相場英雄のレビュー一覧

  • みちのく麺食い記者・宮沢賢一郎 奥津軽編 完黙(小学館文庫)

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    「みちのく麺食い記者・宮沢賢一郎」シリーズ。
    青森と東京で発生した殺人事件を麺食い記者の宮沢と警視庁操作二課の田名部が真相を探っていくというストーリー。
    派遣切りなどの雇用問題も絡めていてミステリーだけでなく、社会問題も掘り下げた読み応えのある内容だった。

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    2014年09月26日
  • 震える牛

    購入済み

    食品と大型SC

    本作では、流通大手の店舗大型化と地方商店街の疲弊をリンクさせて、大型店舗の画一的なつくりが結果として町の色を消したと訴えている。一方、タイトルの通り、BSEを巡る風評被害や食品偽装など、流通の前段階に対する不信感、そうした動きに流通も加担しているのではないかという疑念が本作を読むにつれ脳裏に浮かぶ。
    さて、以上2点を消費者という観点で整理すると、全く違った結論となる。すなわち、前者は消費者が選択できる一方で、後者は選択の余地がない。
    後者は業者の行為は悪そのものであり、情状酌量の余地はない。
    しかし、前者は大型店舗が一方的に批判されるべき筋合いではないと思う。こうなってしまった原因は、消費者の

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    2013年07月23日
  • 不発弾(新潮文庫)

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    ネタバレ

    良い。
    社会問題、弱者犠牲を題材にする作者は一貫している。
    政府の判断ミス、お金持ちの強欲、自己保身。色々が重なって不幸が訪れる。結局一般市民が迷惑をこうむる。
    国、マスコミの報道が正しいのか判断するスキルが必要。
    やっぱりお金に目が眩まないようにしなければ。

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    2025年12月12日
  • ガラパゴス 下

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    派遣労働者とリコールの闇。
    命の重さ、人の価値を田川警部補がピースを嵌め込んでいくごとに考えさせられる。
    現代版蟹工船とあったが、そもそも蟹工船を知らない私。
    今回も田川さんの人柄に引き込まれたし、田川さんは好きだけど警察嫌いになりそう…そんな作品でした。

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    2025年12月06日
  • ガラパゴス 上

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    震える牛が面白かったので田川警部補シリーズを…と読み始めたが、やっぱり面白い。
    地道な地取りでピースをかき集め中。
    今回もいろんなところに伏線あり。
    下巻へ急ぐ。

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    2025年12月06日
  • 覇王の轍

    購入済み

    よくぞここまで書き抜いたと

    感じた。
    旅することが多く整備新幹線は幾度も経験したが、乗車率の低さ、駅周辺の活性度をつぶさに見ると費用対効果に疑問を持ってはいた。それだけに読み出したらほぼ一気飲みだった。今、物価対策としておこめ券が急浮上しているが、この不自然さに政府とJAの関係性を連想してしまった。

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    2025年12月05日
  • ブラックスワン

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    もっと早くから協力し合えばいいのに。ラストバタバタしたけど一安心。無理にアメリカが入ってこなくてもよかったかも。武器が強力すぎて戦闘シーンは最低限なのはむしろ良かった。

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    2025年12月02日
  • 心眼

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    我々は実は超監視社会にいるのかもしれない。
    街の至るところに設置されている防犯カメラに顔認証システムが搭載されていて、逐一行動を監視されているとしたら、それは民主主義の根幹を覆すことにもなりかねない。
    フィクションですよね、でもフィクションに思えないところが相場ワールド。
    今回も楽しませていただきました。

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    2025年11月30日
  • アンダークラス

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    ネタバレ

    良書。
    作者の弱者日本社会問題を扱う姿勢は一貫しており好感が持てる。今回は、巨大ネットショップの利益追求と海外労働者について。
    犯人、被害者の人生を追う刑事は砂の器を彷彿させる。

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    2025年11月23日
  • アンダークラス

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    シリーズの前作2作と同じようなテイストで、主人公のキャラに若干の飽きを感じつつ、話としては上手いので飽きさせない。
    これが書かれた2020年より、さらに「アンダークラス」が示唆する事態は深刻になっているのが怖いですね。

