【感想・ネタバレ】楽園の瑕のレビュー

あらすじ

大ベストセラー『震える牛』『ガラパゴス』に連なる樫山順子シリーズ最新刊!

北海道警から山梨県警に異動した樫山順子は、大規模農場開発に怪しい動きを嗅ぎつけた。地元政治家らの間で暗躍するのは、かつて規制緩和の名のもと経済を壊した男。中国の強欲投資家も加わった資本主義の魔手から、樫山は山岳の楽園を守れるか。

(底本 2025年6月発売作品)

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Posted by ブクログ

樫山さん、真っ直ぐなままパワーアップしていてよかった。刑事部長か。「日本という楽園」誰にとって?もちろん兵頭たち格差を作って金儲けしてきた「フェイクフィクサー」たちにとって。この小説のように○中、○ソナ、○リックスなどの悪事が暴かれると爽快だけど、現実は見過ごされたり忘れたフリされるばかりで「お友達」は健在。新自由主義、規制緩和の名の下で行われた製造業への派遣労働解禁は未だに陰落とし、非正規雇用、格差社会へ。地方再生の美名のもと新たな騙し討ち起きてるのかなあ。○の屋も一役買ってるの?それほど悪いイメージなかったが…。

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2025年11月12日

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表記の女性は誰なのか?常にこれを意識しながら読むと物語の軸がぶれない。あからさまに次回作への伏線を張ってくれたラストには感謝しかない。次はいつ読める?

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2025年09月29日

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シリーズ2作。北海道から異動、山梨県警刑事部長となったキャリア樫山順子が地方創生の闇に迫る。フィクサーや政治家、悪徳企業が企む胡散臭い開発計画阻止に向け、隠遁生活を送る金融コンサルタント古賀遼も加わって…。愛する人と共に最後の力を振り絞った古賀の生き様に拍手!

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2025年08月11日

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「覇王の轍」後、北海道から山梨県警・刑事部長に赴任した樫山順子シリーズ続編。地方創生を隠れ蓑にして、新自由主義で日本をダメにしたフェイクフィクサー・政商たる売国奴の暗躍を食い止めるための奮闘を描く、社会派ミステリーのこれまた傑作。警察小説としても政治小説としても十分楽しめる内容で頁をめくる指が止まらない。しかしこれ勿論架空名と断っているものの、モロ竹中平蔵・南部靖之とわかる人物像で、ニヤニヤしながら読めるが訴えられないか心配になるレベル。

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2025年08月07日

Posted by ブクログ

この本はフィクション(?) 一部ノンフィクションではないかと思ってしまうくらい
派遣会社 ホテル業界 フィクサー 政治家など実在する会社や人物に当てはめながら読んでしまう。
裏で悪事を働いてる人間が実際に存在してるのではないかと勘繰ってしまう。

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2025年07月16日

Posted by ブクログ

樫山さんの視点が確実に高く広くなっていて作品ごとの成長、その立場における葛藤が手に取るように分かる。
伝説の金融ブローカーのキャラの強さはもちろんのこと、理子や池内などの他作品から登場している人物がいることも、今作の魅力だと思う。
地方創生、もはや子どもでも聞いたことのある言葉だがその中身の闇はどこまでも深く、暗いと感じさせられた。

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2025年11月06日

Posted by ブクログ

古賀の経験からなる先を読む力が物語を動かしていく。最後の最後まで守り抜こうとする執念も凄まじかった。樫山シリーズを読んだことがなかったので、古賀が主人公だと思うほど存在感があった。

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2025年10月12日

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なかなか読み応えのある作品だった。山梨県の北甲州と言う名の町の耕作放棄地に絡む再開発に大きな不正があるのではないかと警察官が動き出す!なかなかの長編だった。最終章になって俄然面白くなって一気に読んでしまった!いやあ疲れた!登場人物に女性が多かったことは好感を持つた。

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2025年08月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

