上野正彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
元監察医で2万体の死体を検死した上野正彦さんが
いろいろな【死因】について教えてくれる本です!!
常識とされてる事が実は間違いだったりする
健康のための階段の昇り降りの危険とか。
舌を噛み切っても死ねないとか。
火事現場で水をかぶってもダメとか。
ゲップをガマンして死ぬとか。
尻を蹴られて死ぬとか。
鼻血で死ぬこともあるとか。
ヒトの体温の限界とか水だけでどれくらい生きられるかとか眠らないとどうなるとか。
生と死の境界線みたいな話やら。
死体の不思議やら死因の見分け方やら。
面白かったです(笑)
人間って意外としぶとく生きたり
あっけなく簡単に死んだり・・
結局は運って事なのかなぁ。。 -
Posted by ブクログ
これを読めば、いかに自殺したくなくなるのがよく分かります。
こんなむごたらしい死に方をするぐらいなら、死ぬ物狂いで生きた方がまし、という感じですかね。
上野さんはあくまでも自殺した死体を解剖した経験を踏まえて、自殺はいかに迷惑か、そうした社会背景などを書いて自殺を止めるよう、警鐘を鳴らす文で締めくくられています。
レビューではありきたり、と書かれていますが、死体を通しての自殺防止本はありません。
いかにむごたらしいか、じっくり読むことをおすすめします。
赤鬼の描写も、ものすごくえぐいです。グロ画像はありませんけど、描写が生々しいのです。 -
Posted by ブクログ
語りかけるような調子で書かれているので大変読みやすい本でした。
行政解剖・司法解剖の詳細、検死の仕組みがわかりやすく解説してあり、必要性を痛感させられます。
著者が経験した実例を紹介していて、まさに事実は小説より奇なり、興味をかきたてられる内容です。
殺人の手口を載せた後には、必ず「こういうことをしてもプロの目はごまかせないので、真似しないように」ということが付け加えてあるので、ちょっと笑ってしまいました(笑うところではないのですが…)。
死体が時間の経過とともに変化していく様子を述べている部分で、「青鬼」「赤鬼」「黒鬼」「白鬼(白骨)」と表現しているところを見て、昔の人は実際に死体を目 -
Posted by ブクログ
以前から読みたかった本。
ベストセラーになるのも頷ける面白さと読みやすさだった。
三面記事的な内容でかなりライト。もう少し重苦しい作風を期待してたのでちょっと物足りない。
作者の情熱や誠実さ、誇りは随所に感じられて好感が持てる。
書かれた時代を考えると致し方ないとはいえ、かなり価値観が古い。それだけ隔世の感があるにも関わらず、死に対する不思議な魅力や探究心は変わらない。
死者の人権擁護というフレーズが繰り返し出てくる。残念ながら死者に人権はないという現実は当時も同じだっただろう。孤軍奮闘に近い強い信念が感じられる。
監察医制度を全国各県にと願う思いがいまだに達成されていないのが残念でならない。