上野正彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
死体解剖保存法第8条に基づき、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸の5大都市において施行されている(監察医)制度。と、『死体は語る』の感想に私が引用記載していたが、本書『死体は語る2』のあとがきでは、横浜が廃止され、全国4都市のみで施行されているとあった。法医学専攻する医師不足と予算配分の影響とのこと。残念な状況である。
東京都23区内で発生した変死者は、警察に届けられ、遺体は警察官立会いで監察医が検死する。検死で死因が不明な場合行政解剖して死因を明らかにする。
これが、監察医制度で監察医は地方公務員にあたるとのこと。
本書には、死因を特定する医学的知見とともに、一見事故に思えるものでも、検死や行政解剖で別の原因で死亡したことが明らかになることがあることを、包み隠さず記されている。
殺人事件を扱う作家必読の書といえるのかもしれない。
こうした監察医制度がない道府県の悩みについては、『焼かれる前に語れ』という本をお勧めする。司法解剖医であり千葉大学大学院教授である岩瀬博太郎さんの著書。
監察医制度がないところでは、死因が特定されずに火葬されることが多い実態がわかる。2007年9月に出版されているものなので、環境は変わっているかもしれない。岩瀬さんの著書もう一冊『法医学者、死者と語る』2010年8月初版もお勧め。不審死の90%が法医解剖されていないことが記載されている。
できることならば、監察医、司法解剖医のお世話にならない死に方をしたいものである。
医師になる人の動機の多くは、人命救助であろう。法医学医の担い手となる人は少ないことも心情的に理解できるが、法医学医は社会秩序を担保するため重要な役割を担うもの。この制度が今後どのように推移していくか、注視していきたい。 -
ネタバレ 購入済み
最初から最後まで釘付け
上野先生の本はこれまでに三冊読ませて頂いています。くどい表現がなく、個人的にサスペンスドラマを見ている感覚ですいすい読めました!検死の知識を学べる他、上野先生自身の検死に対する考えや倫理観が分かって読み応えのある一冊でした。
ただ、他の著書に記載されている事件と被る内容もいくつかあるため、上野先生の本をすでに読まれてる方にとっては物足りないのかもとも思います。 -
購入済み
法医学の話
少女漫画としては異色の法医学の話。死を扱う話だけにグロテスクなものになりがちだが、少女漫画特有の美しい絵柄でさらりと描き出している。
いじめや 失恋 等の話と死に方 法医学の話をうまく絡めてストーリーを展開している。ストーリー構成力がずいぶんある作家だと感じる。
絵柄も丁寧に美しく描き出されている。 -
Posted by ブクログ
20170416
元監察医の上野正彦さんの著書。
様々な事件の監察から分かったことや思うことを短めの文章で分かりやすく記してある。
人が亡くなる事件という、普段関わりのないことの裏話や詳しい話なので、とても興味深く読むことができた。
いつの時代も殺人や事件はある。
昔の事故死やその監察結果から、様々な商品やものが安全に改良されてきた。
それと同時に、家事なども便利になってきたことから、子どもが家事に参加したりお手伝いしたり、不便でも我慢したりといった経験も少なくなり、短絡的ですぐキレる若者が増えているそう。
昔は人道的な事件(介護しきれなくなってやむなく殺人とか)が多かったが、平成になり、短絡的で昔ではありえないような動機の事件が増えている。
これからの自分の暮らしや子育てについて考えさせられる内容も多かった。 -
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監察医 上野正彦による死体にまつわるノンフィクション『死体は生きている』(’89)
本書は、ご自身の検死の体験を語った『死体は語る』(’88)の反響を受けて出版されたもので、『死体は知っている』(’94)と併せて三部作とされているようだ。
上野正彦さんの本はどれも読みやすくて面白い。『解剖学はおもしろい』も同様のタッチで書かれていた。
幾つか他書と重複する話もあるのだけども、描き方が違っていたりする。
本書には、事実を基にして小説化された『炎の画策』も納められているのだけども、これも検死のリアリティが全面に出ていて面白い作品になっている。
”面白い”と表現するのもいささか不謹慎な気もするのだけども、それは楽しむものとは少し違って、生命の不思議や儚さ、尊さを感じるっものであることはこの書を読めば分かると思う。
死を遠ざけるのではなく、もっとも身近にみた人だから描けるものだと思う。
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【内容(「BOOK」データベースより)】
変死体を検死していくと、喋るはずのない死体が語り出す。「わたしは、本当は殺されたのだ」と。死者が、真実の言葉で生者に訴えかける!突然死や自殺か他殺か不明の変死体を扱って34年。元東京都監察医務院長が明かす衝撃のノンフィクション。
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【目次】
匿名の電話
不倫
いたずら
ためらい創
安易な対応
蹴とばされた女
理と情の間で
子供の事故
転落
誤診
証拠隠し
危険な演技
死因は戒名
ほか
あとがき
「死体は生きている」文庫化に際してのあとがき
解説(西丸興一)
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Posted by ブクログ
1929年生まれの監察医、上野正彦の著書。
看護学生向けに書かれた解剖の解説書で、難しい(そして退屈な)解剖教科書の消化剤になればと書かれているものらしい。
そもそもは、看護学校の一年生向けの授業を受け持たされたのが始まりらしい。
例年、授業の人気投票でワーストワンを飾っていたという解剖学も、この先生が授業を受け持ってからは、面白い講義/好きな講義のベストワンになったとのこと。
それも頷ける、本書の内容。
監察医ならではのエピソードを交えつつも、生命の不思議を解説されている。
純粋に解剖学かと問われれば、そうではないかも知れないけども、知るための意欲は大きくかき立てられると思う。
総論的で、まとめすぎていたり、端折っている部分も見られるけども、解剖を習った人には復習としてよいかもしれないし、これから習う人にも総論としての心構えが出来ると思う。なによりも面白く、解剖に興味を持つために良いと思う。
本書のタイトル通り、『解剖学はおもしろい』と思える本。
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【目次】
入門講義 一つの細胞から始まる人体のしくみ
第1講義 骨と筋肉がつくり出す美男美女
第2講義 自分のお腹の中を探検してみよう
第3講義 知ってて知らない男と女のからだの違い
第4講義 不思議な“からだバランス”の秘密
最終講義 解剖学がわかれば自分がわかる
※各所に『脱線講義』として「DNA鑑定」「絞殺」「真犯人はどちらか?」「不適合輸血」「冷蔵庫」「医療事故」「一気飲み」「腎臓摘出術」「同性愛」「代理母出産」「女性ホルモン」「安楽死事件」「残像」「明日の良き医療のために」
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