上野正彦のレビュー一覧
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死体解剖保存法第8条に基づき、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸の5大都市において施行されている(監察医)制度。と、『死体は語る』の感想に私が引用記載していたが、本書『死体は語る2』のあとがきでは、横浜が廃止され、全国4都市のみで施行されているとあった。法医学専攻する医師不足と予算配分の影響とのこと。残念な状況である。
東京都23区内で発生した変死者は、警察に届けられ、遺体は警察官立会いで監察医が検死する。検死で死因が不明な場合行政解剖して死因を明らかにする。
これが、監察医制度で監察医は地方公務員にあたるとのこと。
本書には、死因を特定する医学的知見とともに、一見事故に思えるものでも、検死や行政 -
ネタバレ 購入済み
最初から最後まで釘付け
上野先生の本はこれまでに三冊読ませて頂いています。くどい表現がなく、個人的にサスペンスドラマを見ている感覚ですいすい読めました!検死の知識を学べる他、上野先生自身の検死に対する考えや倫理観が分かって読み応えのある一冊でした。
ただ、他の著書に記載されている事件と被る内容もいくつかあるため、上野先生の本をすでに読まれてる方にとっては物足りないのかもとも思います。 -
購入済み
法医学の話
少女漫画としては異色の法医学の話。死を扱う話だけにグロテスクなものになりがちだが、少女漫画特有の美しい絵柄でさらりと描き出している。
いじめや 失恋 等の話と死に方 法医学の話をうまく絡めてストーリーを展開している。ストーリー構成力がずいぶんある作家だと感じる。
絵柄も丁寧に美しく描き出されている。 -
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監察医制度という言葉を聞いたことがあるだろうか?
死体解剖保存法第8条に基づき、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸の5大都市において施行されている制度。検視のみでは死因がわからない場合、行政解剖というものを行う。病死か犯罪死か、自殺か災害死かを明らかにするために。
(少し昔の本なので、現在も同様か調べないとわからない。)
本書は、監察医であった著者の経験と人生観を綴ったエッセイだ。
とても、面白い話のオンパレード。一本の髪の毛で個人を特定できる場合があること。それも1821年に亡くなったナポレオンの髪の毛でその死因を推察できたりするようなお話や、遠洋漁業をしているマグロ漁船が漁獲したヨシキリザメの -
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20170416
元監察医の上野正彦さんの著書。
様々な事件の監察から分かったことや思うことを短めの文章で分かりやすく記してある。
人が亡くなる事件という、普段関わりのないことの裏話や詳しい話なので、とても興味深く読むことができた。
いつの時代も殺人や事件はある。
昔の事故死やその監察結果から、様々な商品やものが安全に改良されてきた。
それと同時に、家事なども便利になってきたことから、子どもが家事に参加したりお手伝いしたり、不便でも我慢したりといった経験も少なくなり、短絡的ですぐキレる若者が増えているそう。
昔は人道的な事件(介護しきれなくなってやむなく殺人とか)が多かったが、平成になり -
- カート
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試し読み
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監察医 上野正彦による死体にまつわるノンフィクション『死体は生きている』(’89)
本書は、ご自身の検死の体験を語った『死体は語る』(’88)の反響を受けて出版されたもので、『死体は知っている』(’94)と併せて三部作とされているようだ。
上野正彦さんの本はどれも読みやすくて面白い。『解剖学はおもしろい』も同様のタッチで書かれていた。
幾つか他書と重複する話もあるのだけども、描き方が違っていたりする。
本書には、事実を基にして小説化された『炎の画策』も納められているのだけども、これも検死のリアリティが全面に出ていて面白い作品になっている。
”面白い”と表現するのもいささか不謹慎な気もす -
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1929年生まれの監察医、上野正彦の著書。
看護学生向けに書かれた解剖の解説書で、難しい(そして退屈な)解剖教科書の消化剤になればと書かれているものらしい。
そもそもは、看護学校の一年生向けの授業を受け持たされたのが始まりらしい。
例年、授業の人気投票でワーストワンを飾っていたという解剖学も、この先生が授業を受け持ってからは、面白い講義/好きな講義のベストワンになったとのこと。
それも頷ける、本書の内容。
監察医ならではのエピソードを交えつつも、生命の不思議を解説されている。
純粋に解剖学かと問われれば、そうではないかも知れないけども、知るための意欲は大きくかき立てられると思う。
総論 -
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ネタバレ[ 内容 ]
近年多発する凶悪殺人事件。
異常な犯罪が起こるたびに犯罪者の精神傾向が取り沙汰される。
しかし、犯人個人の精神分析をするだけで、事件の真相を明らかにすることができるのだろうか。
社会を揺るがせた一連の事件を、犯罪心理学と法医学の両面から深層をさぐり、社会的背景、さらには人間の本質に迫る。
[ 目次 ]
第1章 「怨恨」による殺人
第2章 「保身」による殺人
第3章 「異常心理」による殺人
第4章 「性的快楽」による殺人
第5章 「激情」による殺人
第6章 「動機不明」による殺人
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