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    2025年11月11日
  • ブラックスワン

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    ・舞台も転々とし、スケールの大きなエンターテイメントだった。単純に映画化してほしい。

    城戸護
    アグネス 養女

    福本真衣

    志水達也 公安
    工藤幸樹 外事一課
    坂井優 外事二課

    平松藍
    白水卓二 元財務官僚

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    2025年11月16日
  • 楽園の瑕

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    樫山さんの視点が確実に高く広くなっていて作品ごとの成長、その立場における葛藤が手に取るように分かる。
    伝説の金融ブローカーのキャラの強さはもちろんのこと、理子や池内などの他作品から登場している人物がいることも、今作の魅力だと思う。
    地方創生、もはや子どもでも聞いたことのある言葉だがその中身の闇はどこまでも深く、暗いと感じさせられた。

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    2025年11月06日
  • レッドネック

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    ネタバレ

    米系大手広告代理店に勤務している矢吹蛍子は、突然、バンクーバーに出張してケビン坂田という大学の若手講師に接触するよう、社命を受ける。
    クライアントが六〇億円ものフィーを支払う謎のサイエンティスト・ケビンの正体とは?
    都知事選が目前に迫る東京であまりに危険なプロジェクトが極秘に進められていた──。
    結末にすべての読者が震撼する、衝撃のノンストップエンターテインメント長篇、遂に文庫化。

    私もなめられた集団の一員・・下級国民だと思い知らされた。

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    2025年11月06日
  • 震える牛

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    シリーズの次の本(ガラパゴス)を先に読んでしまってからの本作。
    ちょうど南国に旅行していて、波の音を聴きながら、食品業界の闇に迫る社会派ミステリを読むという体験でした。
    そんな環境でも続きを読みたくなるストーリーで面白かったです。

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    2025年10月27日
  • ブラックスワン

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    ボディガード城戸は娘からカナダに住む大学院生真衣を守れと依頼される。狙撃されるが真衣はなぜ襲われるか言わない。

    すげー面白かった。ある技術に関する謀略で、極めて現代的。こんな技術、どの国でも欲しいだろ。

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    2025年10月25日
  • ブラックスワン

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    「キッド」シリーズの2作目ですね。
    凄腕のボディガードが、公安・中国相手に依頼者を警護・・・・
    スゴ腕ながら人間味タップリ。
    シリーズ次作を楽しみに待ちましょう。

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    2025年10月25日
  • ブラックスワン

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    台北。元陸上自衛隊のレンジャーで傭兵として戦地を渡り歩き 現在は要人警護を仕事としている 城戸 護は養女から友達の警護を頼まれる。
    クライアントの名前は福本真衣。日本人の父と台湾人の母をもち カナダの大学で応用化学を研究する二十七歳。
    母の実家の墓参りと沖縄にある父の先祖の墓参りが目的らしい。
    気乗りがしないまま引き受けた城戸だったが 真衣の希望で訪れた 台北のスタジアムで何者かが真衣を狙撃してきた。

    一方 日本。北池袋の中華料理店で公安のSであるひとりの中国人が同胞に刺されて死んだ。
    彼が最後に言った言葉 「この取引が実行されれば、〈ブラックスワン〉だ」

    双方でささやかれる〈ブラックスワ

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    2025年10月25日
  • 震える牛

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    社会派ミステリー、本格刑事小説。
    テーマは現実の社会問題に沿っている。そして地道に足を使って調べ上げる捜査官。
    派手さはないが面白い。

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    2025年10月18日
  • ブラックスワン

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    ネタバレ

    次世代の軍事技術を巡るハードボイルドサスペンス。

    元自衛隊で傭兵経験を持つ城戸が台湾人と日本人(沖縄人)をルーツに持つカナダの女性大学院生の警護をして国際的な陰謀に巻き込まれていく話は、かなりリアリティがあって面白かった。
    ウクライナ戦争やトランプ政権などの国際情勢や全個体電池などの軍事技術に上田の無言館などもしっかり調査されているようで、骨太の小説でした。

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    2025年10月13日
  • 楽園の瑕

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    古賀の経験からなる先を読む力が物語を動かしていく。最後の最後まで守り抜こうとする執念も凄まじかった。樫山シリーズを読んだことがなかったので、古賀が主人公だと思うほど存在感があった。

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    2025年10月12日