相場英雄のレビュー一覧

  • 血の轍

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    2024.10.23
    作者には男くさい小説が似合う。本作では「ワルい男」「イヤな男」しか出てこない。だから面白い。

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    2024年10月23日
  • 震える牛

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    全体的には面白かったです。刑事事件は大円団で良かったんじゃない? と思うけど。
    食品関係の仕事をずっとしている夫にこの作品の話をしたら、「確かにハンバーグはヤバイよ」というコメントでした。
    BSEが、「草食動物に肉を食べさせるという禁じ手」の結果だったこと、現代科学の象徴のように感じました。

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    2024年09月24日
  • サドンデス

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    相場さんの作品は、初めてでしたがとても面白かったです。3者の世界がどう繋がるのか、展開していくのかが良い意味でよめなくて最後まで楽しませてもらいました。

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    2024年09月21日
  • 血の雫

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    2024.09.03
    犯人の怒りもわからないではないが、そこまで怒りを保ち続けることがこの動機で可能なのかなと思う。

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    2024年09月03日
  • 血の轍

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    タイトルほど、血まみれな感じはなかった。相場さんの、公安が出てくるタイプの警察小説。刑事と公安の派閥争いが、ヒートアップしていく。文量多め、中身濃いめ、読み応えあり。

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    2024年09月01日
  • 震える牛

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    相場さんの代表作。「この本を読んだら、ハンバーガー食べられなくなります、注意」と帯の広告にあったが、個人差でしょう。小説であれ、流通業界の内幕、課題を書いていただいたのは、とても勉強になったと思う。

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    2024年09月01日
  • イグジット

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    日本の財政は破綻しますよ、アベノミクスで。という内容。反対派の立場から、問題点を描き、政策を変えようと、政権にまで歯向かっていく、という気骨ある小説だが、色んな登場人物で飽きずに読ませてくれる。

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    2024年09月01日
  • 共震

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    東日本大震災をもとにした、社会派犯罪小説。小生は、日本で大震災を経験していないので、フィクションであれ、相場さんが後世に記憶を繋いでくれたことに、大変感謝しています。

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    2024年08月30日
  • マンモスの抜け殻

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    ⭐︎4.99
    なんというか、せつなく、哀しく、悩ましいものかたりだった。
    みにつまされるというか、皆さんもそうだろうが、何かしら同じような経験をしている人も多いと思う。
    私の場合は母が、そうだ。もう、私のことはわからない、人に対して壊れるという表現はいかがなものかと、ずっと思っていたが、実際自分の目で観てしまうと、正直「母は壊れてしまったのだ」とせつないが思う。
    作中にあるような、画期的な介護システムが1日も早く実現することをせつに願う。
    次は自身の番なのだろうから。
    おそらくモデルは高島平団地で、経済成長華やかなりし頃、マンモス団地ともてはやされ、この失われた30年で、抜け殻都会の限界集落と

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    2024年08月14日
  • ゼロ打ち

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    単純に面白かった。
    選挙報道におけるマスコミのあり方を『ゼロ打ち』に絡めて描いているのを表の顔とすれば、選挙における政党・政治家の欲望を『選挙余剰金』に絡めて描いているのを裏の顔として、そこに記者や政治家秘書、そして選挙に絡む者たちの心情の揺れ動きを上手に描写したエンターテイメント作品に仕上げていると感じた。
    個人的には選挙特番は自然にNHKを観ることが多いが、どこが正確に速報しているかなんて考えたことはないし、仮にどこかの報道局が不正をして報道したとして、じゃあ他の報道局を選ぼうと思う前に「どこの報道局も似たり寄ったりなことをしてるんじゃない?」って思ってしまいそうな気がするな。

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    2024年08月11日
  • ゼロ打ち

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    選挙の開票時間と同時に当選確定を出すという「ゼロ打ち」というマスコミ用語がタイトルになっている本作は、当然ながら、ある衆議院議員選挙の選挙区が舞台となっており、その選挙区を担当することになった主人公の社会部記者が、選挙戦を通じて、汚職に絡んだ殺人事件を見つけ、選挙戦と絡みながら、殺人事件の真相を暴こうとするという内容で、なかなかスリリングな展開で面白い作品でした!

