あらすじ
『ガラパゴス』『震える牛』著者が放つ
警察小説の新たな金字塔!!
「目で見る物語。
心の眼で捉える想い。
焦点が合うその刻を、見逃すな」
杉田智和 声優
あなたの顔が危ない――
すべてが監視されている!
心眼で人を観察しろ。本質だけが浮かび上がる。
街頭に立ち、顔を見続け、
指名手配犯を炙り出す〈見当たり捜査班〉。
新米刑事・片桐は、犯人を見つけられない。
一方、ベテラン刑事・稲本は、圧倒的な結果を残す。
新たに就任した捜査一課長は、ハイテク捜査を実施、
「見当たり捜査班不要論」をぶち上げた。
絶体絶命のピンチを、片桐は脱することができるのか?
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Audibleブック・オリジナル 第1位(2022/12/28調べ)
目次
第一章 定点
第二章 駐留
最終章 見当たり
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Posted by ブクログ
我々は実は超監視社会にいるのかもしれない。
街の至るところに設置されている防犯カメラに顔認証システムが搭載されていて、逐一行動を監視されているとしたら、それは民主主義の根幹を覆すことにもなりかねない。
フィクションですよね、でもフィクションに思えないところが相場ワールド。
今回も楽しませていただきました。
Posted by ブクログ
久しぶりに刑事物を読破
見当たり捜査という今まで知らなかった捜査班の活動は新鮮。でも常に心が重くなるような捜査は読み進めていく自分もキツくなる。なかなか読み応えある作品でした
Posted by ブクログ
なかなか面白い展開にならずに焦れたが、
中盤から後半に掛けて面白くなった。
また主人公の成長を目の当たりにして
読んでいる自分まで嬉しくなってしまった。
Posted by ブクログ
見当たり係という指名手配犯を地道な捜査で検挙する班の話ですが、そこに所属する若手刑事を主人公に、捜査1課から流れてきた凄腕の刑事が次々と指名手配犯を検挙していき、どうしたら自分も検挙できるのか?ともがきながらも主人公が試行錯誤の末、一人前の見当たり班刑事になっていく姿を描いた作品ですが、まさにタイトルの心眼という心理が大事だということを描いでいるのですが、刑事という職業だけでなく、他の職業でも大事な考え方であると考えさせられる作品でした。
Posted by ブクログ
多くの人々が行き交う駅や歓楽街で、指名手配犯や行方不明者を探す警視庁見当たり捜査班。配属された新人刑事片桐はベテラン稲本のように実績を上げられずベテラン稲本の技を盗もうとする…。答えは「心眼」。Nシステムや街の監視カメラを使ったハイテク捜査に一石を投じる作品。
Posted by ブクログ
みなさん書いているように片桐の行動や言動にはイライラさせられたけど、逃亡犯を追いつめていく様子はドキドキして楽しめた
警察小説はたくさん読んでいるけど、こういう部署もあるんだな〜と新鮮な読み心地で良かった
Posted by ブクログ
稲本さんの言葉も片桐のストーカーまがいの行動も理解出来ず。もういいかなと思い始めたところで、さすが社会派の相場さん。「正義の定義は時代や環境によって変わる。昨日まで一般人でも、今日から法律が変われば被疑者になることだってある。自分の組織の身勝手さと社会の常識とのギャップをわきまえないと、どこかでおかしくなる」Nシステム運用の闇、諸刃の刃。
Posted by ブクログ
相場さんの作品にしては物足りない様な気がしたんだけど、いろいろ思うところもあって、じんわり効いてくる。
ところで、見当たり捜査というのは、もの凄い特殊な能力がないと無理!と思っていたんだけど、フツーに配属されちゃったりするのか!?
そして、意外と検挙率が高くて驚く…ホントかなぁ?
こんな人達が活躍してるなら、逃亡中の犯罪者は戦々恐々で、神経すり減らすでしょうな。
それにしても、犯人逮捕に役立つのは良いんだけど、防犯カメラとかNシステムとか顔認証とか…妙な使われ方をすると、ホント怖いな…。
Posted by ブクログ
社会派ミステリーの印象が強い相葉英雄のイメージからは少し離れた印象の警察小説だった。物語の変動が乏しく淡々と日々の活動が描かれているので少々飽きやすかった。しかしながら、特定の事件を捜査する推理ものではなく、見当たり捜査という特殊な部署の話なので新鮮味は感じられた。
Posted by ブクログ
1984 読んでないけど
見当たり捜査官は小説にはよく登場しますね。
リアルでは華々しい活躍、
という訳ではないのでしょうが、
縁の下で安全を支えて下さっている事に
心から感謝申し上げます。
新人刑事の成長譚、だったんでしょうか?