過疎地域の活性化に向け、大規模農場とリゾート開発を展開しようというプロジェクトの実態を暴く社会派推理小説。
バブル崩壊後、不良債権隠しという裏の仕事で伝説の金融ブローカーとして名を馳せた古賀は、裏稼業に嫌気がさし、現在は山梨県の山間部・大菅村で隠居生活をしていた。
近くの北甲州町で、大規模農場とリゾート開発のプロジェクトが計画されていることを知った古賀は、計画の主導者が兵頭であることから懸念を覚える。
兵頭は元経済財政政策担当相。
新自由主義の名のもとに規制改革や不良債権処理を強引に推し進め、いくつもの銀行を潰して、外資系企業に叩き売った男だ。
古賀は、自ら、金のため、不良債権隠しという悪事に加担し日本の衰退に手を貸したことへの贖罪と兵頭への不信感から、計画には裏があると直感し、真相解明に立ち上がる。
この小説は女性キャリアの刑事部長・樫山を中心に贈収賄事件捜査から事件の核心を暴き出す警察の内部を描いた作品でもある。
樫山と古賀のつながり、樫山と優秀なスタッフの活動で次第に実態が暴露されていくところが読ませどころだ。
古賀の命を張った行動と、警察の強力な捜査のタイアップで、事態が収束する場面は痛快感があった。
また、古賀の内縁の妻だった村田佐知子との再会、昔、古賀を追いかけた池内記者との協働が真相解明に重要な役割を果たしたり、警察の捜査システムが垣間見れたりするところも、小説に彩りを添えている。
地方創生という政府のかけ声の下、多くの自治体が補助金獲得に向かったが、具体的に何をすればいいかわからず、大手のコンサルに頼り、金が東京に還元してしまったのは現実にあったことだ。国家戦略特区制度を使い、法人に農地利用を認める仕組みが波紋を呼んだのもそうだ。
中国系外資企業の暗躍、オンラインカジノの流行、外国半導体企業の工場誘致など現在の様々な社会情勢も組み入れ、よく練られた内容になっている。
それにしても、兵頭のモデルであろう竹中平蔵氏がもし、この本を読んだら、どんな顔をするのか、見てみたい気がする。

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2025年08月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

警察キャリアの樫山順子シリーズ第二弾。

と銘打っているものの、『不発弾』『イグジット』で暗躍する金融コンサルタントの古賀の物語でもあり、その関係者も多数登場する。
事件は地方創生の美談の殻を被った悪徳スキームで、農地を集めた後、農地転用ではなく半導体工場建築に転売しようというもの。
半導体などの大手大工場はカンフル剤にはなるものの、弊害も多く、ましてや撤退した場合の反動の過疎化は半端ではない。
自分も近くの三重の亀山の液晶工場の例を知っているだけに、恐ろしくなりました。
なので半導体工場誘致ではない隠れ蓑を使うという話はありえそうでした。
また、兵頭や磯田のモデルがあからさまなのに苦笑してしまいました。

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2025年08月09日

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山梨にワイナリーを作ろうとする大企業の動きに胡散臭いものを感じる元金融ブローカー。山梨の役人が収賄してるかも知れないと考える刑事部長。

面白かった。企業や元教授等のモデルがハッキリ分かり、彼らのやり方に、作者が危機感を覚えてるのがビンビンと伝わる。

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2025年08月08日

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樫山シリーズ第二段。警察官僚の目線で事件が描かれていく。今回は、山梨県警刑事部長になった樫山がキャリアの捜査ニ課長と頼りになる現場叩き上げの警部(おそらく係長)と農地売却をめぐる収賄、贈賄とその裏に隠された謀を調べていく。4.1

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2025年07月29日

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実際のモデルが誰かすぐ分かるような話。まあそうなんだろうと思われる。そして話は淡々と進む。引退したはずの古賀一人が熱い。その訳は後半明らかになるが。
主人公のははずの樫山の存在が今一つ。むしろ部下の浅野に食われている感も。

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2025年07月19日

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EXIT、覇王の轍で出てきた登場人物たちにまた会える。読んでなくても分かるから大丈夫。


これを読んでいる時に現実でも同じようなニュースが出てきて、皮肉にも程があるというか、こんなことされてると知って腸が煮えくり返る。
地方創生、復興やらで税金がばら撒かれていることへの警鐘を鳴らすような内容でした

現実にいるなんとか平蔵や団体、会社が連想させられます。作品内で徹底的に罰してくれて溜飲が下がるんですが、テレビを見れば平然と同じことを言っているんですから呆れます、呆れるだけじゃなくて怒らなきゃ変わらないんでしょうけど。

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2025年07月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

樫山刑事の続編(覇王の轍)と思って読んでいたら理子(サドンデス)が登場し、さらに栗山氏はどう見ても他の小説で活躍した人らしく調べたら「イグジット」だった。
今回は半導体工場が日本で建設されているビジネスをうまくネタにして、そこに目をつけた(おそらくイグジットでの登場人物)が暗躍。
これを暴くのが樫山順子警部という設定。理子はあまりストーリーには影響はなかった。
早速イグジットを読むことにしました。

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

樫山シリーズということだけれど、今までの物語がいろいろリンクして少々混乱気味。(再読の必要性あり)

ただ、今までの社会派小説としては少し物足りなかった気がする。言いたいことはわかるんだけれど、いつもより読み進めるのに時間がかかった。

地方創生に関しての新著がいっぱい出ている昨今。
小説ではなく、そちらの本を読んでみようという気になっている。

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2025年09月29日

Posted by ブクログ

読み応えがあります。
けど好き嫌いが分かれますね。
汚職を暴く話だけど重いです。
ラストも重かったです。
爽やかな気分にはなれないですね。

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2025年09月22日

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