器』誕生!』ということで、期待して読み始めた。

大手ショッピングセンター、食品偽装、BSE問題が絡み合い、読んでいてノンフィクションかと錯覚しそうになった。
プロローグで書かれていることは現在進行形なので、いろいろ考えてしまう…。

『砂の器』は好きな作品なのだが、本書を平成版というのには異を唱えたい。

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

田川信一シリーズ。
田川は足で歩いて、丁寧に一つ一つの疑問を解いていく。
著者は、大型ショッピングセンターの進出により、地方の商店街が潰れていくことに、反発を覚え、田川を通して伝えているように思う。

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2024年11月08日

Posted by ブクログ

元々他人の作る料理を信用していないので
基本的に外食はしないんだけど、これを読んだら
尚更外でご飯食べるのを避けたくなっちゃう。笑
 
ただの殺人事件かと思いきやBSEに関わる事件へ
広がり、こんな展開になるとは思わなかった。
いい意味で裏切られました(。•~•。)
 
田川、滝川、鶴田、それぞれの視点で
見たら見え方が変わり、真相が明らかになる…
 
やたらと現実味があって…これは1部現実なんじゃないか…と
思ってしまうし、仮に現実だとしたら怖すぎるよね。
まぁ今の時代、衛生管理はしっかりしてるし
基準も高くなってるので、信じたい…。
まぁこれからも外食は基本的にしませんけど…。笑

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2024年04月25日

Posted by ブクログ

加工食品を食べるのがちょっと怖くなったね。
ハンバーグやソーセージを食べる時に、これ大丈夫なやつかなとか思ったりして。

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2024年01月19日

Posted by ブクログ

物語の核となる過去の未解決事件の真相については、その動機でそんな事しちゃう⁈、と思わないでもないが、人間追い詰められると何でもしちゃうところもあるからなぁ、、、という感じ。
加工肉の話、おそろしや。

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2023年07月17日

Posted by ブクログ

居酒屋強盗殺人、物取りの犯行と見せかけて実は――/ お宮になりそうな事件をひとつずつ追っていって解明する/ ケイゾク/ まあ上場企業の次期社長が自ら公衆の面前で殺人を犯すかってのが疑問だけど、トータル面白い/ ただ暴力団の名刺に刷られた役職が真相の近道だって描写で、それはなにかってのが途中で出てくるのにその答えがないのは気になる/ 実際こんなにザルな事件だったら速攻捕まるだろう/ ライター鈴木智彦推薦だったので読んだ/

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2023年07月05日

Posted by ブクログ

 社会的な問題と殺人を結びつけるのはいいが、それによって何を訴えるのか?サスペンス感が希薄だと思う。

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2023年06月25日

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