方向性が微妙に変化して終わった様な…。
面白くて一気読みしましたけど…。
Posted by ブクログ
読みやすく入り込みやすい展開。ただ内容は物足りない感じ。組織内部のありがちなゴタゴタや、若手のスランプ脱出といった内容で、警察を舞台にしてるもののそれ程尖った内容ではない。せっかく警察が舞台なのだから、社会問題や法の不備など考えさせるテーマだったら良かった。 結局最後に明かされる稲本と大林の軋轢も「その程度の話?」という印象で拍子抜け。 というか稲本の部下教育放棄ぶりがひどい。せめて質問したら教えろよ。「俺の居場所を見つけたのはお前が1番遅かったぞ」ってなんのかんれんぼだよ。
Posted by ブクログ
ナレーターが杉田智和さんだったことをきっかけにオーディブルで聴いた。
片桐が稲本の姿を通して成長していき、初めて検挙できた時「よかったな片桐...!」と言いたくなる気持ちになった。
視野を広くしていろんな視点から物事を捉えて本質を見抜くことの難しさと大切さを改めて実感した。
Posted by ブクログ
帯に「目で見る物語。心の眼で捉える想い。焦点が合うその刻を、見逃すな。」と書いてある。警察小説とも書いてある。目と眼を使い分けている。目は目全体を指し、眼は眼球を指すが、心が付くことで意味は大きく変わる。
警察小説というと横山秀夫さんを思い浮かべるが、読んでいて、これって横山さんだっけ?と感じる場面もある。
内容は、見当たり捜査班に配属された片桐は成果を出せないでいた。ベテラン刑事の稲本は次々と成果を上げていく。違いは何か?
その稲本が言った言葉が「心眼で物事や人を観察しろ。絶対に本質だけが浮かび上がってくる。」と、片桐はそれをモノにできるだろうか?
見当たり捜査は地道な捜査だが、新たに捜査一課の課長となった大林はハイテク捜査により見当たり捜査は不要だと考えている。大林と稲本には確執があるようだ。それも読み解ける。
稲本が成果を上げ続ける理由も見えてくる。
その稲本から片桐が少しずつ学びを得て成長していくところが、この作品の面白さだ。
終盤は後味が悪い内容もある。監視社会への警鐘とも受け取れる作品だった。
Posted by ブクログ
方々にカメラがある世の中、監視社会が気にならなくなってきた昨今、改めて、気付かされたことがあった…
あなたの顔が危ない
指名手配犯を追い続ける見当たり捜査
日々、街頭に立ち、頭に、記憶に、叩き込んだ映像だけが勝負の世界、ただ、見ているものは、確かなモノなのか?目で見るな。心の眼で、人の本質だけ浮かび上がらせろ。
捜一では、あらゆる映像を解析し、人足を辿る
見当たり不要論に打ち勝つためには…
Posted by ブクログ
最近、刑事が主人公になる小説を読む機会が多く他の小説でも見当たり調査を題材にした
本を読んだばかりですが、作家さんによって
着眼点が違うので楽しめました
Posted by ブクログ
新米見当たり捜査官の片桐を主人公にした話だけど実質的には稲本がメインを張っている印象。
片桐の成長していく姿を描いていくのかなと思ったけど徐々に稲本の色が強くなってしまい成長譚としてはやや中途半端な感は否めない。
今作では監視カメラについても言及しているが、個人情報がある程度漏れるのが当たり前となってきているのと同様に個人個人が知らぬ間に監視されていく時代になりつつあるのかもしれないと思わずにはいられなかった。
Posted by ブクログ
タイトルから期待が大きすぎたせいか、なんかとてつもなく物足りない…
最初はなかなか読むスピードが速まる要素がなかったが、途中から興味が湧いてきてどんどん読み進められたものの、主人公がこれで成長したってことでいいのか?というしりすぼみな終わり方で残念な気持ちになった。
Posted by ブクログ
自分には馴染みのなかった見当たり捜査班を題材にした物語。初めはつまづいて、成功事例で物語が終了するという…。なんとなく想定内の物語だった。
Posted by ブクログ
どの世界にもある「対立、対局的思考」それに手柄やプライドが加味されるとなればなおさらの事。
主人公片桐に取り、「見立て捜査班」で体験していく新旧対立は人生をとした重要な分かれ目になっていくことを感じられる。
かつて、同様の時間を過ごしてきたであろう「大林と稲本」
終始、地味、セピア色の情景は昭和時代を思わせるような空気感。
確かに、稲本が言う「心眼」の技は一理ある・・だが、それで失ったものは後悔しないのであろうか。
家庭を壊し、家を捨て・・一方は手柄を立て、陽を見る歩みをたどる。
「棺を覆いてその人を語れり」は大げさだろうが、いま一つ共感を持てなかったストーリーだった。
男性はともすると、こういった空気感を好むだろうなぁ‥アウトローの匂いぷんぷんだもの。
相場さんはどういったメッセを込めて描いた作なのかすら得た実はなかった。
Posted by ブクログ
見当たり捜査というテーマは新鮮だった。でも見当たりだけでは深みが出ないのか、最後は捜査一課っぽい手法で解決。しかもその活躍を認められて結局一課に行くのかい!