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    2024年08月10日
  • キッド

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    ⭐︎4.8 7月17日

    今作は素晴らしい。
    なんとも云えぬ。今の日本のもどかしい問題に光を当てて、見事にそれを浮き彫りにして、我々に考えさせる余地を与える。決して、押し付けがましくなく、じっくり考えさせる問題定義を残す。
    戦後日本で、初めて、戦闘による戦死者が出たが、それを国家が死に物狂いで、国民に隠す。
    当事者たちは、工作員に1人、一人殺されていく。
    ハードボイルドだぞぉ。面白いぞうぉ。血湧き肉躍るぞぉ。
    まずは日本国は、新憲法(憲法に関してはいつも思うのだが。平和な時代に国家・國體を充分に考えることができた大日本帝国憲法を教科書にすべきだ)の制定と、諜報機関と正規の軍隊の整備。
    それを

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    2024年08月02日
  • 震える牛

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    ネタバレ

    ずっと家に積まれていたけど、やっと読めた。
    点と点が線で繋がっていく様子が圧巻。
    WOWOWのドラマ版も見たくなった。

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    2024年07月25日
  • 血の轍

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    ネタバレ

    警察内部の抗争という点で横山秀夫の『64』を彷彿とさせる。
    ラストは一応兎沢と志水の和解(とまでは分からないが)ということで、ハッピーエンドになるのだろうけど、まだ事件そのものは解決しておらず少々中途半端な感じがした。あと男どもは奥さんに優しくしてあげて…。
    楽しめる点は公安部と刑事部の丁々発止にあるだろう。特に坂上の活躍はスピンオフ小説が出そうなくらいだけど、実際は志水が「KID」かな?出てるらしい。しかし公安も刑事部のも上層部がことごとくメンツと権力に拘泥する嫌なタイプで、作者の「権力嫌い」がちょっと顔を見せた感じもする。

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    2024年07月22日
  • 震える牛

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    ネタバレ

    素晴らしい。
    相葉英雄、良い。好み。
    最初は、全く関係ないと思われる人物の話が章ごとに展開するが、地道に地取りを行う捜査で、徐々に点と点が繋がるのが楽しい。
    人体に影響があるのに利益優先の現代社会に物申す作者。

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    2024年07月13日
  • ゼロ打ち

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    メディアと政治の癒着。あるあるのオンパレードで、「そんなものだろう」と驚きもしないのは、スレテシマッタセイ?「仮にも報道機関なのに…」「ちょうちん記事で票入手」「記者の矜持を捨て尻尾を振ってしまった」取材通じて得た情報に変わりなく、要は気の持ち用。最後はエールで締めているところに記者出身の相場さんの愛を感じたが、現実は、もっと劣化しているのでは?今回の都知事選の舞台裏でも小説以上の闇の闘争が繰り広げられたんだろうなぁ。

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    2024年07月10日
  • 心眼

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    久しぶりに刑事物を読破
    見当たり捜査という今まで知らなかった捜査班の活動は新鮮。でも常に心が重くなるような捜査は読み進めていく自分もキツくなる。なかなか読み応えある作品でした

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    2024年05月31日
  • 血の轍

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    刑事たちを突き動かすのは、正義か、威信か、それとも憎悪か-。

    『震える牛』以来の相場英雄san。

    ひさしぶりの警察小説でした。命を賭した、刑事部と公安部の壮絶な派遣争い。

    妻の不倫現場を凝視させられながら公安捜査員として鍛えられる男のプロローグから、事件の解明と引き換えに悲しみを背負ってしまった刑事部の男のエピローグまで。

    刑事部刑事の兎沢、公安部刑事の志水、捜査一課長の海藤たち。冴えない地域課の老巡査・安部が「こっちに来ないか?」とそっと公安の名刺を出し、志水に目利きの話しをしたシーンは素敵でした。

    兎沢の娘・咲和子の病気を唯一治すことができる佐久間医師が、手術直前で逮捕・・・これ

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    2024年05月31日
  • トップリーグ

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    ネタバレ

    最後の選択はどちらを選ぶのだろうか。闇に葬られかねない真実を明らかにするほうが記者の仕事としてしっくりくるが、記者人生という意味では御用記者と呼ばれてもトップリーグを選ぶ選択肢もわからなくはない。面白いしリアリティもあるが、モヤモヤする。

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    2024年05月18日
  • ゼロ打ち

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    相場作品らしい選挙速報を題材にした社会派エンタメ小説。深みはないが、最後まで面白く読める。主人公の片山記者の魅力の乏しさが残念ではある。

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    2024年05月14日