Posted by ブクログ
著者の作品は、現代の社会問題を色濃く反映させた内容で、毎回新たな視点で見つめ直すことや危機感や身を守る術を考えたりする。
今回は「見当たり捜査班」を元に新旧、アナログとデジタルの様々な視点を盛り込んでいる。が、ちょっと前半は地味すぎていささか辛抱が必要だったかな。
監視社会、犯罪には有効化もしれないが、この網の目をくぐる技術も上をいくだろうから、それでも犯罪者は巧みに逃れていく。その時、正直者だけが馬鹿をみる世の中にはなって欲しくないものである。
Posted by ブクログ
主人公、片桐の悩み、心の動揺、そして成長が面白く読めました。なかなか引き込まれました。ただし、ほかの方の感想にもあるとおり稲本の感情は理解できません。組織人として川勝係長も。
Posted by ブクログ
警視庁刑事部捜査共助課第二捜査共助係2班の活躍を描く警察小説。
いわゆる見当り捜査の活動を配属新人の成長を通して描いています。
自分が見当り捜査を知ったのは今野敏さんの「機捜235」で、直近の東野圭吾さんの「魔女と過ごした七日間」でも取り上げられていましたが、共に間接的でした。
本作は見当り捜査そのものを描いているので勉強になりました。
ただ、見当り捜査の王道である地道な捜査はメインではないこと、三つの班があるのに係長の川勝が二班にばかり関わっていること、p78で稲本の約束も間違えていることなどから、著者にしては深堀が足りないのが不満です。
「ナンバー」のように、一つの課もしくは一つの係をしっかり描いてほしかったです。
また、東野さんもそうですが、管理社会に対する警鐘的な話になっているのも自分としては感心できませんでした。
デジタル社会における管理の正しいあり方とアナログ的な捜査とのシナジー効果が出るような前向きな話が欲しいです。
Posted by ブクログ
社会派の熱い作品が多い作家さんだと勝手に思っていたが、今作は警察小説。
しかも花形的な部署ではなく見当たり捜査班に焦点をあてた物語である。
街頭に立ち、道ゆく人の顔をひたすら見続けて指名手配犯を炙り出すのが見当たり捜査班。
新米刑事の片桐は、先輩の検挙に立ち会うことがあっても自分ではなかなか犯人を見つけられないでいた。
その中で、ベテラン刑事・稲本は常に単独行動で圧倒的な結果を残す。
彼の動きを探り、教えを乞うが素気無くされる片桐。
心眼で物事や人を観察しろ。と聞いたのだが…
そんな中、新たに就任した捜査一課長は、ハイテク捜査を実施し、立て続けに指名手配犯を逮捕する。
前時代的な捜査手法は必要ないと、見当たり捜査班不要論をぶち上げる。
これに対抗するかのように稲本が、班をひとつに纏めて力を発揮する。
片桐は、心の眼で見逃さずにピンチを脱することができたのか…。
その人しかできない仕事ってあるのだろうか?とふと思った。
この見当たり捜査も記憶力、洞察力がなければ無理だろうと…
忍耐力、集中力も必要だと。
コロナ禍でマスクをしているとほとんど目だけなので一段と難しいだろう。
地味な仕事だが過酷な仕事である。
Posted by ブクログ
相場作品にしては出来が今一つ。監視社会を警告しつつ、見当たり捜査の実際を書いているが、主人公の片桐にあまりにも魅力が無さすぎるのと、見当たり捜査といいつつ、結局証拠からのヨミで成立する捜査で、少し肩透かし気味。全体的にプロットも薄い。著者には失礼かもしれないが、あまり力の入った作品には思えなかった。